2005-03-19 それは突然やってくる
2004-04-24 日付を超えて
2004-04-23 地球の裏側紀行（18）　いきなり最終回

いきなりであるが、私は今、格闘中である。
こんな夜中に、なんでこんなことをしなければならないのか己を問い詰めている。
いつもなら三度のメシより楽しみにしている金曜の夜、誰も家にいれず、どこにも出かけず、おそらく呼び出しであろう電話にも出ないでひそかに閉じこもっている。
知られたくないことをしたいからである。

誰にも知られたくない密かな愉しみの夜になるはずだったのに、今私はドライバーをにぎりしめて怒りに震えている。

この時期の私はいつも顔にタテ線が入っている。アタマからキノコが生えているかもしれない。アホのように忙しいからだ。トびそうなときには、自分を鼓舞するメロディを小さく口ずさんでいる。ここ最近のはやりは、「ドラミちゃんの絵描き歌」のイントロと、「ポパイがホウレンソウを食べるときの効果音」で、これが出ると隣の席のイガラシくんが憐れみをこめて優しくお菓子を差し出してくれる。

しかし、先日、これらのメロディを退ける、強烈なカンフル剤をみつけた。

"最上級の惚れかたさ！ZOKKON！"

これを見て分かる人もほとんどいないと思うが（逆にドラミイントロとポパイも、どれだけの人が分かるのか自信がないが）、特に、そんなん知らん！と即答しそうな20代前半の方々のために解説すると、これはシブがき隊の「ZOKKON命」（命とかいてラブと読む）の一節である。
ちなみにシブがき隊とは、鼓笛隊とか、どっかの農協のイメージキャラクターなどではなく、現俳優（？）の本木雅弘、はなまるマーケットの薬丸裕英、布川敏一（キャラが薄くて解説しづらいが踊る大捜査線に悪者役で出てた）の3人組で、たのきん衰退期からチェッカーズ登場までという微妙な時期のアイドル界にスキマ家具のように入り込み、当時のティーンのココロを盗んだユニット（せめて表現だけでも今風に）である。

さらにいらん情報をたれ流すと、シブがきは渋柿ではなく、シブい（←当時流行最先端の言葉だった）ガキという意味である。

なんでこれを思い出したか定かではないが、キョーレツな懐かしさとともにこのメロディを思い出してしまった私はいても立ってもいられなくなり、まずその日の昼休みに近くの山野楽器へ行ってみたのであるが、なんと棚卸などと言い張って、無常にも店が閉まっているではないか！
どうしてもすぐに聞きたい私は、即帰社し、残りの休みでネット検索したが、サンプル再生は30秒で、曲の最後であるこの部分まではたどりつくことが出来ないのである！！
しかもイントロを聴いている為、欲しい度は最高潮に達し、速攻Amazonで購入、到着日を待った。

それが今日なのだった。

「シブがきのCDが届いてるから早く帰りたい」と、案件を共有しているイガラシくんにだけはこっそり伝えたが、他の予定を断る理由としてはあまりにも恥ずかしかったので、全ての言い訳は「ごめん、金曜は予定がある」であった。

で、今聞きながら書いてるのかって？
そのはずだったんだよ。っつーか、聴いてたらここに書いてない。

厳かな気分でCDを開封してセットしたとたん、ステレオが初めての反乱を起こし、今週の疲れをすべて浄化させるはずの大事なシブがきCDを飲み込んだまま、反応しなくなったのだ！DVDプレイヤーかPCで聴きたいが、取り出すことも出来ない。
私は叫んだね。「この、バカー！」と。

ゆえに、目下解体して救出中なのである。今8本ネジをはずして、CDチェンジャーというものの仕組みを目の当たりにしたところだ。あと2個はずせたら取り出せそうな予感だが、もう聴きたいのか意地なのか分からなくなってきた。

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ギアナ高地に行って来ます。

4年間、どうもありがとうございました。

帰ったら、写真だけ入れ替えて、ここに載せるかもしれません。

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目の前に開けた空間に、あの空中都市が浮かんでいた。
言葉は忘れた。

ハプニングや意外な出来事については、じっくり時間をかけて（単にのろまだった、とも言う）書こうとするあまりここまでダラダラ書きたらして来たが、ホントに感動するものなんて、そう簡単に言葉にできるものではないのかもしれない。（単に表現力がない、とも言う）

ほんとはこのあと、マチュピチュからクスコに帰り、遺跡や建造物にため息をつき、

リマに戻って博物館をめぐり、

「小さなガラパゴス」の異名をとるバジェスタス島まで船で行って、アシカの大群に驚き、

ナスカの地上絵を見に行く途中、砂漠の真ん中で車が故障して立ち往生し、

そこで行われていた村の自転車レースを見学し

セスナから地上絵を見て、史上最強に酔い・・・


・・・私のトロいペースで書いていたら終わらないので、クライマックスのマチュピチュで終わることにした。


立ち往生した砂漠で助けてもらったエミリオというおっさんや、クスコのアナとは未だに月2回のペースで文通をしている。
帰国してからこの半年で、私のスペイン語もかなり上達した（気がする）。

マチュピチュを去るとき、お世話になった人たちが駅まで送りにきてくれた。別れ際に、英語を解さない彼らに、伝えたいことの一部しか伝えることができず、自分への苛立ちで泣いた（実話）。

そのときにくらべたら、だけど。


思うところもあり。
迷うところもあり。
30年間生きてきてもなお、
叱られることもあり。
悲しむこともあり。

そして、ふりかえることもあり。

次回、ほんとの最終回。

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