2001-06-20 「うたたね」
2001-06-18 「学ぶということ」
2001-06-17 「赤ちゃんとパンチパーマ」
2001-06-15 「家に帰ったら」
2001-06-14 「明日はママの手料理を…」
2001-06-13 「元気でいますように…」
2001-06-13 「つらい日」
2001-06-09 「少し眠った…」
2001-06-09 「ボクは帰らない」
2001-06-08 「御報告」

病院から帰って、夕飯にする。
今日は、ダンナがいか刺しを作ってくれたので楽ちんだった。
デザートにダイスケが、水ようかんを切って出してくれた。
三人で食べ、二人に交代で肩を揉んでもらう。
テレビの前に転がっていたらクッション抱えていつの間にか眠っていた。
ずいぶん楽になった。明日もがんばれそうだ！

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入院して二ヶ月が経った。
養護学校に通うようになったよっしー。
病棟クラスなので、マンツーマンもしくは生徒二名の
少人数指導で、本当の勉強好きになってきた！
国語の教科書は、こっちと違くて
「６月の蝿取り紙」って、ねじめ正一のが載ってる。
乾物屋のせがれの話…。
「ママ、このおはなし面白いよ。お店やさんしてて
　お父さんって、気まぐれでうちのパパみたいなの。
　ボクにはわかるんだ、お店の子の気持ちが…。」
これの大元の『高円寺純情商店街』ってあたしが持ってたから、
貸してやろうか？って言ったら大喜びで
「貸して貸して！」って読んでるんだよ。
今まで本なんか、ロクに読まなかったのに。
うちにいると「キャッチボールだ！」なんて
おやじが拉致しにくるし、弟はピーピー泣きまねしてるし、
ゆっくり本なんか読める環境でもなかった…。

漢字テストを嬉しそうに見せるんだ。
20点満点の小テスト。。
今までは、１〜２点だったかな？ほとんど空欄で。。
こないだの、全部解答欄埋まってて、18点だったよ。
「パパに見てもらって！」って渡すんだ、あたしに。
数学は満点だった。
「パパに教わった分配の法則でちゃんと解けたよ！」って。

よっしーいわく。
ボクが、わかんないと先生が待っててくれてわかるまで
見てくれる。わかんない、って言っても恥ずかしくないし、
授業してて、ボクが知ってる話があったら、ちょっと言うと
先生が「なになに？」って聞いてくれる。こんなことや、
あんなことや、いろんな話したっていい。
宿題も夕食の時間までにやっておくんだ、わかんなくならないうちにね。

勉強の話をするよっしーの顔が輝いているんだよ。
あたしは、これが大事！と思う。
「楽しく自分のために学ぶ」こと。。

病気になって初めて勉強の楽しさに気づく。。
なんだか皮肉のようだけど「この件に関しては良かった」と思っておこう。
そして、勉強することで痛みや不安を紛らわせてる、なんてこともあるみたい。

でも、ふつうにこういう教育が受けられない、っていうのも問題あるな。
個性の尊重、なんて言ったって学習の進みに差のある子どもたち。。
遅い子は切り捨てられて「授業の妨げ」とののしられる…。

実は、うちのが「中学なんてロクなもんじゃねえ」って
言ってたのは、これだったんだ。授業参観、うちのに行ってもらったら
よっしー、吊るし上げにあったらしい。参観日にだぞ。
「やってくれるじゃね〜か！」と思ったが黙ってたって。。
そんで、家に帰って「おまえ、あんな恥かかされて悔しくね〜のか！」って
よっしーを軟禁状態にして、勉強を強要。。悪循環。。。

あたしが相対してたのは、よ〜く話聞いて考えてくれてる担任。。
それぞれ全く別の切り口で、中学校に接してたわけだ。

「おまえはわかってねぇんだよ！子どもは俺達が守らなきゃならない。
　学校でどんな目に遭ってるか、おまえは知らないんだ。」

「ったく、自分本位に子どもを言うなりにしようなんて、
　考えてんじゃねえよ！先生は、ちゃんと見てくれてるんだ！」
と反発だけしてたあたし。。中学ってとこは、教科専任制だったじゃん。。

今、本当に楽しそうに学ぶよっしー。。
養護学校の入学手続きのとき、先生がおっしゃった言葉。。
「ここで、勉強好きになって、元の学校に戻ってもらえたらいいと思います。」
先生、お陰さまで…。僅か二ヶ月で、こんなに変わるなんて。
あたしが、お礼を言うと先生はおっしゃった。
「よっしーのヤル気が、私たちの励みです。」

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うちは、赤ん坊は断ってるんだけど、
今夜は特別…。

たまに来る、懐かしいヘアスタイルのあんちゃんが、
赤城の子守唄？、一節太郎？ってことで、
一歳の子を連れてきた。

なんでも、ママさんが風邪でダウン。。
どうしても、出なくてはならない仕事があって
赤ちゃんを連れて出たそう。。。

「なんか、こいつに食わせるものないっすかね？
　俺は、日本酒といわしの握り。」

「あらあら、大変じゃない。あたしが玉子のおじやでも
　作ってあげるわよ。ママ風邪でダウンしてて
　パパさん、がんばってるんだもんね。」

久しぶりに、ゆっくり赤ん坊を見た。放っておけない気持ちになった。
パパが抱いてる赤ちゃんの胸元に、新しいタオルを出してきて
あててやる。ほんとに普段、全然見てないらしいパパ…。
おじやをお椀に入れて、冷ましてやる。。
「ほら、これであげてごらんなさい。」

こわもてのパパが、一生懸命、わが子の面倒を見てる。。
微笑ましい光景だった。。。新米パパさん、がんばるんだよ。
ママの風邪が、早く良くなるように祈っているからね…。

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前の空き地で、パパとダイスケがキャッチボールをしてた。
よっしーはサッシのドアを開け、
「パパ、ダイスケ、ただいま！」と言った。
ふたしは、よっしーにニコニコ手を振って、また
キャッチボールを始め、よっしーはサッシを閉めて
ガラス越しのふたりの様子やテラスの花を観てた。
ほっとした表情…。
こないだより落ち着いている。
こないだより検査の結果も良く、体調もいいので
きっと精神的にも落ち着いているのだろう。
あたしは、夕飯の支度をしながらよっしーのことを観てた。

パパとダイスケが家に戻った。
「リビング、掃除機を当てるから子供部屋に行っててね。」
ほどなく二階から、よっしーの笑い声が聞こえる。
ダイスケとなんの話をしているのだろうか
ケラケラと楽しそうに笑ってる。

今日もまたあたしは「平凡な幸せ」をかみしめている。

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明日、熱が出なければ外泊オッケ〜♪
先週帰らなかったこともあるし、二泊二日だし…。
明日の授業が終わったら連れて帰ってくることにした。

明日の晩はこないだ食べられなかった手巻寿司にしよう。
そして、あさってはカレーにするよ。
みんなでいっぱい食べようね。

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仕事早上がりして、病院に向かう。
「どうか、元気な笑顔が見れますように」
それだけを祈りながら…。

ゆうべ遅く、病院に様子を聞きたくて電話。
「下がりました」看護婦さんはそう言ってくれて、
一応、安心はしたけれど、よっしーの顔を見るまでは心配。

病室に入ると、窓際のベットにニコニコ顔のよっしーは居た。
ほっとして力が抜けた。「良かった…。」
４０℃の熱なんて、生まれて初めてのこと。
うちの子はみんな、発熱に縁がなかった。
だから、ママもびっくりだったよ。

きっと、明日も平気そう。
仕事はやっと休み。マッサージに行って、
リラックスしてから、おまえのところに行くからね♪

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見てるのもつらいよ。

でも、ママもおまえと一緒に闘ってる。
絶対に負けやしない。ママは無敵だもの。
誰もかなわないもの。
だから、ママとタッグを組んでる
おまえはきっと最強！

目を見たらわかるよ。
ママが「平気？」って表情で、
おまえの顔をのぞきこんだら、
熱にうかされながら、おまえの目は
「大丈夫だよ」そう言っていた。

「最初の痛みを思い出そう！
　もう少し、がんばれるはずだ。」
熱い息を吐きながら、そっとうなづくおまえ。
楽じゃないことはわかってた。

ママができるのは、
苦しそうなおまえの表情を見つめながらも、
不安を押し込めて、おまえに安堵感を
与えてやれるよう笑顔でいることだけだ。

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今朝、ダイスケはひどく咳き込んでいた。
近所の小児科に連れて行くと「気管支炎ちょい手前の風邪」
とのことだったので、病院に電話をかけ外泊を中止してもらった。
病院に来て、担当医師の指示を仰いでほしいというような話だったが、
そのために仕事前、往復３時間の渋滞にハマるのは、いくらなんでも
キツイので「以後、気をつけますが今回は電話連絡にて済まさせて欲しい」
と再び電話をかけた。最初の電話の後、よっしーには「これから行くから」
と話したのだが状況は変わった。直接話したかったのに電話がかかってこない。
２時間後、担当看護婦から「では、今日明日お子さんは、こちらでお預かり
しますので。」という電話が。あたしはてっきり担当医師から電話が
かかってくるものと思ったのに。。しかも、医師にあたしの話を伝え、
それによって外泊の取り消しを確認し、こちらに報告の電話をした、
という話し方をしないので、あたしの方で「では先生に、お伝えいただけた
んですよね？それで御報告下さったということですよね？」と問うと
「ええ、そうです。」と。。言えよ、自分で！あたしはムカムカしてた。
妹に話すと「昨日の今日で、お姉ちゃんも気分的に良くないから、また
渋滞の中を抜けて病院行ったら、嫌な思いするんじゃないの？今日は
このまま家にいて、明日改めて行った方がいいんじゃないの？」と言われた。
２時になって、店が落ち着いてきた。よっしーが電話をかけてこない事情が
気になって仕方ない。店にかけさせて欲しい。と頼んでも電話は鳴らなかった。
「やっぱり、病院に行ってくる。」と言い自宅に戻った。
ダンナがいた。「おまえ、やめとけよ。そんなに興奮して良くないよ、
なんかあったらどうするんだ。あいつは大丈夫だ。しっかりしてるよ。」
「だって、二度も頼んだのにかかってこないんだもん。看護婦さんわざと
伝えないのかもしれない！」「そんなことするわけないだろう？」
「今朝だって、感じ悪かったもん。あたしが低姿勢で頼んでるのにすごく
事務的だった。何度も電話かけたからよく思ってないんだよ、あたしのこと」
ダンナが病院に電話をかけてくれた。「家に戻っていますので…」そしたら、
ちょっとして電話が鳴った。「どうしてすぐ電話かけてくれなかったの？」
「お店だと瞬間的に忙しくなるから、心配でかけられなかっただけだよ。
ママ平気？…うん、看護婦さんはなんとも思ってないよ。ボクがお店のこと
ママが仕事で大変なこと、ちゃんと話しておいたから。今日は来られないこと
聞いたよ。ボクは大丈夫だから。」「…ごめんね、ママなんだかダメだ。
よっしーに迷惑かけて。明日はちゃんと元気になって、そっち行くね。」
「うん、ダイスケお大事にね。迷惑じゃないよ、大丈夫だよ。じゃあね。」
…。。。いかん、病気の子どもに慰められとる…。
○理になった。。あたしはいつもこの時期、元来めっちゃ荒れる女なんだが、
忘れてた。「そろそろ…」ってこと。これもあるが、やっぱ神経まいってるの
かもしれないな〜。リビングでシクシクしながら転がってた。ダンナは隣で
ゴロゴロしてた。よっしーの声を聞いて落ち着いたあたしは、いつの間にか
眠っていた。脈絡のない夢を見た。なんだか楽になった。メシの支度した。
ダンナは寝る前「おっくん（包丁覚えたくてタダ働きしてくれてる子）が
来てくれるしこっち(うちらの)店大丈夫だろう。両替かなんかあったら
頼むから、ゆっくりしてろ。」って、言ってたしひまじんでも書いてよう。。
…夢じゃないよな？（笑）
あたし、変かなあ？（泣）

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今週も外泊許可が出て、あたしは今日の２時半、
病院によっしーをむかえに行った。

よっしーが帰らない、と言い出した。
「ボクが週末帰るとみんなに迷惑がかかる」と。。
仕事で忙しい土日だからなんだ。連れだしてやれないし。
自分が疲れるってのもあったらしいんだけどね。
あたしは今日の帰りがけでもどこか連れて行こうと思って
勇んで迎えに行ったら「帰らない」って。。

気を使ってくれるのは嬉しいけど悲しくなった。
で、泣き入って、もっと甘えてくれたっていいじゃない！
みたいな。「（外泊）どーなりました？」って聞きにきた看護婦さんも
驚いてたかも、っつうか変な女と思ってたかも…。

今日も昼忙しくて必死でこなして
やっとたどりついて、ガックリ来ちゃったのね、あたし。

こういう状況になって、今までしてやれなかったことの多少は
埋めてやりたい、ってのもあったんだよね。でも…無理か。。

結局、一泊くらいがちょうどいい、ってんで、明日迎えに行くことになった。

でも、そんなこんなでつかれちゃった。
だって、こないだ病院で土曜日ヤナ顔されたんだよ。
それで、なんとか連れて帰らなけりゃ、ってのがあった。
ハナとのどに痛みで一日早く連れて帰ったら
熱はないんでしょう？って、邪魔者よばわり。
とっとと帰された。

話聞いてくれてた看護婦さんに、思わず言っちゃったの。
そういうこともあって、外泊させなきゃいけない、っていう
気持ちもあった、って。…んで、また婦長がお詫びに…(^^;;
完璧に文句屋になってるよ、あたし。。

最終的には、あたしの迫力に押されてもの申せなく
なっちゃったらしいんだけど、わかり合えた。。

でもね、、道のりは長いね。
たったの50日でもこれだけ、いろんなことが起きるなんて。。

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ひとりの子の母はマトモで、弟クンも入院しててそっちは
点滴してたりするんだそう。「騒がしくしてると思いますが、
私が下の子の方に付き添っていなければならないので、
この子を見ていられません。すいませんが、叱ってやって
いただけますか？」と言ってた。←「合格！」
もうひとりの子（「よっしーにやられた！」のガキ）の母。
宇宙人。マイペースというか、自分の子が周囲に及ぼす悪影響など
全く考えていない。この人なら、ああ育って当然。むしろ、こんな
親の元に生まれてしまい、叱ってももらえなかった子どもが可哀想、
とさえ思えた。←「問題外、成層圏外！」
今日は、かなり静かだった。学校の先生からも注意されたらしく
改善されていた。親も改善した方がいいとは思うが、病室が
デンジャラスゾーンでなくなったので、良しとしよう。
婦長さんが、お詫びに見えました。別にいいんですけど。。
やはり、管理者さんでいらっしゃるからね。。。

今日の改善報告でした。（あ、日付け的には昨日）

愚痴聞いてくれて、みんなありがとうね。

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