勝手に抱いていた自分の入り乱れた不安と心配とは裏腹に、威風堂々とした凛々しい会見だった。
蜷川、大竹、両氏と並ぶDECOが 今まで自分が感じてきたDECOじゃなかったのに戸惑った。
今までDECOの何を見てきたんだろう?
DECOは、しっかり自分の道を 自分の足で 自分の意志で歩いてる。
自分が心配するのは邪道なのか? と思い直した。
初舞台、期を熟して臨んで欲しかったのは事実。
時間をかけて、心身ともに一舞台役者として一意専心で入り込んで欲しかった。
でも、DECOの会見時の高揚した面持ちと 輝く瞳を見たら、
例え時間的に制限があるにせよ、未知の世界であるにせよ、
DECOは覚悟を据えて挑み始めたんだろうと 確信すらしてしまった。
唯々諾々なアイドルと総括するのは、もはやDECOには適用しないのかもしれない。
そう思わせるだけの確固たる意志が、DECOの瞳に表れていた。
たかだか22歳の若造が 容易く踏み込んで行ける修羅場ではない。
DECOでだからこそ、素直に真正面から飛び込んでいける現状だろう。
やはり、DECOの精神は 時を超越してる。
なにはともあれ、蜷川氏からの熱烈なオファーに感謝したい。
DECOの可能性がさらに拡がる絶好のチャンス。
DECO自身も 今回の舞台を通して、自分の未知なる部分を見出す機会と期待しているようにも伺える。
今は、自分を取り巻く環境の中で、どれだけ自分が消化し、
どれほど自身が望む宝を増やしていけるかを探っていってほしい。
一進一退したって構わない。
まだ枠を作り、方向性を決める必要は欠片も無い。早過ぎる。
様々なフィールドに自分を置き続けてみた後、自ずと自分の方向性が見えてくるはず。
DECOの高揚感は、そのまんま自分をも高揚させた。
「勝負の舞台」とテロップされた通り、きっと正念場となるだろう。
それでも、DECOの輝く瞳は、どんなに潰れても天性の強靭な精神によって大成させてしまうだろうと不思議な安堵感をもたらしてくれた。
狂気を秘めたオレステスが 摩訶不思議なDECOの肉体を通してどう現れるのか、
オレステスが乗り移ったDECO、どう狂気と化すのか、非常に楽しみになってきた。
今までDECOの内面、軟弱強硬に惹かれ続けていたが、
何事にも不屈な意志で挑む真摯な姿勢に 特に惹かれてるんだと自覚した舞台進出劇だった。
何年経っても DECOの新たな一面を見ていけるのが、ファンの醍醐味だろう。 |