唯一リピートする『冬運』。
見終った後の静かに押し寄せてくる興奮は今も見る度に起こる。
見れば見るほど丁寧に創り上げてるのが実に心地いい。
多くの映像作品を見てきた中で、これは自分の中で別格だった。
その作品が、実は年明けの各種会合など映像業界内でも話題となっていた。
ほろ酔い気分で語り合う中、最終的にはみんなこの作品に嫉妬していた。
制作を業となす人間がこの作品を手掛けられなかったことへの悔しさ、関わった人間への羨ましさが言葉の端々から感じられた。
作品のテイストを壊すことなく、いやさらに上げるためのスタッフの気概があの作品を創ったのだろう。
そんな業界内で密かに話題になっていた中、昨日某専門誌にて詳細が掲載されていた。
自分が何年も深いお付き合いをさせて頂いている某通信社が斬り込んだのだ。
内容的には全くの専門技術関係で素人が読んでも半分も理解できない内容だろうけど、映像と近いところに位置する自分にとっては観た後感じたままの制作過程だった。現場での追い込み、かつここまで最新システムをフル稼動するか!ってほどの贅沢な仕上げにスタッフの力量をまざまざと見せ付けられたのだけど、これが制作に関われなかった人間の嫉妬につながったのだろう。
単発ドラマが専門誌で記事になることは多くはない。一回だけのオンエアなため認知度(視聴率)に左右される。
視聴率こそ低かったものの、質に関しては相当ハイレベルだったゆえ、こうした記事になったのだろう。
こういうプロのスタッフ陣の中でDECOが仕事できたことが単純に嬉しい。本人も「最近は作品が誉められることの方が嬉しい」と言っていたけど、確かにこの作品は高評に値すると自分は思っている。
こんな現場で仕事が出来続けるDECOは、さらにいい演技を見せてくれるだろうと確信した。
大好きなスタッフが撮った舜臣もそう思わせてくれるだろうと期待。
固い職業病丸出しの内容になってしまったけれど、DECOが出演した作品が専門誌とは言えこうして取り上げられたのが単に嬉しくなって書いてしまったが、本当にいい作品に出れてよかったなとつくづく思った。 |