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あるまじろの「まるまり日記U」

イツデモコンナフウニスギテイクナラ、
ソレハソレデヘイワナマイニチ。。。

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2014-10-23 少し先を歩く
2014-10-22 かつて飛び立った鳥は 
2014-10-21 選ぶ
2014-10-17 はいはい
2014-10-16 僕らの時代
2014-10-15 遠く見える観覧車
2014-10-14 今日のこと
2014-10-05 あの日の海へ
2014-10-05 次の舞台へ
2014-10-04 秋冷


2014-10-23 少し先を歩く

ベートーベンのフーガがなぜ暗いトーンから始まると思う?
彼は少年時代、いつも酔っ払いの父親に夜中叩き起こされて、
酔客の前でヴァイオリンを弾かされていたんだ。
彼の心の傷を思え。

〜25年目の弦楽四重奏〜より

完璧な大人なんて居ない。
でも二十代の頃、出会った大人は、
皆、自分の持っていないものを持っていて、
それがとてつもなく羨ましかった。

大学生と張り合ってスクワットをしてくれたF先輩。
スキーもテニスもバレーボールも上手くて格好良かったSさん。
ギターを教えてくれたS2さん。
溢れる教養を示してくれたU先生。
数えたらキリがない。

それでもいつの間にか、
「なんでも出来る」(ように見える)側に来てて、
そしてそのまま年老いる方へ向かうか。
いや、それはここで止めないと。

年老いるのは構わない。
皆、年老いるので。
しかし次のことを示すことは止めてはいけない。
それが先輩たちの教えてくれたことだから。


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2014-10-22 かつて飛び立った鳥は 

迫ってくる落日。

その色に染まる雲を眼下に、
美しい弧を描いて遙か遠くの空に消えた。

故郷で待つはずのあの人はやがて消える。
当たり前のように居たはずのあの人も居なくなる。
そんな瞬間が訪れることを知っていながら、
遠い空のその向こうに視線を投げようとした。

それが若き日の旅立ちというものだ。
そうできるうちにそうした方がいい時もある。

やがて夜の闇が世界を包み込む前に。


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2014-10-21 選ぶ

大切なことは優先順位と選択。
それを間違えなければ、
きちんと望む答えに向かっていくはずだ。

仕事の合間にコッスから電話が再三あったので、
欅の芝居の都合が悪くなったのかな、
と訝しく思っていたが、
何のことは無い話だった。
もしかしたら色々悩んだこともあったかも。
でも彼はどちらを選んでもいいところで、
僕の助かる方を選んでくれた。
有り難い。
ますます飲みたくなった。

稽古場に顔を出す。
本読みの段階でかなりの問題あり。
しかし別の仕事も抱えていたのでそこでは口を出さず。
最後に話はしたがごちゃごちゃ話すより、
芝居は稽古だ。
次のことを考えよう。

帰宅して良い知らせ。
決断は早い。
これも選択だ。
結果は出てみないと分からない。
だから僕らは選択をするしかない。
選択の段階で間違わないように。

明日から大変な日々が始まる。
でも一つ一つ手を打っていくだけだ。


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2014-10-17 はいはい

とりあえず、秋の芝居の打ち上げ。
付き合ってくれるマユさんも偉い偉い。

とりあえず焼き肉で腹を一杯に。
シメの焼きそばまで、まあサービスサービス。
負けた悔しさと引退の寂しさとか色々あるけど、
そのどれもまあ今だけの話。

精一杯やっての結果はもう納得済みで、
今更、悪態つくのも馬鹿らしい。
自分たちが為したことに満足する人の方がずっと潔い。
それはただそう言っているのではなく、
なにが悪かったか、そして何が良かった、
客観的にきちんと検証が済んでいるということ。
何も分からずに吠えている訳では無い。

出て行く者はさっさと出て行き、
次の自分の目的地を目指して欲しい。
冷たく言っているのでは無い。
立ち止まって欲しくないだけだ。
僕らは旅人であり、
立ち止まってもいいことはない。

僕も次の芝居、
いや次の次の次の芝居までもう決まっている。
それは楽しそうでもあり、大変そうでもある。
しかしこれは少なくとも批評家・審査員・評論家ではない。
役者・演出家として実践するのだ。

人は楽しいことだけをやれるようになるには、
長い長い時間が掛かるのだ。
きちんとした努力の過程を踏むべき時もある。
それは僕も同じだ。

いったい何が正解で何が間違いなのかも分からない。
でもただ優しい先輩で居るより、
次の自分を試す上の世界に挑戦する方が良い。
自分でやらないんじゃただの批評家・審査員・評論家だ。

そういうことは、自分で何かを為すことが出来なくなった後で、
すればいいじゃないか。

腹が立つこともあるだろうけど、
僕は扉はいつでも開けて待ってるよ。
だからすぐ逃げてこないで自分の闘いから逃げずに、
しっかり真正面から立ち向かってね。

健闘を祈る、
そういうことさ。


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2014-10-16 僕らの時代

勢いというものもありながら、
来月11月29日、その一週間後の12月6・7日、
来年の2月、そして6月。
役者として、
すでに四本の舞台に立たせて頂けるようだ。

今日は11月の15日に大宮の中学生たちへのワークショップも決まり、
12月末に演出する台本の書き換えも終わった。
芝居三昧、ここに極まれり、というところか。

人が大人になると言うことは、
それだけ色々な選択をしてきたと言うことだ。

自分の選択に、そしてそれを支えてくれる多くの人々。
自分の選択に自信を持とうと思う。
そして周囲の人々に感謝したいと思う。

一つ一つの選択は自分だけでは選べないのだ。
芝居をやっているとそれが分かる。
芝居は一人ではやれない。
それが出来ることの幸せを感じていることは、
やはりそれも幸せだと思う。

もうこれ以上ここに立ち止まらないで。
僕らの時代が少しずつ今も動いている。


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2014-10-15 遠く見える観覧車

十代の頃から、
僕はしいて言えば因果応報論者で、
人を傷つけたらやがて自分に返ってくると信じていた。

そんな僕も時には人を傷つけ、
もしかしたら背負いきれないような、
罪を背負って来たのかもしれない。

また、
(その可能性はかなり低いが)
もしかしたら負わされた十字架以上の、
罪は犯していない可能性もかろうじてあるかも。

いやいや、そんな重々しい話じゃ無くて、
ちょっと好いことがあったら、
次には悪いことがあるだろう。
悪いことがあったら、きっと好いことがあるさ、
ってな感じくらいにしか考え居なかったけどね。

遠くに見える観覧車は、
何か向こうにあるはずの憧れ。
罪だと思いながら、
向こうにあるものに歩いて行こうとすることの象徴。

そう歩き続けなきゃならないのが業ってものなのかな。


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2014-10-14 今日のこと

人生には多くの分岐がある。
大きなこともあるし、小さなこともある。

今日はもしかしたら、
ちょっと大きなことだったかもしれない。
まだ分からないけれど。

今までだって大きなことは時々あった。
大切な人との出会い、大切な人との別れ。
でも今日のはそのどれとも違う。
でもけして小さくは無いことだ。

だから伝わるか分からないが、
それをここに記しておく。
まだ成就するか保証も無いこの段階で、
この日のことをきちんと刻んでおく。

そして願う。
どうかうまくいきますように。


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2014-10-05 あの日の海へ

僕の記憶の中にあるあの海を、ふと見たくなった。

僕はもちろん昔より歳をとったし、
いろいろな勉強もしていろいろなことを知った。
でもこれから若くなることは無いのだから、
今の若さで出来ることをやりきるべきだと思う。
もちろんだが他人の若さには興味ない。
自分の人生は自分のためにある。
他人のそれは他人のものなのだ。

人は何のために技術を手に入れるのか?
それを手に入れて自分で出来る最高のパフォーマンスをするためだ。

かつてバドミントンを通じて知り合ったサカモトさんと、
夜通し飲み明かして明け方近くに語り合ったことがある。
それはサカモトさんが生涯をかけて手に入れた、
バドミントンの技術のことだ。

彼は十代から培ったバドミントンの技術を、
四十代の後半で自分自身のパフォーマンスの中で発揮出来なくなった。
もちろん、普通のレベルから言えば、
それは十分に素晴らしいものなのだが、
それは彼自身が許せる理想とは少しずつ乖離していくものだった。

その時、彼が選んだものは、
自分の技術を次の世代に効率的に引き継ぐ、ということだった。
そのために金も時間も惜しまずに生きることを決めた。

世の中には、こんな純粋な大人がたくさん居るのだ。
僕はそんな大人に一杯会ってきた。
それは僕の今にも引き継がれている。
彼は彼の道を、僕は僕の道を。

僕は僕の技術を次の人たちに惜しみなく伝えよう。
出し惜しみせず、依怙贔屓せず、偉ぶらず。

さあ、あの明け方に誓ったサカモトさんとの約束を胸に、
またゆっくり歩きだそう。

僕らの胸には海がある。
寄せては返す営みを永遠に繰り返すその風景を。
いつかはまた僕らは目のあたりにするだろう。


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雅さんへ。その歳での最高のパフォーマンスってことですね。 / あるまじろ ( 2014-10-15 02:19 )
私、2年くらい前から卓球を毎週やってます。日曜日はおじいちゃん達とも打つんですが、彼ら、平均年齢70歳超で60でも若手って言われてます。技術はもちろん、スタミナでも全然負けてます。その年齢なりのスポーツを楽しんでいる方々はかっこいいですよ。って本題からずれたツッコミですが。 / 雅(みやび) ( 2014-10-14 18:03 )

2014-10-05 次の舞台へ

さて、次へ行きましょう。

僕らは自分で芝居を創らず、演ずることもせず、
ただ、自分の親しい者だけを贔屓し、
知ったかぶりの批評家を気取った老人ではない。

・・・というわけで話し合いの結果、
次の芝居は『Snow Chronicle』。
年末まで稽古は続くな。
この芝居は演ずる者が小さくしてしまえば、
どこまでもちゃっちくなってしまうけれど、
大きくすれば、きちんと大きくなる物語。
さて、未熟なる者たちへ、期待を込めて脚本を託そう。

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2014-10-04 秋冷

急に秋めいて来ましたが、
今年もいつの間にか、夏が過ぎていきました。
誰も知らないでしょうが、僕の知るユタカくんには、
心の底から感謝です。
彼は十分に後輩に愛され、
彼自身も難しい選択に悩みながらも努力し、
そして周囲に支えられて素晴らしい演技をした。
かつてナカムラケンイチロウくんも同じように、
最後の最後まで自分の芝居に賭け、
そして負けたけれどその演技は記憶に残るものだった。
こういうことは必ず下の者たちに引き継がれるものだ。

人を排除せず、皆の融和を図り、
そして自分自身も良く努力した。

今後も彼と舞台を共にしたいものだ。

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