春に自立して家を出た二女の荷物を片付けている。
あらかたのものは持っていったと思っていたのに
引き出しやら、収納やらに、細かな物が結構残っている。
残っているものは捨てていいよ、と言われていたけれど
見ないで捨ててしまうのもなあ、と
夏休みを利用して、少しづつ片付けを始めた。
写真が結構バラになって、あちらこちらに入っている。
後、どこかで買ったお土産類。
そして、文房具の類。
画材類はまとめて、
小物類で小さい子が欲しがりそうなものはいとこに。
引き出しから後から後から出てくるノートの山。
使っていないものはともかく
絵の書きなぐってあるもの、
日記代わりに使っているもの
捨てていいのかなあ、と思うものがいくつも。
小さい頃から書き溜めていた作品や
専門学校での課題も数多くある。
短い時間でよくまあ、こんなにもたくさん作ったなあ
と改めて驚く。
高校も中途半端な感じで卒業して
その後も1年間、フリーターをしてて、
このまま、だらだらとなってしまうのかなあ
と心配していたあの頃。
年が明けてから、急に専門学校へ行くと言い出し
二人であちらこちら見て回ったこともあった。
専門学校も中途半端にならなければいいけれど
と心配したのも杞憂に終わって
結構楽しそうに通っていたのを見て
本当に良かったと喜んでいた。
このたくさんの作品を見ていると
本当に涙が出てきそうになる。
けれど、ごく普通のキャンパスノートを開いたとき
私の気持ちは凍りつく。
そこには、去年の日付で、彼女の想いが書かれていた。
たった1ページだったけれど・・・
それは、彼女の回想。
2年前のあの頃が一番楽しかった、と。
自由に好き勝手に過ごしていた頃、
私が一番、心配していた頃。
それが彼女にとって一番楽しかったと言うのだ。
とても複雑な気分。
彼女が、ただ今人生逆流中、という札を
自分の部屋に飾っていた事があった。
逆流をやめたのは、彼女の意思だった。
何がそうさせたのかわからないけれど
それは彼女が決めた事だった。
あの頃が楽しかった、と思えるのは
いいことだと思うよ。
思い出すのも嫌だと思うのは、悲しすぎる。
彼女はいい人生を選んでいるんだなあ。
親の思惑とは違うけれど
彼女の人生に拍手。
願わくば、
今、これから、の彼女の人生も
いい時だったなあ、と思えますように。
がんば!! |