台風がやってきて、通り過ぎていった。
今年はたくさん台風が来ているけれど
いつも、コースをそれて
こちらにはやって来なかった。
今回は、まっすぐこっちへやってくる。
夏の間、窓に日よけとして掛けていたすだれをはずした。
夏の間、随分涼しくしてくれていたけれど
もううっとうしくなってきていたので
思い切ってはずせてよかった。
バスケットのゴール
フェンスに掛けてあるはち
飛びそうなものは皆はずしてしまう。
夕方雨と風がひどくなってきたようなので
雨戸も閉めて準備万端。
雷も鳴ってきたので
ぴーがひどくおびえて
ぶるぶる震えている。
呼吸も激しくなって
体を寄せてくる。
大丈夫、と胸をたたいてあげるのだけれど
落ち着かない。
それでも、1時間もすると落ち着いて
台風も去っていった。
自然の脅威という物を
身をもって体感するんだろうなあ。
人間には、もうそういう感覚はなくなっているんだろうなあ。
長女が、電車止まっちゃって帰れない、
と電話を掛けてきたけれど
交通網はほとんど遮断されて
どうしようもない。
ちょっと待ってなさいと伝えたきり
通信も届かなくなってしまった。
右往左往しているうちに
近くまで来ていると連絡が入り
駅まで迎えに行く。
台風のために
せっかく咲いた金木犀が
無残に散って
驚くほど鮮やかなオレンジ色に
地面を染めている。
毎年の事ながら
その鮮やかな色彩にはっとする。
長女も無事戻れ
台風も過ぎて
明日はきっとよい天気になるだろう。 |