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読書日乗/閑人編

茨城県民の読書日乗
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2003-08-28 「ブルーホール」星野之宣 講談社漫画文庫
2003-08-25 「日本の怪獣・幻獣を探せ!」宇留島進 広済堂文庫
2003-08-23 家族な一日
2003-08-22 「オープンソースワールド」川崎和哉編著 翔泳社
2003-08-11 「会社はこれからどうなるのか」岩井克人 平凡社
2003-07-26 「小説ペイオフ」木村剛 講談社文庫
2003-07-21 「ハサミ男」殊能将之 講談社文庫
2003-07-15 「自走式漂流記」椎名誠 新潮文庫
2003-07-10 「競争優位のアライアンス戦略」ゲイリー・ハメル+イブ・ドーズ ダイヤモンド社
2003-06-03 会話


2003-08-28 「ブルーホール」星野之宣 講談社漫画文庫

マンガを読むのは久しぶりだ。
これはむちゃくちゃなSFで、現代と中世代白亜期が繋がっているミステリーホールが
見つかり、恐竜が生息している世界に迷い込んだ人間が巻き起こす、ジュラシックパー
クみたいな話だ。
それでも強引に読ませてしまうのはこのマンガ家の実力で、一気に読んで寝不足になっ
てしまいました。

先頭 表紙

2003-08-25 「日本の怪獣・幻獣を探せ!」宇留島進 広済堂文庫

実にくだらない本なのである。
知る人ぞ知るヒバゴンとかヤマゴンとかクイゴンといった獣人とか、イッシーとかクッ
シーとかトッシーとかモッシーといった怪竜とか、ツチノコやカッパのとの遭遇事件を
集めたものである。
ウルトラQ世代はこういう本に抵抗力がないのである。

先頭 表紙

2003-08-23 家族な一日

ようやく夏らしくなった初めての土曜日。
近場のレジャーランドであるポティロンへ行く。
とにかく暑い。
思ったより人出は少なく、みんな海かプールにでもいったのだろう。
こちらはまだ幼児組なので底の浅いじゃぶじゃぶ池というところで水遊びをさせていた。
そのあとはかみさんの作ったお弁当を食べ、小動物と遊び、乗り物に乗せたりと、家族な一日でした。
今日は家に帰ってトドのように眠りました。

先頭 表紙

2003-08-22 「オープンソースワールド」川崎和哉編著 翔泳社

今ごろになって、ですが、オープンソースの基本文献であるレイモンドの三部作を読みました。
これはウェブとかインターネットに関わっている人とか、それを生業にしている人には必読の論文で、読んだことがない人は素人といわれても仕方がないものです。
かの山形浩生訳の「伽藍とバザール」「ノウアスフィアの開墾」「魔法のおなべ」を中心として、オープンソースの関係者のインタビューなどをまとめた本です。
よくインターネット革命という表現をする人がいるけれども、もしかしたらそれほど大げさではない、と思わせられたりもする。
これはインターネットを支えているウェブサーバとかメールとかオペレーションシステムを無料で開発し、無料で提供している人たちの思考や行動をまとめた、マニフェストとも読めるからだ。
マニフェストと言えば、ダダやシュールレアリズムの宣言が有名だけど、そうした運動が一般にまで影響が及ぶことはなかったと思う。
しかし今のインターネットはテレビ並みの普及に向かいつつあるからだ。
まあいま、インフラの水道や電気の仕組みを知りたいとういう人は少ないと思うけれど、インターネットと同時代に生きる私たちには知っておいて損はない、ハッカーの文化圏がまさにリアルタイムで描かれているのだ。
実際ここに載っている論文はインターネットで無償で読むことができる。
それを印刷した本で読むというのも個人が選ぶひとつの選択肢なのである。
ここにはお金の価値が絶対値ではない、思考と行動の実践がたくさん詰まっている。

先頭 表紙

2003-08-11 「会社はこれからどうなるのか」岩井克人 平凡社

日本人でノーベル経済賞を取るとしたら、この人しかいないと言われている経済学者の
一般人向けの本だ。
内容はこれからの日本と経済、その中で揺れ動いている会社というシステムについて平
明に書かれている、わかりやすくて刺激的な本である。
どうして今の日本経済の低迷があるのか、果たして日本の「会社」というのはどのよう
な存在でどんな仕組みで動いているのか、私たち労働者というものはどのようにこの会
社や日本経済と関わっているのか、そしてこれからどんな役割を私たちと会社は担おう
としているのか。
こうしたことをくっきりとした輪郭を明示しながら、推論を進めていく筆致はまさしく
プロだと思える論考となっている。
根底的な資本主義とは何か、といった議論にも紙幅を割いているので、いまの世界が物
事や思考の「差異」を追求していくしかない複雑化した怪物のような様相となっている
ことを何度も諭さられる仕組みともなっている。
そして論考はさらに未来に及び、資本主義の未来としては経済活動はどんどん細分化し
ていって、いづれNPOや個人業態が主流となるだろうと結んでいる。
私がとても感じ入ったのは、冒頭の次の文章でした。

アメリカ型の株主主権論がこれからの会社のあり方のグローバル標準とはなりえない、
とわたしが言うことの第二の根拠は、まさにその二十一世紀の資本主義において、おカ
ネ(資金)の重要性がますます失われていくということにあります。
株主とは、会社にたいする究極的なおカネ(資金)の供給者ですが、このおカネの供給
者の力がこれからの会社のなかのバランス・オブ・パワーにおいて、ますます軽くなっ
ていくはずであると論じようと思っているのです。
その意味で、未来に向けて繁栄していく会社の姿は、かならずしも株主主権的な会社で
はないはずであるのです。

リストラといった今の日本の現況を含め、自分の身の回りの経済を考えるのにはとても
良いテキストであり、アメリカ型の経済にもその答えはないとする論旨にはとても頷け
るものがありました。

先頭 表紙

2003-07-26 「小説ペイオフ」木村剛 講談社文庫

2000年に書かれたこの小説はかなりの確度で日本経済の予測が当たっている。
なんだか空恐ろしいが、このぐらいの能力がないと金融界でトップの名声にまでいくことは難しいのかも知れない。
それならばこういう人が金融大臣とかやってくれればいいのにと思うのだけれど。
このシナリオ通りにまだ行ってないのが「通貨が堕落するとき」という副題の状況だ。
金融音痴でもそこそこ分かるよくできた金融小説だ。

先頭 表紙

2003-07-21 「ハサミ男」殊能将之 講談社文庫

この推理小説にはたまげました。
この作家の第二弾である「美濃牛」は既に読んでいるのだが、それを上回る圧倒的なな読書体験である。しかもこちらの方がデビュー作とは。
日本にはまだまだすごい作家がいるのですね。
この推理小説はイエスのようなプログレッシッブロック・グループの音楽のようにすさまじいほどの変拍子でいっぱいだ。
このテクニックに裏打ちされた構成とマニアックな知識が相乗されたこの小説は、まさに日本の新青年系推理小説の歴史に正当な嫡子としてふさわしいものである。
笠井潔の登場以来の興奮である。

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2003-07-15 「自走式漂流記」椎名誠 新潮文庫

いわゆる早すぎる自伝というやつだけど、生き方が売りの作家だから、面白くないわけがない。
いまどき喧嘩が強くて文章もうまいなんて、昔でいうならば文武両刀の作家なんて少ないからね。

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2003-07-10 「競争優位のアライアンス戦略」ゲイリー・ハメル+イブ・ドーズ ダイヤモンド社

このジャンルでは古典らしいので読んだけど、言ってることが単調で読んでいてつまんなかった。もっと独自の発想がないとねえ。

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2003-06-03 会話

今日は仕事で中国人とアメリカ人に会いました。
中国の社長さんは会話の中で中国語を使わず、発音はいまひとつなんだけど、わかりやすい日本語で説明をしてくれました。難しい単語は英語に切替え、さすが大きい国のエリートの人は違うなあ、という感じでとても勉強になりました。

別な商談でアメリカ人の社長さんとお話ししました。
こちらは通訳の方を連れて来てくれたので助かった、と思ったのですが、同席したうちの偉い人が英語で話し始めたので、私はちんぷんかんぷん状態になって非常に困りました。
こういうことは年に一回ぐらいしかないのですが、やはり英語ぐらい話せないとなあ、といつものごとく英会話に通おうかと思うのですが、いつものごとく実行には移せないのだよなあ、きっと。

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