ところでなぜ父は、私に数学を教えていたときあんなにすぐキレてたのだろうか。
彼は理系である。院もでたカチカチの理系である。(理由終了)
いや、彼の得意な数学において、あまりに平均以下の出来をもつ人間(わ・た・し)の考え方が理解できず、いらついたんだろう・・・。
なぜこれくらいもしらないのだろう、どうしてこんなとこでつまづくのだろう・・・こう思ううちにいらいらいらいらいらいら・・・・
ふう・・・。
そういえば、ついこのまえ映画を彼氏と見に行ったとき、彼が「映画館どこにあるかは地図みて把握してるからおっけえー」と自信満々だったのを信じのこのこついていった。
ら、近くに来た早々「あれーここらへんのはずなんだけどおー」とか言い出す始末で、普通以上にいらいらいらいらいらいら来てしまった。
なぜ地図見て把握してる場所を見失うのか理解の範疇を超えていたからだ。常人以上の土地勘を持つと自負している石沢さんにとって、なぜ地図までもみたのにわかんないんだ?と途方にくれていた。(ついでにその映画が私がずっと観たかった「パプリカ」であり、ウロウロ迷っていたときすでに上映時間が過ぎていたってのもあるけど)
迷いつつ映画館に行くまでの会話「Iはらくん・・・私ね、アインシュタインがどれだけ苦悩に満ちた人生を送ってきたかよく理解できるよ(決め付け)」「はあ?」「天才の考え方を持つ人は、他のだれもを理解できないんだ・・・」「(ボーゼン)」「思考回路が誰とも違うんだ・・・孤独な気分だったろうよ・・・そして、他人に対するイラツキを抑える人生・・・(決め付け)」「・・・。」「私、今アインシュタインの気分よ・・・」「俺に対するアテツケでつか」
ふ・・・「元々数学苦手だったけど超勉強した医大生アルバイト予備校講師」がなぜ人気になるかわかる気がする。できない、ということを理解できるからだ。元から数学をそつなくこなせる人間にとって、それをできない人を見るのは理解を超えてしまい、わかりやすい指導ができない。
ただ、本当に頭のいい人は、そんな理解できない思考回路をイメージして対応している。「なんでこれくらいの問題が出来ないのかがわからない」のでなく「ここでつまづくなら要因は何だ?」とイメージできる人。そういう人が実は「この分野に置けて長けている」と言えるのではないだろうか。数学ができても、出来ない子がどのように数学に接しているのかをイメージできる能力。数学へのアプローチがそれこそ色々あるということを理解して把握する能力。
てなことで、私の父もよく「俺は数学ができた」とか言いますが、そんなのただの「ひとりよがり」なんですよ。ついでに私も「超土地勘いいから〜」とかほざいてても「ひとりよがり」ってことになりまつ・・・。しょぼーん。親子ってやっぱ似るのかもしれませんよ。 |