2003-02-05 私が個室で考えたこと（夢パン、パーティー前日秘話）
2003-01-19 イタリア報告５「実録ミラノ地下鉄スリの手口」
2003-01-03 明けましたなあ、明けてしまいましたなあ。。
2002-11-16 イタリア報告４「洗濯」
2002-10-24 イタリア報告３「ACミラン対アタランタ」
2002-10-14 イタリア報告２（フィレンツェの夕暮れ）
2002-10-03 イタリア報告１
2002-09-23 シーズンオフの海の家
2002-09-16 日本に居られなくなりました
2002-08-28 「恐怖の居酒屋」の甘い罠

先日結婚のお祝いのパーティーのために東京へ行ったときの話である。
私はオフ会等、会いたい人に会える前日など気分が高揚してつい一人
飲みに行って深酒をしてしまうのだ。その日も例外ではなく二日酔い気味
の頭と腹を抱えて東京へ向かった。空港でフライトまで多少時間があった
ため個室に入る。便器に腰をおろしふと右側の壁を見るとなにやら説明書き
がある。空港ということで英語バージョンと日本語バージョンが並んでいる。
私はこういうのをみるのが好きだ。特にトイレの機能は日本製のものが
発達しており、そういった特異な機能の英語での表現が意外と勉強になっ
たりするのである。
その便器は人が座面に腰を下ろすと水流のダミー音が流れ、腰を上げると
自動的に水が流れるらしかった。
そのダミー音のことをその説明書きでは「せせらぎ音」と書いていた。
英語訳が気になって見てみると「running water sound」としてある。
私は深い意味もなく心の中で「ふーん」とつぶやき、今度はまた意味も無く
その英語を心の中で日本語に直訳した。「走る水音・・・ハシルスイオン・
・！！！！」似ている。限りなく似ている。わたくしPAOのキャッチフレーズ
「走る酔人＝ハシルスイジン」にとーってもよく似ているのだ。所詮便器の
ダミー音機能であるから似ているからといって喜ぶことではないが、まあ少な
くとも愛着は感じる。何か他人ではない気がする。遠い過去には血が繋がって
いたのかもしれない．私は太古のトイレ事情にまで想いをはせる。何しろ１
文字違いなのだ。「ジ」が「オ」に変わっただけなのだ。
しかし「ジ」が「オ」に変わっただけで状況が一変してしまうこともこの世に
ある。
例えば寝過ごしたとき時間を確かめようと時計を見たとしよう。しかしその時
「ジ」が「オ」になっていたら、「時間」のかわりに時計に「おかん」が表示
されているのである。関西弁では母親のことを「おかん」とよぶ。育ちの
良いお子達は「おかあさん」と呼ぶが、爆竹をトカゲに括り付けて遊んでいる
ようなガキどもは専ら「おかん」である。「おかあさん」が「おかん」に変わ
った時点で劇的な質的変化を遂げる。
とにかく時計を見たら「時間」のかわりに鬼のような形相の「おかん」が表示
されていて「いつまでトロトロ寝てんねん！！はよご飯食べてガッコ行かんか
いな！」と怒鳴られるのである。

あるいは筑紫哲也の「多事争論」の「ジ」が「オ」に変わって「田尾争論」に
なってしまったら、筑紫氏は総力を上げて　元プロ野球選手　田尾　安志氏　　
のことを調べあげ毎回田尾氏について論じないといけないのである。いつまで
続くことやら心配である。

ん？何のこと話してたんでしたっけ？そうそう「せせらぎ音」であった。
しかし「せせらぎ音」ごときで全ての音を隠しおおせるのだろうか？
そこで私は提案したい。
「せせらぎ音」の音とともに「小滝音」「華厳の滝」「ナイアガラの滝」等
各種バージョンを取り揃えていただきたい。しかしそんなことをすれば
自分の音量を告白しているようなもんか。

先頭 表紙

ヨーロッパの大都市、特に観光客の多い街ではスリや引ったくり、
置き引きには十分注意しなければならない。
実際に私は今までに何回かそういった現場を目撃してきた。

休日のその日私は日本人のスタッフと地下鉄に乗ろうとしていた。
一人の場合は私はできるだけ混雑している場所を避け、常に周りに
目を配り警戒心と緊張感全開で、まるでゴルゴ１３状態なのだが、
そのときは少し込み入った仕事の話に没頭しており周りへの注意が
おろそかになってしまっていた。
私がまわりの状況がわからないほど仕事の話に没頭するのは約８０
年に１回ぐらいの稀有な状態なのだ。まあ南海大地震の周期と同じ
くらいだと思っていただいて間違いない。
地下鉄がホームに入り、乗り込んだ私の足元にガサッとジャンパー
が落ちてきた。私が踏まないように足を避けようとしたのだが動か
ない。若い男が私の両足首をつかみイタリア語で何か言っている。
多分「踏まないでくれ」といっているのだろう。
私がもう一度足を動かそうとしたとき、両足を隠していたジャンパー
が移動し私の足はジャンパーをまったく踏んでいないことが明らかに
なった。にもかかわらずその男はまだ何か言いながら私の足首を
つかんだままである。

このとき初めて私はこれもスリの常套手段の一つであるということ
に気が付き咄嗟にジーンズの右後ポケットの財布の存在を確認した。
財布は無事であった。
この財布は私自身が買い物時取り出そうとしても取り出せないほど
ポケットの中で頑強に私のおケツ様にしがみついてなかなか出てこ
ないのである。
だからレジの前でいつも私は身をよじりおケツ様に許しを請うて、
おケツ様の右頬を凹ましてもらい、タコ踊りのようなスタイルで漸く
財布を手にすることができるわけである。
しかもその日は小銭が山のように溜まって財布を膨らませ、おケツ様
に食い込んでおり尚且つ出張中はいつもやっているのだが財布に紐を
取り付けそれをベルト通しに括り付けていた。
まさしく鉄壁の守りである。これでまだスリに掏られるようであれば、
最後の手段「お財布おケツ様、直ばさみの技」を行使しなければなら
ない。しかしそんなことをしていれば今度はスリではなく別の趣味を
持った方々に取り囲まれることは間違いない。いやだ！そんなこと
絶対いやだ。

話はそれたが財布を確認した後私は右後方を振り向いた。そうすると
案の定、風体怪しげな男が立っており手元をジャケットで隠していた。
私は咄嗟に男の手元を確認しようと手を伸ばしかけたとき二人組みの
男たちは電車を降り、次の瞬間ドアは閉まったのであった。

その日以来私は財布を守ってもらった右おケツ様に足を向けて寝られ
ないのである。
右おケツ様に足を向けて寝られない理由がもう一つあって、
私は体が固いので、そんなヨガのような格好で寝ることなんぞ
最初から不可能なのだ。　　　　　　　　　　　以上

先頭 表紙

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

人は年が新たになると1年の計をたてたり
昨年の反省をしたりするものらしい。

私の場合記憶力が非常に悪く（私自身は
記憶消去能力がすぐれていると常に表現しているのだが・・）
昨年どんな失敗をしたか、どれだけ人さまに迷惑をおかけした
かなど遠い霧の彼方であり、いくら反省項目を反芻しようとしても、
食った酒やつまみが旨かったことや人がドジ踏んで大笑い
したことが鮮明に蘇ってくるだけで、自分の都合の悪いことは
早くも完璧に記憶から消去されている。
万が一消去されていない悪い記憶が蘇ってきても、直ちに消去
してしまうので、私の頭の中の「悪い記憶の箱」は財布の中身
と同様空っぽに近い状態なのである。

であるから今年の計画なんぞこのいきあたりばったりの私に
立てられる訳がない（断言）
まあせいぜい私にできるのは冷蔵庫を見て、今週必要な
本数のビールを買っておく程度のものである。
あるいはワインの残りとチーズの残りのかけらの大きさを較べて
どちらも過不足のないようにぴったり同時に食べ終わることができるくらいである。

しかしここまで書いてきてわたしは愕然とした。
これではまるでサルである。それも酒好きのサルである。
こう書くと多分サルの半数以上からは「PAOと我々を一緒にするな！！
われわれは時には反省もするのじゃ！！」と抗議がくるかもしれない。

ということで今年は何か目標を立てて生きていくことにしよう。
まず肉体改造計画である・・・といってもバッタと合体して
仮面ライダーになったりするとショッカーとかいう元気なニイチャンたちに
街角でいきなり取り囲まれて殴ったり蹴ったりされると痛いのでもっと
目立たないレベルでの肉体改造を行うことにする。

私は今回のイタリア出張で自分一人旨いものを食ってくるのは申し訳ない。
何とかしてこの幸せを皆様にもおすそ分けしたい。
しかしウエイトオーバーで航空会社のカウンターの係員の方に
迷惑をおかけするわけにも行かない。
ということでチーズやワインやプロシュートやパスタを脂肪という形にいったん変換し
我が肉体の皮下に埋め込み日本まで持ち帰ってきているのである。
しかしいざ皆様にお分けしようという段になって、脂肪からワインやチーズ等
食品への逆変換の方法がどうしてもわからないことが判明した。
ここで断念しようとしたが「いや待て、せっかく日本の皆様方が待っていてくれたのに
こんなに簡単に諦めてしまっていいのか！」という心の声に責められ、
なんとか脂肪→食品、逆変換の方法を解明しようと今度はおせち料理とビールで
試みているのだが、どうもうまくいかない。


というわけで皆さんごめんなさい。
逆変換は諦めて私は今年の前半はこの脂肪をせめて無くすことを
ささやかなテーマにしたいと思います。


【画像はヴェネツィアの魚屋でみたとれたてピチピチの生きているスカンピ】

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ここ3週間ほどテンションを強いられる仕事が山場を迎えており、ちょっとご無沙汰してました。
その仕事もなんとか苦境を打開でき、明るい展望が見えてきたので久々の心から息の抜ける休日です。

1週間のうち4日は仕事場に近いホテルに宿泊、休日は拠点のあるミラノかその他の観光地のホテル、という生活をしていると、一番面倒なのが洗濯である。
出来る限り下着はその日のうちに手洗いしておくことにしているのだけど、問題は乾燥である。
好天の続く季節は部屋も乾燥しているのでよく乾くが、この季節いくら部屋が乾燥気味だといっても下手をすると2日くらい干していても乾ききらないときがある。
だから1泊だけの宿泊ではなかなか洗濯できない場合が多い。

そんな時必殺技がある。
洗った下着を小さ目のビニール袋に放り込んでヘアドライヤーで温風を袋に送り込むのだ。
乾燥機の簡易型がすぐ出来てしまうのである。
さすがに何枚も一度に乾かすのは無理だが、パンツ1枚とか靴下1双位ならすぐ乾いてしまうのだ。


注意事項及び留意点

�@ドライヤーのサーモスタットの限界点が低い場合すぐスイッチが切れるので
　連続運転が出来ない場合がある
�A火事に注意
�Bこの方法でイカや魚の干物をすると部屋に匂いが充満して次から泊まれなくなる。
�Cさらに方法を間違ってパンツとイカと魚を一緒にビニール袋に放り込んでしまわ
ないこと。
　匂いだけを考えれば2日同じパンツをはいていたほうがましである。
　最悪の場合人に体臭と誤解され仕事及び交友関係に支障をきたす恐れがある。
�D間違ってあなたがビニール袋に入らないこと、特に乾燥肌の人は。
�Eさらに間違ってあなた自身と一緒にイカや魚を入れないこと。
　本当に変な体臭になってしまう。
　第一そういうあなたは最初の説明の「小さ目のビニール袋」というところを
読んでいない　と思われるのでもう一度最初から読み直してください。

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日曜日、久しぶりにミラノで合流した我々日本人スタッフ4名はベルガモにあるスタジアムで行われるＡＣミランーアタランタ戦を見るべくミラノから列車に乗り込んだ。
プラットホームではすでに大勢の警官が熱心なミラノ　ティフォーゾの警戒にあたっており、列車に乗り込む前に2回も検閲を受ける。
盾を持った警官の列をすり抜けるようにして列車に乗り込む。
トイレの前であるが幸運にも4人がけの席が空いていたので我々はそこに陣取った。
列車が発車する頃にはもう車両は決してお行儀がいいとはいえないＡＣミランサポーターでいっぱいである。
席に座れなかった若者達は床に座り込んでいる。壁をたたき拍子をとって怒鳴り声に近い声で応援歌を歌っている。

列車が進むにつれ、ビールが入った若者達はさらに盛り上がっていく。
そして必然的にトイレも近くなる。我々の席のすぐ近くのトイレはひっきりなしに、人が出入りするのだが、出て行った後まず9割方はドアを閉めてくれない。開けっ放しが気になるので私が閉めるのだが、あまりにも回数が多いのでトイレ専属のドアボーイである。
中には私に「今中に人が入っているか？」と聞くやつもいる。トイレ係やないちゅうねん！
ひどいやつになると「今入ってるやつは何分前から入ってるんや？？」と聞く。私は答える「うーん。5分くらい前かなあ。」イタリア人「げげ、きっと糞や、ウンチたれてるんや・・・ひゃっひゃっひゃ」
何で私はこんなことまで答えなければいけないのだ。

そんなこんなで駅に到着した我々は群集の流れに乗って駅構内を進んでいった。応援旗を持った彼らはもうすでに少々興奮気味で「ベルガモ野郎をぶっ飛ばせ！！」などと叫んでいる。
なぜか急に群集の流れが止まり一歩も進まなくなった。
いくらなんでもおかしいと思い周りを見ると警官たちが遠巻きにして我々を取り囲み盾をもって見張っているのだ。その向こう側で一般乗客たちが涼しい顔をして歩いていくのが見える。

我々はそもそも向こう側の部類の人間だ。何かが間違っている。このままだとこいつらと一緒に強制的にバスに乗せられ昼飯も食えないままスタジアムまで一直線に送り込まれてしまう。
我々は軍団から離れ警官の間をすり抜け一般人の仲間入りを果たすことができたのである。やれやれである。

ゲームのほうは大いに盛り上がり、リヴァウドの地を這うようなゴールを皮切りに、トマソンのゴール前の混戦からのシュートそしてピルロのPKを含む２得点でミランが４−１で圧倒的な勝利を飾ったのであった。

写真はリヴァウドのコーナーキック。ここからグイーーンと信じられない角度で曲がってくるのだ。
ちなみにゴール前のにいちゃん達は、別に仲良しだから肩を組んでいるというわけではない。念のため。

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街角のBARでビールを飲みながら・・・

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毎日旨い！

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ジョギングのコース途中にビーチがある。
季節はずれの浜辺には誰もいない。

海の家もシャッターを閉ざしている。
その海の家に前から気になる張り紙がしてある。

「ピーチパラソル」「ヒ」に「゛」ではなく「マル」である。
（画像参照）
「浜日傘」ではなく「桃日傘」である。
桃の絵の入った日傘なのかそれとも桃の形をした日傘であるのか？


それと真ん中の「ボンボンベット」というのもなんやこれという感じで
語感も素晴らしく間抜けでよい。

しかしジョギング中の、のどカラカラの私にとっては
ビールのロング缶というのがなんとも魅力的なのだ。

先頭 表紙

というわけで、2週間後に出発します。

先頭 表紙

覚えておられるだろうか。あの恐怖の居酒屋のことを・・・・。
「恐怖の居酒屋体験」�@�A
先日前を通りがかって何気なく見たら新たな立て看板が立っていた。

「お客様へ　お帰りは車でお送りします」（写真）

大きな居酒屋であれば、人数が集まれば送迎バスを出してくれるというのは
良くある話であるが、ここは小さな居酒屋でしかもスタッフが2名だけなのである。
1名はオーナー兼調理担当でもう一人はその娘でドリンク＆フロア担当。
送迎できるような余裕はまったくないはずだ。
これはひょっとして『送って欲しい人は閉店時間まで待っててね』ということなんだろうか。
まあ確かにほとんど客が入っている気配のないこの店では、客が帰るときが閉店時間であるのかもしれない。
でも例えばグループ客なんかだったら一人一人ちゃんと送ってくれるのだろうか。
もしかしてそのとき家を覚えておいて、何日かして、店員が誘いにくるという作戦かもしれない。

「ごめんくださーい！居酒屋●△です。お迎えに上がりました」
「はあ？」
「あのー、最近来ていただけないんでお迎えに上がったんですが。」
「いやー、今日はちょっと・・・」
「そんなこといわれてもこっちにも都合があって、春に仕込んだおでんのたまごが早く食べないと溶けてしまうんです。もうかなりにおいがきついし、こんにゃくと厚揚げの区別もつかなくなってきてるんですから。」
「ぎゃーー＝＝！！」
これはかなり恐怖である。

あるいは、送ってくれるふりをして車に乗せられてどこかへ連れ去られてしまうかもしれない。

「あのー、家とはちょっと方向が違うような気がするんですけど。」
「ふぉふぉふぉふぉ。まあお客さんしばらく私の家で寝泊りしてくださいよー、３食つけて一日８００円にしておきますから。」
「でも私は仕事が・・・」
「そしたらうちの店で働いてもらってかまわないですよ。給料は払えませんが・・・」
「降ろせー！！降ろしてクレー！！」

これもかなり怖い話だ。

しかしこの看板を見て思ったのだが、この店は必死である。必死で客を呼ぼうとしている。
この前は「１周年記念中ジョッキ３００円」という企画をやっていた。
次の作戦は何か少し楽しみですらある。店内もどんなことになっているのやらちょっと覗いてみたい気がする。

う・・・いけない。この店の作戦にまんまと乗ってしまうところであった。

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