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みなみの「さぼのーと」

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学生街の片隅にひっそりとある
レトロな喫茶店のように営業中です☆
まったりどーぞ(o^_^o)

ほぼ毎日更新!
★からだ内観日記(パーソナルトレーニングの記録)★

★お買い物ブログ 「こんなものを買った」

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(3) 周作・すずの初夜の傘問答と、それが表すもの
2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(2) 径子と、弟・周作の結婚
2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(1) 小林の伯母さんと、甥・周作の結婚
2017-01-27 シュールを極めた乙女ゲーアプリの双璧!…… 「うまのプリンスさま」&「エジコイ!〜エジプト神と恋しよっ〜」
2017-01-25 きれいな色彩で遊ぶ……お気に入りのゲームアプリ 「彩独2」
2017-01-25 憂鬱な世界観がたまらない……ゲームアプリ「ひとりぼっち惑星」3部作 \(^o^)/
2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その1)
2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その2)
2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その3)
2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その4) ネタバレあり


2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(3) 周作・すずの初夜の傘問答と、それが表すもの

嫁入りが決まったすずに、祖母が心得を教える。


祖母 「ほいでのう すずちゃん
向こうの家で結婚式をあげるじゃろう
その晩に婿さんが『傘を一本持て来たか』言うてじゃ
ほしたら『はい 新なのを一本持て来ました』言うんで
ほいでむこうが『さしてもええかいの』言うたら
『どうぞ』言う ええか?」

すず「…………? なんで?」


祖母「なんでもじゃ」 



それを聞いたすずは衝撃を受けて絶句する。とぼけた性格のすずにもその意味は分かったらしい。(ちなみに映画では、このシーンの直後に「うちは大人になるらしい」というモノローグが挿入されていた。)



そして婚礼の日の夜。


周作「ああ すずさん 傘を持って来とるかいの」
すず「『はい 新なのを一本持』」
周作「ちょい貸してくれ おお! こりゃええ 待っとれや」



周作はすずの傘で軒下の干し柿を取る。


周作「獲れたー! ほれ一個取れ 早う!」
すず「はあ」
周作「やー ハラ減ったのー ん? 何じゃ まだ渋かったか?」
すず「……………イエ
 ちゃんと口から食べてじゃけえ 安心しました」
周作「うぐ」
すず「昼間何にも食べてんなかったでしょ?」
周作「ああ 安心せえ安心せえ いまタネまで飲みました ちゃんと口から!」




映画で観た時は「ハァ?! タネ飲んだ? それって……?!」とは思ったものの、このシーン全体が何を意味するのかまでは分からなかった。周作の行動はいったい何なのだろうと、理解ができなかった。彼がこの問答の意味を知らない訳がないし。


しかし、漫画で読んでみて、驚愕した。


新婚の夫婦の間で、本来ならきちんと最後まで交わされるべき定型の問答が、周作とすずの間では、終わっていない!!


それは、すずにとっては嫁入りの意思を表明していないこと、周作にとってはすずの意思を確認できていないことになり、そういう一番大事なことを欠いたまま二人が結婚することを意味する。そしてそうなってしまった原因は、すずの緊張を解こうとした周作の優しさであり、自分の都合ですずを結婚に巻き込んだ(と思っている)周作の罪悪感である。周作には、すずに「今回は急いてすまんかった よう(嫁に)来てくれたのう」とはいえるものの、結婚そのものについて『ええかいの』と聞く勇気も、『はい』と答えさせる勇気もなかったのである。勇気は図太さと言い替えてもいい。そしてさらに、周作は柿の種を飲んでしまった。これは、二人の間に子どもができないことを意味する。



周作&すずの夫婦関係がこのシーンにすべて暗示され、集約されている……!
凄いよ!!



婚礼の宴席で、周作は両手を握りしめ、硬い表情で一点を見つめてご馳走にも手を付けずにいた。その間、周作の中には万感の思いがあったのだろう。それは、緊張でもあっただろうし、リンのことでもあっただろうし、すずへの諸々の思いでもあっただろうし、これから先のすずとの生活のことでもあっただろう。傘を柿で取ることだって、この時に考えていたに違いない。

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2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(2) 径子と、弟・周作の結婚

周作の姉・径子は、すずに対して、


わたしは周作にはもっと慎重に嫁を選ばせたかったのですが


と言っている。
それも婚礼当日、帰る間際の捨てゼリフ!((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル



周作とすずの結婚はそもそも、周作の母が足を悪くしたために、かわりに家事や畑仕事をする嫁が欲しいという北条家の都合があった。それに加えて、周作とリンの仲を裂くためにすずとの結婚話がすすめられたと考えると、径子の発言にも一層の説得力が出てくる。


径子は、親の決めた相手と結婚するのが当たり前の世相に反して、自分で好きな相手を見つけて恋愛結婚をしたように、自分の意志で行動することを大事にしている人なので、弟の結婚のなりゆきが気に入らなかった。(径子が周作とリンの仲に賛成したとは思えないが、小林の伯母さんや円太郎よりはまだ少し理解があったかもしれない)


径子にとっては、周作が子どもの頃に一度だけ会っただけのすずは、どこの馬の骨とも知れず、その点ではリンとは大差なく、しかしまあ遊女よりはマシ程度の認識だったのだろう。のちに、「家事や母親の面倒は自分がやる、あんたは広島へ帰れ」という内容のきつーい提案をすずにしたりするのも頷ける。

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2017-01-30 漫画 『この世界の片隅に』 考察(1) 小林の伯母さんと、甥・周作の結婚

 小林の伯母さんは、周作の父(円太郎)の姉。甥の周作・姪の径子とはそっくりな顔立ちをしている。みんなで縁側でお茶を飲んでいる時、伯母さんはすずに言う。


すずさんはええ嫁じゃね
よう働いてじゃし 大らかなし
何より周作君が明るうなった気がするわ

好き嫌いと合う合わんは別じゃけえね
一時の気の迷いで変な子に決めんで
ほんま良かった



 それを聞いて凍り付く一同。幼い晴美(径子の娘)以外の全員が顔色を変えている中で、伯母さんは一人涼しい顔でお茶を飲み続けている。その態度から、彼女がついうっかり口を滑らせたのではないことは明らか。それどころか内心「すずさんも知っておいた方がええけえ」とでも思っているだろう。すずは動揺し、汗と半笑いを浮かべながら慌ててその場を立ち去る。


 映画にはないこのシーンを読んで、「ああ、小林の伯母さんは、見た目じゃなくて性格も径子に似ているんだな」と思った。多分きつい性格なんだろうなぁ……。(径子が小林の伯母さんに似ている、が正しいか) 


伯母さんの発言を聞いた時の、小林の伯父さんの表情が特にいい。他のみんなは、ギョッとした顔をしているが、伯父さんの表情だけは微妙に違い、「こん人はまたいらんこと言いよった……」みたいな、妻に対する非難があるような……その発言に心底辟易している雰囲気。チョイ役の伯父さんの顔が正面からまともに描かれているのは全篇通じてこの一コマくらいか。


すずがその場から逃げ、屋根に上がると、そこには周作がいた。周作は今しがたの下での会話を聞いていて、「おしゃべりな伯母さんじゃのう」と憤慨し、ネコの蚤を取ってやりながら、おばさんのいる方向へ投げつけている。伯母さんはそれには気付かず、「径子ちゃんにもエエ話持って来てあげんとねえ」と、出戻りで独身の径子に話しかけて径子を慌てさせている。


「径子ちゃん”にも”」ということは、小林の伯母さんは、周作とすずの結婚に深くかかわっているのだろう。婚礼の日、初めて北条家を訪れたすずを、仲人として一番最初に家の近くまで迎えに出てきたのも小林の伯母さん。


周作が遊女のリンと恋仲になり結婚しようとした時、あきらめさせようと猛反対した家族に対して、周作は無理難題を出すつもりで、「子どもの頃に広島で一度だけ会ったことのある浦野スズとなら、リンをあきらめて結婚してもいい」と言ったのかもしれない。そこでよしきたとばかり、率先してすずを探し出したのが伯母さんではないだろうか。


すずとの婚約を申し込みに、周作と円太郎が初めて浦野家を訪れた場面で、円太郎は、


こちらのお宅を探し出すんのも大事でしたわ
のう周作



と言うが、周作は同意することもなく、下を向いて「……………」と沈黙している。一見照れているようにも見えるが、周作は、すずを能動的に見つけたというより、父や伯母たちに「見つけられてしまった」のであって、その沈黙には複雑な気持ちが含まれている。自分ですずを強く求めて探していたなら、円太郎に同意するはず。周作自身、まさか見つかるとは思っていなかったすずが見つかってしまい、自分で言い出したことなので後に引くこともできず、伯母や父の熱意に折れるしかなかったのだろう。


……なーんてことを妄想していたら、小説では、周作がリンの身請けをするため、小林の伯父さんに大金を無心し、不審に思った伯母さんが事情を察知するというシーンがあるらしい。やっぱりなーw

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2017-01-27 シュールを極めた乙女ゲーアプリの双璧!…… 「うまのプリンスさま」&「エジコイ!〜エジプト神と恋しよっ〜」


★うまのプリンスさま


タイトルからしてアレだけど中身も超シュールwwww
主人公のOLはなりゆきで
顔がイケメンの馬・ユウマ(UMA=ウマwww)の馬主に。
ユウマを競走馬としてて育成しつつ愛を深めるという設定の
無茶ぶり乙女ゲー。
ツッコミどころが多すぎてもはや何もツッコむ気にならない怪作。


続々と繰り出される異様な絵面がすさまじい。
あと一応、競馬の世界がベースなので、
全体的に漂う雰囲気や会話のネタがいちいちおっさん臭くていい感じw
(私の競馬に対するイメージ=おっさんです。すいませんw)


ゲーム自体は単純な放置&収集タイプで、正直、面白味はない。
しかしユウマが結構いいヤツで可愛くて、
会話で彼の好反応を引き出せると、ウフフ(*´艸`*) って感じ(笑)



★エジコイ! 〜エジプト神と恋しよっ〜


これも怪作と呼ぶにふさわしい恋愛シミュレーションゲーム。
主人公は「ナイル高校」に通う女子高生で、
恋のお相手は、アヌビス先輩・同級生のホルス・後輩のメジェド。
なんでこんなの思いつくかなぁ。
誰だよこのゲーム作ったやつ!(尊敬ww)


もうね、すごいんだよ……
笑いと驚愕のツボをうまく突いてくる。
うまプリもそうだけど、シュールなエジから……
じゃない、絵ヂカラが半端ない。
ゲームを進めて、ある程度エジコイ世界のギャグにも慣れてきて、
ふーん、こんなもんか、と思い始めたところで、
それでもなお笑わされてしまうという。
特にアヌビス先輩とのハッピーエンドが大傑作!!!
まさかそーくるとは! って感じで、
しばらくゲラゲラ笑いが止まらなかった。


一度クリアすると、会話の分岐で
相手の好感度が分かるシステムになっているので、
後はけっこう簡単にサクサク攻略できる。
ノーマルエンドが1通り、ハッピーエンドが3人×2通り=6通りの他、
バッドエンドもあるので要注意。
プレイしつつ、エジプトの神々についてグーグル先生に解説してもらうと、
なかなか勉強になって面白いです。


「エジコイ!2 〜エジプト神と恋しよっ アイドル編〜」
という続編もあります。
ストーリー的には独立していてつながりはないけれど、
前作では攻略できなかったオシリス先輩が攻略対象になっていたり、
名無しだった端役キャラが出世して名前付きで登場したりと、
前作をプレイした人に嬉しいお楽しみがちょこちょこあります。


ただ、アイドル育成といいつつ、
無人島に行ったりタイムスリップしたり、
その辺があまり好みではなかったので、
私は途中でやめちゃった。
アイドル育成と銘打たれているなら、
もっとまじめに(?)育成したいんだよー私はー!!

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2017-01-25 きれいな色彩で遊ぶ……お気に入りのゲームアプリ 「彩独2」


★彩独2 (Android (iOS)


いろいろな色のパネルを、グラデーションに並べていくゲーム。
ルールもシステムもとてもシンプルで、直感的に操作できる。


感覚をフル活用するのはもちろん、
「この色とこの色を足すとどんな色になる? 明度は? 彩度は?」
「この2つの色はこれくらい色相が変わっているから、次に来る色は……?」
という感じで頭も使う。


このゲームをしていると、時たま、「ゲームが楽しい」というのを超えて、
並べた色のグラデーションの美しさに、ただただ心を奪われる。
そういう瞬間、自分の心が本当にリラックスして、楽しんでいるのを感じる。
音楽も素敵!!(*^_^*)


中級の1/3くらいまでやったら、急に難しくなり、ついていけなくなってきた。
でも、できないのはどんどん飛ばして、
中級の最後まで行ってから、抜かした問題にまた挑戦してみたら、
前よりできるようになってる!


色彩の勉強にもなりそうです。

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雅さん>それはよかったー!! 私は逆に、頭痛ーるを使ってみて、自分の頭痛の原因が低血圧じゃなくPMSのような気がしてきました。 / みなみ ( 2017-01-27 18:30 )
コナンさん>自分が楽しいと感じるものを探すのが、今の自分の一番の仕事、と思ってやってますw / みなみ ( 2017-01-27 18:27 )
頭痛ーる。頭痛持ちの長女に教えてあげたら早速インストール。あまりの的中率にびっくりしておりました。心の準備ができて、いいみたい。助かりました。ありがとー。 / 雅(みやび) ( 2017-01-26 20:58 )
色んなゲームアプリがあるもんですね。それをドンドン見つけて、ドンドンチャレンジする気持ちが凄いなと思います。 / コナン ( 2017-01-26 00:02 )

2017-01-25 憂鬱な世界観がたまらない……ゲームアプリ「ひとりぼっち惑星」3部作 \(^o^)/


★ひとりぼっち惑星 (Android iOS


>ひとがもういない惑星。
>そこでは、ジンコウチノウたちが戦争を行い、お互いを壊し合っています。
>惑星にひとりぼっちのいきものは、ジンコウチノウの部品を拾って、アンテナを
>少しずつ拡張しながら、宇宙からのこえを探します。
>送信機をつくると、あなた自身のこえを宇宙に送ることができます。
>アンテナを最大まで拡張すると、だれかのこえを受信することができます。

>ひとりぼっち の あなた の こえ は
>ひとりぼっち の だれか の もと に とどきます

>ひとりぼっち の だれか の こえ は
>ひとりぼっち の あなた の もと に とどきます


鬱ゲーというのかなぁ……この、寂しくて切ない世界観がいい! かなり好み!!
ここしばらく、はまってます。
ピアノのBGMもとても良い。
この世界に合ったメッセージ(ディストピア系SFの創作が特に楽しい)を
考えながら、宇宙へ送るメッセージをそうしんきでポチポチとタイプしていると、
この世界にどっぷり浸れます。
(でも今日、エラーが出て送受信ができない状態。直るといいなあ……)


★ひとたがやし (Android iOS


>土をたがやし、苗木をうえると、ひとが実るので収穫し、"なにか"とたたかわせます。
>"なにか"をころすと、"なにかのかけら"を奪い取ることができ、"なにか"の記憶に触れることができます。


畑で人を育成して「なにか」との絶望的な戦争に送り込むという
これまた鬱な設定のゲーム。



★ひとほろぼし (Android iOS


>街をなぎたおして、ひとをほろぼしていきます。 ほろぼした人数はみんなで共有され、着々と増えていきます。


このゲームでは、プレイヤーは「なにか」を操作して
人々を虐殺する側になります。
世界観は前2作と同様素晴らしいのですが、
単純すぎるくらい単純で、ゲーム性が低いところが残念。




3部作の作者は「ところにょり」さん。
3つのゲームの世界はつながっています。
ゲームが作られた順番は、
「ひとほろぼし」→「ひとたがやし」→「ひとりぼっち惑星」なので、
最初から全部プレイするつもりなら、その順番が良いかも。
ゲームとしての私の好きな順は、この記事で書いた通りです。

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2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その1)

いい作品でした。
これは単なるアニメ映画という枠を超えて、
戦中の軍港・呉と、そこで暮らす庶民の生活を
綿密な取材と時代考証を元に、限りなく忠実にスクリーンに再現した資料として
後世に遺るはず。


本当に、これが当時の「普通」だったんだろうな。
自分が当時、呉に住んでいたら、
この映画に出てくる主人公のすずさんや、
すずさんの義母、義姉、隣近所のおばさんたちと
そっくりな暮らしをしていただろうと思う。


配給がどんどん貧しくなる中、
毎日の家族のごはんに頭を悩ませて、
少しでも美味しく食べられるよういろいろ工夫して、
たまに闇市に行って、その物価に驚いて。
最初はおおごとだと思っていた空襲にも慣れてしまって。
不自由なことはたくさんあっても
日常のささいなことに喜びを見つけたり、
家族や近所の人と笑い合ったり。


自分がこの世界に入り込んで、すずさんと同じ隣保班にいたら
その中で自分はこんな役回りだろうなぁ……と想像できてしまうような。
凄いリアル感。





以下ツイッターより

>aerodynamik // @aerodynamik_tw 2016-11-24 00:58:49
「この世界の片隅に」の上映後、啜り泣きと拍手が響き、ゆっくりと照明が点いて皆が余韻の中言葉少なに席を立っていく中、後ろの席に座っていらした恐らく80代のご婦人が「私ね呉に住んでいたのよ、本当に呉にそっくりなの、あの頃の呉にそっくりなの」と隣の見知らぬ若者に語りかけていた。

>aerodynamik // @aerodynamik_tw 2016-11-24 01:08:02
ご婦人はその事をどうしても直ぐに誰かに伝えたくて、見知らぬ隣の席の若者に語りかけたのだろう。「片渕監督の執念にも似た細密な時代考証」などという言葉にしてしまうと途端に魔法が消えてしまいそうな気がするが、何かを伝える、伝わるというのはきっとこういうことなのだ。


>jiro iida @jiroiida 2016-11-26 02:06:29
こ れ www   立川で同じ時間に見ていた感じなので、うちの母親な予感がびりびりするw なぜなら、本当にそうやってすぐ話しかける性分なのだw twitter.com/aerodynamik_tw…


>jiro iida @jiroiida 2016-11-26 02:25:22
@aerodynamik_tw 突然、すみません。つかぬ事をお伺いしますが、立川で「この世界の片隅に」をご覧になった時、老婦人が話しかけていた席は、もしかして左側前方のD_4付近ではありませんでしたか?

> aerodynamik // @aerodynamik_tw 2016-11-26 15:20:31
@jiroiida ご察しの通りです。当時の風景、戦争にまつわる出来事、史実をありのまま丁寧に描いたことは監督のインタビューで知っていても、その時代を生きた人達の物語は原作の世界と思い込んでいたので、あの一言の証言を伺って初めてその全てが当時のそのままだったのだと気付いたのです。

> aerodynamik // @aerodynamik_tw 2016-11-26 15:35:30
@jiroiida 「あの頃の呉にそっくり」の一言に込められたお母様のしなやかさ力強さ、風景描写だけではなく、その時代を生きた人達の生活まで含めて、「当時の当たり前」がそれを知る人にとって嘘のない物語として丁寧に描かれていた事を知り得た、とても嬉しい一言をありがとうございました。

> jiro iida @jiroiida 2016-11-26 15:48:46
@aerodynamik_tw ありがとうございます!ほんと、そんな大層な母ではないのですが、この映画との奇遇に本人も思わず誰かに話しかけたくなったのだなあと、こうやって人づてに知ってw なんだ本当はメチャクチャ感動してたんじゃないかとちょっと微笑ましくなりましたw

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萩さん>そうなんですかー! こうの史代さんの本は初めて読むので届くのが楽しみです♪ 好きな人と10年違いで同じ日、私もイエモンの吉井さんがそうなんだけど、何気に嬉しいですよね〜(笑) / みなみ ( 2017-01-25 23:16 )
こうの史代さん、ぴっぴら帳の頃から好きです。誕生日がちょうど10年違いで同じ日なの〜。 / 萩 ( 2017-01-25 23:05 )
早く原作漫画とガイドブックがほしー! でも25日がヤフーショッピングのキャンペーン日でポイント増えるからそれまで待つ! / みなみ ( 2017-01-23 22:31 )

2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その2)

以下、監督のインタビューより。
インタビュー、良いので、ぜひリンク先にもどうぞ。



>たとえば戦艦大和が入港する場面がありますが、原作に「19年4月」と書いてあって、そこから入港した日が特定できて「あぁ、できるんだ!」と思ったんですよ。別のシーンで、晴美ちゃんが「あれが利根」とすずさんに教えるところがありますが、その時に利根が呉にいたかというと、いないんです。つまり、晴美ちゃんは利根ではない別の軍艦を見て利根だと誤解しているんだと分かったので、「間違えるということは、利根に近い形をしている最上がいたのかな」という風になっていくわけです。


>呉の空襲に遭った当事者の手記を読むと「当日の対空砲火の煙は色とりどりだった」と書いてあるんですよ。これは、その日やってきたアメリカ軍のパイロットの手記でも同じように「色とりどりだった」と書いてあるんです。ただし、どちらも「色とりどり」なんですが、何色と何色だったというのは合致しないんですよ。しかもそれが二人ではなくもっと何人もいて、茶色と書いている人もいるし紫と書いている人もいるし、赤もピンクもいました。本当は何色なのかということで調べを進めたところ、日本がどれぐらいの技術水準を持っていたのかということを戦後にアメリカ海軍の人が来て調査をするんですが、その英文レポートの中に「カラーバーストプロタクタイル」についてのレポートがあって、「空中で爆発して色を染めるための染料が5種類ある」と書いてあるんですよ。白黒も合わせると、全体で6色の対空砲火があったというわけです。


>腑に落ちてくると、色とりどりの煙を見ているすずさんの心情がそこで初めて分かるんですよ。空襲に実際に遭った人は「敵機が綺麗じゃった」と言うんです。銀色でピカピカして美しかったと。恐ろしいものが来たという意識はもちろんあるけれど、非日常がやってきた感じなんですよね。我々は今、日常を描こうとしているわけなので、そこに非日常がやって来たのだとしたら、非日常がどんな姿を取っているかが大事じゃないですか。「あぁ、6色の煙という姿なんだ」と分かったら、この場合は「じゃあそれを見た時にすずさんはどう思うのだろう」という風になっていきます。すずさんの中の、日常を営んでいる部分ではない何かが引き出されるとしたら、それは何なんだろうという風に、それをもう一度「すずさん」というものの上に絡めてあげる感じです。


呉の高台にある家の畑から、敵機を撃ち落とす対空砲火を見た時、
すずさんの意識は、非日常にシフトする(風情のない言葉を使えば、現実逃避する)。
絵の大好きなすずさんは、その煙を絵の具で染められた絵のように思い、「ここに絵の具があれば描きたい」と思う。
その逃避の仕方が、すごくリアルで、(しかもアニメーション上、画的にも美しい)
逃避している自分に対し、冷静にツッコミを入れているもう一人の自分もいたりして。
誰でも、目の前に非日常的な風景が現れて、それをとっさに受け入れられない時は、
こんな風になるんじゃないかな、と思った。
人としての、普遍的な感覚を上手く描いていると思った。

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2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その3)

映画は、全体的に、ほんわか〜とした、のどかな雰囲気で、
ストーリー的には、特に「ひねり」はないのだけれど、
とにかく画面の作り込みがすごい。
話の進行もすべて史実に基づいているそうだし、
セリフは全部広島弁で、戦時中ならではの言葉もたくさん出てくるので、
聞き取りが大変。とにかく情報量が多くて濃い。
登場人物たちの内面が、とても細やかに描かれているのだけれど、
一回観ただけでは、話についていくのに精一杯で、
そこまでしっかり追いきれない。


原作の漫画も公式ガイドブックもすごく面白そう。
両方買うよ! そしてもう一回観に行くよー!\(^o^)/






主人公のすずは、広島から呉へ、汽車に乗ってお嫁に行く。
途中途中の駅の看板が、窓の外を通り過ぎていく。
昨年の夏に広島に行った時、
広島駅で新幹線を降りたらすぐに在来線に乗って呉へ行ったので、
実際の距離感も分かったし(70年前はもっと時間がかかっただろうけど)
「海田市」やら、「坂」やら、印象的な駅名の看板が、
自分が実際に見たのとまったく同じように、
そのまま出てきたのはちょっと嬉しかった。


広島のホームセンターの店先で見かけた盆灯籠
(1mくらい?の棒の上に紙灯籠がついている)も
映画の中のお墓参りのシーンで見つけた。


ほんのちょっとだけだけでも、映画の舞台を知っていると楽しいなぁ……


呉に実際に行っても、
「呉」のイントネーションが「く↑れ↓」なのか「く→れ↑」なのか
分からなくてモヤモヤしていたが、
(原爆ドーム前で解説ボランティアをしていたお姉さんが呉の出身だったので
 聞こうと思ったが、つい聞きそびれた)
映画の中で、すずさんの声優・のん(能年玲奈)は、
呉にすずさんがお嫁に行く前は前者、呉に住み始めてからは後者と、
イントネーションを使い分けていると、映画を観た後で知った。
つまり、呉では「く→れ↑」といい、
呉から離れたところの人は「く↑れ↓」が多いらしい。
私には聞き取れなかったけど、
広島と呉の微妙な言葉の違いも使い分けられているとか。







すずが、
「(女は結婚したら)名前も住むところもかえなくてはならなくて不自由だ」と
夫の周作に愚痴るシーンでは、愕然とした。
すずたちの、水道もガスもない、便利な家電製品もない暮らし。
それがこの70年間で、恐ろしいほどの進化を遂げ、
私たちの生活はこんなにも便利になったのに、
結婚によって女性が不自由を強いられる慣習は変わっていない。


これは本当にショックだ。いまだに夫婦別姓すら選べないんだから。
世の中のほとんどの人が、どうでもいいと思っているか、
我慢しているかのどちらかなんだと思う。
私は後者だけど。


周作がすずと結婚したのは、周作の母の足が悪くなり
家事ができなくなったからだ。
女性が夫の家に入り、家事や介護の要員として働くことは、今でも当たり前にある。
70年前は、すずのように、
女性が顔も知らない男性といきなり結婚させられるのさえ当たり前だったので、
それに比べたら相当マシではあるけれど、、、

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2017-01-23 映画『この世界の片隅に』 感想(その4) ネタバレあり

すずと、夫の周作、その家族が住む家に、
軍艦の乗組員になり、一夜だけ入湯上陸を許可された
すずの幼馴染・水原がやってくる。
すずを呼び捨てにする水原、それに怒るすず。
それを見て内心嫉妬する周作。
あえてなのか、生来そういう性格なのか(多分前者、でも後者もあり得そう)、
空気を読まない水原。
お茶の間にいたたまれない雰囲気が流れる……www


2人が過去、お互いに好意を持っていたことを察した周作は、
水原を庭の納屋に泊まらせる。
そして、すずに、もう会えないかもしれないのだから
一緒に過ごすようにと言い、
すずが戻れないように玄関に鍵までかけてしまう。


水原がお国の為に死ぬ人間だからというのもあるが、
周作は、すずを一方的に見染めて嫁にしたので、
そのことに対する罪悪感があったのだろうと思った。
後で、「これが夫婦というものですか」と怒るすずに、
周作がそう弁明していて、ああやっぱりなと。


2ちゃんねるの原作感想スレを見ると、
そのあたり、いろいろと生々しい解釈が交わされていた。


レヴィ・ストロースを引用しつつ、
すずの兄、通称「鬼にいちゃん」に着目して
すず、周作、水原の三角関係を紐解いたこちらの記事も、とても面白くて、興味深い。

ぷかぷか こうの史代『この世界の片隅に』_4

すずと水原が同じ学校に通っていた頃、
兄が戦死して屈折している水原に、
厳しすぎる性格の自分の兄(鬼いちゃん)に辟易しているすずは、
「(うちの)おにいちゃん、いる?」と聞くが、
水原は「いらん」と即答する。


それは、「私と結婚する?」「しない」という、
すずの求婚と水原の拒否のメタファーであると……。
面白い!


周作とすずの結婚は、
「ばけもの」という正体不明の男?が、幼かった2人を路上でさらおうとして、
2人を同じ背負いかごの中に放り込んだことに端を発している。


その後、すずは結婚し、兄は戦死する。
ずずは、原爆症で床に伏している妹のすみに、空想のストーリーを話して聞かせる。
「ばけもの」の姿をした「鬼いちゃん」が、わにの女の子と結婚する話を。
すずの想像の中で、兄のイメージは、ばけもののイメージと重なっている。


兄――ばけもの――結婚(周作&すず、鬼いちゃん&わに)


確かに「兄」は「結婚」とつながってる……!!

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