2004-08-16 ROCK IN JAPAN FES 2004＠ひたちなか(１)
2004-08-16 ROCK IN JAPAN FES 2004＠ひたちなか(２)
2004-08-16 ROCK IN JAPAN FES 2004＠ひたちなか(３)
2004-08-06 映画行かない？
2004-08-02 帰省ネタ
2004-08-02 さよならイエローモンキー
2004-07-30 祭りが好き！
2004-07-27 皮膚科へ
2004-07-26 映画『ブラザー・フッド』
2004-07-26 映画『ブラザー・フッド』

普段に輪をかけて、実家でぐーーたらと寝てばかりの夏休みでした。

そして今年も行ってきました！　ひたちなか。
8月8日、フェス最終日。
メンバーは、友人Ｋ、きょーこさん、わたし。

■椿屋四重奏

11時過ぎに会場に着いて、間髪入れずに「みなと屋」(屋台)でご飯食べて、灼熱のレイクステージへ。
ステージに向かう途中、なぜかイエローモンキーの『楽園』と『ＢＵＲＮ』が聞こえる。
それも生音。ナゼ？　どうして？！
なんと、ボーカルの中田君が歌っていた……。(開演前)
彼のロックスターは吉井和哉だと聞いてはいたが、本当だったんだなあ。
その中田君が、ＭＣの途中で「『艶ロック』を演るのは椿屋四重奏だけになってしまった」と
ぽろっと言ってた。
イエローモンキーが解散したことを指しているんだなと思った。
(後でフェスの公式ＨＰのレポートで知ったが、『ＢＵＲＮ』を歌った後
　中田君が「バトンはきっちり受け取りました」とコメントしていたらしい……うう聞きたかった)

さて、椿屋四重奏は、ライブとＣＤでは、印象が違った。
ＣＤだけ聴くとかなりシリアスなイメージだったけど。
すいません、ＭＣで萎えた。
盛り上がって勢いが付いてきたら、いちいちＭＣで落とさずに、
どんどん音楽でたたみこんでガーッとかっ飛ばして欲しいの。個人的な趣味だけど。
曲間にいちいち律儀にＭＣを挟んでしまうと
せっかくのこちらの勢いを殺がれてしまう気がして。
あと、ＣＤよりライブの方が音が尖っている感じがした。

しかし、真っ昼間のレイクステージはとにかく過酷。
上からはぎらぎらと照りつける太陽。下は石畳なので、焼けた鉄板の上にいるみたいに暑い。
観客ばかりでなく、演奏者にとっても、真昼のレイクが、一番難しいステージなんじゃないかな。
半端なノリの良さじゃ観客がついていけない。
あの、立っているだけで汗だくになる環境では、とてもバラードなんか聴かせられないだろう。

椿屋四重奏の曲も、真夏の太陽の下より、風の涼しい夕方とか、地下の暗いライブハウスとか、
そういうシチュエーションの方が似合うと思う。
でも、楽しかった。聴けてよかった。

■エレファントカシマシ

グラスステージ、シートゾーンにて。日陰に座って聴いていた。
エレファントカシマシを聴くのは昨年に続き２回目。
今年のステージは去年よりも良かった。吸引力があった。
ボーカル・ミヤジのパフォーマンスは素晴らしい。
なんかもうバカでアホでテンション高くて危なっかしくてしかもそれを正面から真面目にやってて
正視できない、というかしたくないような気もするのにしかし
目を奪われてしまう。
途中から、吸い寄せられるようにスタンディングゾーンへ。
最初から気合を入れて聴けばよかった。
「おまえらの現状はどうなんだ」というミヤジの真剣な問いかけが胸に刺さってしまい怖かった。

■スピッツ

グラスステージ、スタンディングゾーンにて、まったりと。
目を閉じるとまぶたの裏が鮮やかな黄色やオレンジ色になる。
そのまま、全身に風を感じながら、音楽に合わせてゆらゆら佇むのが非常に気持ちいい。
４年前の同じフェスの、彼らの演奏で、わたしは雷に打たれたような衝撃を受けた。
真面目に涙が出たもんね。
その記憶がある限り、あの時以上のものをわたしは得られないかもしれない。
今回、マサムネの歌が途中で途切れた。そのブランクは観客の大合唱で埋められた。
友「今日のマサムネ声出てなかったねー」
私「えっ、あれってわざと客に歌わせたんじゃないの？　そう思ってた……」
あたしゃ幸せな人ですね……

先頭 表紙

■岡村靖幸

グラスステージ。
友達は、最前列、それも岡村ちゃんの真ん前で見られたらしい。いいなー。
わたしも、ちょっと頑張って前の方まで行ってみた。最前列まで３〜４ｍのところ。
でも、かえって前の方が見づらいよ〜
人がギッシリで思うように体を動かせないよ〜
待ってる時間が長くて貧血になりそうだよ〜
さらに、すぐ隣の、コアなファンと思われる太った男の人の踊りがキモイ！(ごめんなさいー)
というわけで、途中で後ろに下がって聴いた。
後ろ最高！　風、涼しいし！　前より見やすいし！
解放感あるし！　マイペースで聴けるし！
つか、前より後ろの方がずっと音響のバランス取れてていいじゃん！！(汗)

そんなこんなで、ステージ以外のことに気を取られて、
実はあまりよく聴いていなかったような気がする。
岡村ちゃんは去年のステージがあまりに衝撃的だったんだよなあ……
今年はさほどのインパクトもなく普通に聴きました
そして、もう前に行くのはやめようと思いました

■東京スカパラダイスオーケストラ

スカパラは、楽しかった！！
すごいテンション、そしてその持続力。
後でセットリスト見てびっくり。14曲も演奏していたとは……。あっという間だった。

わたしは、ステージの音楽を聴きながら、あたりを見回してみるのが好き。
トリのステージなので、あたりはとてもたくさんの人で溢れていた。
見渡すかぎり、人、人、人で、その見渡すかぎりの人がみんな、楽しそうにしている。
楽しいってその顔に書いてある。みんなフェスが好きなんだなあと思った。

谷中さんが「フェスは一番平和に近いよね」と。
それを聞いて、そうだな、と思った。
数万の人が、同じ瞬間に、こうして同じステージを見て、同じ音楽を聴いて、
同じ花火を見て、同じように歓声を上げて、それぞれに楽しんでいる、それはとっても平和なこと。
太陽の下で、星の下で、気持ちのいい風を全身に受けながら、友達と一緒に
一日中好きな音楽を聴いて、楽しくて仕方ない、
そういう思いができる自分はなんて幸福なんだろうと。

最後の花火を見ながらそんなことを思っていたら涙が出そうでした。
なんともいえない幸せ感を味わえたフェスの終わり。
スカパラありがとうー

あと
スカパラのステージが、紫とオレンジの照明でライトアップされた時があって
「このライティング、絶対イエローモンキーに似合う！　『天国旅行』とか、これで聴きたい。」
なんて、つい、思ってしまった
思えば４年前、わたしがこのひたちなかのフェスの第１回目に来たのは
イエローモンキーを聴くためだった
以来、イエローモンキーはいなくなってしまったけれど
フェス自体が気に入ってしまったわたしは、毎年ひたちなかへ来ている
イエローモンキーは、このスカパラみたいに
いつか、このフェスのトリをつとめてもおかしくないようなバンドだったのに
(主催のロッキン・オン・ジャパン誌は彼らを評価していたし)
もうあのバンドはこの世のどこにも存在しないんだなあ
と思ったらちょっと切なかった
あきこ氏やｐちゃんにはとてもかなわないが
ステージライトで彼らを思い出すわたしもけっこうオタクだ。

先頭 表紙

■ＤＪブース

前から、じっくり行ってみたいと思っていたＤＪブース！
今回初めてちゃんと行ってみた。
これが楽しいーーーーーーーーーーー！！！
「みんな、バンドとか歌手がいなくてもいいんでしょ？
本当はＤＪもいなくたっていいんでしょ？　音楽だけあればそれで満足なんでしょ？」
と思わず突っ込みたくなるくらいのノリのよさ(笑)
「ＳＨＡＫＥ」で異様に盛り上がった時には、ＳＭＡＰの偉大さを思い知らされました
ＹＯ−ＫＩＮＧと銀杏ＢＯＹＺの峯田さん(？)がユニット組んでノーギャラ出演してました
田中知之のＤＪ聴いてみたかった！　聴けなくて残念。
ＤＪブースは朝からやっているようなので
来年は早起きして行ってみようかとオモタよ……
いやいや、想像以上の楽しさだった。これ今回の収穫。

■反省

ふと思った。
毎年同じフェスに来ていると、慣れて行動は手早くなってくるけど、
その分、新しい発見も薄れてしまう。
今回聴いた５バンドのうち、３つは、以前にも聴いたことがあった。
これはちょっと冒険心がなさすぎて、もったいなかったかな。
回を重ねれば重ねるほど、
最大限にフェスを楽しもうという意欲と工夫が必要になってくるかも。

あと、「このバンドさえ観れば、あとは何も観なくてもいい」とか
「いよいよ次はあのバンドだと思うと、緊張のあまり動悸が！」
いうくらい思い入れのあるバンドがあるのとないのとでは、テンションが全然違う気がした。
今年はそれがなかった。

あとは純粋に体力。体力必須。


■その他

帰りのバスの中で、地元の子かな？
あまり聞いたことのない言葉だったけど、たぶん茨城の北の方の子だな。
毎年来ているらしき女の子がふたり、話していた。
「涙が出そうだよー、１年間ずっと楽しみにしていたＲＩＪが終わっちゃったよー」
と。
「そうなんだよ……わたしも毎年これが楽しみなんだよ……」
と心の中で相槌を打ってみた。

ＲＩＪは本当にいいフェスだと思う。
皆マナーもいいし、嫌な思いなんて全然しない。

今年は観覧車に乗れなかった。
ちゃんと係の兄ちゃんに営業時間を聞いて、それに間に合うように行ったのに。
兄ちゃんが適当な時間を言いやがった……。
そして今年は地ビールを飲めなかった。地ビール売り場は遠い。
かわりにハイネケンを飲もうとしたが、ギリギリで売切れだった。悲しかった。
ドライで我慢した。

先頭 表紙

突然ですが、同行者募集です。

8/7(土)

場所……横浜日劇(黄金町)
時間……朝10時くらいから夕方まで
作品……3本立て！　『シルミド』『スターシップ・トゥルーパーズ２』『タイムリミット』
金額……たぶん3本まとめて1500円

どーしても『シルミド』を観ておきたい！　劇場で！！
なので、行きまっす。
どなたか興味のある方いらっしゃいましたら
メール下さいませ。

連絡はこちら→oyamimiあっとまーくezweb.ne.jp

先頭 表紙

31日

地元、下館へ帰る。駅から友達の職場へ直行。しばらくおしゃべりしたあと実家へ。
庭に足を踏み入れた瞬間、驚く。

「なにこのみすぼらしい犬はーーーーーーーーーーっ！！！！！！！！！！！」

そこにはモソモソのヨレヨレになった我が家の老犬ハナちゃんが……。

「ご飯もらう以外ぜんぜんかまってもらってないでしょアンタ！　これじゃ野良犬じゃん！！」
「ちょっと！　おかーーーーさーーーーーーーん！！　ブラシ―ーーーーーーーー！！！」

母親にブラシを持って来させ、ひたすらブラッシング。
犬も年を取ると、そもそもの毛並みが悪くなる上に、夏毛と冬毛の生え変わりも
うまくいかなくなるらしい。
しつこくブラシをかけてやると、大量の冬毛が取れて、ひどかった外見も多少すっきり。
ハァ……。
お願いだからもう少し犬をかまってやって……もう老犬なんだし(涙)＞両親

＊＊＊＊＊＊

さて……

去年の夏、わたしと母の友人Ｋさんが丸３日がかりで片付けた部屋は
跡形もなく元通りになり、一面、ゴミが胸の高さまで堆積していました。
脱力……。

わが実家は、家というより巣と呼んだほうがしっくり来るような
すさまじい量の生活用品と不用品(ゴミ)に埋まった生活空間です。
ただそれだけならまだしも、その居間の中に、手彫りの仏像(父親の趣味)や、
ガラス製のオブジェ、モビール、陶器の人形などが点在しているところを見ると、
そのあまりのシュールさに眩暈がしてきます。
なにかもう、あの何ともいえない奇妙さは、人間の生活が生み出す一種の芸術ではないかという
気さえしてくるほどです。


そんなわが実家の内部は、年々その荒廃の度を強めているように思えてならないのですが
しかし、母親は
「誰もわかってくれないだけで、これでも家の中はだんだん片付いてきている」と言います。
その言葉が本気だとするなら、冗談でなく、母は狂っていると思います。
わたしは本気で恐ろしい。

＊＊＊＊＊＊

さてさて、お祭りの話

今年のお祭りには、川島や関城の神輿も来ていた。
関城の神輿がやけにキンキラしているなあと思ったら、黄色い照明でライトアップされていた。
あれは変。
宮入りは、平成神輿に元気がなく、かなりヘタレていた。
宮入りの後、友達宅へ行き、みんなでおしゃべり。友達の娘Ｓちゃん(3歳)、可愛い。
帰りの車に乗り、家についても、降りるのが惜しくてまたおしゃべり。
就寝、午前3時。

先頭 表紙

THE YELLOW MONKEY が解散したそうです。

復活はもう無いんじゃないかと正直思ってましたが
本当に解散となると淋しいものがあります。
3年前の東京ドームでのあの言葉は嘘だったのね！！！　嘘つき！！！！！
みたいな……。
もうライブに行けないのが悲しい……。

自分の欲望から目を逸らさず
苦しみも滑稽さも恐れることなく
真摯に、貪欲に生きろと
イエローモンキーの音楽にはいつも言われてきた気がします

自分がそれに値する人間になれたかというと
答えはＮＯですが

彼らの音楽は
生きる希望と素敵な友達といくつかの忘れられない瞬間を
わたしにくれました

ありがとう　さようなら　永遠に

先頭 表紙

下館のお祭りには必ず帰ることにしている
子供の頃から聞き慣れて馴染んだお囃子っていうのは
身体の奥深くにこびりついているものでして
それを聞かないとわたしの夏は始まらんのです。
祭りの最終日、伊達神輿の宮入を見て、下館音頭(笑)を聞いて、三三七拍子を打たないと
わたしの夏は始まらんのです。
ああ、夏はこれから始まるのにお祭りは終わってしまったんだなっていう
祭りの後の淋しさが、また、好きだったりもして。

で、本当は今日帰るつもりだったけど、遅くなりそうだったから、明日にした。

なもんで、実家の友達、まっする、あきこし、に電話
もう楽しいよあんたら本当に……
あきこし、「15周年ライブDVD見てB'z熱再燃！」なんてもう、最高っす、うけた(笑)
そしてわたしたちの血管の中には今も変わらずイエローモンキーの音楽が流れつづけているらしいね。
バンプに「アロエ」なんて曲はないかんね。「アルエ」だかんね。
まっする、牛久大仏のビーム、今年こそ見られたら見に行きましょう。
早く帰りたい……電車で３時間半がとても遠く思えるよう。
明日にはふたりの職場をそれぞれ襲撃するから待っとけよ、と。
行くぞ祭！！！

＊＊＊＊＊＊

ところで
最近のわたしの頭の中はスペインのトマト祭りでいっぱいです　夢中です
(http://barcelona.s28.xrea.com/tomatina/index.htm)
テレビニュースで見たことはあったけど、こんなにアホな祭りとは……
トマト祭り〜
トマト祭り〜
いつか絶対行く！　行ってやる！！
その時にはアンダルシアにも足伸ばす！
(その前にまず最初のスペイン旅行に行けるかどうかもわからないわたし……とほほ)

＊＊＊＊＊＊

わたしが大の祭り好きっていうのは昔からのことみたいで
祖母は今もよく言います
「小さい頃、八王子のお祭りで、阿波踊りにくっついてずっと踊ってた」と。
でも、沿道に出て踊りの列には加わらず、恥ずかしいからここでいいと、歩道で踊っていたそうです
いかにも自分らしい話だなあと思うのでした
祭り好きなところと、妙な部分で自意識が強いところは今もずっとかわっていません

先頭 表紙

最近は歯医者と皮膚科をかけもち……

ちょうど一年前、指におかしな炎症ができて治すのに苦労した
それと同じものがまたできた
去年、皮膚科の先生にさんざんいろんな薬を実験してもらったので
どの薬で効果が出るのかあらかじめわかっているのです
なので今度は早々と治せるはず

皮膚科の先生は豪快でおもしろい人です
診療は非常に早い。サクサク。待合室に先客が３人くらいいても、５分と待たない(笑)
わたしの炎症については「原因はねー、わかんない！！」だそうです
そのあっけらかんとした断言がまた爽快で素敵です

＊＊＊＊＊＊

以下、脳内整理メモ

■キャセイ・パシフィック航空

1710　成田発(18日)
2045　香港着
0005　香港発
0640　アムステルダム着
1320　アムステルダム発
1525　バルセロナ着(19日)

1000　バルセロナ発(25日)
1215　アムステルダム着
1405　アムステルダム発
0750　香港着
0910　香港発
1425　成田着(26日)


☆空席あり・即予約可能
☆アエロに比べて３〜４万安い
☆明るいうちに現地に着き、その日のうちに同行者と合流可
★現地滞在―実質５日間
★乗り継ぎが多く、時間がかかる。めちゃくちゃ疲れそう
★帰りの便に乗るためには、マドリ〜からバルセロナまで移動が必要
★行きの成田発が遅い


■アエロフロート航空

1200　成田発(18日)
1650　モスコ〜着
2010　モスコ〜発
2250　バルセロナ着(18日)

2355　マドリッド発(25日)
0720　モスコ〜着
1935　モスコ〜発
1000　成田着(26日)

★空席なし・キャンセル待ち。席が取れなければ旅行そのものを中止せざるを得ない
★キャセイに比べて３〜４万高い
★見知らぬ異国の空港に真夜中到着(しかも一人)、同行者とは翌日の夜に合流
☆現地滞在―実質７日間
☆乗り継ぎが少ない。どう考えてもキャセイの２度乗り継ぎより楽
☆憧れのアエロ……機内で息が白くなるって本当？　天井剥がれてるって本当？
☆ビザを取れば半日モスクワ観光！　赤の広場とか！！
　(ただしビザ取得には約１ヶ月前までに航空券が必要)

■結論

アエロでキャンセル待ち続行

先頭 表紙

縁あって書道を習うことになりました。
今日はその一回目。
もちろん初心者のワタクシ。
大学の書道研究会を３ヶ月で辞めて以来、筆に触ったのは約10年ぶりです。
少なくとも何かの手応えを掴めるようになるまで続けられたらいいなと思います。
いや、切実に。

＊＊＊＊＊＊

帰りにお台場の映画館へ行きました。
そしてついに観た！　『ブラザー・フッド』。
この映画のために、1週間で4つの映画館を回ったんすよ、もー。
前売券1280円、無駄にせずに済んで超満足。
それだけで映画の内容はどうでもよくなるくらい満たされた。
で、先に断っておきますが、『ブラザー・フッド』、別につまらなくはなかったです。
でも、いろいろ感想書いていくと、辛めになると思います。

もともと過剰な期待はしていなかったし、実際、その予想範囲内におさまる映画だったというか。
うーん、この監督、『シュリ』を作った人だしねー……(で、すべてを片付けてしまえば話は早いのだが)

ちなみにネタバレあり。注意。

＊

心臓病を患った秀才の弟(ウォン・ビン)と、
弟を大学へ行かせるため靴磨き屋になった兄(チャン・ドンゴン)。
2人は徴兵され、戦場へ行く。
つーか、心臓病っていうのウソだろ、弟。バリバリ激しい運動ＯＫじゃん。
ウェイトも筋力も明らかに違いすぎる兄と戦っても互角にイケるし！(笑)
(※もちろん笑うところではアリマセン)

チャン・ドンゴンは、横顔の表情がとてもきれい。
横顔がいい俳優って素敵だ。他の映画も見てみたい。
あんまり殺伐としていないのがいいな。ラブストーリーとか。

＊

弟を守るためには自分の身を危険にさらすことも厭わない猪突猛進型の兄。
兄は、勲章を取って弟を除隊させるため、非情な軍人になっていく。
弟は、２人で一緒に故郷に帰りたいと願うゆえに、
危険をおかして武勲をあげ出世していく兄に、強い戸惑いと怒りを感じる。

２人とも、戦争から生きて帰るために、それぞれ現実的と思われる選択をしようとするのだけれど
そのやり方が違う。ゆえにすれ違いが起こる。
結局、強いのは、どんどん軍隊に順応してゆく兄ではなく、
戦場にあっても決して日常的な感覚を失わない
弟の方なのかな、と思った。
てか兄ちゃんけっこうバカ。ああいう旦那いたら愛せるけど。

先頭 表紙

(つづき)

それにしても、戦争映画を観るたびに思うのだけれど

実際に自分が兵士になって戦場へ出て
悲惨な場面をたくさん目の当たりにして
誰かを殺したり誰かに殺されたりしなくてはならなくなるような
そういう毎日を送っていたら
必然的に、いろいろな感受性が鈍ってゆくんだろう。
でも、映画の観客は、それよりずっと短時間で、銀幕の中の戦場や死に慣れてしまう。

だから、
戦争の悲惨さ、残酷さ、空しさ、それを背景に展開される人間どうしの情感、
そういうものを印象的に描くためには
戦場のシーンをたくさん盛り込むよりも
もっと効果的なやり方、効果的なバランスの取り方があるんじゃないかと思う。

たとえば
同じく韓国映画の『武士―ＭＵＳＡ―』で
「ああ、この戦いはなんて空しいんだろう」って心の底からしみじみと思ったのは
「小娘一人のせいで地獄だ」という敵将ランブルファの一言だったし
第２次大戦を描いた『戦場のピアニスト』で、戦争の悲惨さをいちばん強く感じたのは
家財道具が投げ出された、荒れ果てた通りを主人公が泣きながら歩くシーンだった
(と書いてみて気付いたが、『ブラザー・フッド』の兄弟は常に戦場にいるんだな……)

『ブラザー・フッド』では、とにかく戦闘の連続で、緊張で身体が硬くなりっぱなしだった。
アクション映画という意味では迫力あって悪くないけど、
あれだけ戦闘シーンに割く時間があるならば、その分
兄弟と一緒に戦う同僚兵士たちの描写に力を入れるべきだったと思うし
兄弟の家族も、兄弟の愛情のバックボーンも、もっと描き込んであっていいだろう。

戦闘の迫力と、俳優の演技に押されて、つい目を眩ませられてしまうが
ちょっと、話が薄っぺらい感じがしなくもなかった。
兄が勲章を目指して、昔の兄ではないような酷薄な行為をする人間になってゆくのを見たとき
弟が、「はたして勲章は自分を助けるためなのか、それとも名誉のためなのか」と
兄の人間性を疑い、そして2人の間に葛藤が起こり、弟が兄を信じられなくなった後、
兄が家に送った手紙を読んで、あっさり彼の本心を理解するとか……
いちいち文句を言うのも野暮だけど、
兄の本心のわからなさとか、2人の葛藤がうまく描けていただけに、安易だなーと思った。
もともとお互いを良く知った兄弟だから、それでいいのかな。

＊

しかしですね、弟が50年ぶりに兄の遺骨と対面した時には涙が出てしまったですよ
「あの時、兄さんと離れるんじゃなかった」とウォン・ビン爺。
傍らで涙を流していたウォン・ビン爺の孫娘は、「でも、そしたらわたし生まれていないよ」と
心の中でツッコミを入れていたに違いない。
そんなわたしは『ラブストーリー』のラストシーンが大好き。
この意味のない世の中で、だれかの生や死がだれかの生に繋がっている、というのは
当たり前のことだけど、このうえなく素敵なお話だと思っているからです。

＊

あ、それから、兄ちゃんの旗隊マンセー。あれ格好いい。

先頭 表紙