2003-10-02 金について
2003-10-01 栄養は足りていますか
2003-10-01 YOSHII　LOVINSON　『TALI』
2003-09-30 はじめてのおそばん
2003-09-30 八王子丸井撤退
2003-09-29 手ぶらさん
2003-09-27 パイレーツ・オブ・カリビアン観たぜぇ〜
2003-09-27 パイレーツ・オブ・カリビアン観たぜぇ〜（その２・ネタバレあり）
2003-09-25 へへへぇ〜〜
2003-09-24 夏目漱石

モノを買うということは、単にそのモノの対価を払うだけではなく
ソレを買って得られると期待される、豊かさとか、プラスの感情とか、
ソレを買いたいと自分に思わせてくれた、ソレを作った人や会社に対する敬意とか、
そういうものに対しても、金を払うことではないかなという気がする。

しばらく前に、ちょっとでかい買い物を考えて、実行した。
ああ、これが欲しいなと思わせてくれたことに対して金を払う。
これを買ったら楽しいだろうなと夢を見せてくれたことに対して金を払う。
その時に、初めてそういう感覚を味わった。
正直、本当にそれが欲しいのか、本当に手元になくてはならないのかどうかは、
途中からどうでもよくなってしまった。

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ある本を読んだことをきっかけに、きょう、なんとなく考えていて
別に必要最低限の生活しかできないほど貧しいわけではない自分が
自分を貧しいと感じるのは
手元にある、限りのある金を、
それで自分が最も豊かになるよう、最も幸せになるよう
工夫して効果的に使うことができていないからだと思った。

たとえ百円玉一枚でも、それをどういう風に使えば
自分の気持ちがいちばん豊かになるのか考えること。
それを常に意識すれば
無意味な浪費はなくなるし
いろんな意味で今より楽しく豊かになるんじゃないかなと思った。
どれだけ持ち駒があるかより、それをどう使うかが重要だ。

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たまに祖母があれこれと戦争の時の話をしてくれるのだが、それがけっこうおもしろい。

祖父は戦争の頃、医学生で、学徒動員で衛生兵として召集されたが、
運よく戦地に行く前に戦争は終わった。
軍隊から帰ってきた祖父は、焼け野原になったこの街で医院を開業した。
最初は宣伝のために近所に看板を立てて回ったそうだ。
当時を思い出して「あの生活は乞食よりひどいかもね」と祖母は言う。
小さなトタンのあばら家しか建てられず、
その家の中は昼でも日が差さなくて真っ暗なので、
外にゴザをひいて繕い物などをしていたという。

……って。ちょっとマテ！
帰ってきて開業したって言うけど、インターンとかはっ？（^^;

いやーこれが無いらしいんだな。
学生で軍隊行って帰ってきていきなり開業したらしい。
今じゃ考えられないっすね。
それを聞いた従姉がすかさずつっこんだ。
「だからおじいちゃんの注射は痛かったんだ」
つい6、7年前に祖父が80代で他界するまで、
祖父と祖母は現役でその小さな医院を開いていた。
幸いわたしは祖父に注射をしてもらったことがない。

ちなみに一番最初の患者さんは胃痙攣で、診察したのはいいものの
いくらぐらい診察料をもらえばいいものか、見当がつかなかったそうだ。
「みかんが（ヤミで）○円くらいだから、×円くらいもらえばいいんじゃない」
などと相談して診察料を決めたという。基準はやっぱり食料なのか。
２年後くらいに、ようやく市内の医師会がまとまり
診察料のガイドラインが定められたとのこと。

戦後のある日、往診中の祖父は、進駐軍のジープにひき逃げされた。
かなりの重傷で、本当に生きるか死ぬかの瀬戸際だったようだ。
そこで祖父が死んでいたらわたしは生まれていなかったけれど
その後、めでたくわたしの母が生まれた。母の妹たちも生まれた。

しかし、以前、祖母が真顔で呟くのをわたしは聞いてしまった。
「○○（わたしの母）が小さいころは、食べ物がなくて
ろくなものを食べさせてあげられなかったから……
だからああなっちゃったんじゃないかしらねぇ……」

確かにわたしの母は、いい人ではあるが、ちょっと不思議ちゃんである。
その生みの親の言葉は重みがある。
さらに極めつけは、ああなっちゃった人の子供が自分自身であるという事実だ。
祖母の言葉、４分の３くらいは笑えたが、残り４分の１は笑えなかった。

祖母の話を聞いていると、戦時中の生活は、楽しそうにすら思える。
九州に疎開した話とか。死を覚悟したという話でさえ、なにか面白そうだ。
それはたぶん祖母がタフで、苦労を苦労と思わず、辛い思い出を美化しない人だからだと思う。
でも、「ああなっちゃった」とか言われてみな。自分の親を。ていうか自分の身体に流れる血を。
やっぱり戦争はいやだなあ。
食糧難もいやだなあ。
お母さん、栄養しっかり足りていますか。
わたしは足りてます（たぶん）。

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エローモンキーの活動休止前最後のコンサートから2年8ヶ月。
2001年1月8日。仕事を終えて大急ぎで水道橋のドームへ向かった。
あの時は、『バラ色の日々』と『WELCOME TO MY DOGHOUSE』が良くて。
いろいろ沁みたもの。自分自身、心身ともに辛くて仕方のない時期だったし。

で、イエローモンキーのヴォーカリスト、吉井和哉の
ソロデビューシングル『TALI』。本日発売。買いました。
発売日にＣＤ買ったのなんて生まれて初めてです。
単なる購買活動というだけでなくわたしの自己表現ですねこれは。
もしかしたらセールス心許ないかもしれないし（笑）、売上に貢献しようかなと。
それから、随分長いこと待たせやがったなと。

以下、偽らざる感想を。

■感想その１（ジャケット写真）
　このおっさんはまたジャージ着てるよ……（←ついに愛をこめておっさん呼ばわり）
■感想その２（歌詞カード写真）
　作曲中の姿。さすがに素敵。煙草の量がすごい。
■感想その３（『TALI』）
　ボーカルが吉丼声なのに演奏がイエローモンキーのメンバーじゃないのは変な感じ。
　（アーティストのクレジットがないということはオール吉丼演奏なのですね？）
■感想その４（『TALI』）
　ティンパニの音色がちょっと気持ちよいです（でも全曲通して聴くと少ししつこい）
■感想その５
　この曲って結婚式ソング狙いなのかしらん……？
　吉井さんって10年くらい前は「君の彼はゲイでおまけにデブ〜」とか
　「改造ペニスのロボトミー」とか歌ってたよね……
■感想その６（『TALI』）
　当然だけど、あの頃とは随分変わったね……
■感想その７（『TALI』）
　で、育子って誰？
■感想その８（『スティルアライヴ』）
　この歌い方はちょっと新しいような気がする……ちょっと聴きこんでみたいかも
■感想その９（『スティルアライヴ』）
　鳥語喋っちゃってるよこの人は……まあそういうところが好きなんだけれども。
■感想その１０
　なんだかんだ言って歌詞の底にわたしの大好きなものが流れているのはやはり確かな模様。

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ウチの職場には遅番というものがあります。
通常は９時５時勤務のところ、遅番は休憩ナシの１３時２０時。
これが週イチくらいでまわってくるのだ。
今週からわたしもそのシフトに加わりました。

というわけで、遅番の今日はゆっくり１０時に起床。
からりと湿気がなく、風が涼しい、本当に本当にいい天気で、
もっと早く起きれば良かったと後悔した。
布団を干して、洗濯をして、仕事着の白いシャツにぱりりとアイロンをかけ、
部屋にはお気に入りの音楽、もうおそろしく幸せ。

秋は大好き。自分が生まれた季節でもある。
この不精なわたしが、秋晴れの日にはどこかに出かけたくなる。
まるでドラッグのように自分を幸せにしてくれる
秋の日差しと、金木犀の香りをお供に楽しく出勤。

Ｓさん曰く「週に１度、遅番、けっこういいでしょう？」
お言葉通り。最高です。

わたしは普段、定時になるとすぐ帰るのだけれど
（今のところ残業するほどの仕事はないし、また、そのように指示されている）
他のみんなは遅くまで仕事をしているのですね。すごいなあ。
とはいえ時間が経つと人が少なくなるので、
そうなると静かに落ちついて仕事ができます。
ただ、休憩なしの７時間通しなので、意識して途中で一息入れないと疲れそう。

帰りは火星を眺めながら暗い夜道をてくてく帰りました。

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という噂です。来年の3月だとか。

あの丸井に入ってるヴィレッジ・ヴァンガードがなくなったら
かなり淋しい……（泣）

友人に教わりましたが、丸井の本店は中野だそうですね。
なんで中野に（それも繁華街と反対に）地味〜な丸井があるのかと思ったら。
本厚木の丸井も、地味でこぢんまりしていて
いかにも潰れそうな感じが好きでした。

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今度結婚する職場のＫさん。
高崎線の某駅近辺で新居探しの予定とか。
うぉぉ……通勤は、往復５時間くらいになるのかな？
なんでも、Ｋさんの勤務地と、旦那様の勤務地の
中間地点がそのあたりらしい。
しかも、ルートは新宿経由。険しいぞ。ラッシュ激しそう。
わたしだったら長距離通勤になる時点で同居はパスするかもしれん。

そういえば友人某も、彼氏がそのうち仕事の都合で
遠方の実家へ帰るとか。
もし結婚して一緒に暮らすとしたら、今の仕事は続けられないので
どうしようと話していた。

手放したくない仕事があるのは幸せなことだと思うけど、
そのぶん皆大変だね。
わたしには何もないから気楽っすよ……。
派遣の仕事は、やっぱり、公務員や、正社員として
事実上の終身雇用を受けているのとは
意識は全然違う、というか違わざるを得ないと思う。

自分が、条件の良い、気に入った仕事に正社員として就いていたとして
それなりに職場に自分のポジションを持っていたりして
で、誰か遠方に住む人と結婚することになったと想像すると
困るなあ。かなり困る。

一度も転職したことがなかったら、「思いきってまたいい仕事を探そう」と
思うかもしれないけど、２度無職を経験した今では、
仕事を見つけたらしぶとく離すな、と思うようになった。
自分のキャリアやスキルに自信が持てればいいけど、
自信以前に、そもそもキャリアもスキルも持っていないし
正直なところ、これから持てる見込みもない。今のままでは。
今の仕事は正直言って楽だけど、自分を伸ばせるとは思えない。
このまま歳をとっていったらどうなるか、だいたい目に見えている。
でも今の職場で多少は根を張ってみたいと思うのだ。
ま、わたしにはその経験が必要だと思うから、焦ることもないだろ。
なにしろ私にはもう追いたい夢など無いのだし。
わたしにできること、やらなくてはいけないことは
目の前にあるものを一生懸命やることだけ。

なんか話がずれた。
仕事と結婚の条件がバッティングしたら、自分ならどうするかという話だった。
まあ結婚の話なぞ無いので
妄想の中でジョニー・デップとでも結婚しときます。
そしたら、毎日、コスプレしたジョニーの左頬を平手打ちしてるのかもね。

そうそう、最近かかっていた皮膚科の先生が面白い人で。
診察時間もとても早い。2〜3分で診察終わり。
でも不信感はまったく感じさせない。
その先生のおかげでだいぶ患部は良くなった。
先生曰く、
「もし再発したら、それはその時考えよう」
だそうです。

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銀座シネパトスにて、けいこさんと。

「観てぇ〜」と叫んでいた、カリブの海賊。やったー。観たー。

わたしは過去の嗜好形成期に、青池保子の少女漫画に毒されているから、
勇壮な音楽をバックに黒い髑髏の旗がたなびく場面なんて、ほんとわくわくする。
同時にミッシェル・ガン・エレファントも思い出すんだけど。
（青池保子の『七つの海七つの空』『エル・アルコン』『トラファルガー』などは、
　いずれもヨーロッパの海賊や水軍海戦を描いた作品であります）

で、『パイレーツ・オブ・カリビアン〜呪われた海賊たち〜』。

ジョニー・デップ扮する、ワイルドな海賊スパロウが！　わーん！　かっこいい！！！
かっこいいだけじゃなくてかわいい。演技も衣装も素敵。
スパロウ観たさにまた観るかも。というか観たいなー。

特に、スパロウとヒロインが、孤島でラム酒を飲んで
焚火のまわりを歌を歌いながら踊り狂ってるシーンが大好き。
あのシーンのだけのためにもまた観たいくらい。

脚本は特別出来がいいというほどではなく、
その気になれば、不満点やアラを指摘できる。
自分の趣味からすると、アクションに飽きやすい方なので
アクションシーンはちょっと多かった、とも感じる。

あと、ストーリーのこまかいところを追うのがちょっと大変だった。
戦闘シーンで、どういう流れになっているのか掴めなかったり
海の上のシーンでは船が舞台になるため、2隻の船のうち、
今どっちの船の上なのかわからなくなったり……。
ただ単にわたしの理解力がないだけかもしれん。

でも、細かいことはまあいいや！　と思える映画。
ファンタジックで、セットや衣装に凝ってて、適度にバカっぽくて。
ハリウッドにはこうあってほしいという感じのハリウッド映画だった。

映画の後はコカレストランで食事。（レトロな内装がかわいかった）
その後、祖母にもらった招待券があったので、相田みつを美術館へ。
祖母はみつを好きなので、うちのトイレや居間にはみつを日めくりがかかっている。
実を言うとわたし、あまり相田みつをは好きじゃなかったんだけれど
作品に接すると、心をひかれるものもいくつかあり
けっこういいもんだなと思いました。おみやげにカレンダーを購入。
最後に喫茶店でだべって解散。ありがとうございましたー♪＞けいこさん

けいこさんは明日、ＴＤＬのカリブの海賊に
乗りに行くそうでー。うらやましいっす（笑）

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以下ネタバレあり。
キャラクターについて少々つっこみ。

スワン提督
→ゾンビの片腕と戦った後のアクションが楽しかった。
　あと、この人、娘（エリザベス）に激甘。
　娘が嘆願したとはいえ、あっさり海賊を釈放していいのか？
　それから、よくウィルとエリザベスの結婚を許したね……。

エリザベス
→伝統を嫌い、自らアクションもこなす、新大陸気質のヨーロッパのお嬢と
　いう設定が『タイタニック』のヒロインそっくり。婚約者(まあ、それが
　伝統の象徴なんだろうが)をふって身分の違う男と結ばれるのも同じ。
　別にそれを批判するつもりはないけど、あー似てたなーと。
　ていうかこの人本当にお嬢？　エリザベスこそもともと海賊では？
　強すぎる。

ウィル
→ハンサムですね。
　でも、いろいろと大胆な行動に出ているわりに影薄い。
　彼こそがキーパーソンのはずなのだが。
　どうでもいいが、今年の冬あたりは、都内某所で
　キャプテン・スパロウとウィルの本がいっぱい出回りそうだねえ。

バルボッサ
→悪役海賊。迫力あった。でも常にちょっと頭が足りない……（笑）

エリザベスの婚約者
→プロポーズに緊張しててエリザベスの体調不良に気付かないところが
　かわいい……。描き方によってはダメ男という雰囲気にもなると
　思うけど、ちょっといい感じだった。

バルポッサの手下２人組（義眼＋デブ君）
→いい味出してます（笑）
　性格は違うけど、『エロイカより愛をこめて』の部下Ａ君、Ｂ君みたい。

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注文しちった。

Moo.念平　「あまいぞ！　男吾」　復刻版全３巻。

あと、「あっかんべー太」も。

総額１万超えました。あたた……。

男吾はそろそろ品切れになり始めてるみたいなので

後で苦労して探すより、今買っておいた方がよいかと思い

思いきって買いました。あー、楽しみー。

でもでも。

１巻が取り寄せのため、２〜３巻より後に届くのだな。

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　みくだり半はそろそろ窮屈になってきたのでやめました(というか、やめるかもしれない)。

＊＊＊＊＊＊

　今朝から、夏目漱石の『文鳥・夢十夜』を読みはじめた。18日の日記のつっこみで、『夢十夜』を須木成さんにすすめていただいたので。

　夏目漱石、ずいぶん久しぶりに読む。かれこれ10年ぶりくらいだろうか。もともと私は漱石なんてほとんど読んじゃいないのだ。『こころ』は面白くて大好きだったけれど、『我輩は猫である』と『坊ちゃん』はどこが面白くてどこがスゴイのかいまいち理解できなかった。『三四郎』は読んだような気もするし読んでいないような気もする。その程度。

　が！

　改めて読んだ漱石、最初の１頁を読んだだけでもうそのセンスと文章の美しさに打ちのめされる。ほとんど１行ごとにいちいち感嘆しながら読みすすめる。昔のわたしはこういうものを読んでも何とも思わなかったのか。こ、この才能はかけがえのない日本の宝だ、芸術だっ。さすが文豪と呼ばれるだけのことはある(そんなこと今更アナタが言わなくてもみんな100年前から知ってます)。漱石の小説を日本語で読める境遇に生まれ育ってよかったなあ、自分。

　そんなわけで、『文鳥』を読み終わり、涙し、『夢十夜』の第一夜を読み終わり、またしても涙し、第二夜を読み終わり、これはどうということもなく、今度は第三夜へ入ろうかという頃合いです。ひさしぶりに読書の真髄を味わっている。

先頭 表紙