2003-08-05 ROCK IN JAPAN FES ＠ ひたちなか　(１)
2003-08-05 ROCK IN JAPAN FES ＠ ひたちなか　(２)
2003-08-01 小ネタでＧＯ
2003-08-01 今年もうまいビールを飲むぞ！！
2003-07-28 湯葉と豆乳
2003-07-23 続・オリゴメール
2003-07-22 オリゴメール
2003-07-20 うみのひ
2003-07-17 アンテナ　立てて探して
2003-07-15 ものを書くこと

今年も行って来ました、ロッキンジャパン。
行くたびに楽しいです。
会場運営も、毎年新しい工夫がされているし、
地ビールは相変わらずうまいし。(しかも値下げされてた！)
林の中、炭火で自らおかずを焼いて食べられる“海鮮定食”は500円。
安くてうまいっす。音楽も食べ物も充実です。

写真は観覧車から会場(メインステージ)を撮ったもの。
窓越しにフラッシュ焚いちゃったので汚いけど。。。
正面の黒い四角がメインステージで、右下の赤いゲートが入り口。
白や青っぽい点々はすべて人やテントです。
海の上に赤いタンカーが停泊しているのが見えます。
左上の煙突は、東海村の原発かな？？

以下、聴いたバンドの感想。

■PE'Z
歌謡ジャズという印象。と言ったら変かな？　(歌謡テイストが好きな私……)
ジャズに慣れていなくても聴きやすい。
会場について早々、チューハイ飲んだらだるくなってしまったので
テントの中で寝ながら。大地に響く音を全身で感じられまつ。
でもこのバンドは、きちんと前に聴きに行けばよかったな。なかなかかっこよかったので。

■エレファントカシマシ
けっこう楽しみにしていたのだけれど、正直な話、あまりピンと来なかったなぁ……。
大好きな「悲しみの果て」を聴けたのは嬉しかったけど。
この曲は去年も演奏したみたい。ライブの定番なのでしょうか？
スタンディングゾーン後方にて。

■BUMP OF CHICKEN
機材にトラブルがあったのか、曲間でちょっともたついていた。
選曲はけっこう意外な感じ。
個人的に非常に問題だったのは、「ラフメイカー」を聴いて
８等身モナーが悩ましげにシャワーを浴びている光景が頭にきっちり浮かんでしまったことだ。
(↑の意味がわからない人は、ヘッドラインに張ってあるリンク先にぜひ行ってみてね☆)

私はモッシュピットまで突入する気力はなかったので
スタンディングゾーンの真ん中あたりで聴いていたのだけれど
演奏が始まったら、コアなファンが集まって盛り上がっているモッシュピットが
とてもうらやましくなってしまった。しかも、気分が悪くなったのか、
座り込んでいる人が近くにおり、その具合がどうしても気になってしまうので、
もっとマイペースで聴けるように、演奏の途中で後ろの方へ移動した。
(その時の曲は、ボーカル藤くんが「野外フェスで演奏したかった曲」と
　アナウンスした曲だった。冬の曲だったので、内心「さすがだよ」とツッコミを入れた。)

大勢の人の間をぬって後ろへ歩きながら、なぜか涙が出てきた。
そしてしばらく泣いた。
目を閉じて空を仰げば視界はまぶしい赤とオレンジ色のグラデーション。
そこに響くボーカルにただひたすら耳を澄ましてみた。
理由のわからない涙を流すことなんて、普段はめったにない。
でも、実のところ、私は好きなバンドの演奏を聴くとたまに泣く。
そういうときの涙は自分でもまったく説明がつけられない。
理屈や前触れなしに、それは暴力的にやってくる。
はっきり言って、演奏がとくべつに素晴らしかったという気もしないしな。
でも、彼らから何かが発信されて、私が何かを受信し、何らかの反応を起こしたと
いうことだけは間違いがない。涙はそれを私に教えてくれる。
これはいったい何なんだろう。すごい謎なんだ。

(つづく)

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(つづき)

「天体観測」では会場全体が盛り上がって
ホースからの散水が太陽の光にきらきらしてきれいだった。

バンプの演奏を聴き終えたらかなり疲れたので
テントに戻ってしばらく倒れていた。
後ろの方で見ていてもこれだから、自分はモッシュピットは体力的に無理かもな。(去年はそこでひたすら体力を絞られましたが……)

それにしても、今回のフェスではバンプのＴシャツ着てる人を大量に見かけた。
どーりで売り切れてて買えなかったわけだよ、こりゃ。
(去年も買えなかったんだよね。うう。残念だったけど、懐のことを考えたら
　助かった……貧乏なので)

■平井堅
歌手だから当たり前といえば当たり前なんだけど、平井堅はホントに歌うまいね！！
彼の歌声が聞こえてきた瞬間、もう聞かずにはいられないという気持ちにさせられるほど
うまかった。圧倒的な歌唱力。心に沁みるぜおい。
歌詞をじっくり聞いたのも、ＭＣを聞いたのも初めてだったけれど
すごく優しい人なんだな。という気がした。
ただ、坊主頭は似合っていないので止めた方がよいかと思われ。
CD買おうかな、と友人に言ってみたら
「CD買って聴いても、今日生で聴いた演奏を超えることはないと思うよ」
と友人。確かにそうかも。そう思わせてくれるライブっていいなぁ。プロだよなぁ。
スタンディングゾーン最後部にて、靴も靴下も脱いで裸足で。
男性二人組が声を揃えて「けんちゃーん」と叫んでいたのが印象的。

■岡村靖幸
ずっと気になる存在だったけれど、一度も聴いたことがなく
今回のフェスで初体験。なんだかとっても贅沢な感じがしますです。
彼はすごいね！　エンターテイナーだね！　センスもいいし。最高でした。
がーっと突っ走って、まだまだ物足りないと思わせるうちにステージを去って
いきました。。。アンコールが起こったよ。
(実際、演奏時間も30分くらいしかなかったみたい。)
80年代ディスコティークなのでしょうか。異様に踊りやすく、周囲のノリも
とてもよくて気持ちよかった。
スタンディングゾーンにて。

■RIP SLIME
今回のトリ。夕食を摂っていたので途中から。
帰り支度をしながら楽しく聴いたけれど、正直言って私は
ラップはよくわからんです。例えばこれがジャズやテクノなら、興味が
なくてもないなりに、ツボの在り処くらいはうっすらと掴めたりするのだけれど
ラップやヒップホップのツボはいったいどこにあるのだろう……ううう。難しい。
彼らは「2億4千万の瞳」のさわりなんかも演奏していたけれど、なんだか
「合わせてもらっている」感も微妙にあり(^^;)、おそらく自分はRIP SLIMEより
岡村靖幸の世代なのだろうなーと、そんなことを考えてしまった。

最後の花火は、ステージの真上、三日月にかかってとてもきれいだった。
花火の中の月は、泳いで動いているように見えるのです。

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１．��「ナウい」という言葉を再びこの世に流行らす会��

とか結成したら面白そうだ。２人一組で山手線を一日５周して、
その間ずっと「ナウい」という言葉を使い続けるのが会員のノルマ。
決して恥ずかしがったり照れたりせずに、ごく普通に平然と喋ること。
でも、もし「ナウい」が復活したとして、「これナウくない？」なんて言うときの
イントネーションはやっぱり「これナウくない？↑」と平坦になるんだろうなぁ。
どうでもいいけど「ナウい」、一発でカタカナ変換完了。



２．「アナタ、ちょっと特殊な……変わった男の人が好みでしょ。顔立ちとか、性格とか」

と占い師に言われた。いやぁ本人は至ってノーマルなつもりなのだが。
でも、こないだテレビに男の人の写真が映ってて、「へー、この人なかなかかっこいいじゃん」
と思ったら、それは男性の美容整形を扱った番組で、その写真は Before であった。
その彼の基準と私の基準がずれていることだけは間違いない。何も問題ないけど。



３．占いマニアと思われたら困るのだが……

「この前、あの占い師に見てもらったときはものすごかったよねー。
　この人見えてる！　って感じだったのに、今日はイマイチだったねー」
「確かに。今回のは占いっていうより人生相談ぽかった……」
「今日は調子悪かったのかな？」
「……いや、もしかして占い師じゃなくて私たちにオーラが足りなかった
　のかもよ。必死さがないと占いって有難くないのかも……」
「この前はちっとも見料が高いという気がしなかったのに今回は高い……」
「本当に悩んでいる時以外は占いはやるなってことかね」
「そうかもね……」

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茨城・ひたちなかでの　ROCK IN JAPAN FESTIVAL が今年も始まりました。
私は土曜日に茨城入り。土曜は友人宅でゲーム三昧して
日曜日に行ってきまーす。

去年このフェスで飲んだ地ビールが、私の今までの人生の中で
一番うまかったビール。
頭上に丸く広がる優しい色の夕暮れ空と涼しい風と広い芝生と音楽と。
お酒さん最高☆

心おきなく暴れられるようにレッグバッグを買いました。

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27日

実家の夏祭りに行った。みんなで浴衣♪
友人の飼っているミニチュア・ダックスフントの��りんたろう��の浴衣姿は
すれ違う人みんなに大人気。子供もわさわさ寄ってきた。

祭りのメインは、１トンを超えるという大きな２基の神輿。
ひとつは平成に入って誂えられたもの。
もうひとつは日清戦争の戦勝祝いに作られたという。

興が乗る、という言葉は、神輿から来ているのかな。
うまいこと威勢よく担がれると、神輿が暴れる。神輿の胴が揺れるのだ。
飾りも揺れてしゃりしゃりと音がする。
新しい神輿と古い神輿は形が違う。重さもたぶん違うんだろう。
新しいのはどっしりした感じで、あまり揺れない。
古い方がよく揺れる。歪むように揺れる。
それがとてもきれいだ。(一緒に見ていた友達も同じ感想をこぼしていた。)
本当になんの衒いもなく、きれいだなぁと思う。
なのでわたしは手を挙げて拍手をする。

祭りの夜の締めは満場一致の三三七拍子。
打ち終わって、ああ、夏はまだまだ続くけど、今年のお祭りは終わったんだな、
と毎年思う。
それにしても今年の祭りは物理的に寒かった……。
袂を吹きぬける風が冷たかったよ。あり得ない。まだ夏来てない！

祭りのあと、は、友人宅で飲み。
作り結びの帯のリボン部分を頭にかぶって
「皿田きのこ〜」とか言いながら写真撮ったりな。ははは。

＊＊＊＊＊＊

揺れる神輿がなぜきれいに見えるのか
言葉にすると非常に陳腐だけれど
やはりそれは、祭りのエネルギーがそこに結集・象徴されているからじゃないかと思う。
神輿を担ぐひとそれを見るひと。
その意識が集中するポイント、迸り流れる生命の力がほんのひととき束ねられるところが、
つまり、神輿の本体……御神体のいるであろう場所なのだ。
神様が本当にそこにいるかどうかなんてことは、いっそどうでもいい。
(考えてみたら一つの祭りでも数十基の神輿が出るもんなー。
　八百万の神々ですかね……)

揺れる神輿がきれいに見えるならば
それを作り出す人々の営みもきっとまた、美しいのかな。
きっと、湯葉がうまければ、その原料の豆乳も上質に違いない。
おそらく、豊かな言葉は、心の豊かな人からしか出てこず、
力のある音楽は、心に力のある人からしか生まれてこない。

わたしは、表に現れるものを見て、その本質を見極められるようになりたい。
自分の考える「本質」というのが一体何なのか、それはよくわからないけれど
それを見極めようと意識しながらいろんなものに接することで
自分の目を養えたらいいなぁ。
最近そんなことを考えている。

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追記

どーでもいいけど、１基の神輿に、いい年した高校生くらいの男の子とか
４人も５人も乗せんのやめてくんないかなー。
見てて明らかに重そうだから嫌なんだよう。
重いから神輿が暴れないんじゃないのか。
乗せるのはせいぜい子供２人でいいだろう……。と、これもここ毎年思うこと。

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今はとても元気。
これを維持していければいい。いや、維持しようと思っている。
だけど正直なところ、いつまた怠惰な自分に戻るかわからない。
だから、やれることは今やらなければ、始めたいことは今始めなければ。
そういう焦りがかすかにある。

木、金、土、日と予定続き。頑張って楽しみます。

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オリゴメールはどうやらまた買うことになりそうです。
今朝起きたら、「足がまだ温かい気がする」と祖母。
ちょっと続けて試してみたいということなので、祖母の出資で買います。
(甲斐性のまったくない孫の、わたくし）

今度は、気合を入れて半身浴する時と
同じ調子で挑んでみます。(ペットボトル・雑誌持ち込み)

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一昨日Ｓさん(印刷会社に勤めてた時の先輩)に言われたこと

「仕事中によく変なひとりごと言ってたよね……“ひゅんひゅんひゅんひゅん……UFO”とか」

それを聞いてほんの3年前の自分はなんて無邪気だったのだろうと
あの不思議な会社でいかに素のまま過ごしていたのだろうと
少々感動いたしました。

もうそんなこと言えないし言わない……仕事中はおろか普段だって……。
相変わらずひとりごと自体は多いと思いますが。

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最近気になっていたオリゴメール、近所の百貨店で売っていたので買ってみた。
(リンク先は、右側にメニューバーが出ます。そこの「オリゴメール」のところを見てね)
でも、特にどうということもなかった。
「5分で汗が出てくる」　とかいう評判みたいだけど
5分じゃ全然汗かかんかったぞ。(祖母も同じ感想でした)
一応、間をおいて　15分＋10分＋5分くらい浸かってみたけど、それでも一向に汗はかかず。

それともやっぱり、継続してこそ効果が表れるのでしょうか。
1回じゃだめなのかなぁ。
しかし、続けるには値段が高すぎるよ。
ひとっ風呂650円というコストを考えると……うーん。
あくまで私の場合ですが、今後、再びオリゴメールを買うことはないでしょう。

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未明、盲腸君と電話。

なんつーか付き合うのって大変ですね。
お互い好きになって付き合い始めてそれで終わりじゃないからなー。
付き合ってたらいろいろ不満とか要求とかミスマッチなんかが出てくる。
私は鈍感で、相手は極限まで不満を溜めるタイプ……。

なんだかんだと付き合い始めて来月で丸７年
電話が主な意思疎通手段となってから４年以上になりまつ。
我ながらよく続いてるぜ。

自分の情緒が、ある存在によって大きく左右されることを
非常に忌まわしいと感じてしまうこともあるのだけれど
そういう存在があるということは幸せなのかもしれません。

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夜は、前一緒に働いていたＳさんと中野で飲み。
カプリチョーザで、一皿のパスタとケーキを
つつましく分け合って食べるわびしい男女……。
店員さんには、不思議に思われたことでありましょう。
だってもう３軒目で懐が寂しかったんだもん。

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職場の歓送迎会がありました。
うーん。
差し引きあって、まあプラスかな？？

＊＊＊＊＊＊

話変わって。

なんかワシ頑張らなきゃならんと思う。
安穏としていたくない。何に対してかはよくわからんけど負けたくない。
そのためには世知辛い世間も見ていきたい。
まっすぐな道歩いてたら見えない景色を見ていきたい。
ただの思いこみじゃなく、そのことにきちんとしたプライドを持てるようになりたい。

どうしてそう思うのか、それには理由がある。

自分が、これはと思える人を探すためのアンテナを鋭くするため。
そしてそういう人に自分自身を見つけてもらうため。

結局それに尽きてゆく。
今日も、この人ともっと話してみたい、と思える人に出会えました。

＊＊＊＊＊＊

ワシ、勤め先の学校の講義要項の中に素敵な言葉を見つけたので
ここに書いておく。ちなみに英語読解の講義です。

ここは知識のアクセサリーを増やす場所ではなく、＜読む＞という
営みを通じて、そのひとがこれまでどう生きてきたかのすべてが
問われる場所です。いのちを削って先人が生み出したものを、
ただもらう（「勉強する」という名の下に消費したり盗んだりする）
のではなく、自らの内側からなにものかを生み出し、他者に
なにものかを惜しみなく与えることを前提としてご参加ください。

文学にも生産性ってあるんだな。
講義要項なんか読んでると改めて学生やりたくなる。

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　土曜日に、６人のひまじんライターの方々にお会いした。皆、すてきな文章を書く方々である。いろいろな話を聞いて、自分が普段、”書くこと”についていかに何も考えずにいたか、思い知ったような気がしたので、自分なりに改めて考えてみた。

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　高校で文芸部に入って文章を書き始めてから約10年（そこ、年齢計算しない！）。何も変わらないようでいて、スタイルは変わった。詩を書いて、小説を書いて、こういう駄文を書いて……。でも、比較的（←比較的、っていうのがミソです）一貫していると思うのは、自分の書くものは、その時それぞれの自分自身の記録でありたい、ということ。自分のことをできるだけ忠実に、主観に即した言葉にしたいのだ。特に今の私は、ざくりと切り取って書き流すような、そんなやりかたでものを書きたい。友人は、私の文章について「物事の分析には向かない」というが、私がやりたいのは自分の中にあるものをそのまま取り出すことにすぎないような気がするから、その指摘は確かに当たっているかもしれない。

　ウェブに文章を書くという行為は、私にとっては難しい。何かを書くということは、ただその行為だけにとどまらず、その書いたものによって現実の自分自身も少なからず影響を受けてしまう。見映えのいい言葉を書くことなんて別にそれほど難しいことじゃない。（私がそう思って書いたとして、それを読んだ人が「見映えがいい」と思うかどうかはわからないけれど。）ただ、安易に見映えをよくしてしまうと、言葉にひっぱられて本当の気持ちまで見映えがよくなってしまう。アジテーションが目的ならそれもいいのだが、そうでもないからね。さらに、ウェブ上に書いたものは人の目に触れる。ということはつまり、自分の目と、他人の目と、自分の中にある他人の目を意識しながら書かなければならない。その中でうまくバランスを取るのはなかなか大変なことだ。

　私には、自分が考えていること、感じていることすべてを文章に変換して書き表したいという願望がある。でも、最近は、何もかもを言葉にする必要はないし、むしろ、そうしてはいけないんじゃないかと思うようになった。自分の考えや気持ちを言葉にするということは、それを他人にもわかってもらえる形にするということだ。けれども、自分だけが理解していればそれでいいこともある。ついつい見栄や、要らない理屈をくっつけてしまうくらいならば、それは自分の中にしまっておこうと考えるようになった。全部を全部、他人に説明する必要もない。

　そして同時に、書くことに頼りすぎてはいけないのだと、私はようやく気がついた。文章を使って自分の考えを他人に伝えることは、ある程度の文章力さえあればさして難しいことではない。文章は、時間をかければいくらでも練ることができる。他人の反応を想定しながら書くにしろ、書いている間には誰も口を挟まない。文章というのは基本的に一方的なものなのだ。けれども、口で自分の考えを他人に伝える時は違う、会話の中でうまくタイミングをつかまえて、かつ、他人の反応や意見を頭の中で高速処理し、それによって自分の考えを修正したりしながら意見を相手に伝えなくてはならない。文章で言いたいことが言えるからと言って、会話することを怠ると、コミュニケーション能力はあっという間に落ちてしまう。

　文章を書くのはとてもおもしろい。純粋に楽しいし、言葉にしてみて初めて気付くこともある。でも、文章は、あくまで自分の考えを整理し、他人に伝えるための手段の一つなのだから、好きだからといってそれだけに頼って甘えてはいけないと思う。

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