2002-04-18 まだ最初の給料もモラッテナイ
2002-04-17 サウナがすき
2002-04-12 夢、手段、目的
2002-04-12 消えてなくなりたいと願うとき
2002-04-11 新緑の大名屋敷、小雨降る夜のバー
2002-04-06 限定解除
2002-04-05 「ありのままに」
2002-04-04 性格診断テスト
2002-04-04 ＹＯＳＨＩＫＩのインタビュー
2002-04-03 わたしのひだりて

ということに今日ふと気がついてビックリ。
今度の職場に来て、まだ１ヶ月半しか経っていないなんて……。
なぜだか、そんな気がしない。ずっと前からこの生活を続けていたような錯覚がある。
仕事の方は、いまだにぼーっとして注意されたりしているし
職場の雰囲気や人間関係にも、慣れたというほど慣れてはいないのだけれど……。
ナゼ？　（°＿。）?

職場は今週から新学期です。校内には若者が溢れています。
高校生はかわいいよう。世間ズレしていない感じで。
特に女の子はかわいいなあ。

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本日は、仕事中、私の母校に通っている学生バイト嬢（新一年生）と雑談。
しかも、私と彼女は学科までほとんど同じ。大いに盛り上がる。
なんかまた、18才まで若返って、同じ学校に通いたいと思ってしまった。
特に、新入生の頃の、あの独特の気持ちは、きっともう二度と味わえないだろうからなー。

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突然ですが、今日はサウナの話題です。
「いかに身体に負担をかけず、効果的にサウナ入浴を楽しむか」ということが、ちかごろの私の研究テーマであります。（おおげさ）

私は以前、銭湯のサウナで倒れそうになったことがあります。
「ここで素っ裸で倒れて救急車で運ばれた人がいたよ〜」などと、常連のおばさんに話を聞いたことがありましたが、私も危うく同じ事態に陥るところでした。
なんとか自力で脱衣場まで辿りついたものの、どうしようもなく気持ち悪くて、しばらくそのへんに転がってました。当然裸で……。
風邪ぎみの上、少々無茶な入り方をしていたのが悪かったようです。
以来、サウナの入り方には注意をするようになりました。

まだまだ研究中なのですが、今のところ、私のサウナの入り方はこんな感じです。
だいたい全部で1時間半から２時間くらい。

１．まず、湯船につかって、十分身体を温める。
２．サウナに入る。目安は７〜８分。
３．サウナから出る。水風呂は入らない。（めまいや貧血が起こりやすくなるので）
４．露天風呂に移動。外気で身体を冷やす。
５．身体が冷えたら露天風呂につかる。身体が温まったら上がって全身を拭き、水を飲む。
６．サウナに入る。目安は６〜７分。
７．３に戻る。これを４〜５回繰り返す。

水を飲むのはついつい忘れてしまいがちなので注意。
それから、たとえ空いていたとしても、寝転がりながらサウナに入るのは厳禁。
行儀が悪いからではなく、体調管理ができなくなるから。
（早い話が、ちょっとくらい気持ち悪くなりそうでも気づかない）

サウナを効率良く楽しむためには、サウナに入っていない時間を大切にするといいような
気がします。サウナとサウナの間隔を長めにすると、サウナに入っている時もあまりつらく
ならない。きっちり身体を温めてからサウナに入るのと、そうでないのとでは、汗の出方も
全然違いますね〜。

サウナの常連さんに聞くと、いつもサウナに入っていると、新陳代謝が良くなって、すぐ汗を
かくようになるらしいです。
今は気が向いた時に行く程度ですが、本当はもっと頻繁に行きたいなー。
でもうちの近所の銭湯、サウナ付きだと１回700〜800円。高すぎ！（Ｔ0Ｔ）

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　今日、職場で、高校生が書いたアンケート用紙を見ていたら、「どういうふうに勉強したらいいのかわからない。理系か文系か決められない」ということを書いている子がいました。（そういう子が入学したら、それをフォローするのが予備校の仕事なのですが）
　理想的なことを言えば、受験に際して、理系か文系かは、先に決めるものではないはず。「大学に入って何をやりたいか」ということがまずあって、それを実現するために、理系・文系どちらの勉強が必要なのかがはっきりする。それが本来の流れのはずです。（そもそも理文って区別の仕方が私はおかしいと思うけどさ）
　「理系か文系か決められない」というのは、要するに、自分が大学で何をやりたいかがわからなくて困っている、でも同時に受験（と、受験勉強）はしなくちゃならないと思っている、という意味じゃないだろうか。私はそんなことを勝手に想像してしまいました。もしそうだとしたら、それってかなりキツい状態ではなかろうかと思いました。自分がホントウにやりたいことなんて、探してもそうそう出てくるもんじゃねえんだよ！！　と私は思っているから。

　先日、バイトの大学生が「大学で何を勉強したいかだけでなく、例えば、どんな仕事につきたいか、大学の先のことまで考えて、受験勉強に取り組め」というようなことを、生徒の前でアドバイスしていました。バイト生としてのキャリアの違いもあると思うけど、他の２、３人の大学生の話に比べると、彼の話は、内容的にも、話の上手さでも、一歩抜きん出ていました。
　それを聞いていたとき、私はふと、「あらゆる意味での勉強も、仕事も、趣味も、自分の人生においては何一つとして真の目的にはならんのではないか？」つーことに思い当たりました。いろんなものを通して、結局自分はどういうヒトになっていくかという大きな問題の前では、その「いろんなもの」は、つまるところ、手段でしかないんじゃないかなあ、と。というのも、一番大切なことは、行為から自分が何を感じるかであって、行為そのものではないから。

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　私は、これぞという趣味も夢も何もなく、でろでろと大人になってきました（だからよく軽蔑されました）。自分で自分がどうしたいのかわからないのって、心底途方にくれるもの。だから反対に、趣味だの夢だのを持っている人の気持ちは、わかりませんでした。特に、趣味があるのに、それを職業にはしたくないという人の気持ちは、理解できませんでした。何か好きなものがあるのなら、生活のすべてをそれに傾けて突っ走るべきだと思っていたからです。コンプレックスゆえなのでしょうが、考え方が極端でした。

　私はもはや、「○○ができなくなったら死んだ方がマシ」というような人にはなれないと思うし、なりたいとも思わない。趣味は必ず仕事にするべきだとも思わない。もちろん、うらやましくはありますが、隣の芝生はどんなときも青いものと、相場が決まっているからね。

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私は、今まで、死のうと思ったことは一度もないです。物心がついたのちに限れば（注：18才以降）、死にたいと思ったこともないです。ただ、それよりもっと消極的な願望はしょっちゅう感じていました。具体的に言えば、私は、消えてなくなりたかったのです。

どういうときにそう感じていたかというと、（誰でも多かれ少なかれそういうことがあるのではないかと思うのですが、）きまって数ヶ月おきに訪れる、精神的な、鬱あるいは操の波に呑みこまれたときです。

鬱になると、自分はしょせん鬱が好きで仕方ないんだ、などという思考に捕縛されるくらいローになるし、操になると、なんだか無性に楽しくて、自分は一生無敵なんだ！　なんて思うほど、テンションが高くなるのです。
しかし、鬱な時でも、どうせその鬱は長くは続かず、いずれ必ず操な日々が来るはずだと、自分で理解しているのです。同様に、ハイな時にも、これが終わったらまたどん底が来るんだな、ということが経験上わかっているのです。

その起伏を、死ぬまでずっとやりつづけなくてはならないんだと思うと
ホントに面倒臭くて、うんざりして、さっさと消えてなくなりたいと思った。

でもまあ、そういう気持ちも、ここ１年ほど前から、感じなくなりました。
特に、昨年の10月に訪れたある場所でひとつのサトリ（＾＾；）を開いた後、
妙に安定した時期が続いています。われながら、あまり危うさがない精神状態というか。
毎日これといったことがあるわけでもないのに、わりと楽しくて、いろんなことに対する
余力がある。いままでの操とは、ちょっと違うような気がする。

操と鬱を行ったり来たりする癖がはたして改善されたのかどうかはまだ謎。
そして今がどのような精神状態であれ、それがずっと続くわけはないので
次に一体何が来るのか、少し怖いけれども楽しみに待つことにします。
最近、年を取るにつれて、自分がどんどん変化してゆくのがとても面白いのです。

ちなみに、私のサトリとは、自分の気持ちひとつで世界はどのようにでも姿を変えると
いうこと。ただそれだけ。
高校生の頃、ひろさちやの本を読んで、「色即是空　空即是色」という般若心経の教えに
いたく感銘を受けた覚えがありますが、それを頭でなく、心と身体で納得するまでに
10年近い月日がかかりました。
でも、それがわかったから大丈夫だと思う。万一、いつか死にたくなった時が来たとしても、
私はその気持ちを相対化しようと試みることができるでしょう。たぶん。

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日曜日

　この日、文京区にある古い大名屋敷に、総勢７名の男女が集まりました。そこは、広くて美しい日本庭園もある、レトロですてきなお屋敷です。そのお屋敷の一室で、６時間もの間、彼らはとあるビデオを食い入るように見ていました。そのビデオが終わると今度は、総重量10キロ近い、たくさんのファイルをみんなでのぞきこみ、あーでもないこーでもないと騒ぎ。
　実は、イエローモンキーのファンが集まるオフ会だったのです。

　私が、今回のオフの主催者・かんばさんのＨＰ「和洋英英」を知ったのは２年ほど前。かんばさんのセンスと、イエローモンキーへの独特のアプローチの仕方がたまらなくツボに入ってしまい、以来ときどきお邪魔するようになりました。
　私は、好きなアーティストのファンサイトは基本的にほとんど見ません。でも、「和洋英英」は別格。（ファンでなくても楽しめると思います。とても面白いＨＰなので、ぜひ行ってみてください！）

　ずっとファンだったとはいえ、私は、掲示板に書き込みをしたり、メールを書いたりすることはなく、完全なＲＯＭでした。だから、突然オフに参加すると決めた時もけっこうドキドキでした。でも、初対面どうしの人がほとんどだったにも関わらず、そんな感じがしないくらいに打ち解けてしまいました。
　やっぱりどこか感性が似ているんだろうね、などとみんなで言いながら。
　お酒も飲みに行ったのだ♪
　コアで楽しい一日でした。行ってよかった。

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火曜日

そしてこの日の夜は、日曜日のオフで友達になった女の子ふたりと都内某所のバーへ。
吉井和哉氏がときどき飲みに来る店、らしい。
彼はそこでワインとオレンジジュースを頼み、おのずからサングリアを作って飲むらしい。
しかもオレンジジュースだけおかわりするそうだ。
「フツーそんなことやらないよね！」とウケつつ夜は更けてゆくのでありました。とっぷりと。
なかなか雰囲気のよい店でした。ちょっと高かったけど。うぃ。
吉井さんはいませんでした。

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ぶよぶよした足を晒すのがいやで、スカートの類は一切、といっていいほど封印していたのだが、ここ一ヶ月、職場で毎日スカートの制服を着ていたら、なんか、どーでもよくなってきた。（でもハイソックスは必須）
ので、明日は、久しぶりにスカートで外出してみようかと思います。

楽しい一日になりますように……　０（＾０＾）０　ワクワク

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”ステキ”な文章を書こう、と思うと、途端に何も書けなくなる。

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　以前、友達が性格診断テスト（キャラミル研究所）に答えるのを隣で見ていた。その時、私が彼女に対して持っているイメージと、彼女が彼女自身に対して持っているイメージに、差があることに気づいた（差がないほうがおかしいのだが）。
　私が「彼女は○○が得意だ」と思いこんでいたことは、彼女にとっては苦手意識の対象であるらしい。苦手だと思うからこそ、それを一生懸命フォローする結果、私にはそれが彼女の得意なことに見えるのかもしれない。聞いてみたことはないから、正確なところはわからない。
　仲のいい友達同士で、「相手ならこうするだろう」ということを考えながら一緒に性格診断テストをやってみると面白いかもしれない、と思った。（怖い気もするけど……）

　性格診断テストは、自分の主観で答えるものがほとんど。そこには、自分の思いこみや、自分の理想、コンプレックス、というものが容赦なく食いこんでくる。反対に言えば、自分の理想の姿を思い浮かべて設問に答えてゆけば自分の理想のタイプが、自分のコンプレックスを意識してその通りに答えてゆけば、自分のなりたくない（けれどそうなる可能性のある）典型のタイプが、結果として弾き出されるのだろうか？　そんなに簡単ではなさそうだけれど、そんなことをちらっと考えてみた。

（就職試験に性格診断テストが出たら、本音で答えるのではなく、理想の自分だったらこう答えるという選択肢を選べと言われます。私はバカ正直に答えたせいか、性格診断テストがあった会社にはすべて落ちました……。）　

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　O-yumikoさんの日記で紹介されていた、カーシー博士の性格判断というものをやってみました。意味のわからない質問もあったけど、なんとか全問答えてみたところ、私は「ジャーナリストタイプ」。なんだかんだ言って、性格診断テスト、好きなんだよねー。

　「ジャーナリストタイプ」
　……魅力的な響きではある。（学生時の専攻、広報学でした）

■人生はドラマだと考えるこのタイプが他人へ与えるインパクトは多大で、社会に与える影響も大きい。敏感で繊細な神経の持ち主で先回りしすぎて時には判断を誤ることもある。自立心が旺盛なのでどんな従属関係も極度に嫌うが、そのカリスマ性に惹かれてたくさんの人に囲まれてしまう。
　自立心が旺盛、かどうかはわからないけど、従属関係は嫌いだな〜。たくさんの人に囲まれるカリスマはちょっとうらやましいけど、私には似合わなさそう。

■発想力・企画力が生かされる営業・広告業・政治家などで本領発揮
　発想力・企画力を活かせる仕事、したい。やりたい。

■マニュアルに従う事は得意ではないので、組織で束縛されては働けない。人当たりがよく、同僚とも打ち解けやすい。
　組織、束縛、嫌い〜。会社に入ると、どっぷりその世界に漬からなきゃならないような、多かれ少なかれ自分を売り渡さなきゃならないような気がします。おそらく考えすぎなんでしょうが。人当たりは悪くはないと思うけど、自分じゃわからん。

■元気がよくて陽気で、それでいて妙にまじめなこのタイプは、頼りになる安全な港を求める。
　ハイ、安全志向です。でも堅実すぎたり保守的すぎず、適当に道を踏み外してる人がいい……。

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　昨夜、ＮＨＫで、元Ｘ−ＪＡＰＡＮのＹＯＳＨＩＫＩのインタビューが放映されていた。正直なところ、私は彼らの音楽をきちんと聴いたことがない。でも、このインタビューは、Ｘ−ＪＡＰＡＮをよく知らない私でも十分に引きこまれてしまうような内容だった。

　ＹＯＳＨＩＫＩは、作曲をする時、楽器を使わないそうだ。頭の中の音楽を鉛筆だけで譜面に起こしていくと話していた。頭の中の音楽は完璧だから、それを現実に再現するためのレコーディング作業は、非常に時間がかかり、妥協の連続でもある、とのこと。
　ヴォーカルのＴＯＳＨＩに関しては、自分の頭の中で完成している彼の歌声を、そのまま現実のＴＯＳＨＩに求めた。本人よりも誰よりも自分が一番彼の声を熟知しているという自信がＹＯＳＨＩＫＩにはあった（１時間彼が歌ったら、その歌を10時間は聴き込んだそうである）。そして、細かい声の表情、ニュアンス、曲のどこでどのように声をかすれさせるか、そういう細かいものまですべてＴＯＳＨＩに押しつけたとＹＯＳＨＩＫＩは語った。自分は彼の声を道具のように扱っていたかもしれない、彼は自分の思うように歌いたいと思ったかもしれないと……。ＴＯＳＨＩがＸ−ＪＡＰＡＮを脱退すると言った時、ＹＯＳＨＩＫＩの心をかすめたのはそういうことだった。

　「Ｘ−ＪＡＰＡＮを解散し、ＨＩＤＥが亡くなった後、表舞台から姿を消していた間に何を考えていたのか」という質問に答える間、彼はずっと、焦燥したような様子で話していた。サングラスをかけていたので目の表情はよくわからなかったが、その口元も、身体も、話しぶりも、ひどく落ちつかなかった。「天皇即位10周年記念式典で演奏したことなどをきっかけに、ポジティヴになってきた」と語る時には、また元のように落ちつきを取り戻した。「（つらい時期を）もう乗り越えられたと思う」と語る彼だったが、完全に本当に乗り越えられてはいないのだろうな、と私は思った。

　「Ｘ−ＪＡＰＡＮは人生そのものでした」と言う彼の人生はなんだか濃縮ジュースのようだ。何はともあれ、彼は秋口をめどに活動を再開するそうである。

　ところで、私がひそかに気にしているのはＴＯＳＨＩ。新興宗教に入信して、ストライプのシャツにカーディガンひっかけた80年代カジュアルみたいな格好で一時期よくワイドショーに出ていたけど、今どーしてるんだろー……。
　２年くらい前だと思うけれど、何かの雑誌に、茨城のどこか（ひたちなかだったかな？　忘れた）のダイエーで、ＴＯＳＨＩが歌っていたという目撃談を読んだ。客はまったくというほどおらず、客席で子供が騒いでいて、ＣＤだかテープだかを買うと、もれなく握手とサインをしてもらえたそうである。

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　作曲をする人の中で、ＹＯＳＨＩＫＩと同じように「最初に頭の中で音楽が完璧にできている」という人はどれくらいいるんでしょう？（以前雑誌で読んだが、Coccoもそうだったらしい。彼女は、演奏するメンバーに、頭の中の曲を口で伝えたそうだ。）
　凡人の私には想像しがたい程の才能です。

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　その文章に出会ったのは高校生の頃。思わず自分の両手をまじまじと見つめた。以来、それは忘れられない一節となった。「日本文学史上、もっとも美しい対句」と、丸谷才一も賛美したことばである。

　一年半ほど前から、私のひだりては少しばかり不自由になった。
　それがわかったのは、ギターをいじっていた時だった。弦を押さえる時、ギターに不馴れであるということを差し引いても、思うように指が動かないことに気づいた。日常生活には支障らしい支障はないけれども、ひだりてだけでは小さなボタンがかけられなかったりする。タイピングをする時も、特定の指が、自分が動かしたい速度では動いてくれない。
　形成外科医によると、手首から肩にかけてのどこかで神経が圧迫されているのだが、その場所の特定まではできないとのことだ。原因は不明だった。そのおかげでもともとない握力もさらに落ち、右手の半分以下、10キロくらいしかなくなってしまった。痺れや痙攣もときどきある。

　私がピアニストだったら失意のうちに自殺でもしなければならないところだけれど、昔から手足の神経には不具合があるので、それを受け入れるのはさして苦痛ではなかった。生きていくということは、自分の意になることも、ならないことも増えていくこと。元来薄っぺらな私のひだりては、最近ではますます甘やかされるようになった。

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