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みなみの「さぼのーと」

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★お買い物ブログ 「こんなものを買った」

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2014-10-15 ぴ子運動会★
2014-10-10 国際ニュースっていうよりすでにワイドショーネタだし、、、
2014-10-10 誕生日★近況
2014-10-05 映画『チング 永遠の絆』その1
2014-10-05 映画『チング 永遠の絆』その2
2014-09-29 ちいさなはがき
2014-09-25 最近読んだ本(柔らかな頬)
2014-09-25 最近読んだ本(OUT)
2014-09-25 最近読んだ本(風が吹くとき・「死」宮崎学写真集)
2014-09-22 最近読んだ本(グラスホッパー・冬の兵士・動的平衡)


2014-10-15 ぴ子運動会★

2つの台風に振り回されまくったこの2週間。


まずは5日(日)の幼稚園の運動会が台風による雨で中止。
6日(月)は朝から学校も幼稚園も休みだったけど、
結局台風の影響はほとんどなく、特に午後からはいいお天気。


幼稚園の運動会は11日(土)に延期。
しかしまた台風が来るかも?! そうしたら12日に順延?! ってことで恐々。
特に12・13日は長野へ友達と旅行へ行く予定だったので……


しかしそれ以前に、長野旅行は泣く泣くキャンセルすることに。
旅館をキャンセルするなら木曜までじゃないとキャンセル代がかかるというので。
行きは良くても帰りに台風が直撃して帰れなくなると困るしね……。うう無念。







運動会は、今年初めて場所取りしてみましたー。
(といってもダンナが並んだんだけど)
今年は義理の両親が来てくれたので。
ダンナに5時前から並んでもらって、最前列は無理だったけど2番目ゲット。
私は4時半起きで弁当作り。
(前夜、お腹が痛くてどーしても作る気になれなかった)


で、我が家の幼稚園最後の運動会は、
もう、これ以上ない! というくらいの素晴らしい天気。


ぴ子はローラー転がし(リレー)と学年のクラス対抗リレー(全員で走る)、
旗を使ったお遊戯、それから終わりの挨拶を頑張りました。
終わりの挨拶は、両親や家族に感謝を述べる内容で、かなり長いのだけれど、
上手にできました。
リレーは、ぴ子のチームは3人の子が転んでしまって……残念!
特にアンカーの子は、普段とっても足が速い子なので、悔しさも半端ではなかったみたい。
泣いている姿が切なかった。


午後は大人の運動会。
私はボール送り競争。
ダンナはリレーと百足競争。
あと2人でラブラブバディウォーカーというのに出ました。
(スキー板のようなものに2人で足をくくりつける百足競争のようなもの)
あーあれ怖かった……。前、全然見えないし。
私が原因で2回転びました(ダンナが)。
お父さん達はリレーその他ですっ転びまくってましたが
ダンナもリレーで見事に転んで、ものすごい勢いで吹っ飛んでました。
会場に笑いを提供していたよー。
義父母とけめ子もそれぞれ競技に出ました。


ローラー転がしもリレーも父リレーも母リレーも(大人のリレーは学年対抗)
ぴ子のチーム(年長チーム)は負けてばっかりだったので
それがちょっと子ども達には可哀想だったかな(^^;
でもま、楽しく無事に終了。


ここの幼稚園は、何でも、「親も子どもと一緒にやる! 一緒に楽しむ!」
というコンセプトで、
(正直面倒でもあるけれど)本当にに素晴らしい幼稚園。
ここに通えるのもあと半年を切りました。

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2014-10-10 国際ニュースっていうよりすでにワイドショーネタだし、、、

幼稚園のバザーの古本市に「漫画でわかる金正日・北朝鮮」的な本を寄付しました。
友達からもらったけど残念ながら読めなかったので。あと本棚においとくと圧迫感が半端ない……w

古本市の準備の時、他のママさん(その日初めて話した)との会話。


相手  「あの人、太りすぎで痛風って噂があるよね」
私   「(金正恩のことだと思い)へー、あの年齢で?」
相手  「いや、この人(漫画の表紙の金正日を指差す)」
私   「えっ?! 金正日はもう亡くなってるよ。世襲で金正恩が後を継いだんだよ」


ちょっとびっくりした……
北朝鮮の政権交代ニュースはマスコミでも散々やってたし、常識かと勝手に思ってました。

先頭 表紙

麦さん>ありがとうございます。いやぁびっくりですよね……。危ない隣人のことは知っておいた方がいいですね。で、か、関ジャニの人数分かりませんっ。 / みなみ ( 2014-10-15 23:00 )
雅さん>ありがとうございました! 北朝鮮ニュースでちょっとだけ知ってる人って……どういうこと?! 気になる〜。 / みなみ ( 2014-10-15 22:59 )
お誕生日おめでとうございます。  ・・常識でしょう。特に北朝鮮に関してはそうあるべきじゃないかなあ。一刻も早く、拉致した人達を返してほしし、ミサイル飛ばしてくるし・・。  でも例えば「関ジャニなんとか」が何人構成かわからないことと、近隣国の国家元首が誰なのか知らないことが同レベル問題・・。かも知れないですねえ。 / 麦 ( 2014-10-12 09:22 )
お誕生日おめでとうございました。遅くなってごめんなさい〜。北朝鮮。最近もよくニュースになってますよね。ちょっとだけ知ってる人が時々ちらりとTVに写るので、その方を一番に見つけるのが我が家で流行ってます。最近は見切れててもわかるくらいです。 / 雅(みやび) ( 2014-10-10 23:42 )

2014-10-10 誕生日★近況

一昨日の誕生日。朝は町内の班長の仕事(神事の準備・清掃)。昼はジムで初ピラティス。子どもの習い事の送迎して、夜はレストランで食事。盛りだくさんでした。


町内会の寄合(って言葉がぴったり)は、毎回、八幡様の境内にある古〜い公民館にて。そこに集まるのは定年退職した60〜70代のお父さんたち。代々の区長さんは町内の有力な5〜6家系の間を延々と回っており(名字を見ればそれとわかる)、翌日は神事にかこつけて(?)朝からお神酒とビール。古くてボロボロの公民館や、ひなびた八幡様の社や鳥居といった背景と相まってものすごいムラ感。私はこういう雰囲気、むしろ好きなのでいいんだけど、嫌いな人は多分耐えられないであろうと思う(笑)


ジムでは、ピラティスが想像以上にきっついので驚いた! もう足や腹がつりまくり。ひぎぎぎ。あとマシンで筋トレすると、肩関節がバキバキ痛むので悩んでいたのだけれど、トレーナーに相談して姿勢を修正してもらったら一発で解決してしまい、びっくり。もっと早く相談すればよかった……。
ジムに通い始めてまだ3か月(実質2か月)ちょっとだけど、それまでとめどなくゆるみまくり、乱れきっていた姿勢や歩き方はかなり改善しました。運動に関する知識も経験もほぼゼロなので、ジムに行くと毎回新しく知ることや発見ばかりで楽しい。少しずついろんな視点が変わってきました。


けめ子の習い事は、教室の前の道が狭いため、徒歩で1分くらい離れたところのコンビニまで送迎するのだけれど、ドロップしてから1時間後に拾いに行ったら、「教室に行ったらお休みだった」と……!! ごめん、忘れてた。
薄暗い中、1時間コンビニやその周辺で時間を潰したらしい。でも泣いたりパニックになるでもなく、冷静にどうしたらいいか考えて行動していたみたい。一人でいる間いろいろ発見もあったらしく、そのことも話してくれたりして、ものすごく成長を感じました。


子ども達からのプレゼントは折り紙のメダルや花束。ダンナからは食事とケーキをごちそうしてもらい、あと、自分へのプレゼントというわけではないけれど、ネット注文していたスチームフットスパ(足浴器)が偶然、誕生日の朝に届きました。もうこれが快適で、これから氷のように足が凍える冬に重宝しそう。


ここしばらく休んでいたよその家の片付けの手伝いも再開。今一軒進めていて、今月中にもう一軒増える予定。まあ、ほぼボランティアですが……やっぱりこれ楽しい。
そういえば、「片付けと私」みたいな内容で、友の会の例会でスピーチもしました。
車の中でバッグをひっくり返した時に原稿だけ飛び出てしまい、会が始まった時に原稿が手元にないのに気づいてめちゃくちゃ焦った! 慌てて車に見に行ったら見つかってセーフ。大勢の前でのスピーチは相変わらず手が震え、目線や声の抑揚も思ったように操作できなかったけど、反応は上々?で、終わった後にいろいろな方から声をかけてもらえました。(今度お手伝いを始める家は、そのスピーチを聞いた方からの依頼)
いずれ片付けは本当に仕事にしたい。来年度、かなぁ。


その他、小学校の読み聞かせボランティアを月2回。学習支援ボランティアも付き合いで登録しちゃったので、今後月1〜2回入ってくる予定。新築ハウスクリーニングのバイトも月2回くらいやってます。


という感じで毎日楽しく過ごしてまっす。

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マチルダさん>ありがとうございました! 嬉しいいー / みなみ ( 2014-10-15 22:57 )
お誕生日おめでとうございました! / 町田マチルダ ( 2014-10-11 01:05 )
揚水さん>はい、どもども。 / みなみ ( 2014-10-10 21:22 )
まさになんでんかんでんよかよか。 / 揚水 ( 2014-10-10 21:09 )

2014-10-05 映画『チング 永遠の絆』その1


久しぶりに日本公開のジンモニム出演作。
12年前に韓国で大ヒットした『友へ チング』の続編。

映画館で観るぞー! と意気込んでいたものの、前作を観ていないので、レンタルしてこないとと思っていたら、あっという間に公開開始から1ヶ月近く経ってしまった。
そし月曜日に気づく。「金曜までしかやってない……。しかもレイトショーだけ!」


一応、ダンナに一日だけ早く帰宅してほしいと頼んでみる。
「考えておくよ」と言われたものの、ここのところ毎日午前様なので、たぶん無理だろうなと思い、期待してなかった。そしてそのまま映画のことは諦めてすっかり忘れていた。が! なんと金曜、夕方に帰ってきてくれたー!
感謝!!


というわけでけめぴこをダンナに任せ、映画館まで片道1時間ほどのドライブ♪
レイトショーなんて何年ぶり? たぶん10年くらい行ってない。
最終日の最終上映。るんるん。






まずは肝心のチュ・ジンモ。
彼の役どころは、1960年代の釜山ヤクザのカリスマ親分。
パナマ帽にストライプのダブルのスーツ、ウイングチップの革靴というレトロな出で立ち♪
うなじと襟足に高貴さが漂うのであった。美しい。
「男たちの挽歌」のリメイクの時と同様、ヤクザにしては雰囲気がクリーンすぎるけど
それが彼の持ち味なのかな……やっぱり。
見事にマスターされた釜山訛りが見どころの一つらしい……が当然私には理解できず残念。

釜山の市場で靴磨きをしている若者(のちの自分の後継者)と世間話をしながら
ほんの一瞬、ニヤッと笑うシーンがお気に入り。
「決めた! こいつを子分にしよう」という心の声が聞こえるところ。

あと、敵の日本人ヤクザに陥れられて半死半生にされ、
車の後部座席にぐったりともたれかかって
腫れ上がった顔で煙草を吸っている(というかかろうじて咥えている)
シーンもファン的には見ものw

その復讐の為、福岡に上陸して旅館に逗留。高級クラブでくつろぐターゲットを刺殺(写真はそのシーン)。
昭和30年代な雰囲気の中のジンモ君素敵〜。ムホ♪


☆以上ジンモ語り終了☆

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麦さん>ムホにつっこんじゃいやん(笑)。うん、麦さんも好きかも。 / みなみ ( 2014-10-15 22:57 )
ムホって・・・ww たぶん私もメッチャ好きなんだろうなあ・・ / 麦 ( 2014-10-12 09:31 )
揚水さん>はい、とさいます(さらに約された)w でも「お願いさいます」の方がなんかいいかなぁ。 / みなみ ( 2014-10-10 21:22 )
では末永くとお願いさいます(笑)。 / 揚水 ( 2014-10-10 21:06 )
しかも「と」が余計だし……(^_^;) / みなみ ( 2014-10-10 13:40 )
揚水さん>ありがとうございます! こちらこそ今後も末永くとよろしくお願いさいます!!(←気に入ったらしい) / みなみ ( 2014-10-10 13:40 )
「さいます」ってなんだ、自分…。よろしくお願いします。 / 揚水 ( 2014-10-08 19:05 )
お誕生日おめでとうございます。これからも細々とでも、引き続きよろしくお願いさいます。 / 揚水 ( 2014-10-08 19:03 )

2014-10-05 映画『チング 永遠の絆』その2


まぁ、前作見ずにいきなり続編から見るのはやっぱり無謀でした。前作の内容がだいたいわかるような作りではあったけど、前作を見ていないと、肝心のところがわからない。感情移入できない。「なんでこの登場人物はここでこんな表情してるのかな〜」なんて感じで、本当に映画の核心部分が理解できなかった。


それでも、何しろ出てくる俳優陣の存在感と演技がすばらしく、「肝心の部分がわからない」ということをさっぴいてもなお退屈しなかったので、質の良い映画であろうと思います。





中でも特にキム・ウビン君(中央)の存在感がすごい。
「恐竜顔」と称される個性的な顔立ちと恵まれた体格。
表情の一つ一つがいちいち凄くて(三白眼怖すぎるw)、
手の付けられない危ういチンピラな雰囲気が良く出ていた。
まだ若いだけにみずみずしさもたっぷり。
観ている間、ずっと、「この人、他にどんな役をやるんだろう?」と気になっていた。
機会があったら他の出演作も観てみたい。
主演のユ・オソン(左)も渋い俳優さんで
これまた細かい表情の操作がすごい。顔筋が……。
ちなみにジンモ君(右)の息子って設定なんだけど、この親子似てなさすぎでしょうw


バイオレンスシーンはさすがのR15。これでもかこれでもかと出てきて痛い痛い。
チェーンソーまで出てきた時には「ひぃぃぃ〜」という感じ。
でも、ふと気づけば、凶器は鉄パイプや金属バット、刃物がメインで銃が出てこない。なぜ?
帰宅後ネットで調べたところによると、韓国では銃の規制が非常に厳しく、
ヤクザでも銃は持っていない、
同時に、韓国人は徴兵で軍隊経験があるので銃の怖さを知っており、
日本のように気軽にバイオレンス表現に使えない……ということのようです。
へー。


はぁ……前作も観るかなぁ。でないとなんだか消化不良。
ストーリーにはほとんど触れないまま感想終わり。

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でも、男たちの挽歌の時は銃撃戦ばりばりあった気もするな。 / みなみ ( 2014-10-05 16:56 )

2014-09-29 ちいさなはがき

今さっき見つけた4cm四方くらいの色画用紙のきれはし。
どうやらけめ子が作成したハガキらしい……

【宛名面】

(郵便番号)  かやまリカさま
(50円切手の絵)  しみず先生  (←※差出人らしい)


【裏面】

なつ休み元気にすごし
ていますか?かぜを
ひかないように、
して下さい。てあらい
うがいをしています
か?友だちを大じに
していますか?





暑中見舞いのつもりなんだろうなー。
夏休み中、担任の先生(しみず先生という名前ではないw)からハガキもらってたし。
子供って、大人からしてもらったことをそのまんま吸収するんだなー。


あーかわいい〜〜www

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揚水さん>お久しぶりです。ちょうど今日、揚水さんどうしてるかなーって思ってたんですよ! リカちゃん本名私も笑いました(笑) / みなみ ( 2014-10-02 01:02 )
ご無沙汰してます。リカちゃんのフルネームがツボでした。 / 揚水 ( 2014-10-01 17:55 )

2014-09-25 最近読んだ本(柔らかな頬)

・柔らかな頬(上・下)/桐野夏生

後半は失速した感があったが、前半はかなり面白かった。犯人については、私には誰だかわからなかったけど、下記のページの「ぶり」さんの意見が非常に説得力があった。
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2005/0320/034772.htm?o=0

福田和也氏の解説に、「(桐野夏生は)読者が求めがちな、納得とか、満足とか、カタルシスを一切与えない」と書いているが、これはまさに言いえて妙。彼女のどの作品もほとんど登場人物に感情移入できない。読んでも全然すっきりしないけれど、それでもそこそこ(失礼)面白いというのはすごい。

「柔らかな頬」と「OUT」はかなり似ている気がした。話の根底に流れるものと、欠けたものを持つ似た者同士の男女が登場するあたり。「柔らかな頬」は、「OUT」を先に読んでいたので、新鮮味なく読めた。この場合の”新鮮味がない”というのは、どちらかというと良い意味。主人公・カスミと、余命いくばくもない元刑事・内海の出会いは読んでいてとても高揚感があったが、それも「OUT」を先に読んでいたせいだと思う。

内海のキャラクターは気に入ったが、「うつみ」なのか「うちうみ」なのかルビがなかった。こういうのはさりげなくとても困る。仕方がないので、自分で「うつみ」と決めて読んだ。

内海が死ぬ前に石山に会いたかったのはなぜなのか? 単純に「街の匂い」に触れたかったから? それだけ? ちょっと気になった。



で、桐野夏生は何冊か読んでみたが、エロティックな描写が下手なのが残念。重いものを重いと書き、冷たいものを冷たいと書く、みたいなそっけなさの極地(むしろ萎える程)。そこが上手ければ作品全体がもっと面白くなるのは間違いないと思う。
その無味乾燥なテイストは濡れ場で目立つが、それに限らず他も全部そうなので、それが桐野夏生の持ち味であり、(良しも悪しもなく)読者の作品への感情移入を阻む一因なのかも。

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2014-09-25 最近読んだ本(OUT)

・OUT(上・下)/桐野夏生 ★ネタバレ有り★

日本人初のエドガー賞候補作という売りの犯罪小説。つまらなくはないのだが、なんだか常にイヤーな予感が漂う話であまり一気に読み進められなかった。
主人公は工場勤務のパート主婦・雅子。雅子は自発的にパート仲間の殺人の後始末を手伝い、遺体をバラバラにする。まあ、なんというか、私にも死体バラバラにできるかなぁ、なんてつい考えてしまう話ではあった。

主人公の雅子と、彼女に続くメインキャラクターの佐竹。魅力的なキャラクターではあるかもしれないが、二人の感覚と生き方は常人離れしているので感情移入はしにくい。
 雅子と佐竹はよく似た一対の存在として設定されている。さらに、雅子には彼女を慕うブラジル系労働者のカズオ、佐竹には中国人ホステスの安娜(あんな)がいる。カズオと安娜は、どちらも純粋で一途な若者で、なおかつ日本へ出稼ぎに来ているアウトサイダー(外国人)。この左右(?)対照なキャラクター配置がとてもきれいで気に入った。

カズオと安娜はそれぞれ雅子と佐竹を恋い慕うが、二人の眼中に彼らはいない。カズオと安娜は至極まともな、一般的な感覚を持ったキャラクターとして描かれていて、いわば、モンスターである雅子・佐竹と読者をつなぐ重要な役割を果たしている。カズオと雅子、安娜と佐竹の別れのシーンは好き。どちらもすごくよかった。

あと、雅子と死体処理ビジネスを始めるチンピラ十文字&十文字の先輩のインテリ(?)ヤクザ葛城の、足立出身ヤンキーコンビがいい味出てて好き。雅子と十文字のコンビもいい。桐野夏生は、ハードボイルドな話の中に、たまにしれっと笑いを仕掛けてくるがそれが面白い。

とまあ、話の核心には迫らない感想のまま終わり。(^-^;

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2014-09-25 最近読んだ本(風が吹くとき・「死」宮崎学写真集)

・風が吹くとき/レイモンド・ブリッグズ

初めてこの絵本を知り、読みたいと思った時からずいぶん長い時が経ってしまった。私がこれを読む時、まさか日本が大きな原発事故を経ているとは当時想像もしなかった。
3.11を経験して、この本に描かれている状況はものすごくリアルだと感じる。だから笑えないし、恐ろしいとももはや思えない。まあ、現実ってこんなもんだろうなー、自分もこうなるよなー、と思う。


・「死」 宮崎学写真集/宮崎学

山の中で死んだ動物を定点撮影した写真集。夜ごと雪が降り、昼にはそれが溶け、そのたびに雪の中に現れては消える、春先に死んだシカ。タヌキが夜な夜な肉を食みに訪れ、その合間を狙ってキツネが現れる。タヌキの死体には蛆がびっしりと涌き、小鳥が巣の材料として毛皮を持ち去る。……動物の死体がいかにして他の生命たちの糧となり自然へ還っていくのかを見つめた本。

昔、何かの本で、世界のどこかの村では、亡くなった人の遺体を村の入り口に置いておく風習があり、遺体は自然に朽ちるに任される、村人はそれを目にしながら村へ出入りし、家族や親しい人の死を受け入れると読んだ。子ども心に、いいなあ、と思った。とてもいい。

そんな私が見つけたら当然手に取ったこの写真集。並々ならぬ労力をかけて撮影されたであろう写真も良いし巻末のエッセイも良い。作者は、火葬は不自然なものであり、その習慣が、人は死んだら無になってしまうという虚無的な観念を生んでいるのではないかという。現にこの写真集を読めば、生き物の死体がいかに他の生き物たちにとって大切な資源であるのかを理解することができる。遺体を火葬にすることはとてももったいなく虚しいことだと納得できる。本来、死は終わりであって終わりではない。

ちなみに今調べてみたところ、死体を村の入り口に置く風習があるのは、インドネシアのバリ島にある「トルニャン村」らしい。「風葬の村」と呼ばれるトルニャン村の墓は観光資源化されているそうだ。
写真を見ると、遺体は竹で作られたかごに覆われている。私のイメージしていた情景とはちょっと違った。風葬墓は数が決まっており、新しい死者が出ると古い死者はバトンタッチしてどかされるとのことで、古い遺骨と遺品がごちゃまぜになって散らばっている情景は、見た目完全にゴミ捨て場、っていうかゴミ捨て場以外の何物にも見えず、凄い。


・バリ島唯一の風葬の村・トルニャン村で死にたてホヤホヤの遺体と対面 http://worlddeep.info/trunyan-village/

・死体が野ざらしに!? インドネシアの風葬の村
http://blog.tirakita.com/2011/10/%E6%AD%BB%E4%BD%93%E3%81%8C%E9%87%8E%E3%81%96%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%AB%EF%BC%81%EF%BC%9F%E3%80%80%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E9%A2%A8%E8%91%AC%E3%81%AE%E6%9D%91.shtml

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2014-09-22 最近読んだ本(グラスホッパー・冬の兵士・動的平衡)

・グラスホッパー/伊坂幸太郎

岩西と蝉の掛け合い、「自殺屋」鯨の設定など面白かった。
でも、2冊読んでみて、伊坂幸太郎はあまり私には合わないかな? とも思った。
次は『ゴールデンスランバー』を読んでみて、もしピンと来なければ伊坂幸太郎は終わりにする。




・冬の兵士―イラク・アフガン帰還米兵が語る戦場の真実/アーロン・グランツ、反戦イラク帰還兵の会

イラク帰還兵の証言集。その多数が若い。愕然とするほど若い。
ここに証言したすべての人々の勇気に敬意を払いたい。
それはいったいどれほどの勇気であっただろう。

もし私が兵士になったら兵士として、兵士の家族になったら兵士の家族として、
占領地の住民になったら占領地の住民として、
私の心と私の生活は必ず破壊され変質してしまうと確信した。他人事ではない。それが戦争だと。

イラクからの帰還後、凄まじいPTSDに冒され、その結果自殺してしまった若者の両親の言葉……
「海兵隊員の息子の体は帰ってきたけれど、息子の心はイラクのどこかで死んでしまった。」 涙。




・虐殺器官/伊藤計劃


この本は、読むタイミングが良くなかったかもしれない。
ほぼ同時並行で読んだ『冬の兵士』と対を成すような内容だったからだ。

『虐殺器官』は虚構の戦争。
体内に埋め込まれたナノマシンと感情調整カウンセリングで良心を制御し殺戮を繰り返す兵士の物語。
かたや『冬の兵士』は真の戦争。
普通の良心を持った普通の人間が戦争で何をしたか、自分の内部と外部の何をいかに破壊し、破壊されたかという話。

作者の伊藤氏が戦争帰還兵に関する本や映画を沢山見ていることは間違いない。(ジェイコブス・ラダーとか……懐かしい)
伊藤氏が亡くなったのが2009年3月、
『冬の兵士』の日本での刊行は2009年8月。
彼が原書を読んでいたかどうかは分からない。
ただ、彼がこの本を読める状況であれば必ず読んだはずだ、ということは分かる。

『冬の兵士』を読んだ後では、そこに書かれているような世界を虚構化し、娯楽化できる、
小説家という人種の浅ましささえ感じてしまった。



・動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか/福岡伸一


「食べ物は単にエネルギーを供給しているのではなく、次々と体を再構成する分子を供給しているのです。
 ネズミでは3日で、身体のたんぱく質のほぼ半分が置き換わっています。
 人間の体も一年もたてば、脳も心臓も骨も一切の例外なく、分子レベルで新たに置き換わっているのです。
 私たち生命体は、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかありません。
 これを動的平衡と言い、この流れ自体が「生きている」という事なのです。」


「消化管の内部は、一般的には「体内」と言われているが、生物学的には体内ではない。つまり体外である。
 人間の消化管は、口、食道、小腸、大腸、肛門と連なって、身体の中を通っているが、空間的には外部と繋がっている。
 それはチクワの穴のようなもの、つまり身体の中心を突き抜ける中空の管である。」

これらの概念が面白かった。


世界は流れそのものであり、私自身もゆるく淀んだ流れであって、流れの中にある。
もっと感性がヴィヴィッドな10代の頃にこの考え方を知ってみたかった。

先頭 表紙

うつぎさん>やっぱりマッケンローはポメかな。スピッツは一回り大きそう。 / みなみ ( 2014-10-02 01:00 )
あっ、槿! 槿好きです。鈴木先生も(笑) 同じキャラクターがと言われるとちょっと興味湧きますねぇ。 / みなみ ( 2014-10-02 01:00 )
「グラスホッパー」と同じ登場人物が「マリアビートル」という作品にも何人か出てくるのですが、一応別の話だし、あまり気持ちの良い話でもないのでおススメは出来ない…でも鈴木先生とかあさがお(押し屋)とか結構好きです。 / うつぎ@未ろぐいん ( 2014-09-26 00:29 )

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