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koedaの「踊る踊る毎日」

映画が大好きな親子の日常
最近観て良かった映画は
夫「ウォンテッド」
私「コッポラの胡蝶の夢」
タバサ「ラースとその彼女」
蜜ちゃん「おくりびと」
(私以外は推測)
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目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-05-04 父親の愛「初節句」
2003-05-04 モンテ・クリスト伯
2003-05-03 ほくろ
2003-05-02 父親の愛
2003-05-01 午前中雨が降ったので「ロブ・ロイ」〜伝説のヒーロー
2003-05-01 父親の愛「ビッグ・ダディ」
2003-04-30 「REM」(睡眠で覚醒する記憶)
2003-04-27 「ベッカムに恋して」
2003-04-27 「わたしのグランパ」
2003-04-26 「小さな中国のお針子」


2003-05-04 父親の愛「初節句」

本日の「楽語びより」(フジテレビ am5:45)

最初の詩が大木実の「初節句」。
この詩が書かれたのは終戦直後の1946年
終戦の前の年に妻一人残して戦地に赴き、帰って来てすぐに生まれた
我が子たろうに向かって初節句の喜びを語っている詩でした。


「貧乏なとうさんは金太郎をひとつ祝おう。」
それはくまを友達にする金太郎が好きだからと

「軒を菖蒲で葺き武者人形を飾り柏餅を食おう。」
それは、端午の節句は二本の男の子の誕生日だから
そして菖蒲の笛をふいてやろうと

改めて自分が幼かった頃、あの頃の父親がどんなふうに子供の日を
祝っていたか思い出した。
こどもの日の間近になると庭に杭を打ち付け鯉のぼりの柱を立てる。
まるで国旗掲揚のようにしてこいのぼりを柱の上にあげ空に泳がせる。
部屋には兜と武者人形たち。
お風呂には菖蒲を入れ、菖蒲湯を味わった。
本当にあの頃はこどもの日が純粋に子供の日であった。
自分たちはそういう思い出をちゃんと子供達に伝えただろうかと
今日の楽語びよりを聞きながらちょっと考えた。

番組で吾郎くんが言っていたように最近では、地面に鯉のぼりを立てるばかりでなく
ベランダに立てる家も多くなった。
家も息子の祖父が高層に住んでいるのにも関わらず一戸建て用の鯉のぼりを
買って来た。
なんとか無理して泳がせたもののやはり大きすぎて風に流され、バスで2つくらい先まで飛んでいってしまった。
鯉のぼりはそれ以後もうちのベランダには居着かなかったけれど、
兜と鯉のぼりを上げている人形を部屋の中に飾り、いつも祖父が食べきれないほどの柏餅を買って来てくれてお祝いをしたものだ。
祖父の気持ちが大きくて父親がその日どんなことを考えていたのか
今はもうわからない。
息子もすっかり大人になり、よく二人して議論しているようだけど、
夫の思っていてような大人になったのだろうか。

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2003-05-04 モンテ・クリスト伯


監督: ケヴィン・レイノルズ
出演: ジム・カヴィーゼル  ガイ・ピアース ダグマーラ・ドミンスク 
   リチャード・ハリス ルイス・ガスマン ジェームズ・フレイン 
   アレックス・ノートン マイケル・ウィンコット アルビー・ウディングトン          ヘンリー・カヴィル 

デュマの小説「厳窟王」の映画化。
 親友に裏切られ、罠にはめられて無実の罪で孤島の岩の牢獄に 13年も幽閉された船乗りが、脱獄に成功、名前と身分を変えて復讐を果たすお話。

厳窟王は、私たちが小学生の頃は誰もが読んだ本だと思うが子供達が小学生の頃
少年少女向けのものを探したのだがどこか自分が読んだものと違うような気がして
とうとう読ませなかったらしい。誰も読んでいないといい、下の娘の蜜ちゃんを誘って見ようとしたら、
「途中で寝ちゃうかもしれないけれどいい?」
なんて言われて見始めたのだけれど、
2時間を超える大作だったにもかかわらず、最後まで興奮ぎみに観ていたし
終わった後も
「面白かったねえ」と言っていた。
やはり子供向けの本をちゃんと探してみようかな。原作は、かなり長かったと思うので。

この作品で、 ジム・カヴィーゼルもガイ・ピアースも本領発揮と言った感じでよく役に似合っていた。ジム・カヴィーゼルは、「シン・レッドライン」「オーロラの彼方へ」とかでみているはずなのだが、強烈な印象は残っていない。ここでも最初はそんなに目立った存在ではないのだが、後半になって悲しみをためたような瞳が意味を持って来る。
一方のガイ・ピアース、「メメント」「タイムマシン」などで注目度が上がって来ている時にこんなはまり役、観ているこっちは面白かったがこれからちょっとこの線で行くのかなと次回作が楽しみ。

あとは、イフ城の牢獄で知り合ったファリア司祭をやっていたリチャード・ハリス。本を沢山持っていてあらゆることをエドモンに教えたり、武術を教える時の身のこなしが軽やかで素敵でした。

エドモンが脱獄して海岸に流れ着いた時に出会ったヤコボ。彼は生き埋めにされるところだったのですが、エドモンの機知で命を救われ、彼に一生使えることに。
とても普通で冷静なキャラで頼もしかったです。

最後にモンデーゴの息子アルバート。見た瞬間、あれっモンデーゴより、ダンテスに似ていると思ったのは、やはり?血は争えないってところなのでしょうか?
物腰といい雰囲気といい、よくぞ父親に似なかったものだって感じです。

最後の辺りはちょっと駆け足で復讐がなされるのですが、めでたし、めでたしで終わって良かったと思いますが、夫は、メルセデスに対してちょっと不満のようでした。




 

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2003-05-03 ほくろ

汗ばむ季節になったせいか
娘とちょっと遠くまでショッピングに行って来たら
ほくろの付近がかゆい感じがして
皮膚科に行って来ました。

なんと先生の診察は冷凍で焼いて取ってしまおうと言うもの。
よくほくろはレーザー治療で取れるとは聞いていたものの
まさか自分がほくろを取ることになるとは…
どうせなら、顔のほくろもかゆいと言えば良かったかなあ。
でもあと4,5回は治療に通わなくてはならないとのこと。
ちょっと頼んでみようかな。

帰って来てみんなにその話をすると夫が
自分はほくろがないと言う。
確かにないかもしれないし、娘達にもないかもしれない。
それなのにずうーっとほくろで悩み続けて来た私って。(大きくなったらどうしようとか、かゆいのは変かなとか)

ちなみにショッピングでは、舞台からだとスカートは見えないから
いいとか言っていた娘がスカートを買いました。
これで靴、スカートとそろったけれど、舞台の上からでも見える
ブラウスはどうするのかな?
ちなみに下の娘は何にも買っていない。
これが一番怖いけれど(その日になってから騒ぎそうで)彼女が行くのは当日券が取れない限りずっと後だけれどね。

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2003-05-02 父親の愛


「父よ」
監督 ジョゼ・ジョヴァンニ
出演 ブリュノ・クレメール「新・メグレ警視」のメグレ役/「まぼろし」
   ヴァンサン・ルクール「サルサ」

銀行強盗団に加わっていたマニュは、22歳で見せしめのため殺人もしていないのに無実の罪で死刑宣告されてた。彼の兄も投獄されていたが脱獄したところを見つかり26歳の若さで射殺されていた。
自暴自棄になって看守の心証も悪くしているマニュ。彼の父親ジョーは彼の身を案じて刑務所前のカフェに毎日通い刑の執行が行われなかったことを確認しては安堵し助ける手だてがないかとわらをもつかむような気持ちで毎日をすごしている。そんな父の愛情を知らないマニュは、賭博師の彼を憎んでいた。
これは、ジョゼ・ジョヴァンニ監督の自らの物語だそうだが、ジョーのにじみ出るような愛情とやるせなさが胸を締め付ける。

面会に行ってもほとんど口を利かない二人。
彼が生きていてくれさえいれば、脱獄の手伝いでも、お金を工面してでも助けたい父親。

「父さん──知らなかった。
私が自由の身になれたのは、あなたの愛の力だったんだ。」

と言うのがキャッチコピーなのだが、この父親は
毎日刑務所の前にカフェからその建物を見て看守たちの話を聞くだけで逆にマニュの態度が悪くて刑が早くなりそうでじれったくなります。
彼のためにお金を作るために賭博(遊興)で稼がなければならないのが
悲しい。

やっとの思いで恩赦がおり減刑されて死刑が終身刑になった
それでも嫌われていると思う父親のジョーは、面会の時
「母さんのおかげで減刑でなった」
といい、マニュは、その後11年の服役を経て帰って来てからも
二人の間に言葉はない。

その後マニュは、拘留されている間に書いた日記を本にして一躍人気ものになった。
ジョーはそれを遠くから見守っているだけで言葉があるわけではない。
マニュの本は映画になり、そのサイン会の日もジョーは人混みの中にいる。
それを見つけた元看守が彼のそばに行くことを勧めるがそっと外に出ていく。

静かな映画だが、観ているものの心を締め付ける。
言葉が少なく鈍重な感じのジョーは、何よりも誰よりも自分の口の下手さや
なすすべを思いつかないことへの嘆きを自分の中に抱えていたことだろう。
そして息子が生きて帰って来た時のの喜びも。

母親にもこういうことはできるだろうか。



写真は、ヴァンサン・ルクール。映画では短髪で、時には坊主になったり
髭をはやしたりしているが、普段はこういう青年らしい。

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2003-05-01 午前中雨が降ったので「ロブ・ロイ」〜伝説のヒーロー

18世紀スコットランド。義賊として名高いマクレガー一族の長ロブ・ロイは、貧しい一族を救うため1000ポンドの借金をするが、支配階級である貴族の一人モントローズ公爵の手下カニンガムの策略にはまり、金はおろか土地や兄弟そして愛する妻までも奪われてしまう。そして、復讐の機会をうかがっていたロブ・ロイはついにカニンガムとの決闘の日を迎える。
監 督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出 演 リーアム・ニーソン, ジェシカ・ラング, ティム・ロス

1995年の作品ですが、スコットランドの衣装が素敵です。
男の人たちがどうしてあんなにチェックのスカートが似合うのでしょう。
もうほとんど最初から最後までスカートを含む衣装に目が釘付けでした。
あとティム・ロスの動作一つ一つが憎たらしくて素敵でした。
ほとんど筋は読めてしまうのですが、衣装と景色とリーアム・ニーソン(ロブ・ロイ)とティム・ロス(カニンガム)に終始した映画でした。

「Kー19」で苦悩する船長をやったリーアムが、ここでも村人たちを守るマクレガーの長の役を。この映画では、彼の長身が生きていたと思います。
「海の上のピアニスト」で捨て子だったティムがここでも私生児役だが。見た目は貴族だが人に媚びてお金を稼ぐ男娼のような役で、偉く違う境遇を見事に演じています。

このような映画メル・ギブソンもやっていなかったかなと思ったら「ブレイブハート」で、同じスコットランドですが、時代がちょっと違っていました。

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そうですぅ。 / 口車大王 ( 2003-05-03 09:15 )
カクテルの名前にロブ・ロイと言うのがあるんですね。彼の名前から来ているんでしょうか? / koeda ( 2003-05-02 11:04 )
マンハッタン(ライ・ウィスキー)をスコッチベースにするとロブ・ロイだ。 / 口車大王 ( 2003-05-01 00:51 )

2003-05-01 父親の愛「ビッグ・ダディ」


監督 デニス・デューガン
出演 アダム・サンドラー
   コール&ディラン・スプラウス
   スティーブ・ブシェーミ

父親に厳格に育つと飛んでもない奴になるとブーを決め込んでいる
ソニーのところに大学時代からの友達でルームメイトのケビンに子供が送りこまれる。
あいにくケビンは、法学部のエリートとして中国に出張、前日に婚約発表もしていることからソニーが育てることに。
父親に反発して(そういいながらしょっちゅう父親に電話するのは何故?)
子供にやりたい放題させる。
ところがこの子ジュリアン、どこか育ちが良さそう。
マックで何が食べたいと聞かれても
「ラビオリ」なんて言ったり、道路を渡るときは手を繋いだり、おやすみの挨拶をしてから寝たり。
それなのにソニーと来たら、ローラープレイドをしている人を転ばせたり
好きなファッション。大きさ無視。
汚れ物は隠すだけ、すぐに何か食べる。よその家の建物のドアの前で立ちションとかとんでもないことばかり教える。
好き勝手にやらせたあとジュリアンに何をしたいかと尋ねると
「学校へ行きたい」と
学校へ行かせたところ、あまりの問題児ぶりに教師に注意を受け
それからは勉強とか色々教える。その辺りの切り替えぶりはお見事だけれど
まあ素材も良かったということで…

とにかくこの映画はスティーブ・ブシェーミが出ているから観ただけのこと。
髪の毛ふさふさで「アルマゲドン」とか「コンエアー」より若く見える。
子役が可愛かった。夫には好評。

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2003-04-30 「REM」(睡眠で覚醒する記憶)

天気が良かったので、娘達とビデオ屋までサイクリング。
さっそく新作を借りてきました。


監督 マイケル・ウォーカー
出演 ジェフ・ダニエルズ エミリー・バーグル ギル・ベロウズ

前回の「特命リサーチ200X!」で、ショートスリーパーのことをやっていた。
その人たちは、ノンレム睡眠(脳の睡眠)が普通の人より多くて充分に疲労も回復しているとのこと。

しかしこの映画の主人公エド・サクソン(ジェフ・ダニエルズ)は、
ひとときも心や頭が休まらないで、妻の失踪と不眠症で悩んでいた。

時間の経過とか彼の家を訪れる人たちの妙なキャラクター、水道管の異常さは
彼のレム睡眠(体の睡眠)によるものなのか、現実なのか区別が付かず
この映画の解釈は人によって変わってしまうのかもしれない。

どちらにしてもこういうことを考え出してしまう男の嫉妬心は、怖いなと思った。

ところで、レム睡眠と深いノンレム睡眠。普通ならどちらも睡眠の20〜25%
くらいであとは、浅いノンレム睡眠らしい。

朝起きて疲れたと思う私はレム睡眠が足りないのか?

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私は一度寝たら地震があっても気がつかず(というか気がついても起きない(笑))寝ているタイプです。火事がおきても逃げ遅れそう。。。(^^ゞ / aika@つっこみありがとうです♪ ( 2003-05-01 00:25 )

2003-04-27 「ベッカムに恋して」

監督:グリンダ・チャーダ
出演:パーミンダ・ナーグラ(ジェス) キーラ・ナイトレイ(ジュールズ)
   ジョナサン・リース・マイヤー ズ(ジョー)アヌパム・カー(ジェスの父親)
   アーチー・パンジャビ(ジェスの姉)

この映画の面白いところは、女の子がベッカムにあこがれてサッカーをすると言うことと、インド人の社会だ。
ジェスの家は、イギリスに住んではいるが規律に厳しいインド人の家庭で、女の子は女らしくしとやかでいることを要求され家の手伝いとか料理を仕込まれるし、イギリスに住んでいても白人との結婚は許されず、インド人同士のつきあいが大切にされる。

ジェスは父親譲りの運動神経の良さで男の子たちに混じって公園でサッカーをするのが大好きだ。ある時ジュールズがその公園をジョギングしている時に彼女のサッカーをする姿を見て、自分のサッカーチームに来ることを勧める。
ジェスは、サッカーシューズも持っていなかったが彼女の才能にみんなが協力してくれてそのチームで活躍することに。
サッカーを誘ったジュールズの方も父親は賛成しているものの、母親はサッカーより普通の女の子のように恋愛に興味を持ったり、服やケーキを焼くような女の子で
いてほしいと思っている。
サッカーのシーンがスピード感があって面白いし、インドの人たちが陽気なのか
踊り出したくなるくらいのりのりの感じが伝わってくる。
両親の目を盗んで練習に行き、試合をし、ドイツに遠征にまで出かけてしまう。
そんな費用はどうなっているのかとちょっと気にはなってしまうのだが、
テンポのいい展開で楽しめる。
女の子のチームとはいえ、スピード感はあり、ゴールを決めるやいなや回転したり飛び跳ねたり男子さながらのリアクション。
母親と父親の立場の違いとか、親子関係、恋愛の様子など、違う世界の事とはいえ、日本だって女の子がせいせい堂々と恋愛する場合、男の子がちゃんとした態度を取ってくれるのは、どんなに精神的に楽だろうか。
この場合、ジョーの態度は、最初は、監督としてだったかもしれないが、
きちんとした対応で、本来白人の彼氏は認められないのだが
それまでも変えてしまうのじゃないかと思えて頼もしい。

インド式の結婚式は、年輩の人までがきれいなサリーをつけて踊る。とても楽しそうな式でした。

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はじめまして。つっこみ、ありがとうございました〜。koedaさんのおうちでは、みなさんが映画好きなんですね。共通の話題があっていいですね。「ベッカムに恋して」は、CMで流れていますが、内容は知らなかったので、楽しく、興味深く読ませていただきました。(少林サッカーを思い出しました(笑))ビデオが出たら、見てみたいです。 / 向日葵ママ ( 2003-04-30 20:42 )
うちの中でなかなか好評で、今日は息子が見に行くそうです。 / koeda ( 2003-04-29 14:18 )

2003-04-27 「わたしのグランパ」

監督 東 陽一
出演 菅原文太 石原さとみ 浅野忠信 平田満 宮崎美子 波乃久里子 

囹圄(れいぎょ)の人が帰って来る。
その人とは、54歳違うが、あと54年自分はどんな人生を送るのだろうか。
と自宅の屋根の上で思いをめぐらしているのは、中学一年生の珠子。
囹圄、珠子は辞書で調べてみてそれが刑務所だとわかる。
その帰って来ると言う日。グランマは、「いられないから」と
出ていく。

しかし帰って来た五代謙三は、やさしく頼りになる感じだ。不良にも決して言葉を荒げないで優しく諭す。正に正義の味方。
お決まりかもしれないが、不良達もある事件がきっかけで彼に心を開くようになる。中学校の様子。このくらいの子供がいない家はびっくりされるかもしれないが
夏目漱石を読んでいたらいじめられてしまった友達に珠子が
「そんなの読んでいるからむかつかれるのわからないの?」と言う。
今は、本が読みたかったら、本を読んでいる子の多い学校に通わなくてはいけないのかもしれない。そんな時代かもしれない。
先生ができない生徒をいびり、それを見かねた他の生徒が机を窓から投げ捨て先生を脅す。
友達の子供が通う中学も荒れてはいないのだけれど、トイレの扉を窓から投げ捨てる生徒がいるんだと聞いたことがある。
やった行為の奥には様々な理由があるのだな。それ以上の情報がないからわからないが、その学校が荒れ始めたら、そのことを思い出すのだろうと思う。
謙三は、たまたま散歩の途中それを見ていて、不良の親玉と話す機会を持った時に
そのことを聞く。
誰かに危害を加えなかったかと言うことと、ガラスを割った時に
その割れたガラスで好きな子が怪我したらいやだろと。

珠子といじめられていた友達はいじめもなくなり平穏な毎日になりつつあるが
謙三にうらみを持つものが家の近辺に出没するようになり珠子はピンチ。
珠子の両親は、きっと自分たちのことで精一杯なのだろう。型どおりには心配するがどこか上の空。

ふたたび事件が。
その一方で謙三はどこで手にいれるのかお金に困らない様子でクリスマスには
珠子をお姫様のようにしてくれて二人でデート。

何をやっても人に迷惑をかけてしまう男だと称する謙三。
自分の引き際を考えて身辺整理をしているようで、珠子に
色々と託す。

謙三が「優しい人ほど本当は怖いんだよ」と
優しくとろけるアイスクリームのような声で言うのだが
菅原文太がその怖いところを見せずにずっと優しく演じていて
目に見える怖さじゃないところをうまく表現していたと思う。

石原さとみもアイドルっぽい可愛さではなく、中学生らしい可愛らしさで
良かったと思う。足が太くみえていたけれど、スカートの中途半端な
長さのせいかもしれないと思うと、これを演出した人に敬服してしまうのだが。

この映画は、昨日より新宿東映パラス3にて続映。
本日BOX東中野では、波乃久里子さんと東陽一監督によるスペシャルトークがあるらしい。

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2003-04-26 「小さな中国のお針子」

監督 ダイ・シージェ
出演 ジョウ・シュン チュン・コン リィウ・イエ

かいせつ
1971年中国。文化革命の嵐が吹き荒れる只中、医者という知識階級を両親に持ったために、青年ルオとマーは、反革命分子の子として山奥深くの村に送り込まれる。農村での厳しい労働を通して、「再教育」を受けるためだった。彼らは村で唯一の仕立屋の孫娘である美しいお針子に出会い、たちまち恋に落ちる。そんなある日、友だちが西欧の文学を隠し持っていることを知った3人は、読みたい一心から本を盗む。

再教育されるはずの青年のルオとマーが都会から持って来たものの中にあった時計とバイオリン。
ルオーのとんちで、モーツアルトのソナタが毛沢東をたたえる歌に変わったり
日の出とともに働いていた村人たちが時計によって働く時間が決まったりと
少しずつだが町の影響を受けて行く。
彼らの再教育として汚物を畑に撒くという仕事があったが、
蛇足ながら
私が子供の頃、その頃世田谷に住んでいたが畑に肥溜めと称されるもののあるところがまだあり、昔話のきつねにだまされて、きれいな娘にすすめられてお風呂に入ったところ肥溜めだったという話がまだまだリアルに聞けた。
今の子供達は肥溜めなんて想像すらできないだろうし
汲み取りやらバキュームカーなんてものもわからないだろう。
しかしこの映画で青年たちが背負っているものは果たしてわかるのだろうか
なんていらぬ心配をちょっとしてしまった。

本題に戻ろう。
村で唯一の文明らしきものは、仕立屋のつくる服で
村人たちは彼が来て美しい服をつくるのを心待ちにしている。
そんな仕立屋が美しい娘をつれてやって来た。
その娘が虫歯のことを面白く表現するのを聞いて、彼らは彼女に
ひとなみならぬ関心を持つ。彼ら字も読めない彼女に本の楽しさすばらしさを教えたくなる。同じように再教育に来ている青年が本を隠し持っていることを知り
密かに盗む。そして共産主義以外のものである西洋の本をむさぼるように読む。
ある時村長が隣の村に映画が来ているので彼ら二人で見てきて村人たちの
話をするように言う。
勿論、映画も共産主義国の映画なので朝鮮のものだ。
それでも映画を観られることは素晴らしいので沢山の人がスクリーンの表だけでなく裏にも群がって観ている。
私たちはとてもいい状態で映画を観られて幸せだ。

帰って来て話をすると村人たちはいたく感動し、次の会も彼らを行かせる
が、掛かる映画は同じもの。
彼らは盗んだ本の中身をうまく変えながら映画を観てきたように話をする。
主人公がユルシュール・ミルエ。だとか監督がバル・ザックだと言って
村人たちに復唱させたりする。
本を読み聞かせられたお針子に変化が出はじめ、仕立屋にも本を読んで聞かせるうちに服に変化が現れるが、
やがて彼女が妊娠。
それが仕立屋に知られたらと思う彼女の胸中はいかがなものだったろうか。
ルオーが父親の病気のために町に行っている間の出来事で
マーが奔走する。
彼女を助けるために町の医者に本一冊でかけあうのだが。
やがて彼女は村を出て行ってしまい、27年後
二人の青年はその頃を思い出すのだが彼女のゆくえは
二人ともわからずにいた。

男性もわたしたち女性が観るとの同じような目で観られるのかなと
ふと思った。

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