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ヒポコトリの「書を捨てないで 町へ出る」


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はじめまして    chCCygEPcF

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2006-05-20 人間と縁がある2日間
2006-05-17 【10-23】 なんとか風
2006-05-17 【10-23】 未知と準未知
2006-05-12 H18 5/11(木)くもり時々雨 やや暑い
2006-05-08 2006年のゴールデンウィーク
2006-05-01 060428-060501
2006-04-22 帰ればホットケーキがある誕生日
2006-04-05 宇宙人AとA'
2006-03-26 ドラマチックな日
2006-03-24 ナボコフ風描写


2006-05-20 人間と縁がある2日間

06/5/19
今日は友達の家に泊まった。1年前会った時は絶対違う世界の人だと思ってたのに泊まるまでなるとは…泊まったのはその家の持ち主で1個下であるピキと、同い年の別の大学のノーポと、1個下の華華と、2個下の里イモ。あと途中で帰ったダンコもいた。泊まりという仲良くなり方に違和感のあった20年間が嘘のようだ。今年は、今まで違和感のあったことがどんどん自然となっていくことが多い。

最近の交友関係にあるKくんやOさん、Sさんなんかとはまるで違う種類で、もしかしたらこれがいわゆる普通なのかもしれないと思いながらという、時々傍観心の芽生えた嫌な奴。というか、この人達と仲良くなれると思っていなかった。単純に楽しかった。隣りに人がいるのは嬉しいことだった。この日の夜はそうめんとおかしとお酒っていうすごく不健康な食事となった。朝も出来合いの味噌汁とご飯と余ったおかしっていう。でもすりごまとわけぎとマヨネーズの入ったそうめんはおいしかった。

寝ながら話していると、今まで10年間東京で生きていて、知り合う同世代に感じていたある種の冷たさが、地方出身の彼女らには無いことに気づいた。あるいはまた違う冷たさが見えた気もした。でも一概に彼女らは純粋だった。それに気づいた時、また明るくなった。

翌日の土曜の朝、同じクラスの里イモと教室に向かっていたら、いつの間にかあややを歌っていた。教室で時間を持て余していたら、いつの間にかBerryz工房を踊っていた。これもまた自然な流れだった。そしてこの里イモと共有する空気は小学生以来であり、里イモという種類の人間は中学のRTさん以来2人目だった。探せばいるものだ…探さなくてもいるものだ。というか半年前から知っていたのに、本当を知ったのは今日だ。

教室から荷物を運んだらその途中に知ってる人がいる。着いたら知ってる人がいる。知ってるどころか好きな人たちだ。そこにいた暮さんと話しながら、新たに出現したニューカマー”レーサー”くんについて話す--今まですごく想像力の育みをもたらせてくれてきたSさん、Kくんとはもう仲良くなっちゃったんだよね。それって本当に夢のような事実なんだけど、それってそこにあったはずの想像性が消えてしまうんだ。それはそれで素晴らしい世界ではあるけれど(先から話が抽象的すぎる…)今はレーサーが新たなるその対象。謎。謎を解きたい。でもそれを解いたらまた夢も溶けるんだろう。でもきっとその時には新しいものが見えるはずだしなぁ--そんなことを話した。

そして一人になった。その時に、おそらく準仲間がそこら辺にいることからくる楽しさに気づいて、体が熱くなって体がよじれた。と同時にこのままでは絵は描けない、勉強はできないことを確認した。かといってよくいる秀才リーダー格のようなあの冷徹さも持つことはできないと思った。かといってオンのスイッチ、オフのスイッチなんて感情の具現化もキムタクにしか似合わないと思った。目の前の楽しさは嘘じゃないだろうけど、楽しさに流されることは人生でやりたいことを流されてしまう気がする。

Kくんからのメールの返事が来ない。



ボディソープ否定派だったけど、新たに用意した。そしたらもう何でもできる気がした。


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2006-05-17 【10-23】 なんとか風

哲学の授業で配られる資料を受け取りながら南沙は思った。配られる資料、それを黙々と、しかし生き生きと配り回す大学生よ。どうせ読まない紙を生き生きと回す大学生よ、私たちはこの6月の空気と似ているではないか。この雨のしとしとと降る梅雨の幕開けと似ているではないか。
しかし前回の授業で配られた似たような紙を読んだ生徒に手を挙げさせた時、その手の数が皆無に等しかったわけだから、どうせ今回は皆読むんだろう。
ヘレニズムの片方の意味は、「ギリシア風文化」というウェットに富んだ表し方をされるらしい。図書館に行くと、新聞の中の方に歌声喫茶風CDの広告が載っていた。
▼30代女性が猫の死骸100匹を家に...(生後1〜2週間で死んだのが可哀想で)
  ▽すぐ異常と見なしてしまた自分の固くなったが正常な倫理観
   この30代女性は孤独を感じていたのだろうか。
   この人を頂点にしたピラミッドを構成する人は、きっと隣りにもいる。
▼携帯販売が低迷
 1円売りで成り立っていたのもそろそろ潮時
 KDDIによると小売店へ払う契約成立代は3万7千円
  ▽安住できない苦しさ企業...いやその企業はよい企業なのだろうか。
▼歌声喫茶風CDの広告
  ▽青春を歌声喫茶で過ごすという思い出もなかなかよさそうである。というか、私と高彦にはカラオケや歌やなんかで過ごすという時間が向いている。現代…自分たちの場合はどこに置き換えられるだろうか。ああ、もう少し怠けて会ってもいいのかもしれない(会う=怠けていると見なしているようだ)。というか、会いたいのなら会うべきだ。基本的にはやりたいことをやるべきだ。そして、あの家で絵を描くのがベストなのに。高彦くんもナマケモノだから…。いや、私たちには長い素晴らしい夏休みが待っている。夏休み、本当にずっと過ごそう。それは「思い出のため」じゃなく、「青春のため」じゃなく、よりよくなるために。二人でいながら個になれるために。でも暇を感じさせてしまいそうな予感がする。そんなあなたの数少ない欠点を克服させてあげるための方法が、ずっと見つからない。
▼VOLという雑誌でない単行本
 「脱力系思想誌」
  ▽宣伝が書くには、ニートらを頭ごなしに否定する風量への否定雑誌らしい。
   否定が答えになってはきっとダメだな。
▼イチゴジャムの作り方
▼インドの教育
 医大の入試が下の身分層に優遇(今まで以上に)。
 インドの識字率は91年52%01年65%
  ▽良いことかと思えば、選挙を意識した政策だそうだ。
帰りに4日後用の生活費でリボン用のゴムとコーヒーフィルターを買う予定を確認して、何とか足を家に向けさせる(このことは何の暗示でもない)。


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2006-05-17 【10-23】 未知と準未知

高彦に会ってない・・・南沙は、まだ六日目なのにこのまま一生会わないでしまいそうな未来さえ見ていた。自然消滅という言葉は、このように生まれるのか。それでも南沙はそれは私たちにはありえないものであるつもりでいた。
南沙は今考えていたことをノートに書き始めた。
つもり、というこの頼りないがしかし謙虚な表現は、つまり恋愛は一人ではできないということの確認を表す。今読んでいる志賀直哉の小説にもまたゴール=スタート説が出て来た。「この相手と一生つき合うという気持ちは若い人にありがちの感情...果たしてそれはそうか?私の祖父母は愛し合った、死ぬまで。つまりこうだ。若い頃のろうそくは、そこで消える運命にあるのかもしれない。でも、一本目のろうそくが消える頃には、二本目のろうそくが用意されて火はつなげられていく。三本目、四本目...愛し合い方が変わっても愛し合う事には変わりない。」というモノ。ああ、私たちがこれだったらいいのに。そしてこれを聞いた私は、未来が明るくなった。私はせいぜいろうそくが二本しかないものだと思っていたから。たぶん私たちは今二本目のろうそくなんだろう。三本目はいつなんだろね。何なんだろね。未知の世界の存在を確認すると.........ヨイモノダ。未知には2種類あって、存在を確認された未知(準未知)と、存在自体未知である未知(本当の未知)。しかし、人間と相性がよいのは準未知だろう。本当の未知は、そんじょそこらの生半可な気持ちで生きている人間には、無価値のものとして判断されるだろう。
ところで?
いつもこういった文章は半分乗り気でない。なぜなら高彦のいない今は、この文章がまたも無駄で悲しいものになりえるからだ。ちなみに、さっき言ったろうそくの話で言うと、いつ二本目のろうそくに移ったんだろうか。この判断項目は「信頼ができたかどうか」であるとしたので、あの日辺りか。金土日月と過ごし、月の昼、今日も泊まりたい、と高彦が初めて能動的に連絡をくれたあの日か。
『歴史とは何か』E.H.カー。私はその日を歴史とみなしたようだ。何とも狭き歴史。

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2006-05-12 H18 5/11(木)くもり時々雨 やや暑い

今日は科の新歓を蹴って先生の個展に行った。そうしてまで個展を選んだ理由...それはOさんとKくんと先生に同時に会えるからだ。この銀座という町はあの渡辺温の小説に出てくる銀座と同じ街なのかね?全てが開発されている街だ.やはり街というのは住むものじゃなくて訪れるものだよ。<やはりという論理の飛躍と言われたりする語を使ってしまったが>いや、街にも住んでみたいね..
16:30B9出口で待ち合わせ。その階段を上る途中で目の会う人間...なんと先生と遭遇した。心が躍ったら、体も躍っていた。先生が今日いるかどうかも不安だったのに素晴らしいタイミング。キてる。ツキがキてる。風水本読んだだけある(?)。
18:00まで長居をして出る。非常に楽しい時間だった。今まで以上に先生を知れたしKくんを知れた。世界を知れたんだ。(Oさんのことはほとんど知っている)。
Oさんと友達になりたいというKくんと、殿方と遊ぶのが8年ぶりというOさんをなるべくコミュニケーションとれるように仕組み歩きながら「いとうや」に向かう。
19:00駅で家の厳しいOさんとバイバイ。今月中にはアスレチックに行く約束を果たすことを誓った。
今日の電車移動が今までの電車移動で一番Kくんと楽しくコミュニケートできた。Kくんと移動するのは楽しい。ところが駅についてから何だか頭が働かなくなってきてしまった。まとまりのない話ばかりしてしまった。ゴメンナサイ。でもいつもと変わらないKくんに対して少しの停滞を感じる。今まで評価してきた部分に停滞を感じるというのは、つまりゴールという名のスタートなのだ。そうだろ?こうやって頭で一回分かってみないと、だめになるよわたしは...
お店にも出せるくらいうまくできたトマトソースのスパゲッティと、持って帰りたくなるきんぴらごぼうを出す。
再度髪を染める。またも変化が見られなかったが、太陽の下で見れば成功だった。同じ失敗は二度繰り返さないよ!
Sさん、Kくん、Oさん...これが今の私のほとんど。彼らがいるから健康な精神でいられる。...いや違う、知ってる人みんな大事かなぁ。


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2006-05-08 2006年のゴールデンウィーク

H18 5/6(土)
小学校の同窓会に伺わせてもらった。8年ぶりです。
過去を共有した人間と会っていつも不思議に思うのが、当時そのままの社会的位置(社会=クラス)のまま今日の社会的位置を獲得している所です。生物はなかなか突然変異できない。しかし、そんな中にも未知数の人間はどんどん変貌していく。そんな人も1人か2人いました。...人間に生まれたのなら遺伝子を超えてみたいよね。
そんな財産な仲間たち(滅多に会わなくてもNE)。
ただ久しぶりに美術系じゃない人の集まりに入ったせいか、変わってるとか天然とか言われたことに孤独を感じた。そして孤独な方が絵が描けそうなことを確認した。
Kくんが来ることになってたから21時でSA-YO-NA-RA。(川瀬智子onBYE MY BOYオマージュ)。


H18 5/7(日)
今日は素晴らしきSさんと会う日。
15時に駅で待ち合わせ。Sさんはマジックで名前の書かれたビニール傘で登場した...。
アワーブームである細木数子さんによると
私...火星人(ー)
Kくん...火星人(+)
Sさん...火星人(+)
であることが分かった。
火星人というのは感覚で動く奇人変人で火星人同士というのは発展性が無いらしく、細木さんの目線で見るとたぶんこれはままごとみたいなもんなんだろうなぁと考えながら、じゃあどうすればいいのかなぁと考えた一日だった。なんて人間的!ちなみにその答えは出た。「やるべきことをやればいいのだ。」。
Sさんちに行って変わった味のコーヒーを飲んだ。Sさんがじゃあジャム入れますか?って言うからいちごジャムを想像したらマーマレードジャムが出てきて、とりあえず入れてみたら飲めなくなってしまった・・・ごめんね。
昨日の同窓会で言われたことを話してみたら、どうやら皆も似たような扱いだそうだから書き出してみる。
私...「変わってる」「天然」
Kくん...「不思議」「謎」
Sさん...「おかしい」
いや天然じゃないし。不思議じゃないし。おかしくないし...
いや、というか日本という観点で客観視するとやはり変わってるような気がした。でもそれを変わってるということで片付けるのは危険だと思うよね。
TVは久々に見るニャンちゅうが映っていた。

帰りに机を買うことにした。sさんちで机の必要性を感じたから。
うちに帰って、Kくんの髪を染めてSさんの髪を切った。髪はあんまり染まらなかった。Sさんは前の髪型がみうらじゅうんみたいだと言われたそう。いや充分素晴らしかったんだけど切ってあげたらまたもかわいくなった。「新鮮」。キーワードやね...。
フロに入って、寝た。


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2006-05-01 060428-060501

060428
最大のフェティッシュ...おまもり
(UFOキャッチャーをやったら、とれたから、スティッチを持ってる)
(ドコモダケを持ってる)

<フェチは多数決の問題だと思っていたのに,,,常識ってなんだろうね...>


060501
やはり一人じゃないと創造はできない。
というか1人になると、孤独になると出てくるものだ。
半分ずつくらいがいい--
正しいの?正しくないの?


060431
「ヤバイ」
『ヤバイ』
「ヤバイ」


060501
思い出すことと(1)、その輝きの喪失を確認すること(2)。
そして実体験に勝つものはないことを言葉にする(3)。
でも(3)だけよりも、あとで思い出すこと、反芻することも、とテモイイ/
両方、これからも手に入れる為に、入れ物<社会的位置>を選ぼうではないか。
スルメ



0605011100
<ちょっと分かったよ>
<入れ物に左右されるなんてのはくだらないものたちだ>
<ここで話している入れ物とは、国>
・入れ物に左右される人間
・入れ物に左右されうる人間(なんて愛しき自由人!)


そしてやっとちょっと分かったようなことも..自分にしか通用しなかった

060429
梨沙子ちゃんを描きあった。
左は貰って右はあげた。


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2006-04-22 帰ればホットケーキがある誕生日

3月25日 遠山の目付け(剣道理論)
目は相手の顔を見るが
一点を見つめるのではなく
相手の全体を見る
byひとしくんにんぎょう

×尊敬される人になりたい
○その人の心の中で生きていれば...


4月1日 いくつ夢が叶ったか
糸井さんの記事「実は夢ってのは小さくてうんたらかんたら大人は子供に夢を問いそして大きなものを言えば言うほど大人は安心するうんたらかんたら」を目にして、数えたら夢が22個中18個が叶っていたのでその小ささへの不安がとりあえず不安ではなくなる。



4月7日 シンガポール
▼プラグマティック<実用主義的>
▼文化の砂漠
..古い本より

アアイヤダ
ラジオの人は「取り寄せネットで今一番人気なのは?」
「やっぱりスイーツですね」なんて言っている。
それが有益なのは関係者だけだ
経済活動者だけだ<ひたすら商戦を狙っている>
経済優先は社会にひずみを産むのに
とはいえその人には生活がかかっている
「ああいやだ」なんて、子供の言うことだ(でも子供の言うことは大事だ)
私はせめてクダラナイ仕事はしないことを選ぶか、
正しく生きなければ、生きようと思う...が
小さきことかな。    踊らされるな!
:2h後:
「西洋からの文学は個人の憎しみや絶望、悲しみを表現し続けた
古来の日本文学は出家して世を捨てることによって自然や人の美しさを描いた」



4月11日 自立した寂しがりやというのは、きっと愛しいに違いありません!!
「学校名」が、誤魔化している...本当の自分はこの部屋の中にいる21:12

あるいは、まちがってなかった。
矢内原さんがジャコメッティと偶然会ったような顔をした

あるいは、偶然だった。
矢内原さんの、ジャコメッティは親しくなるとその人を描きたくなる傾向にあるといったこと


同じパンを食べていながら一方は偉大な思想や作品を生み出すのにどうして一方はそうならないのか サンテグジュペリ




4月12日 カリオヤ,オヤコナリ.トリアゲオヤ...




4月15日 ブキテマはシンガポールで一番高いところなんだよ☆シンガポールは長髪禁止なんだよ☆
写真を見て、心の隅を...いや中央部の暗闇を埋める




4月18日 「今日は(きのうとちがって)なかなかの日だった...」
なんとなく、今日あたりが境い目である感があった日だった。
コミュニケイトの幕開け
停滞の幕開け

無駄らしき文章と眼鏡をかけた細い人間の絵「今日の夕日はいつだったのだ?」




4月19日 自分の好きなことやればいいんだよ
きみまろさんと、ピストンさんによると(あの番組は、一日に二回くらい笑います)
そういう時がくるらしいですね。
まーさすがにそういうもんなんでしょうが。
外の世界(自分の庭)と共生していくことで
ありがたさ素晴らしさは消えない気がしてます。




4月20日 手に入れたものなんか捨ててしまえ!
続きものの宿命、つまらなさ
それは権力をもってしまうくだらなさにあるのではないか
いつも自分を疑え!手に入れたものなんか捨ててしまえ!
(懐疑主義不可知論とはくくらないでくれ!)

「にげすぎは こうかいするぞ わかものよ」
「ものがたりとは おもいでの つらなりです
おもいでと おもいでが おもいだしあって
おもいでになっていくのです(微妙)
おもいでを のこしておかなければ
わすれてしまうのです」
byMOTHER3

予言☆若者言葉講座
「是非とも」...すごく、遠慮なく、容赦なく
ex.「〜辛い」

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2006-04-05 宇宙人AとA'

 宇宙人Aは二、三日の間準備していた言葉を使うタイミングを狩ろうとしていた。勇気..A'が子供の頃、頭の悪い大人が声高に叫んでいた言葉を噛みしめていた。
 「ネエ。」
 宇宙人A'は声で反応することをしなかった。Aは、その反応が欲しかったからというよりも、一方的なコミュニケーションになることを恐れてすぐ言葉を続けることを避けた。
 「アシタ、カエルデショ。」
 A'は頷いた。
 「ソレデ...」
 Aは言葉を急がなかった。相手の反応が怖かった。媚びていた。
 「アサッテニハ ワスレラレルキガスルノ。」
 A'の唇は緩まった。それは心の動きを表すA'の唯一の分かりやすい反応だった。おもしろいのだろうか?意外性が。滑稽で。興味深くて。おもしろくて。
 「オボエテルヨ。」
 言葉なんかいらないという、言葉をほとんど使わないという、A'の言うこの言葉がどれほどのものだろうかとAは今も噛みしめている。この世界をもう一度繰り返した時、まったく同じようにはいかないように、という言葉がA'には当てはまらないような気がした。A'の言ったこと、行ったことは、もう一度やり直しても変わらない気がするのだ。

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2006-03-26 ドラマチックな日

いつつながるか知れない電話番号にかける。0-9-0-1-…………(実際は2つか3つのボタンを押すだけで済む)。今日もかからない。昨日もかからなかった。一昨日もかからなかった。…どうか、この今登っている山が崩れませんように。13:32


一人でいるとKくんのことばかり考えてしまうから
人を求めてる、メールをしている。考えても動かないから考えたくないんだ14:03


「…椅子が高い…」14:54


美術館というものは(特に、わかりにくいものの集まる所は)自分を、自分に甘い気取り屋から守るので精一杯になる。苦しい。14:55


無口な人間は何が楽しくて生きているんだろう。あるいは、無口でない人間は、誤魔化しているのか。必ず暗くないのか。否。ああKくんにー…知りたい。あいたい。15:02


家で行うことのみに価値を見出してきた。生産的だからか。今は、街ばかり歩いている。金が出ていく罪。平和。甘い。〆切があるから、そうしている。15:04


コーヒーを飲んだら、落ち着いた。コーヒーを飲んだだけで落ち着いた。前向きに、建設的に、美術に囲まれていることを確認した。コーヒーは用意しよう。15:10


『解説のいらないタイプの作品―かもしれないんですが』
『好感のもてるタイプの作品じゃないかと』←現代的なセンスと、日本画画材の使い方はオーソドックスというのをうけてか


・女教師型 1.学芸員? 2.1軒目の、Tさん
・かまとと型 1.コーヒー屋の肥えた女(レア)
・母性型 1.2軒目の不動産屋さん(ややお喋りのすぎる)2.3軒目の(喋りのすぎる)


「〜おもしろいです。」と、そう終わった。浅い作品を締めくくるには、うってつけの言葉だ。15:27(ノート落下時刻)


『略』15:40?


ありがとうありがとうありがとう(何に?)家に帰りたくなかった。あの停滞した、退屈な、私を邪魔する家に。と、いうよりも、家で行うことにしか価値を見…って、のはもう書いていたか。訂正。というよりも、街が私を元気にさせていたので、私はいつの間にか下北沢にいた。上野から御徒町、東京、渋谷、下北といた。そしたら、おそらくシャンプーとリンスの入れ物(それは、再会を夢見ていた時のものでなく、いつものように、劣っていた)を再見している時に、私のこの一週間が一番欲しかったものを得た。山は崩れなかった。まだ登っているけども。23:33

先頭 表紙

2006-03-24 ナボコフ風描写

必要以上に周囲を気にする少女(桃色の肌をした、膝下5cmから上15cmだけ見せるのを許した足の持ち主)が、吉祥寺のコインロッカーの一番左の胸の高さの扉を開いていた。300円―それは16歳の少女には重い荷であることを、私は知っている(20歳と11ヶ月の自分でさえ、そうなんだから)。12:50


JR吉祥寺駅3番ホーム7号車乗車口で私の後ろにいたはずの老女は、いつの間にか私の左前方に回り(乗車方法にはルールがある様だが、ルーティンを嫌う私が知るはずもない)、気づくと「我先に」と優先席へ突進していた。果て、ここで私は宇宙へ問いたい。突進できる生物に、足腰を休めるためでなく生の保存のために用意された椅子が果たして必要だろうか。13:02


嗚呼!どうか私に本を開かせてほしい!右の、沈黙で生を営んでいる老女と、左の、三谷幸喜もどきの中年と、前方の、エキストラの人間たちよ、私を邪魔しないでほしい!13:06


「〜中略〜」生物は、こうありたいと思う方向に足を伸ばせられるものである。実際、ありのままを表現できつつあるかもしれない。…と驕った人間は、それ以上足を伸ばせないだろう、ことも知っている。21:34

先頭 表紙


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