2020-11-02 オットの話
2020-11-02 急いては事をし損じる
2020-11-01 果報は寝て待て
2020-10-30 病は気から
2020-10-29 1月下旬の話
2020-10-29 この道60年
2020-10-29 続・潜入ルポ
2020-10-27 潜入ルポ
2020-10-27 バイトの話
2020-10-26 ガーデニングおばば

高かった血糖値の数値が移住してから低くなった。あっちにいた頃は糖質オフのモノがあれば割高だけど、そーゆーのをわざわざ選んで食べて、お弁当の白米にはコンニャク混ぜたり、芋類はめったに食べなかったり・・・俗に言う糖質制限ってやつ。おかげで悪化することはなかったけど、低くもならず。同じような食生活をしていたので私はいい感じに痩せたけども。

こちらに来てからは貧乏になったので、糖質オフといえば第三のビールだけであとは何も買わず普通のモノで。芋類はお裾分けでじゃんじゃん届くし、ええい。もう食べちゃえー。そんな食生活にもかかわらず下がった。これはもう一重によく動くようになったからだと。以前のようにテレビの前でゴロゴロしなくなったのよね。あちらでは一切しなかった掃除もすすんでするようになった。私は特にキレイ好きでもないので、ほこりがたまったら掃除機かけて、汚れが目立ってきたらシンクを磨いて・・・みたいなのでＯＫ派だったので、こちらでも放置してたらいつしかオットがやってくれるように。自分で買った家だからなのかなあ。シンクがピカピカだと気持ちいいね。ありがとー。助かるー。その都度、言っていたらもう毎日ピカピカに。オットは早起きなので私が目覚める前にやっている。素晴らしい！！

朝起きてシンク磨いて、立ち仕事の農園で働いて、休みの日はＤＩＹで、掃除機かけて・・・水を得た魚のごとく生き生き。在職中はたまに死んだ魚ような目をしてたのにね、変われば変わるもんなんだなーって。愛想が悪いのだけは変わらないけど、もうそれはそれでいいんじゃなかろーか。

先頭 表紙

来春、車で15分ほどの所に新たな宿泊施設がオープンするので、そこでオープニングスタッフとして働こうと思っていた。皿洗いとかベッドベイキングとか裏方の短時間のパート。現在営業中のホテルも常にそんな求人募集をかけており、なんたって島は慢性的な人手不足。スーパーも介護施設も選ばなければ仕事はあまたある。

どこに行くにしても中途採用だと古株の面倒くさいおばさんはいそうだし、メンタルやられそう。その点、新規開店なら従業員も一斉にスタートだし、いけるんじゃないかな？と。

往復30分とはいえ雨の日も風の日もクソ暑い夏も激寒の冬も通勤はスクーター。ちゃんとした仕事に行くなら眉毛のひとつも描かないと・・・毎日同じ服ってワケには・・・帰りにコンビニに寄って余計なもの買うな・・・うーむむむ。

牡蠣打ちならば自転車で往復5分。寝起きすっぴんでＯＫ、服はヨレヨレで問題ない。寄り道するとこない。最大の利点はクソ暑い夏に働かなくていい。コレに尽きる。あとはやっぱり完全出来高払いってーのがいいよねえ。通勤にかかる30分あれば何キロか打てるじゃん・・・うむ。そして、仕事そのものも職人っぽくて嫌いじゃないのよね。とりあえずはちゃんと打てるようになるまでやってみようかと。

と・・・思いを新たにしたところでクソババア移籍の報。お。風向き変わった？いい風が吹いてくる？？ってね。ただ、ひと月前倒しって。12月開始のつもりでのんびりしてたのにー。急にバタバタ。

古庭の一角にキウイを植えねば！！移住してきた時からオリーブとキウイのある庭にしたくって。で、オリーブは無事に植えたけどもキウイは植え付けが11月って事だったので。慌てて苗木を買いに行ったらオス木だけ売り切れ。来年までもう入荷しませんとな。ああん。あんなにいっぱいあったのにー。とっとと買っとけばよかった。もー。とりあえずメス木だけ買ってきたものの、はて？どこにどう植えてどう棚を設置する？？？いや、つーか棚は？？？植木鉢に植えて終了。

先頭 表紙

吉報。クソババア、辞めたあああああああああ！！

今シーズンもやるつもりなんですけど、席替えだけはしてください。クソババアさんの隣だけはちょっともう無理です。と、伝えており、了承してもらってた。

その頃、クソババアはもう辞めようかと思っている。と、言いに行ったらしい。引き留められるかと思ったら、どーぞどーぞ・・・えええ！？

社長はゴニョゴニョ言葉を濁してたけど、まりりんさんが来るならウチは辞める。どっち取る？みたいな感じだったっぽい。これからクソババアさんに悪口言い回られるかも知れないけど気にしなくていいから・・・てなことを言うってこたあ、そーゆー事でしょうよ。ねえ。

まま、ともかく、これで気を使わずに打てるようになるんだし、30分でも早く来てくれると助かる・・・と。確かにクソババアが辞めるとバケツ7杯分の取れ高が消えるしね。非力ながら頑張ります。とはいえ、地味にプレッシャーが。ああん。

で、クソババアよ。もう引退するのかと思いきや、近所の加工場に行く事になったらしい。全く辞める気なーし！！そして、そこの加工場ではクソババアさんが来るなら辞める・・・と、そのお方がうちの加工場に来る事になった。なんだ？交換トレード！？

さらに、もう1名、別の加工場の方も来る事になったそう。こちらのお方は社長の親戚筋だそうで、かつてトラブって辞めたとか・・・なんかまた面倒くさそうなババアな予感だけど・・・まま、とりあえず人数が増えたので地味なプレッシャーから解放されたしー。

セカンドシーズンは間もなくスタート。なのよ。ひと月前倒しでシーズンイン。

先頭 表紙

ダウンする前、新年明けて早々にインフルエンザにもなってたのよねえ。出先でもらってしまったようで・・・私だけ。職場のみなさんもオットも元気そのもの。うー。で、このインフルの治りがすこぶる悪かったのよねえ。高熱やら関節痛やらはインフル薬のおかげでおさまったものの、1週間たっても全体的な体調がなんかイマイチすぐれない。うー。

その時、バイトの方はまさに最盛期だったのでそんなに休んでられないしなーって。全く戦力になってないのにね。無駄に責任感が強いもんだから無理して行ってたのもあって、弱り目に祟り目・・・結果、複合的な要素でのダウンだったんだと。

静養中に、この際もうバイト辞めちゃう？いやいやいや、あんなクソババアごときの存在で辞めるなんてなんか腹立つし、まだやり遂げてないのに辞めたくなーい。植木をぶった切ったりしながら頭の中を整理して華麗に復活す。

社長の奥様の代わりにお坊ちゃんが来るようになったり、取引先の若手が現場視察みたいな感じで来るようになったり、私の右隣は相変わらずクソババアのまんま・・・なんだけど左隣に外国人実習が座るようになって、この子がこれまた可愛いくて、なんだか場の雰囲気が変わってったのよね。つか、クソババアよ。黙って打て！って言いながら、組合長夫人相手にベラベラ喋ってるし、お前が黙って打てや！！よねえ・・・左隣の実習生と目配せしてニッコリ。

不思議なもので急にサクサク打てるようになり、バケツ2杯クリアー。お。この調子でいけばお給金も案外貯まるかも。スクーター買えるくらいになるんじゃね？モチベーションが上がって最終的には3杯クリアー。ほら、やれば出来る子なのよ。私って。

コロナ給付金が出る？出るなら125ccにランクアップしちゃう？？？しちゃいましたとさ。

先頭 表紙

移住したばかりの頃にオットの悪口を言ってた一派に所属してんのよね。このおばさん。で、この人がココで仕事しているのは知ってたので、オットの名誉挽回するチャンスかも。つか、嫌われないようにしないと私も何を言われるかわからなーい。そんな事を気にしながらの作業だったワケで。幸い席も離れてるし問題なく私は黙々と。それまでは・・・。

隣にきたらまあ、視線を感じる感じる。ほどなくやり方についてあーだこーだ言われはじめて、せっかく我流ながらコツを掴みかけたのにー。言うこと聞いてたらおかしくなってきて・・・振り出しに戻ったし。はあ。

さらに、席替えで遠くになったってーのに、実習生たちが喋り出したら、うるさい！！黙って打て！って。今度はその大声が真横からだし。大声でワーワー騒ぐ声が私はこの世で何より苦手なのよう。その瞬間にめっちゃ心拍数がめっちゃ上がる。あーあ。勘弁してよー。もー。この日からクソババア認定。

なんだろう、この感覚・・・既視感あり。そうよ！実家の母親よ。あの人にそっくり。ギャーギャーうるさいヒステリーばばあ。そう言えば顔つきも似てるー。性格って顔に出るのよねえ。

ずっと静かに穏やかに暮らしていたのに、まさかこの地でこんな事になるなんて。はあ・・・結果、ほどなくダウン。

先頭 表紙

ウチは19の時から60年打っとんじゃー！が、口癖のクソババアは1日にバケツ6杯から7杯稼ぐ。なんたって朝5時から午後3時のフルだし、昼休みも自宅に帰らず現場でカップ麺を食べるのみ。おそらく10分も休憩していない。すごーい。この道30年の組合長夫人は7時から30分昼休みを挟んで15時まで、で、3杯から4杯。そして外国人実習生たちは6時から休憩1時間の15時まで、で、クソババアと同じくらい。コレ、ホワイトボードに記入しているので一目瞭然。彼らは時給で働いてるので何杯取っても結果は同じ。なのでズルすればいくらでも手も抜けるのに真面目だなあ・・・と言うのが私の印象。

この道60年のクソババアにとってはポっと出の実習生たちが来日してあっと言う間に仕事を覚えて上達し、自分と同じくらいなのが腹立たしいのか、目の敵にしてるってーのか、ライバル視してるってーのか、とにかく目障りらしい。彼らがちょっと母国語で喋ったりすると、黙って打て！大声で怒鳴る。そんなおばさんの声の方がよっぽどうるさいんだけどー。これがね、段々ヒートアップしてきて、ウチ、もう辞める！！って。えええ！？

この騒動ののち席替えになり、私の右隣にクソババア。悲劇の始まり。

先頭 表紙

どうにかバケツ１杯まで取れるようになるまで、ひと月くらいかかった。この間の給料は？と言えば・・・日当１６００円。コレ、バケツ１杯半ほどの金額なんだけど、そんなに取れてないし、どうやら最低賃金保障って事らしい。５時間半で１６００円・・・時給に換算するのはやめましょう。

給料日は金曜日。木曜締めで１週間分もらえる。ほほう。月給じゃないのか。しかも現金とっぱらい。で、その最初の給料日に日当１６００円の明細があって、ああ、３３３円じゃなくてよかった。ホっ。ん？もう一つ封筒がくっついてる？？？なんだコレ？開けてみたらば１万円入ってたああああああああ。組合長夫人に聞いたら支度金とのこと。上手いこと出来てるなー。辞めたくても辞められないじゃん。さらに年末仕事納めの日にボーナスって事で１万円。全く役になってない私もボーナスもらえた。わーい。

って・・・前職では１日で牡蠣打ち１０日分の報酬を得てたんだよねえ。世の中にはいろんな仕事がありますな。まあ、そもそもお金が欲しくて始めたワケじゃないので、これっぽっちでも自分で稼いだお金！！っつう喜びよね。あとは上達すればなー。頑張るぞ−。おー。

先頭 表紙

教えたがりおばさんから得ていた事前情報としては、給料はノルマなしの完全出来高払いという事。バケツ１杯のむき身が１０００円。２杯だと２０００円・・・剥けば剥くほどに・・・って、なるほどね。で、肝心のそのバケツのサイズよ。見学に行った時に思ってたよりデカくてビックリ。コレ１杯で１０００円！？うそーん。あ。いや、コレはもしや実習生だから大きいのでは？かすかな期待を抱きつつ当日、行ったらみんな同じサイズだった。なんと１０キロ。あばばばば。

目の前には牡蠣＆牡蠣。牡蠣小屋で食べる殻付きの牡蠣はキレイにしてるからアレであって、ココにあるのはフジツボだのなんだのが色々くっついてるし、どっちが表か裏なのか？つか、このハンドボールぐらいの大きさにまとまってるかたまりはなんなの？岩？いったいどこをどうこじ開けるのぉぉぉぉぉ？ってな牡蠣ばかり。キョロキョロ。なるほど、あーやってやるのか・・・ハアハア。

社長の席からコンコンコンっ（殻を叩く音）シャカシャカシャカシャカっ（貝柱を切る音）て、すごい早さの音がするー。私の３倍速くらい？奥様の方でも２倍速。なんだこの早業は？？？いや、そもそも私と音が違うし。なんでだろう？？？何が違うのーーーー？って、キョロキョロしているその顔に書いてあるのに見事にスルー。つか集中力が半端ない。なので、タイミングを見計らって口に出してみたものの、コツは自ら掴むしかない。慌てなくてもいいからゆっくり丁寧にやってくれればいい。ボロボロなのは捨てて、キレイに剥けた牡蠣だけバケツに入れて・・・ってさ。

初日は結局、バケツに三分の一くらいしか剥けなかった。お昼の休憩が３０分、よって実働５時間半。で、たったそれだけ。となると日当３３３円！？時給に換算したら・・・ひえっ。

先頭 表紙

やっぱ書いておかないとね。懲りずに今シーズンもやる事にしたので。

それは牡蠣のむき身を取り出す・・・牡蠣打ちってやつ。せっかく縁あって島に来たんだから覚えといて損はないし、やってみたら？声をかけていただいて。なるほど、いいかもですね。ホントに軽ーい気持ちでやる事に。給料云々より好奇心が先に立ったワケで。

冬場の現金収入って事で当地のおばさまがたも多くやってらっしゃる。で、私も始めるらしいと言う事がいつの間にか一気に広まって、気のせいかおばさまがたの視線が急に柔らかくなった・・・ような気がして、それだけでも始める事にしてよかったなーって。教えたがりのおばさんが、心得を教えてくれたり、作業着をくれたり、エプロンくれたり、手袋くれたり、私のやる気はみなぎる一方。

始まる前に見学に行った時はまだ外国人実習生しかいなかったけど、それがまあ手際のいいこと。めっちゃ簡単に取り出している。ちょっとやってみてーと言われたので、見様見真似でやってみた。あれ？難しい。社長がココをこうやってこうしてこう・・・教えてくれても難しい。最初は誰でもそうだから・・・この子らも最初はさっぱりだったし、まあ頑張って！！

１時間ぐらいやって、取り出せたむき身は３００グラムぐらいかなあ。当然ながら売り物にはならないシロモノなので持って帰って食べなされーと。やったー。仕事が始まっても自宅用のむき身は持ち帰っていいから・・・と。わーい。

そして、いよいよスタート当日。行ってみたら私の席はど真ん中で左隣が社長、右隣が社長の奥様、その隣が組合長夫人。左右に実習生が２人ずつ、奥側の一番端っこにクソババア・・・いやまあ、のちにクソババアと化すんだけども・・・もう最初っからクソババアって書いとくーーーーーーー。

と、この位の規模の牡蠣加工場が島内にはいくつもあって、他のおばさまがたは他所でやっている。私はこちらの社長とは消防団がらみで移住直後から仲良くさせてもらってるので、たまたまココになったって感じ。で、組合長夫人は社長の奥様の友達なのでココにいる。クソババアがココにいる理由はまたいずれ。

始業時間は各自フリー。早朝５時から好きな時間にどーぞ・・・って。終業は１５時ならば慣れるまで長時間は無理よなあ・・・６時間くらいかな？って事で私は９時からにさせてもらった。なので、みなさんすでにバリバリ作業中。

放置プレイのはじまり。

先頭 表紙

思えば実家にいた頃も、キーーーー！！ってなったらとりあえず庭いじり・・・つか、ひたすら雑草を黙々と抜いていた。移住前の潜伏期間も連日、庭でゴソゴソやってたっけな。私にとっては考え事というか、頭の中を整理するのにぴったりな作業なのよねえ。

バイトに行くようになってから住人と顔を合わせる事もなくなったので、それはそれですごく楽になったのよね。剪定じじいだけじゃなくガーデニングおばば達もいたワケで、どちらかと言えばそっちの方がやっかいだった。

鬱蒼としていた庭が少しずつ片付いていって空間も出来て、さてどこに何を植えようかなーって頃、コレ植えろーコレも植えろーって、隣のおばさんを筆頭にガーデニングおばば達が草花を持ってくる。気に入らなかったら抜けばいいから・・・必ずこの台詞付き。逆に無言で植木鉢ごと玄関先に置いていかれる事もあって、いったいどなたが？はあ・・・。ともかく、みなさんちょいちょい通りがかるんだから目につく所に植えとかないとマズいよね。よって片付いてるそばからとっ散らかっていく庭。うー。ヒマワリとかコスモスとか趣味じゃないんだけど。まま、ワンシーズンで終わるから問題ないか。咲いて枯れたら引き抜きゃいいんだしね。で、その時に適当な場所に植えてた宿根草は、ほどよき場所に植え変えたり、趣味じゃないのは引き抜いてポイー。

当地のガーデニングおばば達は咲いた花から種を取って、その種をまた植えて増やして・・・ってーのがとにかく好き。あと、挿し木も。私があちらのベランダで長らく育てていたオレンジ色のミニバラが咲いてんのを見つけるや、挿し木にするから枝ちょーだい！って。ホームセンターで悩みに悩んで買ってきたコリウスの珍しい種類を見つけて、あら、いいわね、コレ。挿すからちょっとちょーだい！ポキポキって折られた。売ってるんだから買えやー！！とも言えず。

そんな私も、そのアジサイ可愛いですよねー。挿し木にしたいからちょっとちょーだい！って言えるまでになりましたとさ。なお。その、人は選ぶ。

先頭 表紙