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くすのき燕の「人形劇の日々」

生まれ故郷の東京から、第二の故郷・信州に引っ越してはや9年がすぎました。人形劇を生業とする日々の徒然を気まぐれにUPしています。

最近はこちらのフェイスブックがメインになっちゃっていますが。
僕の作品や日程については、人形芝居燕屋のHPへ。

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2012-10-11 ユーコンのパペットラボ
2012-10-09 Sandglass theater
2012-10-09 はなさかじいさん
2012-10-08 どれも質の高い作品でした。
2012-10-08 Green Moutains Festival初日
2012-10-07 フェンウェイパーク
2012-09-30 アメリカのフェスに来ています。
2012-09-18 とらまる人形劇カーニバルがおわりました。
2012-09-16 人形劇場とらまる座20周年
2012-09-13 美術打ち合わせ


2012-10-11 ユーコンのパペットラボ


 充実のフェスを終え、月曜日にはバーモント州からコネチカット州に移動。今回、アメリカ国内の移動はすべてバス。アメリカサイズなので、僕らにはゆったりとした席なので、わりと楽。バス内では、Wi-Fiも使える。
 University of Connecticutの人形劇研究所、通称"UCONNのPuppet Lavo"に行くのがコネチカット訪問の目的。前にも書いたが、同行の篠崎さんはここの卒業生で、彼女が僕らの訪問を教授たちに話をしてもらったおかげで、コネチカットの州都ハートフォードのバスステーションから大学のあるストアーズまでは、大学のバスで院生が約40分の道のりを迎えに来てくれた。

 さて、パペットラボ。アメリカはどこに行っても感じることだが、広い!
 写真は、20人ちょっといる学生ひとりひとりに与えれている机がずらっと並ぶ部屋。ここだけでも、小体育館くらいの広さがある。このほかに、先生の研究室が数部屋、布のアトリエ、木工などのためのアトリエが大小ひとつづつ、パソコンルーム(幅1m強の大きなプリンターがあって、これだと人形はもとより、多少の道具の設計図もいっぱつで出力できる。)、ミーティングルーム、キッチン、資料部屋、稽古場がふたつある。(うーん。ほかにも部屋があったかも。)そして、100mほど離れた場所には人形劇博物館。
 四国のとらまる人形劇研究所も、国内においては恵まれた施設だが、ここの施設にはさすがに敵わない。(まあ、授業料もそれなりにお高いらしい。とらまるはなんせ授業料免除だからね。)
 学生は、ここで具体的な人形劇の仕組みや素材のことは勿論、大学の演劇学科の講義も受講できるし、実際の舞台公演も体験できる。これは、いわゆる研究所内での制作もあれば、一般の劇団公演のようなものもあり、オーデションで選ばれれば出演できる。

 宿泊も含め、大変お世話になったバート教授は「勿論、アメリカの生徒も熱心だが、特にアジアの学生は情熱がある。われわれは、アジアからの学生を待っている。」と言っていた。みなさんも、ぜひ。ねっ、教授。

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昨日から、また国内の移動公演。山梨での幼稚園での公演でした。大勢の元気な子どもたちの声を楽しみました。 / くすのき燕 ( 2012-10-11 05:56 )

2012-10-09 Sandglass theater


 最終日の最後の演目は、フェスティバル主催のサンドグラス劇場による「Dの世代」という演目。このDが何を意味するのかを聞かなかったのは失敗。接頭語のdeがつくようないくつかの単語をイメージすればいいのかなあ。
 舞台はこんな感じ。老人施設に入居の車椅子の老人たちをは人形。3人の遣い手が、その職員を同時に演じる。「一枚の絵を見て連想を」というセラピーが行われ、それが終わるとその連想を下敷きにした物語が演じられる。その連想は、その老人たちの過去の経験から出てくるのが分かるようになっている。今は惚けているその人たちにも、ちゃんと人生はあったわけだ。
 ラストシーンでは、この写真の老婦人が、日本への旅行の思い出を語る。その人形の息遣いは感動的だった。「あなた、お箸を使ったことがある?あなた、お箸を使ったことがある?」これだけのセリフに涙がでそうになった。

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さくま@夢屋さま:ほんとに、いい芝居でしたよ。 / くすのき燕 ( 2012-10-11 05:21 )
サンドグラスの作品の説明・・・感動しました。涙しました。いいですねぇ。日本語で遣ってほしいなぁ〜 / さくま@夢屋 ( 2012-10-10 08:34 )

2012-10-09 はなさかじいさん


 フェスティバル期間中の夜遅く、フェスティバルクラブがパブで開かれる。飲み話し、そして小さな演目が上演される。木曜日はジム・ヘンソン・ファウンデーションに勤める若者が演じた。
 そして金曜日の演者は、ひとみ座の篠崎さんと僕。彼女のペープサート「はなさかじいさん」に、僕が篠笛とでんでん太鼓と語りの一部で参加するという「バーモント・スペシャル」。(この写真がなくて、すみません。何背二人とも上演したので。)
 ペープサートや立ち絵という平面の紙人形は実は日本独自のスタイルなのだ。荷物も少なくてすむ。最後の桜の花が開くところで、東北の被災地に咲く桜をプロジェクターで投影した。これは、最後の桜の演具が大きいって事と、二人での事前の打ち合わせの時に「今やるのなら東日本大震災の事を入れたい。海外の人たちに助けてもらったお礼も言いたいね。」みたいな事を話していたからだ。
 出来は、少なくとも悪くはなかったと思う。やっぱり僕ら上演してナンボ、なんですよね。

 同行のひとみ座の篠崎さんは、コネチカット州立大学および大学院の人形劇コースで3年間勉強をしたという経歴を持っている。今回、僕はそのおかげで色々と得をさせてもらった。フェスティバル期間中泊めてもらったのも、彼女の同期生の家。彼女の友人および同居人の彼には、ホントに親切にしてもらった。ありがとう、亜紀ちゃん、ロレイン、ジョシュ。
 写真は、そのロレイン作の関節の種類を左右で変えてある、たぶんワークショップ用の人形。面白いでしょ。

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2012-10-08 どれも質の高い作品でした。


 木曜には、ポーランドのビアウイストック人形劇とサンドグラス劇場の共同国際プロジェクト「ビアウイストック市の黒い鳥」を見る。エリックはユダヤ人なのだが、そのユダヤ人とポーランド人との確執が芝居のテーマ。若い人たちは「この二つの民族の間に実際に起こった事件を知らないんだ。それを知っておいてほしかった」とビアウイストック人形劇場のプロデュサーのマレク氏は話していた。この芝居、芝居の出来もさりながら、人形の遣いと介添えの体の捌きは素晴らしかった。
 金曜の夜に見たイスラエルの「ぺーパーカット」は、大爆笑のひとり芝居。淋しい女秘書が、雑誌の切抜きを使って妄想を展開する。ビリー・ワイルダーの映画の雰囲気を感じる舞台。
 ここまでは夜の主に大人向けの公演ばかりを見たが、土曜日と日曜日の昼間は、子ども向けのものを見ることが出来た。
 トルコの伝統的影絵カラギョーズが登場する「ごみくず怪物」は巧みな影絵操作と力強く明るいトルコ語のセリフと動きだけで笑えた。
 スペインの「サーカスの虎」は、アクロバットと人形、それにある意味コスプレによる作品。舞台の男女二人の存在感がいいし、演出が巧み。見ているうちに、コスプレの主人公の虎に感情移入をしてしまう。最後の方でやる鉄棒では、どうにか成功して欲しいと思っている自分がいた。
 しかし、子ども向けで素晴らしかったのは、カナダの劇団による「木をめぐる光景」。木の妖精に扮した三人の女性が、森の季節の移り変わりを歌とオブジェ、それに身体の動きで表現する。歌声や色使いが美しい。上品で詩的な世界は、僕としては、最後に見たサンドグラスの芝居と甲乙つけがたい舞台でした。

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さくま@夢屋さま:いやあ、やっぱり上演したかったです。ホント。 / くすのき燕 ( 2012-10-09 08:49 )
あるまじろさま:unusual theaterのフェスティバルだけあって、普通の演劇でもなく、普通の人形劇でもないって感じの舞台がが多かったです。 / くすのき燕 ( 2012-10-09 08:48 )
おかえりなさい。フェスの報告、楽しみに待っていました。素敵なフェスですね。この中に「はこ/BOXES」も・・・より残念に思いました。でも観るだけが楽ですよね。いいなぁ〜。 / さくま@夢屋 ( 2012-10-09 08:33 )
ものすごく興味がそそられるものばかりですね、世界はやっぱり広いなあ。 / あるまじろ ( 2012-10-09 02:45 )

2012-10-08 Green Moutains Festival初日


 滞在三日目の水曜日。いよいよ目的のPuppets in Green Moutains入り。
 このフェスティバルは、Eric Bass氏ひきいるSandglassTheaterが開いている。氏とは、この劇団が20数年前に日本公演を行った時に、僕がツアーマネジャーをしたという縁。彼の人形演技のメソッドは、呼吸に重きをおくもので、僕の人形演技はそれをお手本にしている。僕にとって、Ericは師の一人なのです。(この辺り、アメリカなんだよね。誰もMr.Bassとか言わないんだよね。)
 で、フェスなんですが着いたらいきなり、人形劇セラピーの講座。写真にあるように、小さな美術館のエントランスを会場にして行われた。内容は興味深げだし、スライドはあるものの、時差ぼけにひたすら英語。ね・む・い。
 それが終わって、館内の別室に移動して、ひとり芝居を見る。芝居のバックは、絵の額がかかる壁。オシャレ。芝居も悪くない。
 以後、日曜日まで毎日、1本から4本の人形劇およびそれに近いものを見ることになるんですが、はずれなし!とてもレベルの高いフェスでした。
 ちなみに、An International Festival of unusualtheater in Southern Vermontってのがこのフェスティバルの副題についていました。

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2012-10-07 フェンウェイパーク


 今回のアメリカ旅行は、人形劇とミュージカルと野球をみただけの11日間。それでも何から書いていいかわからないほど充実した旅でした。

 まず、この写真。アメリカ滞在二日目に行ったボストンレッドソックスの本拠地フェンウィパークの打撃練習。実はグランドから撮っています。
 同行のひとみ座篠崎さんの知り合いがレッドソックスにお勤めだったのです。そんなわけで、試合前にグランドに入れてもらって見学させてもらうことが出来ました。日本だって、プロの球場のグランドに入れることなんてめったにないのに、いやあ感激。ここは創設100周年の野球の聖地、グリーンモンスターのあるフェンウェイパークなのだ。そのグランドにいるなんてねえ。気分はすっかり野球小僧でした。
 この後、用意していただいた席で観戦。勿論、ホッドドックとクラムチャウダーを食べ、ビールを飲みました。ただし、残念ながらレッドソックスはレイズに負けちゃいましたけど。
 この日はスタジアムから2.3kmほど西に行ったところにあるボストンの人形劇場にも訪れました。
 

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昨日は、帰国翌日にもかかわらず。飯田で中学の人形劇クラブの合同講習会の講師。子ども達の人形劇を改めて見させてもらい、彼らの長足の進歩に感心。時差ぼけで眠くなるかなと心配していただのですが、杞憂でした。 / くすのき燕 ( 2012-10-07 10:06 )

2012-09-30 アメリカのフェスに来ています。


 月曜日に出発して、ニューヨーク、ボストン経由で、バーモント州のパットニィおよびブレタボロという町で行われている『パペッツinグリーンマウンテンズ』というフェスティバルに来ています。
 このフェスは、サンドグラスシアターという劇場が主催するもので、「普通でない」、人間だけが演じるのではない、人形劇やオブジェクト、影などを使用し、イメージを重要視した作品が集まるフェスティバルです。実は、デフ・パペットシアター・ひとみの『はこ/BOXES ♪じいちゃんのオルゴール』も招待されていたのですが、残念ながら行くことが叶わず。アメリカに人形劇の留学をしていて、このサンドグラスにもワークショップを受けに来たことのある、出演者の篠崎さんと、サンドグラスの日本ツアーのツアーマネジャーをしていた演出の僕だけが、ここに来たわけです。
 ここのフェスは小さいフェスですが、とても質が高く。今のままで4本の芝居を見たのですが、はずれなし!素直に拍手をしたくなる芝居ばかり。それだからこそ、芝居を見終わるたびに、『はこ/BOXES ♪じいちゃんのオルゴール』と一緒に来たかったなあとつい思ってしまいます。まあ、仕方ないことなんだけどね。
 この旅のことは、また帰ってから写真などもいれつつ、レポートしたいと思います。

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2012-09-18 とらまる人形劇カーニバルがおわりました。

 昨日、とらまる人形劇カーニバルから帰って来・・・る予定でした。が、渋滞での高速バスの遅れと台風の影響での新幹線の遅れのため、中央本線に乗り継ぎができず。仕方ないので、急遽、東京にダイレクトに入ることにしました。
 さて、シンポジウムですが、少子化など人形劇をとりまく環境の厳しさや人材不足。特にアートマネジメント面で人がいない状況。劇評の不足。これらの問題点がだされ、それに対し、地域での展開や組織・拠点づくりを基盤としたファンドレイジングのなどの将来への可能性も語ることができました。ただ、まあこの手のもとでは、ありがちなことではありますが、いかんせん時間が短い。これからもこういった話は続けていく必要がありそうです。
 シンポジウムにひきつづいて、この劇場に縁のある笠木透氏のミニコンサートがあり、その後場所を人形劇場からベッセルおおちに移して、レセプションが開かれました。そこでは劇場&カーニバルの20年の話をし、この場にいるべき人=人形芝居くりちゃんの栗田さんの事を皆で思い出しました。

 カーニバルは、最終日は台風の影響で野外劇場を屋内に移したりの一幕もありましたが、風の中、多くの来場者が来てくださり、無事終了。僕は、今までこのカーニバルでは必ず野外で上演していまししたが、今年は初の屋内上演!ミュージアムの中での上演を三回させてもらいました。やっぱり、屋内の親密な空間はいい。と思いつつ、屋内の観客との駆け引きも面白いんだよなあと思ったりもしました。 

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2012-09-16 人形劇場とらまる座20周年

 とらまる人形劇カーニバルが始まりました。今年は人形劇場とらまる座ができて20周年。それを記念するフェスティバルです。
 初日の昨日は、阿波箱廻し、西畑人形芝居、八王子車人形の伝統人形劇三座による特別公演がありました。僕らが人形の「決まり」という、要所要所での人形の止めが、やはり人形劇には大事なのだと再認識できる舞台でした。
 僕も、今日からは人形劇ミュージアムのミニステージで『さんまいのおふだ』の上演があり、今夜は記念事業の一つ『子どもと人形劇の未来を考えるシンポジウム』にパネラーとして出席します。

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2012-09-13 美術打ち合わせ


 今日は、阿寒湖イコロシアターでのアイヌ人形劇の美術を担当する工房太郎さんと打ち合わせ。工房太郎さんと書いたけど、そういう名前の人がいるわけではなく、吉田太郎、守津綾両氏による美術チームの名前がこれ。今日の打ち合わせは、神戸同アトリエで、札幌からプロデューサーの岩崎氏も参加して行われた。
 写真は、そこに用意してあって、イコロシアターの劇場模型。これがあると、頭だけで考えるよりも、ずっと具体性が増す。プロの仕事って感じでしょ。観客席の背もたれまでついているのがすごい!
 今回は、11月に役者と一緒に行うワークショップの為の下打ち合わせ。基本的な方向性が一致したのが、何よりの本日の収穫です。

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