火曜日 続き
あの男の起こした事件の話
私の上司のCさんという女性(44歳だけどめっちゃキュート)がいるが、あのYSって男(25歳クソガキ)がまだ降りる駅じゃないのにCさんの家へ泊めてもらうから蒼惟さんも来て!などといいながら電車を降りてしまった。
彼はいつもバイクなのだが、飲み会に行くと必ず電車で帰るのをしぶってCさんの家に泊めてと言う。ほんとにいつも。まがりなりにも男なんだから女性の家へ止まりたがるのって疑われても仕方ないでしょう。
私は帰りたかったので降りなかった。そしたら後からCさんから電話が来て、お願いだから来て!と。Cさんは「キミだけじゃなく、蒼惟ちゃんも一緒ならいいよ」と言ったのだそうだ。・・・そりゃそうよね。
だって何もなかったとしても疑われて仕方ないもん。クライアントの人がいる前でYSってばそんな話しだしたし、Cさんカワイソ過ぎだよ。
その電話が来たとき、例のカワユイ女の子MMちゃん(24歳ほんとにカワユイ)も隣りで聴いていて「なんなの?あの男!私も一言言う!」と言い、私と一緒に彼らの元へ合流することになった。
ほんとは彼女は帰してあげるべきだったんだけど、私ひとりでは帰れない気がした。
彼には薬になりそうな気がしたので、口では帰っていいよ、といいつつ着いて来てほしかったのでそのままにした。彼女がいればきっと彼のペースは乱れる。
彼のペースに飲み込まれるのはもう金輪際イヤだ!
合流するとなんでMMちゃんを連れて来たのか!とYSは怒る。やはり苦手なんだ。彼女の前ではオイタできないのだ。
なのにそれでもヤケに粘る。もう、この男っていつもそう。こんな男のわがままの所為で外泊しなきゃいけないなんて絶対イヤ!
私が引き留めに来るのはわかると、「蒼惟さんは嫉妬だよね?」などとヌケヌケと言う。んなわけないじゃん!
だってCさんの身がやばすぎだよ。
それに、まだ残業続きで体力回復してないし、人の家なんて絶対落ち着かないし、今日来てたスーツ着心地最悪だし、いつもと雰囲気違うから2日連チャンがバレバレだし、着替える為だけに始発に乗る努力なんてしたくない!
っていうか、人の家だろうがカラオケだろうが、この男と一緒に夜を過ごしたくないのよ!
あんまりダダこねて粘るのでキレてしまった。
「オマエのために来たんじゃないんだよ。Cさんの為だからね。勘違いしないで!」
途端にYSはキレて(超逆ギレ)「そんなつまんない人たちだと思わなかった」とワケわかんないことを口にしてふてくされた態度でスタスタ帰りのホームに向かう。
状況はよくないけど一応避けたいことは打開した。もういい。
Cさんを見送って、私とMMちゃんもヤツと同じ電車の違う車両に乗り、ヤツが電車から降りてないことだけ確認してほっといた。
彼が怒ったのは私に言われたからだ。私にだけ猛烈怒っている。
明日から完璧口聴かないだろうな。
帰ってから、左隣りの彼に電話。だって聴いて欲しかったんだもの。
「・・・俺が帰ってからそんなことが。お疲れ様。・・・でも彼は寂しがりやみたいですよ」
だから何!みんな淋しいけど生きてんじゃん!キミだって一人だけどダダこねたりしないじゃん!
アンタ、それで大目に見てやれなんてスマートに大人すぎんのよ!
でもそんなあっさりな彼が私好みだから許します・・・。
ああ、明日からイヤだな〜・・・。 |