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セブン○レブン物語

バイトの話しを書いていこうと思ってます。
でもその前に書きかけのお話しを終わらせないと。。。(怒濤の汗)

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2001-04-19 伝承異譚  −−決意−−
2001-04-18 伝承異譚  −−秘密−−
2001-04-16 伝承異譚 −−−−発端−−−−


2001-04-19 伝承異譚  −−決意−−

或る日のことでした。
激しい風雨の吹き付ける夜でした。
やがて一人の若者が、城にたどり着きました。
雷に追われるように、屋敷に入ってきました。

バタン!!

しばらく振りの訪問者でした。
屋敷に入ると正面に階段が見えました。
古びては居ましたが、高価な調度類が目に入りました。
そして、階段から、一人の少年が下りてきました。
年の頃なら、17,18頃でしょうか。
あどけない顔の下には、大人の顔が潜んでいるような、
そんな少年に思われました。

女性と見まごうくらいの長いまつげ、艶やかな白い肌、
そして、肩程までの漆黒の髪、そして、黒真珠にも似た瞳。
こんな、へんぴなところには、およそ似つかわしくない、
そんな少年に、一目で若者は心を捕らわれました。

「・・君は、一人なの?」
こんな広い屋敷に、他に人の気配が無いことに気づいた若者は尋ねます。

「うん。今は、・・・僕だけです。」
少しずつではあるけれど、少年は戸惑いながら、
話し出しました。
少年の瞳は潤んでいました。
本当に人と会ったのは久しくありませんでしたから。
そして、この人の良さそうな青年は包み込むように、
暖かな眼差しで僕を見つめてくれている・・。
孤独を知らなかった少年は、
このとき、初めて、孤独を知りました。

青年は、一緒に町に出ることを熱心に勧めました。
こんなところに一人ではいるべきではないこと。


翌日の事です。

「行かないで・・。
僕を一人にしないで・・。」
少年は、青年を引き留めます。
外にでるのは、怖いけど、
一人は、もっと、耐えられない・・。

少年は一緒に行くことを決意しました。


まだ・・・・・・



自分が何者であるか知らないうちに・・・・・。





つづきはまた・・・。

先頭 表紙

存在理由・・必要としてくれている人がいるかと言うことかな・・(^^ゞ / 星くず ( 2001-04-20 14:41 )
あ!私も〜自分の〜存在〜謎〜♪ / 仙川 ( 2001-04-20 00:13 )
自分の〜存在理由〜意味をしるのかな〜♪ / 仙川 ( 2001-04-19 19:00 )

2001-04-18 伝承異譚  −−秘密−−

幾日かたったある日の事です。
少年は、以前よりも生き生きと生気に満ち溢れていました。
そう、生を取り戻す以前より。
そして、不思議なことに、彼の回りには、いつも動物たちが集まるようになりました。


ただ、少年は、時々貧血を起こすようになりました。
すると、きまって彼は、ふらふらと森に入って行きます。
そして、一匹の子鹿に近づいくと、
「ごめんね。」
彼は手を子鹿の頭に触れます。
指先はしなやかに子鹿をなでます。

すると彼は、みるみるうちに生気を帯び、
生き生きと蘇るのです。
生気の溢れた匂い立つ薔薇のように・・。
彼は、こうすることで生を保つ事が出来ました。

何度も、こういったことが続きました。
次第に奉公人の間にも噂が立ち始めます。
あの子は、何かおかしいと・・・。

伯爵は、次第に奉公人を減らしていきました。
大事な息子を守る為に。
これが「副作用」なのかも知れないと
心に警鐘を鳴らしていました。
忍び寄る悪夢の始まりだと・・。

伯爵は、再び、例の薬をくれた女に会いに行きました。
この心の暗闇を消したかった。
私の愛する息子がもはや人間と違う者になってしまったとは思いたくなかった。

女は、変わっていました。
老女だったはずのこの女は、若い匂い立つような女になって。

「そう。
あれを受け入れる事ができたのね。」
女は満足そうな笑みを口元に浮かべ、
さらに言葉を続けます。

「あの薬の事を聞きたいというのね。
・・・。
いいわ。
そんなに訊きたいなら教えてあげる。
あれは、私。
私の中を流れるもの。
そして、永遠・・・。

この世を見定めるもの・・・。
悪魔であり、天使であるものに変えたの。
ふ・・・・そんな顔をするものではないわ。

貴方の息子さんは選ばれたの。
永遠を手に入れたのよ。
まあ、それが不幸ともいえなくはないけど。
多くのものは効かなかった。
死を迎えた奴らばかりだったわ。

ま・・あなたには、理解不能ね。
私には楽しみが出来たというもの。
いつか、貴方の息子さんに逢えるわ。

この退屈な時間は永遠なのだから。
あはははははは・・。」

伯爵が剣を振るう前に、女は霧になり、
かき消えていた・・・・。


さらに、数年後。
彼の成長はとても緩やかなものに変わっていきました。
同じ年頃の子が青年になっても、
彼は、いつまでも、少年のよう。
彼だけが時に取り残されていくようでした。
いつしか、奉公人はたったひとりだけに。
城のにぎわいはなくなり、
少年の友だちは森の動物たちだけになりました。

数年、数十年と、時は経っていきました。
年老いた伯爵は既にこの世になく、
母も後を追うように亡くなりました。
少年の秘密を抱いたまま・・。



少年はたった一人になりました。
この頃には人々たちとの交流もすっかり途絶えてしまっていました。


つづきはまた・・・。

先頭 表紙

ありがとうございます。嬉しいです〜♪ / 星くず ( 2001-04-19 18:03 )
続きが気になります。。。うずうず。。 / おりと ( 2001-04-18 02:09 )
読み物には〜目が無いのです〜♪続き〜楽しみで〜す☆ / 仙川 ( 2001-04-18 01:55 )
こんばんわ〜。2回目の訪問、ありがとうございます〜 ☆彡 / 星くず ( 2001-04-18 01:39 )
私は〜名も無き〜堕天使〜♪寂しい物語も〜ラストには〜どうなる〜? / 仙川 ( 2001-04-18 01:36 )

2001-04-16 伝承異譚 −−−−発端−−−−

深い森を背景に城が建っていた。
何代も続く名主がこの城の持ち主。
住んでいたのは跡継ぎに恵まれない、年老いた伯爵だった。
暖かな春風の吹く頃、
若い奥方に赤子が授かった。
伯爵のよろこびようといったらなく、
城は、明るい笑いに包まれるようになった。

寒さの厳しい冬。
暖炉の前で伯爵は赤子を上に放り上げてあやしている。
「おお!笑った、笑った!」
「ほらほら、そんなに振り上げたら危ないわよ。」

赤子はきゃっきやっと愛らしく声を立てる。
まさに目に入れても痛くないと言うほどのかわいがりようであった。

数年、経った頃・・
赤子は成長し、端正な顔立ちと愛らしい笑顔を備え持つ子供になった。
城はますます、栄え、賑やかなものになっていった。

蒸し暑い夏のことだった・・

「おや、どうしたのだ!?」
伯爵は、心配そうに尋ねる。
「ごめんなさい。引っかかれたの・・。」
と少年は痛そうに指を抑えながら答える。
森に遊びに行っては行けないと、
危ないからと言われていた少年は、
怒られると思い、傷を隠していた。

「見せてごらん。」

「何に引っかかれたのだ?」

「白くて、綺麗な小猿がいたの。・・・ずっと森の奥に・・。」

少年の透き通るような白い指先は、
既に赤黒く変色しており、ただのひっかき傷ではないとすぐに見て取れた。
医者を呼び、薬を処方して貰い、
治るかのように思われた。

だが、傷跡は広がり、両手の指先も数日経つうちに、にわかに紫に、
足の先端部分も変色していった。
そして、秋になり冬が近づく頃、全身にも、まるで毒でも回るように広がっていく。
やがては、歯茎からの出血、そして、鼻血の出血、耳からも・・・。
身体中の粘膜という粘膜からの出血は止まらず、
既に少年の顔には死の色が浮かんでいった。
医者からは、諦めるようにと・・。

伯爵は、魔女とも、賢者とも、呼ばれる老女の話しを思い出す。
以前、旅人から聞いて話。
どんな病気も治せると・・。
すぐに伯爵は旅立った。
風の強い吹雪の中を。
誰にも場所は告げずに、
すぐ、戻るとだけ告げて・・・。

−−数日後、伯爵はやっと帰って来た。
赤い液体の入った
小さな小瓶を持って・・。

伯爵は迷う。
この小瓶は、副作用があるという・・。
もし、身体にあわなければ、即座に命を落としてしまうと告げられていた。
でも、もはや、一刻の猶予もなく、
少年の息は、絶え絶えにとてもか細いもので、
生きているのが不思議なくらいの有様なのだ。

婦人の見守る中、
かすかに開いた少年の唇に、
一滴、一滴、注ぎました。

少年は、僅かにひきつったかと思うと、
呼吸は止まり、
心音は消えてしまった。

伯爵は大急ぎで息子を抱き、名前を呼ぶ。
でも、返事があるわけもなく・・、

伯爵は、大声をあげ、泣く。
母親は、泣く力もなく・・。

数分経った頃だった。
伯爵の抱く我が子から、かすかな寝息が漏れてくる。

やがて、それはしっかりした呼吸に変わっていく。
驚いた伯爵は少年を見つめる。
先程まで、死の影を落としていた紫色の顔は、うっすらとピンクに、
色を失った唇は花びらのように艶やかに。

「おお!!
神はお見捨てにはならなかった。」

彼の喜びはいかほどだったのか。
最愛の者を死の淵から呼び出す事が出来たのだから。

でも、
これが全ての始まり・・。


つづきはまた・・。

先頭 表紙

ありがとうございます。嬉しいです〜♪ / 星くず ( 2001-04-18 01:22 )
これからたのしみにしまぁ〜す / お@はじめまして ( 2001-04-17 06:08 )
初めてのお客様、ありがとうございます〜(^^ゞ / 星くず ( 2001-04-16 23:40 )
星くずさま、いらっしゃいませ。システム管理者です。今後とも宜しくお願いいたします。 / システム管理者5号 ( 2001-04-16 23:37 )
↓とても〜良いのです〜♪ / 仙川@はじめまして〜♪ ( 2001-04-16 23:03 )
こんなの書いて良かったかしら・・(^_^;) / 星くず ( 2001-04-16 11:24 )

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