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ねむり猫の福だより ふくとねむりの近況報告

ふくは元気!飼い主ねむりは大衆芸能鑑賞にはまってます!

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2000-08-13 番外編ふく物語 飼い主調子に乗ってR・チャンドラー調
2000-08-10 番外編 ふく物語 (いま一度だけ池波調)
2000-08-09 番外編 「ふく物語」 池波正太郎調
2000-08-08 猫飼いの悩み・・・・・えさについて
2000-08-08 日がな一日猫観察、動きが少なく映画にはできそうもない
2000-08-06 ふく、飼い主が酔っ払たので再登場
2000-08-04 飼い主、ペット嫌いの友人にネコ話をする
2000-08-03 ふく、朝帰りの飼い主に無言の抗議!
2000-08-02 名は体をあらわす
2000-08-01 「ふく」登場 猫による飼い主の評価


2000-08-13 番外編ふく物語 飼い主調子に乗ってR・チャンドラー調

池波正太郎調二編書いただけでこのヒット数の増加は何だ!私の敬愛する池正の新作はもう世に出ることはないわけで、新しい作品に[触れてみたい]気持ちを多くの皆さんがお持ちなのか…。しかしながら、書き続けることでその作品を汚すわけにもいかないので、それは又勉強し直すとして、こうなったら楽しむしかないと腹をくくった飼い主であ~る。今度は思いっきり雰囲気を変えてレイモンド・チャンドラー調でいってみる(チャンドラーって今も読まれつづけている?)。果たして何人最後まで読むか。ちょっと楽しみである。

-----諸般の事情により登場人物名変更しました-------


(ご存知) フリップ・マーロウ ………私立探偵
フロリアン (なぜか日本名[ふく])………猫のような女、マロイの愛人
ジェームス・マロイ………今回の依頼人、美術商。金に物を言わせてフロリアンに何不自由内暮らしをさせているが大変な小心者。

公園に沿った道を北に進み200ヤード程走ったところにその邸はあった。
ビッド・バレーの西の端、ビッグマウンテン10526番地。
玄関へのアプローチ沿いに真っ赤な花をつけた大きなザクロの木が、南カリフォルニアの抜けるような青空に映えている。
呼び鈴を押したが、人の出てくるけはいはない。ノブに手を描けると果たして鍵は掛っていなかった。そのステンドグラスの組み込まれたど背の高いドアを手前に引き、邸に足を踏み入れる。夏の日差しに慣れた目で邸内の様子を把握するのに少し時間がかかったが、きりっと冷えた室温は心地よかった。
あたりは静まりかえっていた。磨き込まれた大理石の広々としたロビイの向こうは天井まで大きなガラス窓で覆われていいて、ガラス越しに手入れの行き届いた芝生の庭が見えた。パームツリーがそよぐでもなくそれを取り囲んでいる。

庭を右手に見ながらガラスづたいに進むとそこは大きなリビングだった。ふと人影が動き私は足を止めた。抜ける様な白い肌を持つ飛び切り美人のブロンドの女が12フィートはあろうかと言う大きな革張りのソファで横になっていた。
「失礼、ドアが開いていたもので」
「あなたは?」腕を伸ばし頭だけ持ち上げて女が聞く。
「マーロウ、フリップ・マーロウ。私立探偵です。あなたがフロリアンさんですね」
「そうだとしたら、何の様?ハンサムな探偵さん。……それより何かお飲みになる?」女は警戒するでもなくどこまでも猫のように優雅にしなやかに体を起こした。

-------何、長すぎる?では、この続きは次号へ!-------

先頭 表紙

2000-08-10 番外編 ふく物語 (いま一度だけ池波調)

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諸般の事情により、登場人物名に変更があります
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梅按はその日、品川台町の家を出ておもとを訪ねて浅草・橋場の料理屋[井筒]に向かう途中、大川べりでまできて駕籠を降りた。
「今年は長い夏になりそうだ」と、仰いだ空から大川へと目を移したまさにその時、十間ほど先の道端で、どこかの無頼者が太刀を引き抜きなにやら小さなものに切りかかろうとしている。見やるとそこには逃げようとしてすくみ上がっている三毛猫が一匹。梅按すかさず、
「旦那さま」と声をかけ、一瞬、無頼者がひるんだところで「よろしければその猫をわたしにゆずってはもらえないでしょうか」と声をかけた。梅按、ことばは丁寧だが、黄八丈に身を包んだその六尺はあろうかという立派な体格に無頼者はすくみ上がり、
「勝手にしやがれ」とその猫に手をかけずに立ち去った。

長いこと締め切った長屋の中で楊子つくりをしていた彦二郎のもとに、
「彦さん、悪いがこいつに何か美味いものでも食わしてやってくれないか」。
と梅按がその大きな手に器用に三毛猫を抱え込んでやってきたのはそれから一刻ほどしてからだ。

三毛猫を置くや「すまんがたのむ」と、ふいと立ち去った梅按を気にするでもなく、彦二郎は立ち上がり猫の飯の支度にかかる。
魚売りが置いていったかつおの、端っこの身を細かく切りこんで冷や飯と一緒にたたき、それにほんのすこしばかり夕べの残りのだし汁を[さっとかけまわし]を自分のめし茶碗に盛りつけ、彦二郎は土間口に置いた。
こんな支度はひとりのながい彦二郎には[わけも無い]ことなのだが、この「客」しばらく部屋の隅にでじっとして彦二郎の動きをじっと見詰めたまま、せっかくの[かつおめし]に飛びつこうともしない。

[なんだか愛想のねぇ猫だなぁ]と彦二郎が思ったとき、すっくと立ちあがった猫は一旦腰を丸めて両の手から肩伸ばしてからゆっくりと土間口に向かった。良く見るとふっくらとしたその三毛猫の、むっちりしたしし置きと、たっぷりした太股を擦りあわせるように歩くその後ろ姿を見るとも無しに見ていた彦二郎は
「おっといけねぇ」と、勝手口にむかいや瓶から水をすくって一口に飲んだ。

先頭 表紙

そうですねえ、テレ朝通りと言わないと解らない人ばかりになってしまいましたが、あそこは材木町。IBMがあるあたりは箪笥町ですねえ。麻布のあたりに行きますと、永坂町やら狸穴町やらが残っていて、嬉しいですねえ。というわけでねむり猫氏、これだけ読者の期待を集めてしまっては、やはり池正ワールドでもう少し走らねばなりませんなあ(プレッシャー) / こすもぽたりん ( 2000-08-11 14:08 )
この池波ワールド本当によござんす。そういえば亡き池波先生のエッセイの中でストーリーを書き終えるきっかけを作ってくれた愛猫に御褒美として甘海老のお刺身をあげたっていうくだりがあったなと思い出しました。今日帰ったら読んじゃおうっと。 / とことん ( 2000-08-11 13:39 )
力量不足だなんて、御謙遜を。あっしなんかも、どうも、田村町とか霞町とか言わないとだめなくちなもんで。あっし、思うんですがね、首都高速道路公団、とってもえらいと思うんですよ。え、なぜって、高樹町なんていう、粋な名前を残しているぢゃぁありませんか。西麻布なんて、願い下げでございますよ。 / 口車大王 ( 2000-08-11 12:11 )
ほんとうに、私、池波先生続けるには力量不足、勉強して又出直します。それにしても、猫とは色っぽい生き物です。 / ねむり猫 ( 2000-08-11 08:52 )
いいですねえ、いいですねえ。 / こすもぽたりん ( 2000-08-11 03:09 )

2000-08-09 番外編 「ふく物語」 池波正太郎調

あちらこちら(こすもぽたりんさん8/9、烏丸さん8/9)で池波正太郎の話が続いたので、福物語も今日は気分を変えて・・・。
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諸般の事情で、登場人物の名前がかわりました
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この日も蒸し暑く、夕暮れになるといつの間にか曇ってきて「あら嫌な、またひと雨…」女は大通りから路地をまわり小走りにいそぐ。時折遠くで稲光がはしっている。

その牝の三毛猫はある日突然やってきた。
女が、昼過ぎに麻布本村町の遍照寺の門前にある[佐野六]という茶店に出かけ、名物の佐野六饅頭を買い求めて家に戻ると、降り始めの雨も気にせず、女の亭主は、四谷見附の弥七と唐傘屋の徳次郎と縁側の縁に座って酒を呑んでいる。

おそらく雨をさけ、塀づたいを歩いているうちにまぎれたらしく、いつの間にかその三毛猫は三人の男が何やらにこやかに話しているのを凝(じぃ)と静かに見ている。
亭主がとっさに「ふくや、おいで」と声をかけると、ふくと呼ばれたその猫は腹でも空いていたのかゆっくりと近づいてきて五尺ほどのところで立ち止まり、下から伺うように三人の顔を眺める。徳次郎が
「ふくの顔は憂い顔でございますねぇ」と言ったと同時に、ふくはひょいと縁側に上って近づいてきた。近寄ったところを亭主がひょいと抱き上げると、三毛猫は逆らいもせずおとなしく抱かれている。

女房が買ってきたばかりの佐野六饅頭を契って[ふく]に与えると、はじめは珍しそうにしながらもその一片を咥えたまま亭主の膝からするりと降り、一旦縁側に饅頭をおいてから味わうように嘗め回してぺろりとたいらげ、いま少し欲しそうに目で女房を追う。亭主が
「ほう、甘いもんも好きかぇ、やっぱり女だなぁ」、と話しかけると、ふくがかすかに啼いた。

<この物語はフィクションです>

先頭 表紙

うちのモカは洋菓子派。。。う〜ん、さすがだは!今度は。。。ハードボイルドタッチをきたいしちゃおう / ミーシャ ( 2000-08-10 21:37 )
続けられれば続けてみたいが、センセイ方の前ではなかなかそううまくもいくまい。 / むり猫 ( 2000-08-10 12:32 )
いいねぇ〜。にゃんこといえば、ぜひ谷崎調でもやってみて! / 武州 ( 2000-08-10 12:08 )
飼い主様お見事。池正ファンとしましては格別の喜びです。次回は白砂糖をふりかけただけの冷やし白玉を食べるシーンをぜひ取り入れて頂きたいもの。ふくの反応を期待します。 / とことん ( 2000-08-10 11:50 )
おお、よろしゅうございますな。当面、池波正太郎調をお続けになってはいかがでしょうか。期待しておりまする。 / こすもぽたりん ( 2000-08-10 09:03 )

2000-08-08 猫飼いの悩み・・・・・えさについて

ふくが本当にダイエットに興味を持ち始めたのでは?と心配になるほど以前と比べて食が細い。心無しかまん丸だった顔がほっそりしてきたような・・・(おそらく気のせいだが)。単に夏バテなのか、それとも「っていうか、ご飯のグレードは上げてもらわないとぉ、あたしは一日お留守番してあげてるのに」的3歳娘の飼い主への当てつけか?

[一旦贅沢させると決してまずい餌に戻らない]とは猫飼い仲間では常識、ほとんどの猫がそうらしい。飼い主は、「上京中親に愛猫の面倒を頼んだら、親が[元気が無いからお刺身をあげたら普通の餌を食べなくなった]と宣告され、実際仕送りから猫の刺身代が引かれている」と嘆いていた札幌出身の男性を思い出した。彼は、そして刺身猫は今どうしているだろう。

一方、飼い主の育ての親「チョコ(プロローグ、番外編参照)」は[超]がつく粗食だった。来る日も来る日も、飼い主の母親が噛み砕いた味噌汁のだしを取った後の煮干し&ご飯、しかも文句も言わずに食べていた。[猫まんま]なんて見たこと無かった。よその家はもっと贅沢だったとは思うけれど。

ふくは果たしてどちらの部類に属するのか?全猫の98%を占める「走贅沢派」か、はたまた「煮干し派」か?
単においしそうな猫缶(やわらか系の魚他でできている缶詰)を開けてあげれば食べるという単純なものではない。昨日喜んだ[フリスキー野菜入りバランス]が今日は気に入らなかったり、自信を持って開けた[モンプチ舌平目とえび]は「フンッ!」と言って見向きもしないかもしれないのだ。そうなると無闇にコレ食べないからとアッチの猫缶を開けて・・・、というわけにはいかない。そして同様のことはカリカリ(乾燥タイプの餌)にも起こりえる、昨日の好物は今日のフンッ!なのだ。

世の飼い主の皆さんはどんどん美味いもの食べさせるのだろうか??ふくは、最近良く遊ぶし、トイレも申し分ない、もしかするとホントにダイエットかもしれないのでちょっと様子を見ることにする。

ところで、飼い主の知るところでは、所謂[猫まんま]とは東京・埼玉・神奈川あたりでは「ご飯に味噌汁をかけたもの」であり、群馬・新潟・富山・静岡あたりでは「ご飯におかかを混ぜたもの」らしい。但しこれは[かなり]いい加減な調査なので恐縮だ。あなたの地域はどっちだろう?
ちなみに「ご飯に味噌汁」は[犬ご飯]だと思っていた、飼い主はね。

先頭 表紙

実家では、ご飯におかかがねこまんまでした。東京出身です。 うちの猫も猫草食べません。でも大丈夫。ささみゆでて見ては?うちのこ達は大好物! / ミーシャ ( 2000-08-10 21:40 )
煮魚とぁ〜贅沢な、流石食の大阪!きっと私も好物です。 / ねむり猫 ( 2000-08-10 09:03 )
我が家で猫まんまとは煮魚の身をごはんに混ぜたものでした。私の好物です。 / SENRI@大阪出身 ( 2000-08-10 06:58 )
ふく、草には見向きもしないのですが、無理してどうにかするべきでしょうかねぇ? / ねむり猫 ( 2000-08-10 00:34 )
そりゃ、間違いなく夏ばて。草食べさせてます?それと、猫まんまはおかか飯です! / 武州のK ( 2000-08-09 17:53 )

2000-08-08 日がな一日猫観察、動きが少なく映画にはできそうもない

==飼い主夏バテ気味につき、手抜き日記でご了承のほど・・==

6時半 飼い主が起きるか一応耳元で鳴いてみる、無反応なので又寝る
8時半 飼い主起床、ふくのために[モンプチ]を空けるが、ふく寝たまま無反応
8時50分 ふく起きて少しモンプチを食べる、トイレを覗くが用は足さない。ブラシかけを要求、飼い主猫ブラシをかけてあげる、ふくその後絨毯でゴロ寝
9時半 飼い主掃除機をかける、ふく出窓に待避、そのまま熟睡 (途中寝返り2回)
11時半 飼い主外出
1時 飼い主帰宅(トイレに行った形跡あり)、ふくソファによりかかり仰向けで爆眠中のところ飼い主の動きでしぶしぶ起きる、再びトイレ。その後乾燥餌カリカリ[シーバ]10粒程
1時45分 絨毯でゴロゴロ。ミャアミャア鳴くので、2度目のブラシかけ
2時 再び、ゴロ寝
2時10分 飼い主二度外出
5時 飼い主帰宅、無視して絨毯の上で睡眠のまま(微動だにしない)
5時半 トイレ、大きい方。暫く身繕い。目が覚めたので遊んで欲しそうにする。飼い主猫じゃらしで遊んでやる。飽きたらしく急に爪研ぎ、その後カリカリを数粒食べまたゴロ寝(寝返り打つこと数回)
7時半 飼い主フリスキーまぐろ大きな切り身とフレーク用意、急に起きて食事
7時40分 トイレ(見学のみ)、身繕い、のち出窓でゴロ寝(寝息をたてる)飼い主その隙に絨毯掃除
9時30分 飼い主のTVに付き合う、NHK古典芸能鑑賞会[郭文章]の仁左ェ門の甲高い声に反応、暫く正座(?)で歌舞伎鑑賞(流石!)
9時45分 いきなりカリカリを食べ水を大量に飲む、その後又ブラシかけ(3回目)
10時 飼い主TVを見ながら、片手で猫じゃらし。ふく、すぐ飽きて寝る
夜中のいつか トイレ、大量な小用

推定睡眠時間21時間、食事・排泄1時間強、身繕い等1時弱、遊び・TV鑑賞約1時間

先頭 表紙

2000-08-06 ふく、飼い主が酔っ払たので再登場

猫の[ふく]について語るということは、当然飼い主の暮らしぶりも書かねばなら無いこともあるわけで、最近なんだか[まずい]気分になってきた。

☆☆ ふく、酔っ払い飼い主の観察 ☆☆☆
ご無沙汰してます、ふくです。飼い主がとんでもないのでまた出てきました。昨日ははっきり言ってビックリするやら驚くやら…。飼い主が飲んで帰るなんてよくあることだから、普段はあたし別段気にもしないけれど、昨日は帰るなり、トイレ行くでもなく時計外すでもなく、いきなりあたしの好きな絨毯に寝ちゃったの。あたしの餌なんか覚えちゃいないのよ、遅く帰ってもこんな餌忘ちゃうなんて初めて!もしかして、病気かしら死んじゃうんじゃぁって心配になったから、一応確かめたら息してたからほっとしたけどね。これであたしがニンゲンなら、夏掛けの一枚も掛けてあげたんだけれど、まあそれは仕方ないわよね、酔っ払いだし。それにしても、困った飼い主だわ。

★★ 飼い主の事実確認? ★★
朝、目が覚めて、飼い主の目の前には見慣れているのに見慣れないような不思議な景色が広がっていた。一瞬[ここはどこか?]と考えるが、一応飼い主は自分の家と気づき[ほっ]とする。冷静に頭を整理すると、まず床というか絨毯にそのまま枕も何も無く横になっている。頭上のソファの端っこにふくのしっぽが見えるから彼女はソファで寝ているらしい事が分かる。猫とニンゲンのポジションが逆転している。

どうしてこんなことになったのか?、飼い主は考える。タクシーで普通に帰った、そこまでは確かだ。それ以降が真っ白。その前は…?そうだ、スッポンだ、銀座だ。飼い主の昔からの友人と2人で、その友人のお知り合いの方から[夏のスッポン]をご馳走になったのだ。初めてのスッポン体験だったが予想に反して泥臭さは全く無く[えぐく]もなく、さっぱりした上品な鍋と言う印象だった、スッポンの下仕事が上手かったのだろう。血もワインで割って飲ませたいただいたが、これまた生臭くもなく結構だった。その後、銀座のクラブに2軒(リストラ部長の行く店の系列とは違う想像する)。結果、ビール、スッポンの血のワイン割、日本酒、なぜか焼酎、そして水割りと珍しくチャンポンしちゃったのが飼い主の敗因だろう。量はたいしたことなかったはず・・。

ともかく、飼い主はふくが普段身繕いをする絨毯の上で寝ていたのだから、黒の上下は(一切着衣に乱れはない)ふくの毛で真っ白極まりない。何と情けないことか。しかし、顔を洗いに行き鏡を覗いて[涙が出そうに嬉しいこと]を発見する。頬っぺに極々短いふくの毛がついているのだ。この短い毛はふくの鼻柱から額にある。結果、彼女が鼻を押し付けたところのにのみこの毛が付着する。ふくは、心配で鼻を[くんくん]させてくれたに違いない。ふく、心配かけてごめん。猫ってこんなところがニンゲン臭くていいのだよネェ・・。

先頭 表紙

2000-08-04 飼い主、ペット嫌いの友人にネコ話をする

昨晩、飼い主は「猫というかペット全般が好きではない!」という友人と酒を飲んだ。ふくの話は普段は猫好きの間でしかなされないので、所謂ペット嫌いに[如何にふくがいい娘で常識のある猫であるか]を理解してもらうのは一苦労だ。だったらそんな事は話題にしなければいいじゃないか、と言われればそれまでだが、その友人この「ねむり猫の福日記」の存在を知っているのだから仕方が無い。

冷酒を飲みながらはたまた場を変えvodka tonicを飲みながら、「いや〜、親ばかになったねぇ・・」と友人に言われれば言われる程、「ネコが全部ソウって言うんじゃなくて、うちのふくは・・・」と、この飼い主、只只テメエのネコの真っ当さのみに意識が行ってしまう、しかも友人に納得させたくてさせたくて仕方ない。更にいつのまにか友人の前に、大量に毎日持ち歩いている[ふくの写真]を広げているのだ。確かに[親ばか(と書いてネコバカと読む)]であると気付き、大変情けなくなった次第である。本人は極めて冷静に3歳のお嬢さんと暮らしてると思ったのに。

家に帰った。ふくは又「ど〜してこう毎日遅いわけ?」とでも言いたげに、声が出てないのに口だけ何度も開けては抗議する。おっと、確かに備前風豪華茶碗の中には乾燥カラカラ餌が3粒しか残っていない。「お腹しゅいてましたかぁ、悪かったでちゅ」と久々に子供言葉を使ってしまった飼い主は確かに[行っちゃいかけている]かもしれない。

それにしても、その友人はまた飼い主と飲みに行ってくれるだろうか?
しっかしその彼、[ネコに思いっきり好かれるタイプ]だと思うのだが・・、惜しいネ。

先頭 表紙

kaori-san、その突っ込み違反!ちびさん、大人の猫は無駄に騒がない人が好き、ちなみにその彼はニャース、わかる? / ねむり ( 2000-08-08 09:14 )
ねこに思い切り好かれるタイプというのはどういうタイプ?全身魚臭い? / ちび ( 2000-08-04 15:57 )
その彼って誰? 聞いてないよー / Kaori ( 2000-08-04 14:50 )

2000-08-03 ふく、朝帰りの飼い主に無言の抗議!

ふくがこの家にやってきて以来、何が一番飼い主の生活に影響をもたらしたかと言えば、夜のお出かけだろう。美味しいものには[固形でも液体]でも身銭を切って体の中に収めてきた飼い主だ、ネコ一匹のために[飲んでいても気もそぞろ]なんて事実は本人もいまだ信じがたい。

[ちょいと一杯のつもり]が1時2時なんて事は良くあることだ。もう少し郊外に住めばタクシー代を気にして終電に間に合うように早く切り上げたりもするだろうが、今流行の[ベビー・シャンパン]2本分もあれば何処からでも帰れるとなるとついつい長居してしまうのが常だ。

最初慣れないうちにあまり一匹にさせてはかわいそう、という気遣いから出来るだけ早く帰ったり、また待ち合わせ前に一回家に帰り、餌をあげ、ふくと遊んでから出掛けたりした。ふくが慣れて来てから、一旦帰って又出掛けようとすると、まるで「あーそうそう、あんたは又そうやって遊びに行くわけね。全く出掛けてばっかりなんだから・・・・。」とでも言いたげな目で飼い主を睨むのだ、しかも無言・・・・・。声は出てないが、昔のテレビ「不ぞろいな林檎たち」でラーメン屋で柳沢慎吾ちゃんにお母さんがしかりつけるような、そんな雰囲気なのだ。

先日ふくが来てから2度目の朝帰りをした。その朝、普段は絶対に上がらないキッチンのカウンターテーブルの上で[仁王立ち]しながら、口のカタチだけ泣き喚いているが、なぜかかすれて声が出ていない。「ふく、ごめん、ごめん、ごめ〜ん。」と、こちらも疲れていて早く怒りを静めてもらいたいからとりあえず何回でも謝る。謝りながら、頭の中に疑問が・・・・・1.わざとテーブルに上がって抗議を全身で表しているのか、はたまた、普段もテーブルに上がっていて飼い主がドアを開ける前に何食わぬ顔で下に降りているのか、2.室内がドライで乾燥しているから声がかすれたのか、それともホントは直前まで口を開けて[爆眠]していたから、声がかすれているのか・・・。謝りながらも、ふくを置き去りにした自分をああだ、こうだと正当化しようとしていた。どうでも言いが、メス猫の怒った顔は恐ろしい。ごめんね、ふく・・・今度は3時には帰るから。

先頭 表紙

2000-08-02 名は体をあらわす

毎日暑〜い。それでも北海道の35度より東京の35度の方が、心構えが出来ている分まだ[まし]か・・・・・・。さて、猫である。この生き物はは与えられた空間で「一番気持ちのいい」ところを占領するよう運命付けられた幸福モノだ。

ふくのこの家に来て直後の一番の落ち着き先は、逃げるように隠れたTVの台の下のわずかな隙間だった。翌日からは太陽が燦燦とあたる三角形の出窓。そこは外に面してレースのカーテン、部屋に面しては普通のカーテンがあり、ふくにとっては三角形の「秘密の小部屋」といった趣があるらしく、今でもかなりのお気に入りだ。変なところでは、爪研ぎ器の真上もお気に入りだ。長さ50センチ、幅18センチ、高さ5センチ程の段ボールの断面を寄せ集めたような爪研ぎの上に体を丸めると、でっぷりと[しし置き]豊かなふくの肉というか毛皮いうかは、爪研ぎからはみ出して床にくっつきそうになる。そんな狭い場所も気まぐれな猫には心落ち着く場所らしい。

どんどん占領範囲が広がり、ついに飼い主の唯一の財産とでも言うべき「本家本元本当に大枚叩いた豪華ペルシャ絨毯」が「お気に」に加わる。今はこの絨毯の上でなければ身繕いはしない。入念に体中をなめ、寝転び、真っ白いお腹を目一杯晒して、背伸びをしながらのゴロゴロ返りを繰り返し、そのまま絨毯の上で寝る。飼い主は[猫と言えども、本物に触れさせることは大切だ]と理由をつけ、このふくの行動には目をつむっている。それもこれも、[引っ掻きぐせ]の無いふくだからOKなのだ。

厄介なことに、飼い主の日課が、それも掃除の日課が新たに増えた。一日の終りに、「ペットの毛取り用」スポンジを手に持ち(粘着ローラーでは豪華絨毯のきめの細かさに追いつけない)四つん這いになり絨毯の上の猫の毛を入念に拭き取る。「何で、ふくのためにワテがこんな事せにゃならんのや!」なんて気持ちは持たないほうがよい、ふくがあのニャジャラ真っ青の三白眼で軽蔑の眼差しをむけるから。

さて、夏である。ここのところ夜中だって蒸し暑い。今までは一応寝入りばなは絨毯か爪研ぎあたりで寝て、朝方から飼い主のベッドの足元か顔面横にベッタリのするのが恒例だったが、最近は違う。昼間ずーとドライか冷房を入れてっぱなしにしている飼い主も寝るときははOFFにする。その結果、明け方あたりからふくは寝苦しさとともに新たなる「お気に」の場所を見つけざるを得なくなった。[ベッドは硬いに限ると思っているかは別として、明け方からはキッチンのフローリングの「ど真ん中」で仰向けで両足を伸ばし、両手をチョコんと空中に浮かせた器用な姿勢で、大きな寝息を立てながら寝ている。まだ薄暗がり中で初めてその姿を発見した飼い主の驚き(なんて器用な格好で寝ているのか!)と落胆(猫がここまで野生を投げ捨てるとは如何なものか!)の気持ちを誰か察して欲しい。

それにしても、ふっくら、どっしりとした量感あるその白い厚みのある物体は(お腹は白い)、臼から取り出して台に投げ出された餅そのものだ。そう言えばふくの本名は「だい福」だ。

先頭 表紙

そーなんだよね。私はペットじゃないけど、花栽培。帰省中もどうしようか対策が必要だもんね。人を雇うか。 / TOMOKO ( 2000-08-03 23:02 )
NYで読んでくれてる人がいるなんて、感激! / ねむり猫 ( 2000-08-03 14:44 )
今日、たまたま岡埜栄泉の大福食べました。そうしたら、このふくちゃんを思い出しました。私はヒマジンでしょうか。 / ビル・クリントン ( 2000-08-03 12:06 )
NYでは犬を飼ってますが、日本では20年生きてくれた三毛猫と住んでました。犬も猫も、あの小さい脳みそで工夫を凝らしている姿を見ると目頭が熱くなります。 / Mme.SENRI ( 2000-08-02 22:41 )

2000-08-01 「ふく」登場 猫による飼い主の評価

みなさん、はじめまして。ふくです。いつのまにかこう呼ばれています。むかしはたしか「みーちゃん」とか呼ばれてました。

車に乗せられて初めてこの家にきたときはには、「なんだか大変なことになる」なんて猫こころに心配しもしたわ。だけどね、ちょっと経つと、この家特に敵の匂いもしないし、飼い主は毎日ご飯を食べさせてくれて、一生けん命眠そうな目をこすりながらトイレもきれいにしてくれて存外悪い人でもなさそうで、あたしも好きにさせてもらっているわけなの。まえは同居猫がいたから、ご飯出されたらその時に食べきらなきゃならなくて、何がつらかったってそれが一番。いまはあたしのご飯はあたしのご飯、好きなときに少しずつたべられるの。でも、たまに「今日はこれじゃいや!」ってご飯が出るときもあるじゃない、赤身とか血合いっぽいのなんか暑い日にはねぇ。そのときは一応食べないで、もしかしてあたしの好きな白身魚にかえてくれないかなぁ、なんて期待して・・・・・・。でも飼い主ったらどうも「甘やかしはしない」なんていっぱしにあたしを教育しようとしているみたいで意外と強情、ムシしたりするの。あたしもおなか空いてるし、食べられない程嫌いなわけじゃないから結局食べちゃうんだけどね。飼い主それでも実のところ「わるいなぁ」って思っているらしくって、そんな時は、いつもはもらえないあたしの好きな「ねこミルク」がこっそりお盆にのっているの。

毎日2回は思いっきり体の毛をなでて取ってくれて、ゴロゴロしてくれるから嬉しいんだけど、それはそれで文句の少しもやっぱりあるわ。一つ目は大好きな出窓のカーテンの裏で寝てるときにいちいちカーテン開けては「ふくー、ふくー」って、子供じゃないんだから、あたしは眠いからかくれて寝てるのよ、ってね。あと一つ、シャワー浴びたあとに服も着ないでソファーで寝てるあたしを後ろから抱えて「ふくちゃーん、ふっくふく!」てのも馬鹿みたいだから止めてもらいたいわ。飼い主はあたしの毛ざわりが気持ちイイらしいけど、ほらあたしその趣味無いから。忘れてたもう一つ、帰ってくるなり電気つけるのもちょっと待って、寝てるときに急に電気が点くと眩しいんだから、ほんと。とにかく、飼い主 が何処かに出かけてるお外が明るいうちがあたしの一番のんびりした時間ね。あ、そうそう飼い主のあたしに対する遊び方はちょっとワンパターン、誰か遊びなれた人が来てくれるといいんだけれど・・・・・・。あーネム、また目が閉じてきちゃった・・・・・・。

先頭 表紙

にゃんこ先生と同居してる者には耳の痛いお話です!にゃんこ先生、以後気を付けますー / みゃあ ( 2000-08-01 15:19 )

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