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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2019-02-04 フロントランナー (原題 THE FRONT RUNNER)
2019-02-01 メリー・ポピンズ リターンズ (原題 MARY POPPINS RETURNS)
2019-01-31 2019年1月にスクリーンで観た映画
2019-01-30 ジュリアン (原題 JUSQU'À LA GARDE) 喜望峰の風に乗せて (原題 THE MERCY)
2019-01-29 ヴィクトリア女王 最期の秘密 (原題 VICTORIA & ABDUL) 天才作家の妻 -40年目の真実- (原題 THE WIFE)
2019-01-22 ミスター・ガラス (原題 GLASS)
2019-01-21 ディア・ハンター 4Kデジタル修復版 (原題 The Deer Hunter)
2019-01-18 ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー (原題 REBEL IN THE RYE)
2019-01-17 ダーク・クライム (原題 TRUE CRIMES)  未来を乗り換えた男 (原題 TRANSIT)
2019-01-16 マチルド、翼を広げ (原題 DEMAIN ET TOUS LES AUTRES JOURS)  蜘蛛の巣を払う女 (原題 THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB)


2019-02-04 フロントランナー (原題 THE FRONT RUNNER)

『フロントランナー (原題 THE FRONT RUNNER)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
原作 マット・バイ
脚本 マット・バイ 、 ジェイ・カーソン 、 ジェイソン・ライトマン キャスト
ゲイリー・ハート/ヒュー・ジャックマン
リー・ハート/ヴェラ・ファーミガ
アンドレア・ハート/ケイトリン・デヴァー
ビル・ディクソン/J.K.シモンズ

1988年の出来事だそうですから、30年前ですか‥スキャンダルに対する危機感が今とは違うんでしょうね‥
日本と感覚も違うでしょうが・・

基本的には、浮気で責めて良いのは配偶者だけだと思うのですよ。
配偶者が公認だったら、他人がとやかく言う事じゃない。
まぁリーは公認していないのですから、家族や近親者に責められるのは当然ですけど。

それが次期大統領候補となると、婚姻制度と言う法の守り手側になる訳ですから、勿論宜しくない。
その辺を甘くお考えの様子で、やはり時代のせいなのか、若さのせいなのか、その傲慢さが、好きになれない。


そしてその傲慢さをHugh Jackmanが、見事に演じている。

まぁ、最後は潔かったですよ。それが無かったら、最低男としか思えなかった。
国のトップにしなくて正解・・と思っちゃいましたね。

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2019-02-01 メリー・ポピンズ リターンズ (原題 MARY POPPINS RETURNS)

『メリー・ポピンズ リターンズ (原題 MARY POPPINS RETURNS)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督 ロブ・マーシャル
原作 P・L・トラバース
脚本 デヴィッド・マギー
キャスト
Mary Poppins/エミリー・ブラント
Jack/リン=マニュエル・ミランダ
Michael Banks/ベン・ウィショー
Jane Banks/エミリー・モーティマー
Ellen/ジュリー・ウォルターズ
William Weatherall Wilkins/コリン・ファース
Topsy/メリル・ストリープ


ただでさえ重苦しい冬のロンドンの大恐慌時代。
街燈の明かりをつけたり消したりしながら街中を回るは点灯人はとてもポジティブ。流石Broadwayで脚本・作曲・作詞・主演もこなす才能豊かなLin-Manuel Miranda。今回の主役?と思う位大活躍でした。

早く大人になり過ぎた子供。・・と言うと、Johnny Depp主演のFinding Neverlandを思い出します。
父親が死んで夢を見ることを止めたピーターの為に、劇作家のジェームズ・バリがネバーランドのお話を創る物語ですが、子どもが夢を見られない、日常と言うのは、悲劇なのです。
物語の中で、長男ジョージが母の為に大人になってしまう。今、君の少年時代は終わって大人になった・・とジェームズ・バリが感動するのですが、1903年のロンドンが舞台です。
MARY POPPINSは大恐慌時代のロンドンと言う事なので1930〜1931頃でしょうか‥
ロンドンは、子どもが子どもで居難い国なのかもしれません。
だけど、ピーターたちにネバーランドが必要だったように、マイケル一家の子供たちにはMARY POPPINSが見せる不思議な世界が必要だったのでしょう。

子供の頃本を読んだ時は、子どもたちの思いを、不思議な魔法で誤魔化されているようで納得できなかった。
だけど、世の中にはどうにもならない事が有る。方法が見つからない時も有る。
そんな時も取り乱さず、受け入れたり、前に進む方法を彼女は教えてくれる。
分かりやすい言葉や、行動じゃない。回りくどかったり、的外れに見えて、ちゃんと繋がっている。
そう言う、教え方だったんだなぁ‥と大人になって思う。

Emily BluntのMARY POPPINSは、cuteでした。

ロンドンの空には、MARY POPPINSが似合う!

先頭 表紙

2019-01-31 2019年1月にスクリーンで観た映画

2019年1月にスクリーンで観た映画

17本

○ジュリアン (原題 JUSQU'À LA GARDE)
 喜望峰の風に乗せて (原題 THE MERCY)
○ヴィクトリア女王 最期の秘密 (原題 VICTORIA & ABDUL)
 天才作家の妻 -40年目の真実- (原題 THE WIFE)
 ミスター・ガラス (原題 GLASS)
 ディア・ハンター 4Kデジタル修復版 (原題 The Deer Hunter)
 ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー (原題 REBEL IN THE RYE)
 ダーク・クライム (原題 TRUE CRIMES)
 未来を乗り換えた男 (原題 TRANSIT)
○マチルド、翼を広げ (原題 DEMAIN ET TOUS LES AUTRES JOURS)
 蜘蛛の巣を払う女 (原題 THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB)
 クリード 炎の宿敵 (原題 CREED II)
 暁に祈れ (原題 A PRAYER BEFORE DAWN)
 ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜 (原題 WHITNEY)
 ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス (原題 WESTWOOD: PUNK, ICON, ACTIVIST)
 アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング (原題 I FEEL PRETTY)
 こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

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2019-01-30 ジュリアン (原題 JUSQU'À LA GARDE) 喜望峰の風に乗せて (原題 THE MERCY)

『ジュリアン (原題 JUSQU'À LA GARDE)』


製作年 2017年
製作国 フランス
配給 アンプラグド
監督 脚本 グザヴィエ・ルグラン
キャスト
ミリアム・ベッソン/レア・ドリュケール
アントワーヌ・ベッソン/ドゥニ・メノーシェ
ジュリアン・ベッソン/トーマス・ジオリア
ジョゼフィーヌ・ベッソン/マティルド・オネヴ


驚いたのは、Xavier Legrand監督が、男性な事。どうしてこの映画を作り上げたのだろう・・
彼の家庭はどうだったんだろう。それとも身近で見聞きしていたのだろうか‥

どちらかが嘘をついている・・子供の証言が有って尚、そう言われてしまうのは、DV夫の外面の良さのせい。
冷静な態度、社交性も有り、定職が有り、同僚の評価も良い。そして子供への愛情を示す。
それにみんな騙される。

私の時もそうだった。包丁を自分の喉元に突きつけ、身を守って来たのよ。
大体、DV現場に駆けつけるのが男性警官だけで、腿や肩は内出血に腫れ上がっているのに見せられない。
見た目で分からないから、ちょっとあの男から話を聞いただけで、お酒のせいで、反省しているし、今は落ち着いているし、離婚も出来るけど、今みたいな暮らしできなくなるよ。子供もいるのに。・・・って言って帰って行った警官、私忘れないから。
穏やかで真面目に見え、仕事人間で、狡猾なあの男は、目に見える所を蹴ったり殴ったりしない。
目を晴らして鼻から血を流して居なければDVと認めないのだろうか‥

DVを受けて妻が離婚出来ないのは、この夫のように容赦なく追い回される危険性が有るから。
接近禁止令なんて、役に立たない。
得意の外面で周囲固めて、変わった、心を入れ替えた、何て口先だけ。
頑なに拒否するそっちが悪い。こっちが正論だろ?と小馬鹿にしてくる。

首を絞め、ぎりぎりの所で開放し、主導権を誇示して来る。
別れても尚、元妻を自分の所有物だと思っている。
同情し油断をして面会すれば、無理心中しかけられる。

これは、全部本当です。遠い国の創作物語ではありません。
あんな男はどこにでも居るの。
見極める目を育てる課程を設けるべきじゃないかと思う。そして、妻子を救う制度ももっと充実して欲しい。
恐怖に慄いていても、何かが起きないと、誰も助けてくれない。

リアル過ぎて、苦しかった・・

相手にも、幸せになって欲しいと思う。こちらに目が行かないくらいに。それだけを願っている。


『喜望峰の風に乗せて (原題 THE MERCY)』


製作年 2017年
製作国 イギリス
配給 キノフィルムズ/木下グループ
監督 ジェームズ・マーシュ
脚本 スコット・Z・バーンズ
キャスト
Donald Crowhurst/コリン・ファース
Clare Crowhurst/レイチェル・ワイズ
Rodney Hallworth/デヴィッド・シューリス
Stanley Best/ケン・ストット
Ronald Hall/マーク・ゲイティス

海の上での孤独がColinFirthの演技で伝わってくる。
嵐とか凪とかはもっと過酷だったと思うけど。恐怖も。

全ては海の上での狂気・・にしてしまえなかった潔さが恨めしい。それこそが狂気か‥

家に帰ってこその冒険なのです。行かせなければ良かった・・と後悔させちゃダメよ。

先頭 表紙

2019-01-29 ヴィクトリア女王 最期の秘密 (原題 VICTORIA & ABDUL) 天才作家の妻 -40年目の真実- (原題 THE WIFE)

『ヴィクトリア女王 最期の秘密 (原題 VICTORIA & ABDUL)』

製作年 2017年
製作国 イギリス=アメリカ
配給 ビターズ・エンド=パルコ
監督 スティーブン・フリアーズ
原作 シュラバニ・バス
脚本 リー・ホール
キャスト
Queen Victoria/ジュディ・デンチ
Abdul Karim/アリ・ファザル
Bertie, Prince of Wales/エディ・イザード
Mohammed/アディール・アクタル
Lord Salisbury/マイケル・ガンボン
Sir Henry Ponsonby/ティム・ピゴット=スミス


Abdul Karimの日記が見つかり、発覚した実際の出来事・・と言う事です。
まぁ、その日記だけで判断したのではないでしょうけど。
都合良く解釈された物語に、歴史が改ざんされて記憶される・・と言う事態を見聞きしているので、色々な側面から見て検証した末の実話との定義と信じたいです。

それは兎も角、映画は素晴らしい。王女の起床、着替えシーンから、傲慢で、老齢で、辟易している姿から一転、インド人青年と連れ立って歩く姿の愛らしい事。
そして、とても「女」なのだなぁ。老いを凄く美しく可愛らしく感じた。
流石、Judi Dench。
宮殿や、衣装や、しきたり。凄くリアルで見応え有る。

生きて行くのに、好奇心は無くしおちゃいけない・・と思わされました。



『天才作家の妻 -40年目の真実- (原題 THE WIFE)』

製作年 2017年
製作国 スウェーデン=アメリカ=イギリス
配給 松竹
監督 ビョルン・ルンゲ
原作 メグ・ウォリッツァー
脚本 ジェーン・アンダーソン
キャスト
Joan Castleman/グレン・クローズ
Joe Castleman/ジョナサン・プライス
Nathaniel Bone/クリスチャン・スレーター
David Castleman/マックス・アイアンズ
Young Joe Castleman/ハリー・ロイド
Young Joan Castleman/アニー・スターク
Elaine Mozell/エリザベス・マクガヴァン


これは、あれかな?既婚女性に、旦那の嫌な所・・の統計でも取ってその結果で作り上げたキャラか何かなのかな?・・・と思う位、最低な旦那だった。
男性監督なのよね。不思議だわ。原作、脚本が優れているのか‥?
描かれても見落としたり軽視してしまいそうな女性軽視の台詞や態度をこんなに忠実に映像化出来るなんて。
冒頭の「君は何もしなくて良い」の台詞から始まって。何なの?そう言われてご親切に♪って言うと思うの?女を人形か道具としか思って居ないんですか?と思うわよ。
家事や育児を代わりにやった・・とかね。そう言う仕事は女の仕事・・と言う意識が前提よね。
浮気しようとしておいて、何も無かったんだから良いだろう!って開き直りとか。
典型的ダメ男だ。家庭を壊して奪った・・と言う劣等感で別れられなかったのかなぁ‥

勿論、Glenn Closeが素晴らしい。台詞より表情で僅かな心の動きを演じている。
彼女が映し出されているのに、ピントはその周囲に合って居る・・という手法が何度か出て来る。
深い意図が有ると思う。

先頭 表紙

2019-01-22 ミスター・ガラス (原題 GLASS)

『ミスター・ガラス (原題 GLASS)』


製作年 2019年
製作国 アメリカ
配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督 脚本 M・ナイト・シャマラン
キャスト
デヴィッド・ダン/ブルース・ウィリス
ミスター・ガラス/サミュエル・L・ジャクソン
ケヴィン/ジェームズ・マカヴォイ
ステイブル/サラ・ポールソン

M. Night Shyamalan監督は、普通に面白い映画を撮れる監督だと思うのよね。
だけど、それは本意じゃ無いのかな?どうしても最後にどんでん返しを用意しちゃって、それがいつも賛否両論を呼ぶ。
その度傑作と駄作って紙一重だなぁ‥と思うのよね。
どんな評価を受けようが貫いている彼の作風はある意味称賛に値するし、彼の事だから、このま終わらせないんでしょ?って変な期待はしちゃう。

今作はUnbreakableとSPLITのその後。
ネタバレになっちゃうので何も話せないですけど、皆怪演してます。
特に、James McAvoy、相変わらず凄い演じ分け。

先頭 表紙

2019-01-21 ディア・ハンター 4Kデジタル修復版 (原題 The Deer Hunter)

『ディア・ハンター 4Kデジタル修復版 (原題 The Deer Hunter)』


製作年 1978年
製作国 アメリカ
配給 KADOKAWA
監督 マイケル・チミノ
キャスト
Michael/ロバート・デ・ニーロ
Nick/クリストファー・ウォーケン
Steven/ジョン・サヴェージ
Stan/ジョン・カザール
Linda/メリル・ストリープ
Axel/チャック・アスペグラン
John/ジョージ・ズンザ
Julien/ピエール・セグイ
Angela/ルタニア・アルダ

この映画を、スクリーンで観られるなんて、嬉しいなぁ‥
リアルタイムでは勿論見られなかったからね。
でも、これ見る度にChristopher Walken、こんなに可憐だったのね‥加齢って残酷だな‥って思います。
作りは一緒なのに、すっかりfunnyなお爺ちゃんですものね。

Robert De Niroもお爺ちゃんだけど、味の有る良いお顔になっているし、Meryl Streepなんて、老いたけど、お顔そのままで今も可愛らしかったりするし。
まぁ、多分、Walkenが特別な老い方したわけじゃなくて、この時が麗し過ぎたんだと思う。
とは言え、私も以前DVDで見た時より老いたので、感じる所も変化があるのだな。

鹿を仕留めるのに使うのは一発の弾・・と言う変な拘りも、その一発で死んで行った人間を多く見過ぎた後では変わってくる。
恐怖だけじゃない。その一発で楽になれたら・・と言う気持ちだってきっとある。その一発が無ければ・・と言う思いも。

その一発を鹿に撃ち込めなくなるほどの、キツイ思いをしたのだ。

あの時ヘリが最初に引っ張り上げたのが、Stevenだったら良かったのかもしれない。
彼は家族の元に戻り救われただろうし、MichaeとlNickは二人で切り抜けられた。
Michaelだったら、残された二人は共倒れだったかもしれない。以外のわちゃわちゃ助かったかもしれない。

でも実際は三人にとって最悪のパターンで、Michaelも病んだのだ。
そうじゃ無きゃ、あの賭博場に居なかったと思う。そこで偶然Nickを見かけて、少し救われたのかもしれない。

見失った罪悪感。目の前ですり抜けた命。今度こそ、彼は立ち名乗れるのかな。
もう一度、Lindaと手を取り合えるかな?

あの状態でもStevenはもう一度前に進もうと出来そうだけど。出来るかどうかは分からないけど。

戦争に行った人も、行かなかった人も、こんなに不幸になる。
私は、家族も大好きな人も、戦争に行かせるなんて嫌だ。
日本は、もう二度と戦争に参加してはいけない。
それは、前回の戦争で間違った選択をした反省でも有るはず。

それだけは、絶対に破ってはいけない約束です。

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2019-01-18 ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー (原題 REBEL IN THE RYE)

『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー (原題 REBEL IN THE RYE)』


製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ファントム・フィルム
監督脚本 ダニー・ストロング
原作 ケネス・スラウェンスキー
キャスト
Jerry Salinger/ニコラス・ホルト
Whit Burnett/ケヴィン・スペイシー
Oona O'Neill/ゾーイ・ドゥイッチ
Miriam/ホープ・デイヴィス
Dorothy Olding/サラ・ポールソン

ライ麦畑で出会ったら(COMING THROUGH THE RYE) が記憶に新しいけれど、セットで観ると、より心情が分かる。
有名になって人嫌いになった気持ちも、憧れて、焦がれて、彼を切望するファンの気持ちも。

確かに、「ライ麦畑でつかまえて」は、読む人を選ぶ。理解出来ない人が出るのも当然な作品。
ただ、あの作品で、理解者を得、救われた人も沢山居ただろうとも思う。狂信的に。間違いなく傑作だ。
沢山の人が、孤独じゃ無くなった。相反して、Salingerが孤独になったとしても。

でも、書くけど出版しないと言う我儘を聞いてくれたり、才能を信じ支えてくれたりする家族や編集者が居たのだ。恵まれていた。勿論才能ありきだけど。


才能ある芸術家は、夫や父や友に向かない。そうかもしれない。女もそうだけど。
ただでさえ生き難い性質なのに、戦争はきつかっただろうね‥

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2019-01-17 ダーク・クライム (原題 TRUE CRIMES)  未来を乗り換えた男 (原題 TRANSIT)

『ダーク・クライム (原題 TRUE CRIMES)』


製作年 2016年
製作国 イギリス=ポーランド=アメリカ
配給 ファインフィルムズ
監督 アレクサンドロス・アヴラナス
脚本 ジェレミー・ブロック
キャスト
Tadek/ジム・キャリー
Kozlov/マートン・ソーカス
Kasia/シャルロット・ゲンズブール
Marta/アガタ・クレシャ
Greger/ロベルト・ヴィエツキーヴィッチ

Jim Carreyはコメディ俳優のイメージ強いですけど、シリアス目な役が結構好きです。The Majesticとか。

原題のTRUE CRIMESは犯罪ドキュメンタリーと言うような意味で、邦題のダーク・クライムは闇に隠れた凶悪犯罪・・と言うような意味合いでしょうか。
それとも、ひたすらに影を帯びた映像で展開される映画だからでしょうか。
兎に角、暗いです。登場人物の誰もが陰鬱な感じですし、画面も。事件も。闇の世界です。

あそこにいた女性たちからしたら悪夢でしかない。
全てを理解し、お金の為と割り切っていたのなら兎も角。
人間はどこまでも残忍になれる。欲望を抑える事が出来なければ。
Tadekがこの古い事件を追ったのも、正義感からか、欲の為か解らないけれど、何より解らないのは、罠としか思えない彼女の誘いに乗った事。
捜査の進展の為にわざと罠にはまったのか、欲望のままに動いたのか。女の私には解らない。
抗えなかったのだとしたら、あまりにお粗末じゃないか。最後の最後まで。


『未来を乗り換えた男 (原題 TRANSIT)』

製作年 2018年
製作国 ドイツ=フランス
配給 アルバトロス・フィルム
監督 リスティアン・ペッツォルト
原作 アンナ・ゼーガース
キャスト
Georg/フランツ・ロゴフスキー
Marie/パウラ・ベーア


ドイツ人作家Anna Seghersが執筆した原作トランジットは第二次大戦直前の設定なのですが、それを現代の移民問題に投影した作られています。

確かに、どちらにとっても通過査証って命綱的な物でしたね。
日本でも数年前、ぎりぎりまで発行し続けた人の英雄的映画が有りました。立派でしたね、
昔の関所の通行手形みたいな感じかな。まぁ、実際は関所の通過は一部を除いてはそんなに困難では無かったみたいですけど。

コレは逃げ出すまでの緊張感を最後の最後まで引っ張りながら、人物描写が素晴らしい作品。
最後に誰かと食事をしたかった御婦人。捨てた夫を必死で探す女。
そんな時でもきっちり美女に惚れる男性陣の逞しさと言うか性を感じたり。

だけど何より、船が出た後の最後の最後のカフェでのシーンが印象的でした。

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2019-01-16 マチルド、翼を広げ (原題 DEMAIN ET TOUS LES AUTRES JOURS)  蜘蛛の巣を払う女 (原題 THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB)

『マチルド、翼を広げ (原題 DEMAIN ET TOUS LES AUTRES JOURS)』

製作年 2017年
製作国 フランス
配給 TOMORROW Films.=サンリス
監督 ノエミ・ルヴォウスキー
脚本 ノエミ・ルヴォウスキー 、 フロランス・セイヴォス
キャスト
マチルド/リュス・ロドリゲス
マチルドの母=ザッシンガー夫人/ノエミ・ルヴォウスキー
マチルドの父/マチュー・アマルリック
成長したマチルド/アナイス・ドゥムースティエ
フクロウ/ミシャ・レスコー

ママの状態は、何と言う名前なんだろう・・
変わり者とか、情緒不安定とかでは片付けられない病気なのだと思うのだけれど。

クリスマスで張り切ったり、台無しにされて荒れたりするマチルドは健気で、ママが大好きで。
本当に、頑張っている。
ママとの生活は、はた目から見たら大変だし、可哀想だけど、それでも、ママと居たかったんだね。
クリスマスツリーの下に蹲る2人を見たら、やっぱり、ママも今の自分の状態は不本意で、本当の自分じゃないんだろうなぁ‥と思うのよね。

マチルドの梟の能力は、想像力豊かな彼女の想像の産物なのか、まぁ、どうでも良い。
優しく、大人で、知的なマチルドの相談役。健気に頑張っていても、ママが大好きな子供。あの梟は心の拠り所として必要だったんだな。
何度も現れる、物語の中の湖の中の娘が象徴的で、それが何を示しているのか、悲しい想像しか出来ないのだけれど、ラストの美しさが、再会した雨の中の二人の姿が、そしてエンディングの歌が、決して不幸な結末では無いと教えてくれる。


『蜘蛛の巣を払う女 (原題 THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB)』


製作年 2018年
製作国 イギリス=ドイツ=スウェーデン=カナダ=アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督 フェデ・アルバレス
原作 ダヴィド・ラーゲルクランツ
脚本 フェデ・アルバレス 、 スティーヴン・ナイト 、 ジェイ・バス
キャスト
リスベット/クレア・フォイ
カミラ/シルヴィア・フークス

Rooney Mara主演の前作、ドラゴン・タトゥーの女と比較されて評価が上がらないようですが、私はむしろ、2009年ヨーロッパ製作のオリジナル、ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女Man Som Hater Kvinnor/The Girl with the Dragon Tattooの重苦しい作風が好きだなぁ‥

Claire Foyのリスベットは更に可愛らしい感じになりましたね。女性を権力とお金で食い物にする男性陣を懲らしめる彼女は凄く好きなのですが、今回は男に甘えそうになったり、痛いとか、辛いとかの表情が豊かになっている。
まぁ、初めて映像で見た時のインパクトは徐々に薄れるのは仕方ないんですけど。

カミラの、最後の本音が全てですよね。どうして・・って思うわ。実家が鬼門は分かるけど。そりゃ失望するわ。

先頭 表紙


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