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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2018-06-27 マルクス・エンゲルス (原題 THE YOUNG KARL MARX)  死の谷間 (原題 Z FOR ZACHARIAH)  スパイナル・タップ (原題 THIS IS SPINAL TAP)
2018-06-26 告白小説、その結末 (原題 D’APRÉS UNE HISTOIRE VRAIE)
2018-06-26 メイズ・ランナー:最期の迷宮 (原題 MAZE RUNNER: THE DEATH CURE)   女と男の観覧車 (原題 WONDER WHEEL)
2018-06-23 オンリー・ザ・ブレイブ (原題 ONLY THE BRAVE)
2018-06-20 ALONE/アローン (原題 MINE)
2018-06-20 ワンダー 君は太陽 (原題 WONDER)
2018-06-14 30年後の同窓会 (原題 LAST FLAG FLYING)  万引き家族
2018-06-06 最初で最後のキス (原題 UN BACIO)  レディ・バード (原題 LADY BIRD)
2018-06-01 男と女、モントーク岬で (原題 Rückkehr nach Montauk)  ビューティフル・デイ (原題 YOU WERE NEVER REALLY HERE)
2018-06-01 デッドプール2 (原題 deadpool2)


2018-06-27 マルクス・エンゲルス (原題 THE YOUNG KARL MARX)  死の谷間 (原題 Z FOR ZACHARIAH)  スパイナル・タップ (原題 THIS IS SPINAL TAP)

『マルクス・エンゲルス (原題 THE YOUNG KARL MARX)』

製作年 2017年
製作国 フランス=ドイツ=ベルギー
配給 ハーク
監督 脚本 ラウル・ペック
キャスト
Karl Marx/アウグスト・ディール
Friedrich Engels/シュテファン・コナルスケ
Jenny von Westphalen-Marx/ヴィッキー・クリープス

「Karl Heinrich Marxの資本論」内容は兎も角、そのフレーズは誰もが一度は耳にしていると思う。
それが何なのか。何の為に必要で、産まれたのか。それが良く分かる。

労働者に厳しい時代。差別社会の中で、戦う為に立ち上がる人たちが居た頼もしさ。
彼らが受けた迫害。フリードリヒ・エンゲルスの存在意義。
一気にマルクスの資本論が身近になる。

彼らが名を目指して戦ったか。そしてその戦いは今の社会にちゃんと反映されているか?それを訴えかけるようなエンディングが印象的。


『死の谷間 (原題 Z FOR ZACHARIAH)』

製作年 2015年
製作国 アイスランド=スイス=アメリカ
配給 ハーク
監督 クレイグ・ゾベル
原作 ロバート・C・オブライエン
脚本 ニサール・モディ
キャスト
アン・バーデン/マーゴット・ロビー
ジョン/キウェテル・イジョフォー
ケイレブ/クリス・パイン

世界中が死の灰に覆われた中で、全くその影響を受けない谷と言う設定が有り得るのかどうかはちょっと分からないのですが、谷はひたすら平和で美しい。
彼女が彷徨う街の色彩が独特で、殊更にそれを痛感する。

平和に生きているようで、凄い不安が有っただろう。皆それぞれ一人で。
お互いしかいない2人の時はまだ良かった。3人になったら、変化する物が有る。
だからこそのアンの行動なのだろうなぁ‥
もう一人にはなりたくないし、誰も失わず仲間で居たかっただろうし。
その微妙な心の変化、複雑さを繊細に描いて居るなぁ。

あの時あそこで何が起きたのか。どうなったのか。想像する事しか出来ないけれど。

『スパイナル・タップ (原題 THIS IS SPINAL TAP)』

製作年 1984年
製作国 アメリカ
配給 アンプラグド
監督 ロブ・ライナー
脚本 クリストファー・ゲスト 、 マイケル・マッキーン 、 ロブ・ライナー 、 ハリー・シェアラー
キャスト
ロブ・ライナー
クリストファー・ゲスト
マイケル・マッキーン
ハリー・シェアラー
トニー・ヘンダ

いや〜馬鹿だなぁ。
架空のロックバンドがニューアルバムをリリースし、全米ツアーを行うまでのドキュメンタリーを撮る映画監督って設定なんだけど。

ハード・ロック/ヘヴィ・メタルが隆盛を極めていた時代って言うのが、本当に有ったのね。
そこそこリアリティが有るから興味深い。
でも本当にメンバーが馬鹿なんだもん。あの馬鹿さ加減はちょっと嫌味かとも思うけど。
それなのに、作曲中のメロディーが凄く綺麗だったり、歌詞は最悪なのに歌は上手かったり。
ギターソロは、おい!って突っ込みたくなるけど。普段、本物聞いているからねぇ。
ステージ上で戻って来いってジェスチャーや現れた途端総立ちになるファンや、ウチのメインギターって紹介するくだりなんかは、悔しいけど滅茶苦茶格好良い。

解決のきっかけが日本でのヒット&ツアーなんだけど、JAPAN、Tokyoと来てコウベドームって・・・
そして観客はチャイニーズ系、韓国系ばかりで日本人居ないけどね。
まぁ、製作が1984年の作品なので、その辺の認識も古いわよね。
コレが日本公開された事を喜ぼう・・と言うか面白がろう。
現在ヘビメタ、ロックライブ行きまくっている身としてはね。

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2018-06-26 告白小説、その結末 (原題 D’APRÉS UNE HISTOIRE VRAIE)

『告白小説、その結末 (原題 D’APRÉS UNE HISTOIRE VRAIE)』

製作年 2017年
製作国 フランス
配給 キノフィルムズ
監督 ロマン・ポランスキー
原作 デルフィーヌ・ド・ヴィガン
脚本 オリヴィエ・アサイヤス 、 ロマン・ポランスキー
キャスト
デルフィーヌ/エマニュエル・セニエ
エル/エヴァ・グリーン

コレは解釈が難しい・・
急展開の後半はMiseryを彷彿させるサイコスリラー調。
でも、それを匂わせる前から既にそう言う展開を思わせる音楽で、コレはむしろそう言う展開を期待しているように思える。
それはどういうことか。
この物語で正解を示してはいないのだけれど、仮説を立てる事は出来る。
孤独の寂し多と、世評のプレッシャーから逃げ出し、新たな物語を描く為に生み出した空想の人物。
もしかしたら、パートナーの彼は、彼女のそう言う創作活動の手法を知っていたのかもしれない。
だから過剰に心配していたのかも。

それにしても、Eva Greenは美しい女優になった。Kingdom of Heavenで初めてみた時には、ヒロインにしてはアクが強いと思ったけれど。

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2018-06-26 メイズ・ランナー:最期の迷宮 (原題 MAZE RUNNER: THE DEATH CURE)   女と男の観覧車 (原題 WONDER WHEEL)

『メイズ・ランナー:最期の迷宮 (原題 MAZE RUNNER: THE DEATH CURE)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
監督 ウェス・ボール
原作 ジェイムズ・ダシュナー
脚本 T・S.ノーリン
キャスト
トーマス/ディラン・オブライエン
ミンホ/キー・ホン・リー

いわゆるゾンビ映画なんですよね。
山ほどあるゾンビ物の中で、この物語の特異性は、始まりが、迷路で閉じ込められた空間だった事。
どうして迷路に?って言う謎とどう抜け出すか?が目を引き、その種明かしがゾンビ化するウイルスが蔓延した世界だったんだけど、迷路を抜け出して訳を知ってしまえば、他のゾンビ映画や、サバイバル映画と変わらないのです。

とは言え、はじまり程の特異性はないけれど、正義感の強い主人公と、絆で結ばれた仲間たち、訳有りの引き離された恋人、巨大な敵組織・・・ってお約束な設定を個性を持って肉づけしてはいる。
ちょっと青臭いけどね。


『女と男の観覧車 (原題 WONDER WHEEL)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ロングライド
監督 脚本 ウディ・アレン
キャスト
ジニー/ケイト・ウィンスレット
ミッキー/ジャスティン・ティンバーレイク
キャロライナ/ジュノー・テンプル
ハンプティ/ジェームズ・ベルーシ

まったく、Woody Allenは。
中年女の性をそこまで暴き立てるなんて。凄い洞察力・・・?

Kate Winsletは、こう言う、疲れているちょっとイタイ哀れな女を演じる事が多い。美人なのに幸せじゃない。
何だろう。Titanicのトラウマでもあるのかしら。
老いてからの恋は美しくない。
若くて可愛い人にはどう足掻いても、敵わないし、足掻けば足掻くほど惨めになる。分かっていても抗えない物よね。
怖いから。ダメだから。と言う方向にどんどん追い詰められていく。
やっぱりWoody Allen、凄いわ。

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2018-06-23 オンリー・ザ・ブレイブ (原題 ONLY THE BRAVE)

『オンリー・ザ・ブレイブ (原題 ONLY THE BRAVE)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ
監督 ジョセフ・コシンスキー
脚本 ケン・ノーラン 、 エリック・ウォーレン・シンガー
キャスト
Eric Marsh/ジョシュ・ブローリン Brendan McDonough/マイルズ・テラー
Duane Steinbrink/ジェフ・ブリッジス
Jesse Steed/ジェームズ・バッジ・デール
Christopher MacKenzie/テイラー・キッチュ
Amanda Marsh/ジェニファー・コネリー

コレは辛いわ‥実話だもん。

森林消防隊が、危険な仕事だって言うのは分かる。山火事が怖いのも。
だけどあんな勢いで迫って来るんだな‥

天気や風や湿度から進路を読み、ちゃんと対処方法が有る。
阻み、戦う方法を知っている。それでも、危険はいつも付き物で、待っている方はそりゃあ、辛い。
そんな待つ側を、Jennifer Connellyが、凜として、格好良く、でも健気に演じている。
彼女の、自立して強そうだけど、不安に揺れている眼が好きなのよね。

状況を打破するのに空からの消火が不可欠なのよね。
ああ上手くいかないと無能と思いたくなるけど、あっちはあっちできっと危険で、大変なんだろうな‥視界も悪いだろうし。
だけど祈らずにはいられなかった。

最後の最後まで。
うん。彼らはヒーローだ。

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2018-06-20 ALONE/アローン (原題 MINE)

『ALONE/アローン (原題 MINE)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ=スペイン=イタリア
配給 パルコ
監督 脚本 ファビオ・レジナーロ 、 ファビオ・グアリョーネ
キャスト
マイク/アーミー・ハマー
トミー/トム・カレン
ジェニー/アナベル・ウォーリス

美しいArmie Hammerがワイルドに変貌し、ほぼ一人芝居を演じていますが、凄いです。
何十時間も、片足の地面への圧を替えずに居なくてはならないなんて、鍛えられた兵士とは言え、過酷でしょ。
離れてしまったら・・って恐怖も有るし、昼間の暑さ、夜の寒さ、乾き、餓え、孤独。
凄い精神鍛錬の場ではあるな‥悟りが開けそうよね。もしくはおかしくなるか。

トミーの選択は責められないよね‥パニックになるわ。
それを目の前で見ちゃったら、そりゃあ、どんなに一歩を踏み出せと誘惑されても、出来なくなるでしょ。

現れては消えるあの自由人の存在がね、凄く光ってましたね。

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2018-06-20 ワンダー 君は太陽 (原題 WONDER)

『ワンダー 君は太陽 (原題 WONDER)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 キノフィルムズ/木下グループ
監督/脚本 スティーブン・チョボスキー
原作 R・J・パラシオ
キャスト
イザベル/ジュリア・ロバーツ
ネート/オーウェン・ウィルソン
オギー/ジェイコブ・トレンブレイ
トゥシュマン先生/マンディ・パティンキン
ブラウン先生/ダヴィード・ディグス
ヴィア/イザベラ・ヴィドヴィッチ
ミランダ/ダニエル・ローズ・ラッセル
ジャスティン/ナジ・ジーター
ジャック/ノア・ジュプ
サマー/ミリー・デイビス
ジュリアン/ブライス・ガイザー
シャーロット/エル・マッキノン

ここの所、子供が主人公で、感動作を謳って、実際見たら肩すかしって映画が多かったけど、コレは違う。
想像とは違う方向かも知れないけれど、本当の感動作だ。
アトランティスの心とか、テラビシアにかける橋とか、ペイ・フォワード 可能の王国とかと並ぶわ。

子供たちの世界は残酷。自分が生き残る為に必至だからね。
オギーじゃなくても、皆必死なんだ。
ただでさえ苦労が見えているオギーに全力で、生き残る為の賢さと、ユーモアを詰め込んだ両親の愛が凄いなぁ。
気持ちは有っても、中々真似できない。
そして、自分を抑えて、それでも素直に優しい愛に満ちた娘に育ったヴィアが切ない位好きだわ。

物語の世界には主人公が居て、そこを中心にストーリーが進んで行くけれど、この映画は、大きすぎる存在のオギーを主人公としてだけじゃ無く、彼が存在することで、周囲の人間に起こった葛藤や、弱さや、抗いを映し出しているの。
だって人生の主人公は、自分自身だからね?
語られなかったそれぞれの人たちも、それぞれの人生の主人公で、そこにオギーが居た事で、何かを感じ取り、強くなったり、弱くなったりしたかもしれない。

元の顔がどんなだったのか。それをさらす野暮な事をしない所が良い。
そして、この学校、先生たちが凄く良い。お母さんはちゃんとふさわしい学校をオギーの試練の場に用意していたんだな。愛だな‥

ところで、自分にしか興味が無い感じのシャーロットが、私はそんなに嫌いじゃない。
自慢話ばかりでウザいかもしれないけど、彼女は多分相手が誰でも態度を変えない。
一番偏見から遠い所に居るんじゃないかな。

THE冠さんの 関係あらへん って歌が私は大好きなんだけど、そこに、誰もが一度の命ヘタクソに生きているんだ って歌詞が有るの。
この言葉に私何度も励まされ、色々な嫌な事の答えだと思った。そのフレーズを思い出したわ。

皆がヘタクソで、失敗する。だけど、強くなって、やり直せる。
いじめっ子も、いじめられっこを、助けられる。
傷付け離れた友達と、仲直りも出来る。

先頭 表紙

2018-06-14 30年後の同窓会 (原題 LAST FLAG FLYING)  万引き家族

『30年後の同窓会 (原題 LAST FLAG FLYING)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ショウゲート
監督 リチャード・リンクレイター
原作 ダリル・ポニックサン
脚本 リチャード・リンクレイター 、 ダリル・ポニックサン
キャスト
ラリー・“ドク”・シェパード/スティーヴ・カレル
サル・ニーロン/ブライアン・クランストン
リチャード・ミューラー牧師/ローレンス・フィッシュバーン
ワシントン/J・クィントン・ジョンソン


主演がSteve Carellだからか、ロードムービーだからか、もっとコメディ色の強い作品をイメージしていたけど違った。
勿論笑要素も有るんだけど、肝心のSteve Carellはひたすら真面目で繊細な役だった。まぁ、彼はそっちも上手いけど。
海兵隊の仲間として大切に扱おうとしてくれる軍と、愛する一人息子として扱いたいラリー。

それに息子の親友ワシントンが凄く良いな。

海兵隊は仲間を大事にする。その家族にも敬意を払う。最後まで責任を持つ。制服姿は格好良いし、皆、勇気と誇りを持っている。
でも、だからと言って、戦争に子供を差し出せと言われて差し出すのは違う。絶対に嫌だ。
英雄として扱われても、死は死だ。辛いよ・・


『万引き家族』


製作年 2018年
製作国 日本
配給 ギャガ
監督/脚本 是枝裕和
キャスト
柴田治/リリー・フランキー
柴田初枝/樹木希林
柴田信代/安藤サクラ
柴田亜紀/松岡茉優
4番さん/池松壮亮
柴田祥太/城桧吏
ゆり/佐々木みゆ

普段ほとんど邦画は見ないけど、 Cate Blanchettが絶賛していたから、見ました。
確かに、彼女が絶賛していた、樹木希林 さんは凄かった。砂浜で遠くを見つめる姿が印象的だった。
それに、リリー・フランキーさんも。この二人は私が見る数少ない邦画に、出ている頻度が高い。
個人的に、若くて可愛くて無敵なのに、辛そうな亜紀ちゃんの危うさが好きだな。

生活感が妙にリアルで、観ていて何だか辛いのは、絶対に間違っていると解っているから。
何処かで終わりが来る。それもかなり痛手な。それが分かっているから、どんなに楽しそうでも、観ていて辛い。

束の間の家族ごっこ。安らぎと、愛は有ったと思う。
だけど、閉じ込めては置けないよね。子供の好奇心を。子供は成長し、前に進んで行くのだから。そこがどんなに心地よくても。

ゆりちゃんにチョコレートドーナツANY DAY NOWのマルコのようなラストが待っているのではないかと、それが怖かった。
救いが有りますように・・

先頭 表紙

2018-06-06 最初で最後のキス (原題 UN BACIO)  レディ・バード (原題 LADY BIRD)

『最初で最後のキス (原題 UN BACIO)』

製作年 2016年
製作国 イタリア
配給 ミモザフィルムズ=日本イタリア映画社
監督/脚本 イヴァン・コトロネーオ
キャスト
ロレンツォ/リマウ・グリッロ・リッツベルガー
ブルー/ヴァレンティーナ・ロマーニ
アントニオ/レオナルド・パッザッリ

ロレンツォ役のRimau Ritzberger GrilloはBreakfast on PlutoのCillian Murphyを思い起こさせる。
辛い辛い現実を、空想することで乗り越えてきた。自分らしさを隠さない、健気な少年。
きっと皆の太陽になれた、そんな彼の恋心が切ないんだ‥
恋と友情と家族と差別と。思春期ならではの悩み。
はみ出した三人は友情だけで結ばれたのではなく、そこにそれぞれ一方通行の恋心が含まれていたのが悲劇だったのかもしれない。
恋は心を歪めるし、強くも弱くもする。
自分の中で、事実を歪め、中傷を受け、納得した振りをして生きて来たブルーが哀し過ぎる。せめてそこだけは償われて欲しい。

人生に、あの時こうして居たら・・は付き物だ。だけど、本当に、何とか出来ていたら・・と、ブルーは思わずに居られないだろうね。

壁に中傷を落書きをする病んだ心も同じだけど、上手く受け入れられない。上手く感情を表せられない。
不器用で、まっすぐだからこそ・・傷付いた親を相手に、更に追い詰められていたんだよね。
哀しくて哀しくて堪らない。
幸せになって欲しかった人たち。ここを乗り越えたら、いつか笑ってまた会えたかもしれないのに。
あまりに鮮烈過ぎて、心に深く刺さっている。



『レディ・バード (原題 LADY BIRD)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
監督/脚本 グレタ・ガーウィグ
キャスト
Christine 'Lady Bird' McPherson/シアーシャ・ローナン
Marion McPherson/ローリー・メトカーフ
Larry McPherson/トレイシー・レッツ
Danny O'Neill/ルーカス・ヘッジズ
Kyle Scheible/ティモシー・シャラメ
Julie Steffans/ビーニー・フェルドスタイン
Father Leviatch/スティーヴン・マッキンレー・ヘンダーソン
Sister Sarah Joan/ロイス・スミス


若さ故・・って言葉がぴったりのクリスティン。
憧れ、嘘をつき、友を傷付け、恋に焦がれ、親に反発し、都会に憧れ、斜に構えて、人を批判し、だけど、憎めない。

親の苦労や、他人の悩みには無頓着。それが若者らしさよね。
それを知って行くのが、大人になる事の一つだろうし。

でも、一人で家族を支えて頑張っている、お母さんが可哀想で。
娘の態度に、凄く傷ついて居たと思う。だけど、それが親なんだよね‥

そう言う親の煩わしさや報われない姿も、娘のもやもやした思いも、丁寧に描いて居る。

高校を卒業したら、遠い都会に旅立たないといけない環境で育ったから、ラストの方は凄く身に染みた。

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2018-06-01 男と女、モントーク岬で (原題 Rückkehr nach Montauk)  ビューティフル・デイ (原題 YOU WERE NEVER REALLY HERE)

『男と女、モントーク岬で (原題 Rückkehr nach Montauk)』

製作年 2017年

製作国 ドイツ

配給 アルバトロス・フィルム
監督 フォルカー・シュレンドルフ
脚本 コルム・トビーン 、 フォルカー・シュレンドルフ
キャスト
マックス・ゾーン/ステラン・スカルスガルド
レベッカ/ニーナ・ホス
クララ/スザンネ・ウォルフ
リンジー/イシ・ラボルド
レイチェル/ブロナー・ギャラガー
ウォルター/ニエル・アレストリュプ


Stellan Skarsgardはアップに耐える重厚なお顔立ちになったなぁ。流石。朗読も素敵だった。
だけど、何と言ってもレベッカ役のNina Hossが良かった。
嘗ての恋人の突然の訪問に、動揺して頑なな表情。
何が有ったにせよ、あれだけの年月が経って居たら、懐かしさが一番大きくても良いじゃない?
だけど彼女は、生々しい傷付いた顔をしているんだな。だからと言って、拒絶する訳でも無く。
それが不思議だったけど、そうか・・・

女たちは健気に仕事と恋と自分の生活を守ろうと戦っている。
それに比べて、マックスは…レベッカの言う本の中だけじゃなく、現実でも夢を見ている・・と言う表現がぴったりだったわ。
あんな事の後で、クララは変わらず自分の物だと思えるお気楽さは何なのでしょ。

男と女の違いを痛感する映画でもある。


『ビューティフル・デイ (原題 YOU WERE NEVER REALLY HERE)』

製作年 2017年
製作国 イギリス=フランス=アメリカ
配給 クロックワークス
監督 リン・ラムジー
原作 ジョナサン・エイムズ
脚本 リン・ラムジー
キャスト
ジョー/ホアキン・フェニックス
ジョーの母/ジュディス・ロバーツ
ニーナ・ヴォット/エカテリーナ・サムソノフ

Joaquin Phoenixが、病的なジョーを痛々しい位好演している。
死への切望と生への無関心な執着から、日常的に自殺を試し途中で止める・・と言う異常行動の繰り返し。
死にたいんじゃないんだよね。死ぬ位の苦しみを自分に与えたいだろうな。

突然襲ってくる過去のトラウマとなる映像とか、ちゃんと日常生活おくれているのか不安になるわ。
老いた母親の世話はちゃんとマメにしているんだけどね。

あの少女が、どうして彼に特別なのか‥可憐だから?可哀想だから?同じように、病んでいるからかもしれないね。
どちらも、怖い位好演でした。

先頭 表紙

2018-06-01 デッドプール2 (原題 deadpool2)

『デッドプール2 (原題 deadpool2)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
監督 デヴィッド・リーチ
脚本 レット・リース 、 ポール・ワーニック 、 ライアン・レイノルズ

キャスト
Wade / Deadpool ライアン・レイノルズ
Nathan Summers / Cable/ジョシュ・ブローリン
Vanessa/モリーナ・バッカリン

相変わらず、映画世界のセオリー無視した作品作り。

他作品ブッ込んでくるし、登場人物と主演俳優の境界線曖昧にしてくるし、グロいのは当然として、最低のネタや展開を良い話的に持って行く手腕秀逸だし。

あんなに命軽く扱っておきながら、大切さも訴えていて。

チャレンジャーだなぁ‥と思う。

Ryan Reynolds自信としてもね。

先頭 表紙


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