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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2018-03-12 しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス (原題 MAUDIE) 15時17分、パリ行き (原題 THE 15:17 TO PARIS)
2018-03-07 ハッピーエンド (原題 HAPPY END)   聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア (原題 THE KILLING OF A SACRED DEER)
2018-03-02 ザ・シークレットマン (原題 MARK FELT: THE MAN WHO BROUGHT DOWN THE WHITE HOUSE)
2018-03-01 ブラックパンサー (原題 BLACK PANTHER)  シェイプ・オブ・ウォーター (原題 THE SHAPE OF WATER)
2018-03-01 あなたの旅立ち、綴ります (原題 THE LAST WORD)
2018-02-28 2018年2月にスクリーンで観た映画
2018-02-28 The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ (原題 THE BEGUILED)  ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ (原題 THE BIG SICK)  ナチュラルウーマン(2017) (原題 UNA MUJER FANTÁSTICA)  
2018-02-22 人生フルーツ
2018-02-21 ロープ/戦場の生命線 (原題 A Perfect Day)  ウイスキーと2人の花嫁 (原題 WHISKY GALORE!)
2018-02-20 ゲット・アライブ (原題 SÓLO SE VIVE UNA VEZ)   ニューヨーク、愛を探して (原題 MOTHERS AND DAUGHTERS)


2018-03-12 しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス (原題 MAUDIE) 15時17分、パリ行き (原題 THE 15:17 TO PARIS)

『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス (原題 MAUDIE)』

製作年 2016年
製作国 カナダ=アイルランド
配給 松竹
監督 アシュリング・ウォルシュ
脚本 シェリー・ホワイト
キャスト
モード・ルイス/サリー・ホーキンス
エベレット・ルイス/イーサン・ホーク
サンドラ/カリ・マチェット
アイダ/ガブリエル・ローズ

こんな結婚の形もあるのだなぁ‥と思う。
暴力的で身勝手で男尊女卑で、世間のせいだとしても、たとえEthan Hawkeのルックスを持っていても、私は受け入れられないわ。

モードもエベレット相手じゃ無ければ、献身的にも自由にも慣れなかったのかもだし、エベレットも、生きるのに必死な生活の中に安らぎを見いだせなかったかも知れない。
運命の相手って、本当にいるのかもしれない。殆どの人は、見つけられないのかもしれない。

不自由な体で、困難な人生で。でもだからこそ、幸せを見つけられた。
人生は、何がどう未来に作用するか解らない。
本当に不思議。

余計な物に目を向ける余裕の無かったエベレットが、家の前で天を仰ぐ。
そして静かに看板を片付ける。そのシーンが目に焼き付く。

いつもお調子者の役が多いEthan Hawkeが、凄く無骨な役を見事に、腹立たしい位に演じています。
そして、決して美人じゃないけど、時々凄く可愛い、Sally Hawkinsは凄い俳優だと思います。


『15時17分、パリ行き (原題 THE 15:17 TO PARIS)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ドロシー・ブリスカル
キャスト
アンソニー・サドラー
アレク・スカラトス
スペンサー・ストーン

本人を本人役にキャスティング・・って言う所が凄い。
そして、彼らがちゃんと演技で来ている。結構難しい演技だと思うけど。

これは、ヒーローがいる、起承転結がしっかりしたアクション映画ではない。
だから、そう言う娯楽大作を期待している人には向かないかも知れない。

正しい事をしたい。人の役に立ちたいと願いながら、上手く立ち回れず教育現場では問題児になる三人の少年たち。
それぞれの道を行き、ヨーロッパ旅行を計画して再会した青年になった三人。
劣等感を持っていたり、退屈していたり、日々に流されていたり。
彼らは再会し、旅行を楽しむただの若者。決して清く正しい訳じゃない。
魅力的ではあるけどね。

大きな運命の流れに動かされている・・と呟くスペンサーは、思いがけない身体的欠陥で夢見た道へ進む事が出来ず、それでも日々前向きに取り組んで来たからこそ、そう言う発想になったのだと思う。
他の選択肢もあった。だけど、彼らはその電車に乗った。そこは凄く強調されている。運命のように。

そして事件が起きる。そこに彼らは居合わせた。まるで天命のように。
。彼らは三人三様の人間なのににもかかわらず、それぞれが、自分たちの出来得る行動をした。
そこが凄い。
そして彼らだけじゃ無く、もう一人の勇敢な民間人の行動も。

そのシーンは、決してスマートで洗練された物じゃない。きっと血と涙でドロドロだったと思う。
ヒーロー物じゃないの。襲われるのは大統領でも大富豪でも無い。
ただの居合わせた人達が、思わず飛び出し、戦い、事件を未然に防ぎ、恐れ、逃げた人々が、救われた。

その事のリアルな恐怖、リアルな勇気が称えられている。

Clint Eastwoodは本当に目を離せない監督だ。

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2018-03-07 ハッピーエンド (原題 HAPPY END)   聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア (原題 THE KILLING OF A SACRED DEER)

『ハッピーエンド (原題 HAPPY END)』

製作年 2017年
製作国 フランス=ドイツ=オーストリア
配給 ロングライド
監督脚本 ミヒャエル・ハネケ
キャスト
アンヌ/イザベル・ユペール
ジョルジュ/ジャン=ルイ・トランティニャン
トマ/マチュー・カソヴィッツ
エヴ/ファンティーヌ・アルドゥアン
ピエール/フランツ・ロゴフスキ
アナイス/ローラ・ファーリンデン
ローレンス/トビー・ジョーンズ

誰も彼も、感情を読みにくい。
エヴはSNSへの投稿で、本音が覗くけど。覗いて尚理解に苦しむ。
静かに何の罪悪感も感じず残酷な事をするのだろうか。
それとも母親が特別だったのか‥?

父親との関係も、信頼が有るようには思えない。でも普通の娘として接している。演技でも無く。
生きる場所が確保できればいいのか?確かにお城のような優雅な生活がある。
でもリッチだけど、皆幸せそうではないのよね。

祖父ジョルジュとの関係は、他者とはちょっと違うかもしれない。
何も求めていない同士。死に近い二人。血縁関係とは言え出会ったばかりで情も無い故の親近感?協力体制?
ジョルジュが直感で嗅ぎ取ったのかな。
無感情故に成長が怖いです。
自信満々で、ずかずかと人に踏み込んで傷付けるアンヌと正反対ね。

少なくとも、決してハッピーエンドではない。


『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア (原題 THE KILLING OF A SACRED DEER)』


製作年 2017年
製作国 イギリス=アイルランド
配給 ファインフィルムズ
監督 ヨルゴス・ランティモス
脚本 ヨルゴス・ランティモス 、 エフティミス・フィリップ
キャスト
Steven Murphy/コリン・ファレル
Anna Murphy/ニコール・キッドマン
Martin/バリー・コーガン
Kim Murphy/ラフィー・キャシディ
Bob Murphy/サニー・スリッチ
Martin's Mother/アリシア・シルヴァーストーン
Matthew Williams/ビル・キャンプ

豊かで厳しい家庭。
激しく感情を表す事の無い淡々とした家族がちょっと不気味。

マーティン少年とスティーブンの関係が最初見えて来ないのだけれど、それは家族にも同僚にも観客にも隠しておきたい罪のせいなのね。

マーティンが口にし、起きた出来事が、何故起きたのか、どういう力なのか、その不条理に説明はない。
呪術のような感じ。
こんな出来事がどこにでも起こったら、あっという間に世界は崩壊するわ。

ソレが起きてから、選択権のあるスティーブンにすり寄る家族の言い分が滑稽でいて恐ろしい。
騒がず静かに出し抜こうとする。ママでさえ。
選べないのは分かるけど、あのやり方はまた滑稽で。その後どう処理したんだろう・・
不条理すぎて本当の事は言えないでしょ。

個人的にはへヴィメタル好きの少年ボブ君が可哀想だったわ。

そして事が済んだ後の、家族がマーティンを見る目・・そしてその眼で見られたマーティンの表情が印象的。

ちょっと気分が悪くなりそうな、もやもやした作風は相変わらずで、上映後、すぐに解説を求めていた人がいました。
これ、デート向きでは絶対にないです。マニアック映画好きカップル以外には。

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2018-03-02 ザ・シークレットマン (原題 MARK FELT: THE MAN WHO BROUGHT DOWN THE WHITE HOUSE)

『ザ・シークレットマン (原題 MARK FELT: THE MAN WHO BROUGHT DOWN THE WHITE HOUSE)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 クロックワークス
監督 ピーター・ランデズマン
原作 ジョン・D・オコーナー
脚本 ピーター・ランデズマン
キャスト
マーク・フェルト/リーアム・ニーソン
オードリー・フェルト/ダイアン・レイン
L. パトリック・グレイ/マートン・ソーカス
エド・ミラー/トニー・ゴールドウィン
アンジェロ・ラノ/アイク・バリンホルツ
チャーリー・ベイツ/ジョシュ・ルーカス
ジョアン・フェルト/マイカ・モンロー

つくづく、政治は策略だと思いますよね。
情報を掌握したものが勝つ。スパイ合戦。賄賂合戦。

FBIの立ち位置が良く理解出来るストーリーでも有ります。
確かに、権力も平等に捜査出来る機関は必要ですよね。
だからこそ、権力に寄らずに正義でないといけない。
それが出来ないのであれば存在意義を失う。

彼は正義だったのか。重厚な演技でLiam Neesonは魅せてくれます。

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2018-03-01 ブラックパンサー (原題 BLACK PANTHER)  シェイプ・オブ・ウォーター (原題 THE SHAPE OF WATER)

『ブラックパンサー (原題 BLACK PANTHER)』

製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督 ライアン・クーグラー
脚本 ライアン・クーグラー 、 ジョー・ロバート・コール
キャスト
ブラックパンサー/ティ・チャラ/チャドウィック・ボーズマン
エリック・キルモンガー/マイケル・B・ジョーダン
ナキア/ルピタ・ニョンゴ
オコエ/ダナイ・グリラ
エヴェレット・ロス/マーティン・フリーマン
ウカビ/ダニエル・カルーヤ
シュリ/レティーシャ・ライト
エムバク/ウィンストン・デューク
ラモンダ/アンジェラ・バセット
ズリ/フォレスト・ウィテカー
ユリシーズ・クロウ/アンディ・サーキス

黒人が大好きなんです。しなやかな四肢が好きです。世界で一番美しい生き物だと思います。
黒人アスリートたちはブラックパンサーみたいだ・・って良く思います。
なので、アメコミヒーロー物の中で一番彼が好きかもしれない。

Chadwick Bosemanも勿論ですが、Michael B. Jordanも良かったですよね〜
もっと早く落ち着いて話せたらよかったのに・・

ワカンダ国も地下文明も、地上の自然も美しくて、部族のしきたりや伝統や敬意も興味深いし。
個人的には妹シュリが好きです。彼女がトニー・スタークと組んだら楽しそう♪
王族に仕えるオコエの真直ぐさも好き。
猿神族の使い方も好きです。
流石アメコミヒーローもの。起承転結がはっきりしていて安心。


『シェイプ・オブ・ウォーター (原題 THE SHAPE OF WATER)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
監督 ギレルモ・デル・トロ
脚本 ギレルモ・デル・トロ 、 ヴァネッサ・テイラー
キャスト
イライザ/サリー・ホーキンス
ストリックランド/マイケル・シャノン
ジャイルズ/リチャード・ジェンキンス
不思議な生きもの/ダグ・ジョーンズ
ホフステトラー博士/マイケル・スツールバーグ
ゼルダ/オクタヴィア・スペンサー


Guillermo Del Toro監督が普通のラブストーリー描くはずがないと思ったけど、やはりね。
赤裸々でグロくて、そしてとんでもなく美しい。

自分だけの時間枠、価値観で生きているかのようなイライザ。
ああ言う生い立ちだからこそかなぁ‥

夢見がちにみえて、しっかり現実に生きている。
やっぱりこの監督の世界観、結構好きです。

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2018-03-01 あなたの旅立ち、綴ります (原題 THE LAST WORD)

『あなたの旅立ち、綴ります (原題 THE LAST WORD)』


製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ポニーキャニオン=STAR CHANNEL MOVIES(提供:ポニーキャニオン=東北新社)
監督 マーク・ペリントン
脚本 スチュアート・ロス・フィンク
キャスト
ハリエット・ローラー/シャーリー・マクレーン
アン・シャーマン/アマンダ・セイフライド
エリザベス/アン・ヘッシュ
ロビン・サンズ/トーマス・サドスキー
エドワード/フィリップ・ベイカー・ホール
ロナルド・オドム/トム・エヴェレット・スコット
ブレンダ/アンジュエル・リー

訃報記事って日本ではあまり聞かないけど、海外では重要で、韻を踏んだ美しい文章が人気ね。
UNA MUJER FANTÁSTICAやDear Frankie でも描かれている。

ハリエットは何でも出来る。それは頑張って来たから。とんでもない自信家だけど、恐らく他人以上に自分に厳しいのだろう。
コロコロ言う事が変わったり、相手によって態度が変わったり、自分を棚に上げて文句を言う上司より尊敬できると思うの。
気は休まらないけど。

古いレコードを見つけてからが素敵。わぁ〜〜お!って叫びそうだった。
共通点が見つかった瞬間でもあるけれど、これだけのレコードが有るなら、続きが無いのはおかしいとアンが言い切るのは、同じ趣味を持った者だからの断言よね。
レコードを見ただけで、あのラジオ番組のDJの選曲は気に入る!と断言できる。一瞬で音楽仲間に成れるあの感じ。
更にそのラジオ番組が気に入ったから・・担当DJが気に入ったから・・って出る行動。
そっちに行くんだ!ってビックリ。そして追い出された女性DJが、ハリエットの選曲聞いて仕方ないと受け入れるくだり。アンタら全員音楽馬鹿!って良い意味で叫びたい気分だった。

あとね、ドライブ行くからふさわしいCD作って!ってお気に入りDJに命令したり、それを受けて、即座に大量の候補曲が浮かんで嬉々として作りだすとか。
Elizabethtownでクレアがドリューに作った音楽リストを思い出すでしょ。

こう言う妥協できない拘り持った人たち大好き。


私は音楽詳しくないし、私にとっての音楽って映画が有ってこそ。
音楽は、映画にとって欠かせない要素で、魅力の一つで、テーマの一つでもある。
今、思いがけず音楽にはまってCDを買ったり、ライブに行ったりと言う生活をしているけれど、レコードであんなに盛り上がり、相手に共感できる知識を持っている彼女たちが眩しかった。

だけどね、映画でならできるよ。酷く落ち込んだ時に観るべき映画、仲良くなりたい異性と初めて見るのにお奨めの映画、落ち込んでいる人が前向きになる為に見せたい映画、そう言うのだったら、喜んでチョイスできる。
そして知り合った人のDVDコレクション見たら、私もあの位テンション上がるし、理解し合おうと出来ると思う。

自分の都合で振り回したブレンダだけど、絶対良い経験だったし。
アンはもう、地球儀を抱えて、見知らぬ異国に思いを馳せるしか出来ない子供じゃない。
ハリエットは、静かに、ちゃんと人を見ている。聞いている。そして生かせる人。
前向きになれる素敵な映画でした。
こだわった何かが有る事って素敵。

先頭 表紙

2018-02-28 2018年2月にスクリーンで観た映画

2018年2月にスクリーンで観た映画

22本でした。その内邦画が日本。

 The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ (原題 THE BEGUILED) 
 ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ (原題 THE BIG SICK)  
 ナチュラルウーマン(2017) (原題 UNA MUJER FANTÁSTICA)  
 人生フルーツ
○ロープ/戦場の生命線 (原題 A Perfect Day)  
○ウイスキーと2人の花嫁 (原題 WHISKY GALORE!)
 ゲット・アライブ (原題 SÓLO SE VIVE UNA VEZ)   
 ニューヨーク、愛を探して (原題 MOTHERS AND DAUGHTERS)
 トラジディ・ガールズ (原題 TRAGEDY GIRLS)  
 ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男 (原題 WALKING WITH THE ENEMY)  
 セリーナ ―炎の女― (原題 SERENA)         
 グレイテスト・ショーマン (原題 THE GREATEST SHOWMAN)
 ぼくの名前はズッキーニ (原題 MA VIE DE COURGETTE)
 アウトサイダーズ (原題 TRESPASS AGAINST US)
 ダブル/フェイス (原題 INCONCEIVABLE)   
 ジュピターズ・ムーン (原題 JUPITER HOLDJA)
○ローズの秘密の頁 (原題 THE SECRET SCRIPTURE)  
 未成年だけどコドモじゃない
 アバウト・レイ 16歳の決断 (原題 3 GENERATIONS)   
○THE PROMISE/君への誓い (原題 THE PROMISE)
 フューリアス 双剣の戦士 (原題 Легенда о Коловрате)
○スリー・ビルボード (原題 THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)

先頭 表紙

2018-02-28 The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ (原題 THE BEGUILED)  ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ (原題 THE BIG SICK)  ナチュラルウーマン(2017) (原題 UNA MUJER FANTÁSTICA)  

『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ (原題 THE BEGUILED)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 アスミック・エース=STAR CHANNEL MOVIES
監督/脚本/ソフィア・コッポラ
キャスト
マクバニー伍長/コリン・ファレル
ミス・マーサ/ニコール・キッドマン
エドウィナ/キルスティン・ダンスト
アリシア/エル・ファニング

流石Sofia Coppola監督。

戦場で傷つき逃げ出した先が、あの美しい上品な女性七人が住む館では、そりゃあどんな殿方でも離れたくはないでしょう。
しかも、男性への好奇心から、入れ替わり、覗きに来ては親切にしていくのですから。増長もするだろうと言う物です。
そこで出会った美しい女性と恋に落ちての逃避行・・だったら、男が描く良く有るラブロマンス。
だけど監督は知っている。そんな環境に、魅力的な大人の男性一人放りこんだら、どうなるか。

自分の魅力を知っているElle Fanningが演じるアリシアのいやらしさが秀逸。
子供ながら意識している他の生徒と違って、小悪魔的。先生たちと違って立場が無いから遠慮も無いし。

珍しく清楚な先生エドウィナを演じるKirsten Dunstがキーなのですが、何でそっち行った?と言うのが私には理解できない、男の性?なのですが、目覚めてあの状況は、マッドサイエンス的で確かに半狂乱になりそうです。
そして玩具に飽きた子供のように日常に帰って行く女の残酷さが素晴らしい。


『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ (原題 THE BIG SICK)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ
監督 マイケル・ショウォルター
脚本 クメイル・ナンジアニ 、 エミリー・V・ゴードン
キャスト
クメイル/クメイル・ナンジアニ
エミリー/ゾーイ・カザン

文化の違いは分かるけど、やっぱりあの言いぐさはズルいよねぇ。

敢えて昏睡状態にする・・って治療法もあるのか。医学って凄いね。
何が解明のきっかけになるか解らない。今回は数日前に捻った足首だしね。
心に残ったのは、楽しそうな夫婦を見て、自分はもう違うと悟った・・と言う所。それで離婚出来ちゃったんだ。凄いな。

やっぱり困難な時に、同じくらい強い思いで娘を思っている人がいるって言うのは、心強いと思うわ。


『ナチュラルウーマン(2017) (原題 UNA MUJER FANTÁSTICA)』

製作年 2017年
製作国 チリ=ドイツ=スペイン=アメリカ
配給 アルバトロス・フィルム
監督 セバスティアン・レリオ
脚本 セバスティアン・レリオ 、 ゴンサロ・マサ
キャスト
マリーナ/ダニエラ・ヴェガ
オルランド/フランシスコ・レジェス

彼女が女性として生きて行くには、差別と闘わないといけないし大変だと思う。
なんだけど、詳しくは分からないけど、オルランドとソニアの離婚理由が彼女なのかな。
だとしたら、そりゃあ、彼の子供たちに恨まれていても文句は言えないんじゃない?
トランスジェンダーじゃ無く普通に女性が相手だったとしても、責められるでしょ。
権利に関しては元奥さんにとやかく言われる事はないけど、子どもは別だもの。

マリーナの戸籍がまだ女性じゃないせいで結婚できなかったのか。その辺の法律がどうなのか解らないけれど、結婚出来て居れば良かったのにね。
そうしたら、理不尽な思い、少しは減ったかもしれないよね。

だけどオルランドの兄弟のガボが理解が有って、きっと凄く良好な関係の兄弟だったんだろうなぁ‥と思いました。

歩くのも困難な位の向かい風。そして街中で自分を映し出すミラー。
歩いて行かないと。頑張って・・

先頭 表紙

2018-02-22 人生フルーツ

『人生フルーツ』


製作年 2016年
製作国 日本
配給 東海テレビ放送(配給協力:東風)
監督 伏原健之
キャスト
津端修一
津端英子

名古屋出身の友人に勧められ、佐渡のシネマカフェで上映されたことも有ってみたかった作品。

ある、老夫婦のドキュメンタリー。
どこにでも居そうで、特別な二人。
庭に花や野菜植えて、果物が実って・・ってまるで自分の実家・・・むしろ母の実家祖父母の家を思い出す。
東京に長く暮らしているから、凄く懐かしい・・

凄く仲の良い老夫婦。最期の時に、佐渡の実家で一人で暮らしている母を思う。
父は72歳で死んだ。母は凄く怒っていた。あんな素敵な別れじゃ無かった。
生きていたら、もっと老いていたら、二人こんな風に暮らしたのだろうか。
そう思ったら泣けてきた。
母方の祖父は90歳まで生きて亡くなった。その数年後、祖母は眠るように逝った。家の周りに果実のなる木々や畑に囲まれていて。
遊びに行けば梅シロップやキウィジャムや手作りの物があれこれ出て来る。あれ持って帰れこれ持って帰れって持たせてくれる。
そんな普通の老夫婦なんだけど。

修一さんが素敵なのは、自分はポリシーが有って専門家なのに、素人の英子さんに、どう思う?ってお伺いを立てる所。
そして何かをする時に家族を巻き込むと言う所。

わたしの父も竹馬とか、ソリとか、作ってくれた。山に連れて行ってくれて、山菜や木の実や高山植物やキノコ、教えてくれた。
先生だったから、教え子たちと何かする時も連れて行かれた。文化祭の劇の稽古、土器発掘、地層観察。
色々な体験させて貰った。もっと色々教わりたかった。

母はあまり参加しなかったけど。むしろ呆れていたけど。
あの二人が、寿命まで生きてもこうなれたかは疑問だけど。
結婚に向かないのは遺伝かも知れない。

父みたいに・・修一さんみたいに・・・わくわくさせてくれる人とだったら、結婚生活持続させられたのかな。
そんな人がいたら、佐渡に帰って新しい生活するのも良いかな。
そんな素敵な夫婦で、素敵な考えを持っていて、素敵な生き方で、ちょっと羨ましく感じました。

先頭 表紙

2018-02-21 ロープ/戦場の生命線 (原題 A Perfect Day)  ウイスキーと2人の花嫁 (原題 WHISKY GALORE!)

『ロープ/戦場の生命線 (原題 A Perfect Day)』

製作年 2015年
製作国 スペイン

配給 レスペ
監督脚本 フェルナンド・レオン・デ・アラノア
キャスト
マンブルゥ/ベニチオ・デル・トロ
ビー/ティム・ロビンス
カティヤ/オルガ・キュリレンコ
ソフィー/メラニー・ティエリー
ダミール/フェジャ・ストゥカン
ゴヨ/セルジ・ロペス


停戦直後のバルカン半島で活動する国際援助活動家・国境なき水と衛生管理団の、本当に普通の一日なんだと思う。
常に命の危険を感じながら、理不尽さを感じながら。
彼らを動かすものって、何なのかな。自己犠牲?抗えない正義感?そんなモノ一日でへし折られるよね。
決まり事でがんじがらめで。正しいと思う事が出来ない。

普通の人間である彼らが、ユーモアを持って活動している姿が魅力的に描かれている。
頭が下がる。


『ウイスキーと2人の花嫁 (原題 WHISKY GALORE!)』


製作年 2016年
製作国 イギリス
配給 シンカ
監督 ギリーズ・マッキノン
原作 コンプトン・マッケンジー
脚本 ピーター・マクドゥガル
キャスト
ジョセフ・マクルーン/グレゴール・フィッシャー
ペギー・マクルーン/ナオミ・バトリック
カトリーナ・マクルーン/エリー・ケンドリック
ワゲット大尉/エディ・イザード
オッド軍曹/ショーン・ビガースタッフ
ジョージ/ケヴィン・ガスリー
マカリスター牧師/ジェームズ・コスモ

戦中戦後、難破した船や不時着した飛行機から乗組員を地元住民が助けたという逸話は多く映画化されたりもしていますが、乗組員の救出よりウイスキーの救出が映画化されるおおらかさが好きです。

実際の出来事だと言うのですから。
スコットランドの民らしいと思いますけど。

安息日の決まりは死守するけれど、窃盗は容認する・・・ウイスキーだからこそ。
そう言う独自の価値観、嫌いじゃない。
地味にシンプルに生きていながらとてもユーモラス。
島ならではの感覚は、島で産まれ育った身としては共感できる。

そして何より、私の大好きな俳優Sean Biggerstaff出ていた!ノーチェックだったからびっくりした。
映画で見るのは久しぶり・・もう一回見に行かなきゃ。

先頭 表紙

2018-02-20 ゲット・アライブ (原題 SÓLO SE VIVE UNA VEZ)   ニューヨーク、愛を探して (原題 MOTHERS AND DAUGHTERS)

『ゲット・アライブ (原題 SÓLO SE VIVE UNA VEZ)』

製作年 2017年
製作国 アルゼンチン=スペイン
配給 クロックワークス
監督 フェデリコ・クエバ
脚本 セルジオ・エスケナジ
キャスト
Leonardo Andrade/ペテル・ランサーニ
Duges/ジェラール・ドパルデュー
Harken/ウーゴ・シルバ
Tobías López/サンティアゴ・セグーラ

ボスは中々凄味が有って怖いのに、部下が使えなさすぎ。
あんなに銃乱射して全く当たらないなんて、下手過ぎるでしょ。
そう言う所が嘘臭いの。

女性たちは素敵なのに、男性陣に殆ど華が無くて。
特に主人公のレオが機転が効いてそこそこ強いっぽいのだけれど、格好良くない。
ジョン・ブック目撃者って懐かしい映画の名前が出てきたのは嬉しかったけど。
そしてロックバンドKISSのネタを引っ張るなぁ‥と思ったんですけど、最後にあんなに格好良くなかったレオがバンド仲間引き連れてステージでギター持っただけで、数割増し格好良く見えてしまう不思議。
そして、 I Was Made For Lovin' You をやるなんて。あの環境で。

最後の最後でちょっと評価上がったな。


『ニューヨーク、愛を探して (原題 MOTHERS AND DAUGHTERS)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ハーク
監督 ポール・ダッドリッジ
脚本 ペイジ・キャメロン
キャスト
Rigby/セルマ・ブレア
Millie/スーザン・サランドン
Nina/シャロン・ストーン
Beth/コートニー・コックス
Georgina/ミラ・ソルヴィーノ
Rebecca/クリスティーナ・リッチ
Kevin/ポール・ウェズリー


母と娘って特別よね。良い意味でも悪い意味でも。
特に一人娘や長女だと。
合わないと、何を押し付けられているんだろう・・と思う。
だけど親友にもなれるんだろうな・・

これは母の日の偶像劇なんだけど、同じようなニューイヤーやXmasの群像劇と違って大々的に公開されないのはやっぱり恋愛がテーマじゃない分地味なのかな・・?
色々な格好良く生きている女性たちが出て来て、けど、母親が弱点で。子供を持つかどうかは大問題で。
Susan Sarandonの台詞が真理なんだろうなぁ。
母親を疎ましく思って、でも母親もその母親を疎ましく思っていて。でも自分が娘を産んだ時、いつかこの子に疎まれるんだろうなぁ。と解って。それでも愛おしく思う。

娘・・ちょっと持ってみたかったな・・と思いますけど。

ところで、そんな中に、ライブを撮影するカメラマン女性が出て来て。ライブ好きのカメラマンとしては、おおぅ・・と反応しましたね。
ですが、この作品の色々な悪い部分として、バンドのライブツアーが登場するのは複雑だな。

先頭 表紙


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