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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2018-02-01 スリー・ビルボード (原題 THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)
2018-01-31 2018年1月にスクリーンで観た映画
2018-01-31 ライオンは今夜死ぬ (原題 LE LION EST MORT CE SOIR)  デヴィッド・リンチ:アートライフ (原題 DAVID LYNCH: THE ART LIFE)
2018-01-30 ゴーギャン タヒチ、楽園への旅 (原題 GAUGUIN - VOYAGE DE TAHITI)  ロング,ロングバケーション (原題 The Leisure Seeker)
2018-01-29 ダークタワー (原題 THE DARK TOWER)
2018-01-26 デトロイト (原題 DETROIT)  アランフエスの麗しき日々 (原題 LES BEAUX JOURS D'ARANJUEZ)
2018-01-26 OSIRIS/オシリス (原題 SCIENCE FICTION VOLUME ONE: THE OSIRIS CHILD)  オール・アイズ・オン・ミー (原題 ALL EYEZ ON ME)
2018-01-24 黒い箱のアリス (原題 BLACK HOLLOW CAGE)  ベロニカとの記憶 (原題 THE SENSE OF AN ENDING)
2018-01-23 ルイの9番目の人生 (原題 THE 9TH LIFE OF LOUIS DRAX)   パディントン2(原題 PADDINGTON 2)
2018-01-19 ジオストーム (原題 GEOSTORM) はじめてのおもてなし (原題 WILLKOMMEN BEI DEN HARTMANNS)


2018-02-01 スリー・ビルボード (原題 THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)

『スリー・ビルボード (原題 THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)』


製作年 2017年
製作国 イギリス=アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
監督/脚本 マーティン・マクドナー
キャスト
Mildred Hayes/フランシス・マクドーマンド
Sheriff Bill Willoughby/ウディ・ハレルソン
Officer Jason Dixon/サム・ロックウェル
Anne Willoughby/アビー・コーニッシュ
Charlie/ジョン・ホークス
James/ピーター・ディンクレイジ
Robbie Hayes/ルーカス・ヘッジズ

これは・・・酷く悲惨だし、救いようがないけど、良い映画だ。
主要登場人物が皆不完全で、弱さを持っていて、迷惑なのだけれど、悪ではない。

娘がレイプされ焼き殺されたら、母親が常軌を逸しても止むを得ない。警察の無力さに腹も立つ。
だけど、暴力に訴えたい訳じゃない。本気で捜査して欲しいだけ。
徐々にエスカレートしていくけれど、それは本位じゃなくて、本当に、第三者の悪意ある行動のせい。
母として、娘の危険を回避できなかった後悔から。
誰かを見送る時喧嘩していて、その後何かが起きたらそれはずっと心残りになるわよね。
哀しかったな‥

Jasonは人種差別主義者で。でも人には言えない劣等感を抱えていたんだな。
その裏返しだったのかもね。正義感は持っている。
ただ、コントロールできない。横柄なママの言いなりだけど、それを指摘されるのは痛い。自分でも分かっているから。
本当に本当に腹立たしいんだけど、彼を変えるのは怒りや圧力じゃなくて、理解や、素朴な優しさだった。

警察署長ウィロビーは、彼の取った行動に、私が意見することは憚られるけど、家族からしたら、辛いわよね。
基本善人だけど、捜査の進行具合の良い訳に自分の体調を持ち出すのは違うと思う。
ただね、そう言う手段を選ぶ前に最善の準備をしたと思う。
ミルドレッドに矛先が向くだろうことは明白だし、Jasonが暴走することも分かっていた。
もうちょっと手紙が早く手に渡って居たらと思うけど、そうしたら彼は変われなかったかもね。

一番腹が立つのは、DVな元夫で、父親のくせに娘の死よりも若い恋人との蜜月の方が大事な感じ。
自分は若い恋人を連れているくせに、元妻のデートの相手には嫌味な態度を取る。
本当に嫌な奴なんだけど、19歳の恋人がちょっとお馬鹿な感じの天真爛漫で凄く良い子で。あんな男には勿体ないくらい。
その二人に、怒りをぶつける代わりにミルドレッドが言うセリフが凄く良い。

そして、関係無い第三者の嫌がらせや心無い言葉や挑発。
そう言う悪意が、事を悪い方に動かしていくの。それがすごく悔しい。だけど実際絶対いるのそういう人。

でもね、逆も居て。
息子は凄く健気で、母を守ろうとするいい子だし、ジェームズの健気さも心を打つ。「僕はデートのつもりだった」って去り際の男らしさは、元夫よりよっぽど格好良いわ。
新署長に彼を持って来たのも上手いけども、看板を立てたとやって来た黒人青年良いなぁ。世間に関係無く仕事を全うする感じ。
だけど何より看板屋の青年よね。
何者でもないような存在感なのに、最初から慈悲の心しか持っていないような彼。
酷い目に遭いながら、最後まで。
彼の勇気ある優しさが無かったら、あの穏やかなラストにはならなかった。
悲惨なままだし、何一つ変わっていないのに。これから人を殺しに行こうって話しているのに、あんな爽やか。心を打つラスト。

脇役万歳!

先頭 表紙

2018-01-31 2018年1月にスクリーンで観た映画

2018年1月にスクリーンで観た映画

26本でした。ヒューマントラストシネマ渋谷の未体験ゾーンの映画の分多いです。

 ライオンは今夜死ぬ (原題 LE LION EST MORT CE SOIR)
 デヴィッド・リンチ:アートライフ (原題 DAVID LYNCH: THE ART LIFE)
 ゴーギャン タヒチ、楽園への旅 (原題 GAUGUIN - VOYAGE DE TAHITI)
○ロング,ロングバケーション (原題 The Leisure Seeker)
 ダークタワー (原題 THE DARK TOWER)
○デトロイト (原題 DETROIT)
 アランフエスの麗しき日々 (原題 LES BEAUX JOURS D'ARANJUEZ)
 OSIRIS/オシリス (原題 SCIENCE FICTION VOLUME ONE: THE OSIRIS CHILD)
 オール・アイズ・オン・ミー (原題 ALL EYEZ ON ME)
 黒い箱のアリス (原題 BLACK HOLLOW CAGE)
○ベロニカとの記憶 (原題 THE SENSE OF AN ENDING)
 ルイの9番目の人生 (原題 THE 9TH LIFE OF LOUIS DRAX)
 パディントン2(原題 PADDINGTON 2)
 ジオストーム (原題 GEOSTORM)
○はじめてのおもてなし (原題 WILLKOMMEN BEI DEN HARTMANNS)
○5パーセントの奇跡 〜嘘から始まる素敵な人生〜 (原題 MEIN BLIND DATE MIT DEM LEBEN)
 ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ! (原題 RENEGADES)
 シークレット・デイ (原題 EVERY SECRET THING)
 (r)adius ラディウス (原題 RADIUS)
 ショートウェーブ (原題 SHORTWAVE)
○希望のかなた (原題 TOIVON TUOLLA PUOLEN)
 キングスマン:ゴールデン・サークル (原題 KINGSMAN: THE GOLDEN CIRCLE)
◎アンダー・ザ・ウォーター (原題 QEDA)
 ジャコメッティ 最後の肖像 (原題 FINAL PORTRAIT)
○ブリムストーン (原題 BRIMSTONE)
 8年越しの花嫁 奇跡の実話

先頭 表紙

2018-01-31 ライオンは今夜死ぬ (原題 LE LION EST MORT CE SOIR)  デヴィッド・リンチ:アートライフ (原題 DAVID LYNCH: THE ART LIFE)

『ライオンは今夜死ぬ (原題 LE LION EST MORT CE SOIR)』

製作年 2017年
製作国 フランス=日本
配給 ビターズ・エンド
監督 脚本 諏訪敦彦
キャスト
Jean/ジャン=ピエール・レオ
Juliette/ポーリン・エチエンヌ
Marie/イザベル・ヴェンガルテン

邦画は殆ど見ないので、この監督の作品もあまり見ていない。
Yuki and Nina と Paris, Je T'Aime 位かな。
外国人監督が撮っても、日本の俳優が演じると邦画的になる。
逆はどうかな?と言う興味。
結果、やはり日本的だった。良いか悪いかは別として。

「お父さんの幽霊なら、怖くないね」と言うセリフが印象的だった。
死を演じるにあたって、死別した人や過去と向き合う。
今は亡き嘗て愛した人が現れても、怖くない。そう言う物なんだ‥
私も父の亡きがらと向き合っても哀しくは有っても怖くは無かった。
父をあちこちに感じたし、現れて欲しいと願った。
近しい人を亡くすのは、そう言う事だ。

死を演じられずに悩む役故か、Jean-Pierre Leaudの名優らしさが中々見られないのだけれど、最後の演技に集約されていたのだろうな。目は閉じなかったけれど。

そして、映画製作ワークショップに集まった子供たちを起用したと言う、ジャンにまとわりつく映画製作ごっこをしている少年少女たちが、自由で面白い。
子供時代、年齢性別関係無く興味をひくものを見つけては夢中になって遊んだのを思い出した。


『デヴィッド・リンチ:アートライフ (原題 DAVID LYNCH: THE ART LIFE)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ=デンマーク
配給 アップリンク
監督 ジョン・グエン 、 リック・バーンズ 、 オリヴィア・ネールガード=ホルム
キャスト
デヴィッド・リンチ

David Lynchが、作品を制作しながら、あるいはその作品を映し出されながら、ひたすら語るのだけれど、その作品たちが凄く魅力的で。
両親の人柄やエピソードも衝撃的で。
何を作っているんだろう。どうやって作っているんだろう。とただただ興味深く見ていました。
天才だと思う。凄くオリジナリティあふれる作品たち。
時に可愛らしくて時に残酷で。凄く斬新。

先頭 表紙

2018-01-30 ゴーギャン タヒチ、楽園への旅 (原題 GAUGUIN - VOYAGE DE TAHITI)  ロング,ロングバケーション (原題 The Leisure Seeker)

『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅 (原題 GAUGUIN - VOYAGE DE TAHITI)』

製作年 2017年
製作国 フランス
配給 プレシディオ
監督 エドゥアルド・デルック
脚本 エチエンヌ・コマール 、 トマ・リルティ
キャスト
Paul Gauguin/ヴァンサン・カッセル
Henri Vallin/マリック・ジディ
Tehura/ツイー・アダムス

Vincent Casselが良いなぁ。
赤貧で身体を怖し病んでいる限界感が溢れている。

それにしても、原住民の娘Tehuraは自分の価値、若さと美しさを良く知っている。
女に幸せを感じさせることが出来ない男の元からは去る。
それは凄く良い一族の考え方なんだろうけど、あれは手痛いなぁ。

あんなに幸せそうだったのに、愛だけじゃ駄目みたい。凄くリアリスト。


『ロング,ロングバケーション (原題 The Leisure Seeker)』

製作年 2017年
製作国 イタリア
配給 ギャガ
監督 パオロ・ヴィルズィ
原作 マイケル・ザドゥリアン
脚本 ステファン・アミドン 、 フランチェスカ・アルキブージ 、 フランチェスコ・ピッコロ 、 パオロ・ヴィルズィ
キャスト
エラ・スペンサー/ヘレン・ミレン
ジョン・スペンサー/ドナルド・サザーランド
ウィル・スペンサー/クリスチャン・マッケイ
ジェーン・スペンサー/ジャネル・モロニー
リリアン/ダナ・アイヴィ

美しいなぁ‥
長年連れ添い、今も尚愛しあっている老夫婦。
子供たちの心配を余所に、勝手に旅立った二人。行きつく先はまぁ、予想出来た。

夫の認知症に時にイラつき、時に傷付き、それでも陽気に。
きつい事も言うし、時には冷たいけれど、信頼関係が有ってこそ。
認知症を患いながらも知的で、優しいジョンも素敵。

前半は微笑ましく、ハラハラしながら見守るのだけれど、徐々にジョンの認知症に振り回される。
妻の初恋の相手に執着したり。
あれは、微笑ましく見えるけど、実際やられたらかなり腹立たしい。
人の美しい思い出を土足で踏み荒らさないで・・と思う。
でも二人はユーモラスよね。
妻の名前を忘れたり、他人と勘違いしたり、墓場まで持って行くつもりだった秘密を知らず暴露してしまったり。
まぁ、最悪の知りたくない過去でしたね。
本来だったら絶対に許せない所だけど、許したのは旅の最終目的地があそこだからよね。。

毎晩見るスライドが素敵。過去の思い出が切り取られている。
そう言えば、父も仕事の資料で史跡とか写して、残りで家族を写して、良く自宅のリビングで見せてくれた。
部屋暗くして、自分の目で見たのとは違うように見えるスライドを見てワクワクした。
部屋を暗くして、カシャって音で切り替わるあの感じ、好きだった。

尊厳死が有る。
でも誰もがプロデュースされた状態で受けられる訳じゃない。
医学の発達で人生は長くなった。だからこそ、自分の人生の終わらせ方を考えないといけないと思う。
残された方は、傷つくし、悩むし、悲しいけれど、私は、時間を掛けて受け入れた。

ただね、こういう、長く連れ添って色々有ったけど乗り越えて今も愛し合って居る夫婦・・って言うのを見せつけられると、耐えられずに逃げたしたことを責められている気になる。
首絞められても殴られても蹴られて、逃げ出してるんじゃない言われているみたいで、嫌なのよ個人的には。

先頭 表紙

2018-01-29 ダークタワー (原題 THE DARK TOWER)

『ダークタワー (原題 THE DARK TOWER) 』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督 ニコライ・アーセル
原作 スティーブン・キング
脚本 アキバ・ゴールズマン 、 ジェフ・ピンクナー 、 アナス・トーマス・イェンセン 、 ニコライ・アーセル
キャスト
ガンスリンガー/ローランド・デスチェイン/イドリス・エルバ
黒衣の男/ウォルター/マシュー・マコノヒー
ジェイク/トム・テイラー
アラ/キム・スヒョン


Matthew McConaugheyは味のある俳優になりましたよねぇ・・
とここ数年言っている気がする。
SFダークファンタジーでしょうか。
22年かけて完結させた7巻からなる大作が原作です。
映像化不可能と言われる壮大な世界観の原作が次々と映像化されていて、コレもその一つですが、映像技術の進歩の凄さを見せつけられますね。
勿論、俳優たちの表現力は必須ですが。
哀しみを秘めた少年ジェイクの目が良いです。
こういう続き物はふるわないと途中で打ち切られる事が多いので、願わくば最後ませ制作し、日本公開もしていただきたいですね。
今作は始まりの物語なので・・

先頭 表紙

2018-01-26 デトロイト (原題 DETROIT)  アランフエスの麗しき日々 (原題 LES BEAUX JOURS D'ARANJUEZ)

『デトロイト (原題 DETROIT)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ロングライド(提供:バップ、アスミック・エース、ロングライド)
監督 キャスリン・ビグロー
脚本 マーク・ボール
キャスト
ディスミュークス/ジョン・ボヤーガ
クラウス/ウィル・ポールター
ラリー/アルジー・スミス
フレッド /ジェイコブ・ラティモア
カール/ジェイソン・ミッチェル
ジュリー/ハンナ・マリー
カレン/ケイトリン・デバー
デメンズ /ジャック・レイナー
フリン/ベン・オトゥール
オーブリー/ネイサン・デイビス・Jr.

ラリー役のAlgee Smithが凄く良い。歌えなくなった歌手。
Algee Smithは俳優だけど、シンガーソングライターでもあるらしく、良い声…。
酷い目に遭い、大切な物を失い、あれほど夢見た歌手としてのステージに立てなくなった。
ずっと、歌ってラリーと思いながら観ていて、彼が聖歌を歌ったシーンは号泣でした。

大好きな友人が黒人な私には酷く辛い“デトロイト暴動”。
彼らが危険にさらされるのは嫌だし、あんな思いをさせたくない。

それにしても、この物語も真実とは言えない。
当事者たちの証言を元に作られた物語で、そこには必ず先入観や誇大や思い込みや湾曲が生まれるから。
酷い惨事が起きたのは、黒人がその犠牲になったのは事実だけれど。
いつか、タイムマシンと言う物が実現したら、こういう史実の確認だけでもして貰えない物かと思うわ。
Anthony Mackieも出ていたよ。


『アランフエスの麗しき日々 (原題 LES BEAUX JOURS D'ARANJUEZ)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ドイツ=ポルトガル
配給 オンリー・ハーツ
監督 脚本 ヴィム・ヴェンダース
原作 ペーター・ハントケ
キャスト
L'homme/レダ・カテヴ
La femme/ソフィー・セミン
L'écrivain/イェンス・ハルツ
Nick Cave/ニック・ケイヴ

相変わらず、練り込まれた脚本。

女性の方は夢見がちで冷静な男性はリアリストで凄く対比的。
その二人を見つめる作家。
彼の頭の中で産まれたキャラが、想像の中で意志を持ち会話している・・そんな風に見えました。

先頭 表紙

2018-01-26 OSIRIS/オシリス (原題 SCIENCE FICTION VOLUME ONE: THE OSIRIS CHILD)  オール・アイズ・オン・ミー (原題 ALL EYEZ ON ME)

『OSIRIS/オシリス (原題 SCIENCE FICTION VOLUME ONE: THE OSIRIS CHILD)』

製作年 2016年
製作国 オーストラリア
配給 カルチュア・パブリッシャーズ
監督 シェーン・アビス
脚本 シェーン・アビス 、 ブライアン・カチーア
キャスト
Lt. Kane Sommerville/ダニエル・マクファーソン
Sy Lombrok/ケレン・ラッツ

健気な美少女と、彼女とだけ心通わせるモンスターの図ははまる。

あの異形となった人たちにも、自我は有ったのだろうか‥それとも失っているのか。彼だけ特別なのか‥?
それともただ単に元の凶暴性の為の暴走なのか。

どうなんでしょうね。

父親が幼い娘を守るのは勿論当然と思うのですが、それ以外の一般人が見捨てられるのはどうかと思うわ。
そんなワンマン赦す社会は嫌な未来ね。

低予算らしい映画です。


『オール・アイズ・オン・ミー (原題 ALL EYEZ ON ME)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 パルコ=REGENTS
監督 ベニー・ブーム
脚本 ジェレミー・ハフト 、 エディ・ゴンザレス 、 スティーヴン・バゲトゥーリアン
キャスト
2PAC/ディミートリアス・シップ・ジュニア
ノトーリアスB.I.G./ジャマール・ウーラード
アフェニ・シャクール/ダナイ・グリラ
ジェイダ・ピンケット=スミス/カット・グレアム

ラップは嫌いじゃない。短い言葉で色々な事を表現する感じがポエミーだ。
ピタッとはまると聞いていて気持ちが良い。

だけど、短く言い切るからこそストレートで、喧嘩腰になると辛辣。
わざわざそんなにストレートに敵をあおらなくても‥と思う位。

黒人好きな私は、彼らが不当に扱われるのは辛いし、幸せでいて欲しいと思うのに、黒人の敵が黒人って悲しいわ。

だけどやっぱり、起きた事の真相は闇の中なのね。

先頭 表紙

2018-01-24 黒い箱のアリス (原題 BLACK HOLLOW CAGE)  ベロニカとの記憶 (原題 THE SENSE OF AN ENDING)

『黒い箱のアリス (原題 BLACK HOLLOW CAGE)』

製作年 2017年
製作国 スペイン
配給 クロックワークス
監督/脚本 サドラック・ゴンザレス=ペレジョン
キャスト
ロウェナ・マクドネル
ジュリアン・ニコルソン
エデ・リサンデル
マーク・ピゲネル

森の中に大きくて黒い立方体が落ちている。
こんな不条理な世界は結構好き。
何が起きているのかは解らないのだけれど、少女は不機嫌だし、家の作りは住み難そうだし、犬は人語に変換される装置を付けていて意思の疎通が出来ているし。
どうやら、現代よりちょっと科学文化は進んで居そうな感じ。
何が何だか分からなくて、落ち着かないし、うずうずする。

どうやら、起ころうとしている絶望的何かを止めようとしているのだけれど、それは上手くいかなくて。
不機嫌ながら、少女は戦っている。過去の自分と一緒に。大嫌い!と言ったパパを守る為に?

どういう経緯でそれが現れたのか、分からないけれど、二人で挑めば、何をしても好転しなかった未来を変えられるかもしれない。
変えられるのかな・・変わったら良いね‥

出来る事なら、私も変えたいよ。


『ベロニカとの記憶 (原題 THE SENSE OF AN ENDING)』

製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ロングライド
監督 リテーシュ・バトラ
原作 ジュリアン・バーンズ
脚本 ニック・ペイン
キャスト
トニー・ウェブスター/ジム・ブロードベント
ベロニカ・フォード/シャーロット・ランプリング
スージー・ウェブスター/ミシェル・ドッカリー
セーラ・フォード/エミリー・モーティマー
エイドリアン・フィン/ジョー・アルウィン
マーガレット・ウェブスター/ハリエット・ウォルター
若き日のトニー/ビリー・ハウル
若き日のベロニカ/フレイア・メーバー

切ないなぁ‥ベロニカの人生。
彼女がクールなのも、思わせぶりなのも、自分と正反対の母親のせい。
探していたのかもしれない。母親に魅了されずに自分だけを見てくれる相手を。
それを見極めようと慎重になっていたのかもしれない。
帰りの車の中でママを誉められた時、ジョークで返した運転中のパパの横で、無言だった彼女はどんな表情をしていたんだろう。

トニーがどうだったかは分からない。でもエイドリアンはそう言う意味で最悪の相手になった訳で、彼の取った行動は、最後の最後でそうだったのか‥と思うけれど。
歴史の授業の何気ないやり取りのエピソードがとても深く深く意味を持って来る。

私達は歴史を知る事が出来ない。こうだったのではないかと推測するだけ。
皆自分の都合の良いように推測し、語る。
歴史に関わる者として、そこは否定できない。
だからこそ知りたいと思う。

トニーは、ぎりぎり知る事が出来た。
自分の出した手紙が親友に何をしたか。
そしてベロニカの背負った物。遺品を渡さないと決めた彼女の思い。
想像以上にヘビーだったけど。
彼女の絶望を思うと、とても胸が痛い。

先頭 表紙

2018-01-23 ルイの9番目の人生 (原題 THE 9TH LIFE OF LOUIS DRAX)   パディントン2(原題 PADDINGTON 2)

『ルイの9番目の人生 (原題 THE 9TH LIFE OF LOUIS DRAX)』

製作年 2015年
製作国 カナダ=イギリス
配給 松竹
監督 アレクサンドル・アジャ
原作 リズ・ジェンセン
脚本 マックス・ミンゲラ
キャスト
ジェイミー・ドーナン
サラ・ガドン
エイダン・ロングワース
オリヴァー・プラット
アーロン・ポール

世の中には、儚げで、健気で、男心を刺激して守ってあげたくなるような女性が居る訳です。無敵だと思うのです。
好きな相手がそういう人に惚れたら、それはもうどうしようもないのです。
だってどんなに頑張っても、たとえそれが仮面で、それを暴いたとしても、その時点で自分は守ってあげたいような女性じゃないんだから。
私の好きなコミックのヒロインが「泣いている方が可哀想だって思うな!」って叫んで戦うのですが、彼女は格好良いけど一途で健気だった・・
異性には中々伝わらないけどね。

兎に角、この映画を見てそんな事を思い出していた。

例え始まりはわざとじゃなくても、そう言う容姿に生まれついて、それに慣れてしまったら、それを最大限利用するようになっても不思議はない。
色々な事が得意な人がいて、その人はそう言う同情を引き出すのが特技なのだとしたら、そしてその技を日々磨いて努力していたら、それは責められないのではないかと思う。

だって、隙無く可愛く。儚げで健気に・・なんて、やれって言っても私は無理だ。
可愛いって、その為に努力を惜しまないから成し遂げられている才能なんだと思うわ。

まぁ、寄って来た異性は兎も角、それ以外の人を巻き込み被害を出しちゃダメだけど。

これは、ファンタジーとかSFとかじゃなくて、そう言う昼メロ的なちょっと怖い話でした。
だけど、作り方が上手い。

目を開けた先に幸せが訪れますように。
良い人に守られていたね‥その人が遺してくれた人に愛されていて良かった・・・


『パディントン2(原題 PADDINGTON 2)』

製作年 2017年
製作国 イギリス=フランス
配給 キノフィルムズ/木下グループ
監督 ポール・キング
原作 マイケル・ボンド
脚本 ポール・キング 、 サイモン・ファーナビー
キャスト
ヒュー・ボネビル
サリー・ホーキンス
ヒュー・グラント
ブレンダン・グリーソン
ベン・ウィショー

ドジだけど運だけは良い、憎めないパディントン。
今回も可愛い♪
Ben Whishawの声もぴったり♪
そしてルーシーおばさんの格好良さに惚れ惚れしますね。
良い子に育てた事からも分かります。

最後は全員Happyってお約束な展開なので安心して見られます。

そう言えばHugh Bonneville演じるブラウンさんの吹き替えは古田新太さんなんですよね・・
まぁ、洋画を吹き替えでは見ないけど。
例え字幕がどうしてそう訳した?って訳でも。

冠さんが吹き替えをしていたとしても、映画は字幕で見ます。・・・後でDVD買って声だけ聞き倒すとは思うけど。

先頭 表紙

2018-01-19 ジオストーム (原題 GEOSTORM) はじめてのおもてなし (原題 WILLKOMMEN BEI DEN HARTMANNS)

『ジオストーム (原題 GEOSTORM)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
監督 ディーン・デヴリン
脚本 ディーン・デヴリン 、 ポール・ギヨー
キャスト
Jake Lawson/ジェラルド・バトラー
Max/ジム・スタージェス
Sarah Wilson/アビー・コーニッシュ
Ute Fassbinder/アレクサンドラ・マリア・ララ
Cheng/ダニエル・ウー
Hernandez/エウヘニオ・デルベス
Leonard Dekkom/エド・ハリス
Andrew Palma, President of the U.S.A./アンディ・ガルシア

何だろうな‥ベテランにお金掛け過ぎたのかな?
物語の軸となる兄弟の弟がイメージに合わない・・と言うか、表情がシリアス向けじゃない。
にやけて居るみたいに見えるの。彼女とのやり取りの時は良いとしても、お兄ちゃんとのやり取りの時に馬鹿にしているように見える。
兄役のGerard Butler真剣なのに。

Gerryは、こういう夫としては落第だけど、良いパパ、良い仕事人な役が増えた。
個人的にはTimelineのインテリマッチョな考古学者Andre Marekが一番好きなので、ちょっと残念。繊細な役も上手いんですよ。

この手の地球終末物は語りつくされた感が有り目新しさは無いし、脚本も甘いと思う。
それぞれの人物像が浮かんでこないしね。
吹き替えとか、日本人の曲起用とかはその穴埋めか?

ただ、メキシコに感謝します。と思わず言ってしまいそうになるのは認めます。



『はじめてのおもてなし (原題 WILLKOMMEN BEI DEN HARTMANNS)』


製作年 2016年
製作国 ドイツ
配給 セテラ・インターナショナル
監督/脚本 サイモン・バーホーベン
キャスト
アンゲリカ・ハートマン/センタ・バーガー
Dr.リヒャルト・ハートマン/ハイナー・ラウターバッハ
フィリップ・ハートマン/フロリアン・ダーヴィト・フィッツ
ゾフィ・ハートマン/パリーナ・ロジンスキ
Dr.タレク・ベルガー/エリヤス・エンバレク
ディアロ・マカプリ/エリック・カボンゴ
Dr.サーシャ・ハインリヒ/ウーヴェ・オクセンクネヒト
ハイケ・ブロジャー/ウルリケ・クリーナー


Eric Kabongoが良いなぁ‥素朴で、純真で。だけど過去は壮絶で、良くここまで汚れなかった物だと感心する。

家族は問題だらけで、それぞれイタい。
特にパパは中年の危機を通り越した年齢で、何に縛られているんだか‥
衰えていく知性と容姿。若い世代に嫉妬し、必死で若ぶり、若い女性に受け入れられる事で、老いを否定しようとしている。パトロン狙いなのに。
ママは老いを受け入れているけれど、慈善事業に走る典型的な有閑マダム。

でも、難民を受け入れる・・と言う決断は上出来だった。家族の為にも。

coolぶりたい少年にあんな凝ったMV作らせるだけあって、挿入する音楽のセンスは秀逸。サントラが欲しい。
ラストの少年のDJも将来有望ね。

先頭 表紙


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