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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2017-10-24 バリー・シール/アメリカをはめた男 (原題BARRY SEAL)
2017-10-19 猿の惑星:聖戦記グレート・ウォー (原題 WAR FOR THE PLANET OF THE APES) と ナミヤ雑貨店の奇蹟
2017-10-13 エタニティ 永遠の花たちへ(原題ÉTERNITÉ)
2017-10-12 さよなら、ぼくのモンスター(原題CLOSET MONSTER)  と ブラッド・スローン(原題Shot Caller)
2017-10-06 ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)
2017-10-05 スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)  と オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD)
2017-10-03 汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)  と ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)
2017-10-01 ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)
2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画
2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)


2017-10-24 バリー・シール/アメリカをはめた男 (原題BARRY SEAL)

『バリー・シール/アメリカをはめた男 (原題BARRY SEAL)』

製作年2017年
製作国アメリカ
配給東宝東和
監督/ダグ・リーマン
脚本/ゲイリー・スピネッリ
キャスト
Barry Seal/トム・クルーズ
Monty Schafer/ドーナル・グリーソン
Lucy Seal/サラ・ライト

アメリカをはめた男・・と言うよりは、誘われるままに、好奇心のままに動いた実直で有能な男・・と言う感じです。
利用価値が有りそうだから泳がしている感が終始あります。

Tom Cruiseがいつもより普通の人?を演じていて、新鮮。
その姿はやっぱり好感のもてる男性。
義弟への対応なんて、本当に真面目です。夫婦揃って。
ラストで車のエンジンをかける時の気配りとかね。善人そのもの。

でも、現実は物語の用に甘くは無い。
家族が狙われないように逃げ隠れせずにキチンと責任を果たす姿は、ブラッドスローン(Shot Caller)の自己犠牲の姿と重なります。

でも誰もが、お金の置き場に困ってみたいと思ったでしょうね。

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2017-10-19 猿の惑星:聖戦記グレート・ウォー (原題 WAR FOR THE PLANET OF THE APES) と ナミヤ雑貨店の奇蹟

『猿の惑星:聖戦記グレート・ウォー (原題 WAR FOR THE PLANET OF THE APES)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
監督 マット・リーヴス
脚本 マーク・ボンバック 、 マット・リーヴス
キャスト
シーザー /アンディ・サーキス
大佐 /ウディ・ハレルソン
バッド・エイプ/ スティーヴ・ザーン
モーリス/ カリン・コノヴァル
ノバ /アミア・ミラー
ロケット/ テリー・ノタリー

昔見た猿の惑星が怖くてトラウマになっています。
その違和感が何となく分かった。
猿が話しても、馬に乗っていても、違和感が有っても受け入れられる。
洋服を着ていたとしても。体型が、歩き方が、猿だからね。
でも、昔のはそうじゃ無い。完全な二足歩行で、人間の投身で、流暢に話す。
人間の身体に猿の顔を載せた違和感。
人間が、猿になる。それが怖かった。
大佐が恐れて手を下したように。人間は違う者になる事を恐れたんだね。

でも一番の脅威は人間でも猿でも無く、自然だった。
それに対応出来る方が生き残る。
地球が選んだんだ。成す術もない。

Andy SerkisはROTRのゴラム役でこう言う役の一人者の称号を不動のものにしたね。
とても頼もしく凛々しい。他の猿たちと違って表情が豊かだ。

そして、何の為に存在しているのか分からない人間の少女。
彼女は、天使だったな‥
誰にとっても、天使としての作用しかしていない。
可愛かった〜

だけど、今最初の猿の惑星を見ても、やっぱり怖いと思う。
化学の力で越えてはいけない一線ってやっぱりあるんだと思う。


『ナミヤ雑貨店の奇蹟』


監督/廣木隆一
原作/東野圭吾
脚本/斉藤ひろし
キャスト
敦也/山田涼介
浪矢雄治/西田敏行
田村晴美/尾野真千子
翔太/村上虹郎
松岡克郎/林遣都
皆月暁子/成海璃子
セリ/門脇麦

原作が面白いから久しぶりに見た邦画なんですけど・・・
分かっていたんだけど、原作で自分が作り出したイメージのままにしておけばよかったなぁ‥
誰かが凄く下手って訳じゃないんだけど、後半は特に。
だけど、あちこちに見える強引さが、原作に頼ってるでしょ?って展開の見せ方の弱さ?を感じるから入りこめない。
勿体無い。

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2017-10-13 エタニティ 永遠の花たちへ(原題ÉTERNITÉ)

『エタニティ 永遠の花たちへ(原題ÉTERNITÉ)』

製作年2016年
製作国フランス=ベルギー
配給キノフィルムズ
監督トラン・アン・ユン
原作アリス・フェルネ
キャスト
ヴァランティーヌ/オドレイ・トトゥ
マチルド/メラニー・ロラン
ガブリエル/ベレニス・ベジョ
アンリ/ジェレミー・レニエ
シャルル/ピエール・ドゥラドンシャン

ストーリーに沿った物語が有る訳じゃない。
ひたすら美しく切り取られた場面場面の連続。

幸せや、不幸。
豪華な屋敷や美しい庭で生きる美しい人々の、受け継がれていく命。
それを切り取っている。

女の一生。がテーマかな。
美しく育て、妻に娶られ、沢山の子供を産み、子どもを、家族を愛し花のように笑って居る事を求められる。
嘆けば周囲が皆で支えてくれる。
ある意味、女が無知で幸せな時代。良家に産まれ、美しく育ったからこそ得られる幸せだけど。
そして幸せな事だけじゃないんだろうけど。

愛する夫が目の前で溺れていても、妻のするべきことは危険を冒して海に飛び込むことじゃなく、子どもたちを安全に家に連れ帰る事。
救けに行ったらきっとはしたないとか言われちゃうんだろうな。

その女たちの一生は更に代が進み、現代にも及ぶ。
子供を産み育てる事の大切さ、美しさの物語でも有るのかな。

彼女たちの誰かが先の時代で、立ち上がり、はみ出してくれたおかげで、今の私たち女性の一生は多岐にわたり選択肢に溢れている。

幸せを感じるのは難しくなったかもしれない。
でも、ありがとう・・だな。

兎に角誰もが美しく、絵になります。

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2017-10-12 さよなら、ぼくのモンスター(原題CLOSET MONSTER)  と ブラッド・スローン(原題Shot Caller)

新宿 シネマカリテで、父親と息子がテーマの映画を二本

『さよなら、ぼくのモンスター(原題CLOSET MONSTER)』

製作年2015年
製作国カナダ
配給ポニーキャニオン
監督ステファン・ダン
キャスト
Oscar Madly (18)/コナー・ジェサップ
Peter Madly/アーロン・エイブラムス
Buffy/イザベラ・ロッセリーニ

監督のStephen Dunnはゲイであることを公言しているそうです。
そしてコレは半自叙伝だとか。
ゲイの人はゲイの人が分かるのだそうですが、コナーは自分は自覚していないの。ダダ漏れに溢れだしているんだけど。
だけど、幼い頃からそのワードが耳に入り心に引っかかっている。
それはマイナスなイメージで。
父親は息子のその片鱗に怯えている。

思春期の少年たちが、ゲイを自覚する良作な映画は色々有るけれど、これもまた名作です。

幼い頃目撃してしまった事件のトラウマから、自分の中に有る恐怖。
自分自身が受け入れられない。だけど視線はいつも彼を追って居て、彼が女の子に見せる態度にショックを受ける。
もう、恋する乙女そのものですから。可愛いのよ。

ワイルダーは多分性の垣根を越えられる子なんだろうけど、あの思わせぶりな発言の数々は、罪ね。裏切らないし、優しいけど。

認められなくて、でも愛しくて、優しさも哀しくて、戸惑って。
父親の事とか、母親の事とか、進路の事とか、親友のハムスターの事とか。
思春期の悩みは多い。

ハムスターが良い味出しているのだけれど、若すぎて気が付かない、父親の苦しみを、親の優しさを、静かに語りながら、去って行くラスト、良いです。
今は、理解出来なくても良い。いつか分かるから。許せるかもしれないから。
振り上げた棒の行き先が、憎しみだけじゃない、父への思いを物語っていた。

ゲイは、まだまだ市民権を得ていないのね‥哀しい事だわ。



『ブラッド・スローン(原題Shot Caller)』

製作年2016年
製作国アメリカ
配給松竹メディア事業部
監督/脚本リック・ローマン・ウォー
キャスト
ジェイコブ/マネー/ニコライ・コスター=ワルドー
カッチャー/オマリ・ハードウィック
ショットガン/ジョン・バーンサル

甘いマスクのNikolaj Coster Waldauの、エリートなスーツ姿からマッチョで残忍なギャングのトップの頼もしい姿まで堪能できる映画です。

なのに、息子の手紙を読んで見せるあの可愛い笑顔。
こんな自己犠牲が出来る父親、夫が居る?
・・・と言うより、自分を赦せないのね。
不注意で起こした事故を。赦す気が無いのね。

でも、お互い飲酒を解った上で同乗したのに、そこまでドライバーを責められるの?
そして罪を悔いた善良な市民を、あんなに残忍な殺人者に育て上げる刑務所の存在意味は?

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2017-10-06 ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)

『ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)』

製作年2017年
製作国アメリカ
配給20世紀フォックス映画
監督セオドア・メルフィ
原作マーゴット・リー・シェッタリー
脚本アリソン・シュローダー 、 セオドア・メルフィ
キャスト
Katherine G. Johnson/タラジ・P・ヘンソン
Dorothy Vaughan/オクタヴィア・スペンサー
Mary Jackson/ジャネール・モネイ
Al Harrison/ケビン・コスナー
Vivian Mitchell/キルスティン・ダンスト

才能は授かりものだから本人の意志とは関係無いのだけれど、どんな環境であれそれを伸ばしたり、逆境の中突き進めるのは、本人の資質と周囲のサポートだと思う。

主人公の三人の女性は三人三様の才能を持ち、そしてそれぞれ女性としてもチャーミング。
あんなに幸せにな二度目の結婚も有るんだな‥

数字馬鹿の上司ハリソンは、彼女の才能を認めながら置かれている環境に気が付かない。
それが凄くもどかしい。黒人が非白人用と書かれた物しか使用でき無い環境。それがどう部下に影響しているのか見えていない。
え。何でそんな事しているの?くらいの感想なんだろうな。
キャサリンもそう言う差別を受けて来ているから、訴えもしないしね。
だけど、知ってからが早かった。
こういう、相手の才能だけでしか評価しない人、結構好きです。
肌の色とか、容姿とか、性別とか、性癖とか、偏見にすら全然興味ないんだろうな。

宇宙飛行士ジョン・グレンの存在も大きい。
彼も全く偏見も差別も持っていない。純粋過ぎてビックリする。あの無垢さが格好良い。

そして自分たちの才能で、主張で、行動で、道を切り開いて歴史を変えた彼女たちは最高に格好良い。

それにしてもKevin Costner老いて尚格好良いなぁ‥
Octavia Spencerは引っ張りだこですね。

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2017-10-05 スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)  と オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD)

『スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ポニーキャニオン
監督/脚本/ダニエル・シャイナート 、 ダニエル・クワン
キャスト
メニー /ダニエル・ラドクリフ
ハンク/ ポール・ダノ
サラ /メアリー・エリザベス・ウィンステッド

とても不思議です。メニーは何なのか。何を体現した物なのか。まったく分かりません。
現実逃避では無かった。びっくり。

うんちとか、おならとか、肛門期の幼児が好む言葉たちを五味氏の絵本のように遠慮なく活躍させ、そこに思春期の男子の好きそうなワードを加えて。
そこから巻き起こる出来事は凄く奇妙なのに、何故か優しくて詩的で。

男二人の冒険が、凄く魅力的でいつまでもそうして居たいような気さえしてくる。
現実社会を垣間見た時の違和感の凄さ。

皆が見守る中のラストで、女の子が凄く笑って居る素直さ。
下品でお下劣なのだけれど、男の子の本質で、哲学的ですらある。

凄いです。


『オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD』


製作年 2016年
製作国 セルビア=イギリス=アメリカ
配給 ファントム・フィルム
監督/脚本/ エミール・クストリッツァ
キャスト
Kosta /エミール・クストリッツァ
Nevesta /モニカ・ベルッチ
Milena /スロボダ・ミチャロヴィチ

Emir Kusturicaの作り出す世界は全く読めない。
どのキャラも想像の上を行く個性を持つし、良心とか、常識とかに捕らわれていたら置いて行かれる。
人間を噛む大時計や、毎日鏡に向かって飛びながら卵を産む鶏にも驚かない。
変わり者のコスタを笑う人の方が馬鹿にされる温かさ。
だけど容赦しない展開。
笑えるけど、笑っている次の瞬間には、もう開いた口が塞がらなくなる。
まったく飽きないのです。
そして今回も、ウンザウンザを踊るのね。

作中に織り込まれた寓話をもっと知っていたらもっと楽しいのだろうと思います。

そう言えば、アンダーグラウンドでバックドロップシンデレラのペリー来航渉さんと一緒にのトークイベントをして下さった方がこの作中にもそう言う物が含まれているのか‥と気にされていたけれど、コレを先に見ていたのだろうか‥?
そうだとしたらあの疑問はもっともね。

川を流れる花嫁・・が好きみたい。

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2017-10-03 汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)  と ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)

今日の映画は祖父から代々受け継いだ血筋に翻弄されるそれぞれの主人公の男のお話。

『汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ベルギー
配給 エタンチェ
監督 アルチュール・アラリ
脚本 アルチュール・アラリ 、 ヴァンサン・ポワミロ 、 アニエス・フーヴル

キャスト
ピエール・ウルマン/ ニールス・シュネデール
ガブリエル(ギャビー)・ウルマン/ アウグスト・ディール
ジョゼフ・ウルマン /ハンス・ペーター・クロース
ラシッド /アブデル・アフェド・ベノトマン
ルイザ /ラファエル・ゴダン
ゴパール /ラグナト・マネ

冒頭が中々ショッキング。
以降、特に終盤、手、気を付けて〜と観ていてびくびくしました。
衝撃的で、幻想的で、象徴的。あれは現実なのか、作り出された記憶なのか。
誰の話と一致するのか、興味深い。

その衝撃的な事故の後、あまりに対照的な人生を送った兄弟。
そしてその息子たち。
あまりに違う人生を送り過ぎていたから寛容になれたのかもしれない。
安定して裕福だけれど、持病を持っていて、会社の行く末を案じて父と対立するギャビーは決して幸せに浸かって生きて来た訳じゃない。
ピエールに情が沸いて上手くいかなくなるのではないかとずっとハラハラする。

それにしても、感心するのは、性根の腐った悪党が一人もいない事。
事件は起こるし、ダイヤモンドを扱うテーマなのに、蹴落としたり、陥れたり、利用したり・・じゃない。
インド人のゴパール、そこでいう事はそれ?って思うくらい。
だからこそ、自分が許せなくなる。そこに居られなくなる。
何て皆馬鹿正直なんだ‥


『ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)』

製作年 2016年
製作国 ドイツ=オーストリア
配給 キノフィルムズ・木下グループ
監督 クリス・クラウス
キャスト
Totila Blumen /ラース・アイディンガー
Zazie Lindeau /アデル・エネル
Balthasar Thomas/ ヤン=ヨーゼフ・リーファース
Hannah Blumen/ ハンナ・ヘルツシュプルング

哀し過ぎる。
生きるのが下手な二人。もう・・特にトト。彼の周囲も哀し過ぎる。

生まれた家はどうしようもない。先祖のしたことが末代まで祟る?それはその子孫次第なんだろうな‥彼を見ていてそう思った。
ナチの家に生まれた。祖父はホロコースト実行戦犯だった。
それを受け入れてそのように生きる家族。
その中で、一人、恥、悔い、ホロコーストの研究に人生を捧げる。
彼の性格で、この血筋は辛すぎる。真面目で、誠実。本気過ぎて周囲から浮きながら、円形脱毛症になり、インポテンツになり、それでも愛する妻と夫婦でいる為に用意した解決策が・・
もう、馬鹿じゃないの。と言いたくなるくらい自分自身を苦しめてる。

そんな彼が、嫌いじゃない。愛しい位だ。
だから奥様も、彼の為に受け入れたのね。健気で、痛々しくて、哀しい・・

そして出会ったザジは最初病的な位かしましくて。
でも解る。興奮していたよね。どう接したら良いのか、持て余して。
自分が普通に暮らし生きて居る事への罪悪感。何と呼んで良いか解らない感情に苦しんで来たんだろうな‥
だから近付いた。何が見つかるのか、何を感じるのか解らないまま。
そのまま生きる事が出来なかった彼女の不器用さも好き。

そして最後の嘘もね。
あの子、養女が指摘するまでも無く、どう見ても3歳じゃないでしょ。

最悪な出会い。最悪な関係。だけど。お互いが、お互いで良かったね‥と思える。
この脚本は凄いな。

先頭 表紙

2017-10-01 ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)

『ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 クロックワークス
監督 ジョニー・マーティン
脚本 ジョン・マンキーウィッツ
キャスト
John/ ニコラス・ケイジ
Teena /アンナ・ハッチソン
Jay Kirkpatrick /ドン・ジョンソン
Agnes /デボラ・カーラ・アンガー
Bethie /タリタ・ベイトマン
Marvin /ジョシュア・ミケル
Breen /マイケル・パパジョン

この弁護士、CHICAGOのBilly Flynnを思い起こさせます。
彼自身が悪な訳じゃない。弁護士と言う仕事が出来る事を知りつくし行使している。
味方にしたら心強いけど、敵にしちゃいけない奴。
少なくとも正義ではない。真実を好きに作り上げられちゃう人。恐ろしいわ。
こういう相手を、新人弁護士が論破する法廷物ではない。
あまりにも弱い正義。

悠長な事はしていられない。彼らは野に放たれて反省の色は無いし、母娘は精神的に参っているし。

あの日バーでジョンに偶然会っていた事は、この母娘にとってとんでもなく幸運だった。
でもね、ただ排除するなんて甘い。肉体的苦痛も精神的苦痛も返してあげて欲しい。
股間打ち抜いてから間を置いて、脳天打ち抜く位して欲しかった。

個人的には、法が裁かない犯人に、相応の然るべき終身刑を自宅に監禁して与えた某映画の手法が好きよ。
一言も話さず、ただ食事だけは与え続ける。残酷だけど、相応の罪を起こして償わなかったのだから。


逃げ出さなかったBFくんにも感心した。本気だったんだなぁ‥って。

先頭 表紙

2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画

2017年9月にスクリーンで見た映画

20本でした

☆ポルト(原題 PORTO)
 スクランブル(原題 OVERDRIVE)
 プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)
 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)
 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)
 サーミの血(原題 Sameblod)
 アフターマス(原題 AFTERMATH)
○50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)
○あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)
○アンダーグラウンド(原題 Underground)
 あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE)
 ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11)
 僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)
○アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK)
 セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)
 エル ELLE(原題 ELLE)
 ギミー・デンジャー(原題 GIMME DANGER)
 ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(原題 A STREET CAT NAMED BOB)
 ザ・ウォール(原題 THE WALL)
 パターソン(原題 Paterson)

今月は2回大阪方面に行ったし、舞台もライブも結構行ったけど、観たい映画は大体は見られたかな。

先頭 表紙

2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)

『ポルト(原題 PORTO)』

製作年 2016年
製作国 ポルトガル=フランス=アメリカ=ポーランド
配給 コピアポア・フィルム(提供:マーメイドフィルム)
監督 ゲイブ・クリンガー
脚本 ラリー・グロス 、 ゲイブ・クリンガー
キャスト
ジェイク・クリーマン/ アントン・イェルチン
マティ・ヴェルニエ/ ルシー・ルーカス
ジョアン/ パウロ・カラトレ
マティの母 /フランソワーズ・ルブラン
マドレーヌ /レオノール・ブルナー
レオノール /レオノール・コルデス

私はAnton・Yelchinが大好きでした。来日する度に会いに行ったし。
なので、客観的に見れているかどうか分からないのです。
ただ、Antonへの愛を感じる映画でした。凄く凄く。

愛する人を勝ち取ったはずなのに、結婚に踏み込めない妙齢の女性と、生きる意味を見いだせない一人ぼっちの青年。

シャイな彼が彼女を見つけ、目を放せなくなった。
そんな彼の視線に気が付き、余裕を見せて受け入れた彼女。

彼らの夜は完璧だったのか‥?全く知らずに惹かれあったからこそ、正直に求め合えたのかな?
兎に角、忘れられない夜になった。美しい思い出になった。
何も無かったジェイクにはたった一つの大切な思い出。
だけど、マティはその日に心を残しながら、前に進んで行く。
女の方が冷静なんだろうけど、心を残して別の人と上手くやって行くのは難しいわよね。
なるべくして・・・って行く末。

ああいう、大人の余裕?見せつけて、怒らないでにやにや笑ってのらりくらりと曖昧にする男は嫌いだ。
大事に思われていると思えない。
物足りなくなればなるほど、あの夜を思い出しただろうな。

交差して別れた二人の行く道が、それぞれあまり幸せに見えなくて、やつれ、彷徨うジェイクは本当に、悲しい。

だけど、あの夜が有る。
心の大切な所にしまってある、素敵な思い出。

永遠に止まったような時間。見つめ合う。2人寝転がって向かい合ったままずっとずっと永遠に。

とてもポエミーで美しい映画です。

Antonはそんな瞬間有ったかな。車に押しつぶされる短くて長い数分間、何を思ったかな。
出生から亡くなるまでの波乱に満ちた27年間。沢山の大切な思い出が、彼の最期を彩ってくれて居たら良いな。

見つめあう二人のラストを見ながら、初めてAntonに会った時を思い出していた。
初来日で、車を降りて、目を真ん丸にして真直ぐにこっちに歩いてきた彼を思い出した。

コレを持って、こっちに来て、言われるままに素直に従って居た彼は初々しくて、これから沢山の作品に出演し、素晴らしい俳優になって行くだろうと思った。

Antonの訃報を聞いてから数か月の間の私は、彼女とのあの夜を思い彷徨う病んだジェイクみたいだったかもしれないな。

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