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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画
2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)
2017-09-27 スクランブル(原題 OVERDRIVE) と プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)
2017-09-26 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)
2017-09-22 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)
2017-09-20 サーミの血(原題 Sameblod) と アフターマス(原題 AFTERMATH)
2017-09-19 50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)  と あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)
2017-09-18 アンダーグラウンド(原題 Underground)
2017-09-13 あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE) と ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11) と 僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)
2017-09-12 アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK)  と セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)


2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画

2017年9月にスクリーンで見た映画

20本でした

☆ポルト(原題 PORTO)
 スクランブル(原題 OVERDRIVE)
 プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)
 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)
 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)
 サーミの血(原題 Sameblod)
 アフターマス(原題 AFTERMATH)
○50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)
○あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)
○アンダーグラウンド(原題 Underground)
 あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE)
 ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11)
 僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)
○アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK)
 セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)
 エル ELLE(原題 ELLE)
 ギミー・デンジャー(原題 GIMME DANGER)
 ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(原題 A STREET CAT NAMED BOB)
 ザ・ウォール(原題 THE WALL)
 パターソン(原題 Paterson)

今月は2回大阪方面に行ったし、舞台もライブも結構行ったけど、観たい映画は大体は見られたかな。

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2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)

『ポルト(原題 PORTO)』

製作年 2016年
製作国 ポルトガル=フランス=アメリカ=ポーランド
配給 コピアポア・フィルム(提供:マーメイドフィルム)
監督 ゲイブ・クリンガー
脚本 ラリー・グロス 、 ゲイブ・クリンガー
キャスト
ジェイク・クリーマン/ アントン・イェルチン
マティ・ヴェルニエ/ ルシー・ルーカス
ジョアン/ パウロ・カラトレ
マティの母 /フランソワーズ・ルブラン
マドレーヌ /レオノール・ブルナー
レオノール /レオノール・コルデス

私はAnton・Yelchinが大好きでした。来日する度に会いに行ったし。
なので、客観的に見れているかどうか分からないのです。
ただ、Antonへの愛を感じる映画でした。凄く凄く。

愛する人を勝ち取ったはずなのに、結婚に踏み込めない妙齢の女性と、生きる意味を見いだせない一人ぼっちの青年。

シャイな彼が彼女を見つけ、目を放せなくなった。
そんな彼の視線に気が付き、余裕を見せて受け入れた彼女。

彼らの夜は完璧だったのか‥?全く知らずに惹かれあったからこそ、正直に求め合えたのかな?
兎に角、忘れられない夜になった。美しい思い出になった。
何も無かったジェイクにはたった一つの大切な思い出。
だけど、マティはその日に心を残しながら、前に進んで行く。
女の方が冷静なんだろうけど、心を残して別の人と上手くやって行くのは難しいわよね。
なるべくして・・・って行く末。

ああいう、大人の余裕?見せつけて、怒らないでにやにや笑ってのらりくらりと曖昧にする男は嫌いだ。
大事に思われていると思えない。
物足りなくなればなるほど、あの夜を思い出しただろうな。

交差して別れた二人の行く道が、それぞれあまり幸せに見えなくて、やつれ、彷徨うジェイクは本当に、悲しい。

だけど、あの夜が有る。
心の大切な所にしまってある、素敵な思い出。

永遠に止まったような時間。見つめ合う。2人寝転がって向かい合ったままずっとずっと永遠に。

とてもポエミーで美しい映画です。

Antonはそんな瞬間有ったかな。車に押しつぶされる短くて長い数分間、何を思ったかな。
出生から亡くなるまでの波乱に満ちた27年間。沢山の大切な思い出が、彼の最期を彩ってくれて居たら良いな。

見つめあう二人のラストを見ながら、初めてAntonに会った時を思い出していた。
初来日で、車を降りて、目を真ん丸にして真直ぐにこっちに歩いてきた彼を思い出した。

コレを持って、こっちに来て、言われるままに素直に従って居た彼は初々しくて、これから沢山の作品に出演し、素晴らしい俳優になって行くだろうと思った。

Antonの訃報を聞いてから数か月の間の私は、彼女とのあの夜を思い彷徨う病んだジェイクみたいだったかもしれないな。

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2017-09-27 スクランブル(原題 OVERDRIVE) と プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)

『スクランブル(原題 OVERDRIVE)』

製作年 2017年
製作国 フランス=アメリカ
配給 ギャガ
監督 アントニオ・ネグレ
製作 ピエール・モレル
脚本 マイケル・ブラント 、 デレク・ハース
キャスト
Andrew Foster /スコット・イーストウッド
Stephanie /アナ・デ・アルマス
Garrett Foster /フレデリック・ソープ

クラシックカー好きな人は、ただそれだけでワクワクするんじゃないかな?
興味無い人は、で?って思いそうだけど。

だって、彼ら車泥棒よ?正義でも何でもなく。
相手が悪党だから良いの?
物が車だと、急に男のロマン的なものに置き換えられちゃうけど。

それに、実は綿密な計画の下・・かも知れないけど、むしろ計画通りに行った事の方が驚きだわ。

フォスター兄弟以外キャラが立っていないしね。その分二人は魅力的なのかもだけど。


『プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ベルギー
配給 ファントム・フィルム
監督 レベッカ・ズロトヴスキ
脚本 レベッカ・ズロトヴスキ 、 ロバン・カンピヨ
キャスト
ナタリー・ポートマン
リリー=ローズ・デップ
エマニュエル・サランジェ
アミラ・カサール
ピエール・サルヴァドーリ

何だか、上手く消化できない映画。
フランス映画界の暗部。戦争による人種迫害の影響。
だけどそこに絡んで来るもう一つのエピソードが、美人姉妹心霊術師。
彼女たちの魅力と危うさと野心が絡むので、彼女たちに傾倒する映画プロデユーサーの人物像が掴み難いのよね。

題材として興味を持ったのか、悲しい過去を持っているからなのか、それとも周囲が言うように正気を失った居るのか?

主演三人は流石な素晴らしい演技なのに、残念な感じ。

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2017-09-26 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)

『ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER) 』

製作年 2016年
製作国 フランス
配給 ロングライド 提供:ギャガ、ロングライド
監督 ポール・カロリ 、 コスティア・テスチュ
キャスト
ジュリー /ポーリーヌ・エチエンヌ
サミー /オリヴィエ・シャントロー
フェリシアン・クチュール /フランソワ・モレル
グザヴィエ・ローラン /ロイック・コルベリー
ソフィー/ ジュリー・ヴィクトール
フランソワーズ /クレマンティーヌ・イェルニク

とても残念な事に、なんてもミュージカルにすればウケルと言う訳ではないのです。
ストーリーがしっかりしていて、歌詞に感情移入で来て初めて初めて笑ったり泣いたりできる。

この作品はどこにも感情移入できなかった。
ジュリーは恋人と別れる前は何をしていたんだろう。彼に任せきりで何もしていなかったのかな。
可哀想でしょ?って歌っているけど、ごめん。理解できない。

仕事が欲しいだけ。と言いながら他の職人たちに流されてるし。
そして簡単に投げ出す。うん。そりゃ正社員になれないよね。無責任だもん。

そして恋に落ちる過程も解らないし、彼の魅力も、本当に改心したのか、どこに許す要素があったのかも分からない。
ダメ男が好きなのかな・・

あの老舗靴屋の魅力も伝わらないし、職人たちの靴に対するこだわりや、愛情が見えてこないし、折角配送係の意地悪そうな先輩のキャラも生きていないの。
頼もしさも無い。もっとシニカルな発言させたらいいのに。

戦うシーン?もアレで戦えると思う?甘すぎでしょ?リアリティが無いの。

靴工場物は素晴らしいKinky Bootsと言うミュージカル映画が有るし、二番煎じには弱過ぎる。
靴の魅力を語るならIn Her Shoesって名作参考にして欲しい。

そうそう。残念な事に、戦う女の靴が可愛くないの。そこは致命的。

本当に、残念としか言いようがない。

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2017-09-22 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER) 』

製作年 2016年
製作国 イギリス=アメリカ
配給 アップリンク=パルコ
監督 スティーヴン・カンター
『Take Me To Church』演出 デヴィッド・ラシャペル
『Take Me To Church』撮影 デヴィッド・ラシャペル
キャスト
セルゲイ・ポルーニン
イーゴリ・ゼレンスキー
モニカ・メイソン

彼のジャンプに一目で心を奪われますね。
素人目にも凄く軸がしっかりしているのが分かる。
人間て、あんな風に飛べるんだ‥
勿論、選ばれて、そして更に努力をしたからでしょうけど。

それにしても美しい。あれは人気出るでしょうね。
Robert Pattinsonに似ているのですが、むしろ彼よりも整って居ます。
ルックスは勿論、演技も素晴らしいもの。そして危うい。
引退のダンスの出来の素晴らしさ。曲のチョイスも完璧。
怒りと絶望と悲哀と切望を感じる・・

どうか心が安らぎますように・・と願わずにはいられません。

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2017-09-20 サーミの血(原題 Sameblod) と アフターマス(原題 AFTERMATH)

『サーミの血(原題 Sameblod)』


製作年 2016年
製作国 スウェーデン・デンマーク・ノルウェー合作
配給 アップリンク
監督/脚本 アマンダ・ケンネル
キャスト
エレ・マリャ/レーネ=セシリア・スパルロク
ニェンナ/ミーア=エリーカ・スパルロク
クリスティーナ(エレ・マリャ) /マイ=ドリス・リンピ
ニクラス/ユリウス・フレイシャンデル

サーミ人は、スウェーデン北部の山間部に居住する少数民族だそうです。
テントで暮らし、トナカイを飼う。
劣等民族と差別されて居たそうです。
サーミ語を禁じられた寄宿学校で一般教養を学び、元のテントの生活に帰って行く。
それを周囲も本人たちも疑わない。

そんな中で、そこを出たいと考えた成績優秀なエレ・マリャ。
本当に、嫌だったのね。自分の民族が・・と言うより、差別が、よね。
好奇の目で見られる事も。
ちょっと引く位の行動力。度胸と好奇心が有る。
確かにあの民族の生活は彼女には単調だったかも。

本当に、帰らなかった。
私も帰郷しない方だけど、冠婚葬祭には帰るもん。本気で血を、縁を絶ったのね。
でも、老いて、可愛がっていた妹が死んで、息子と孫娘に連れて帰られる。
教師として生き、家庭を築いて老いて尚、自分のルーツが嫌なのね。

嘗て軽々の駆けまわった小山に登りテントを眺め、何を思ったのかな。
昔のように、妹の遺体に寄り添い、謝りながら何を思ったかな。

血はどこまで潰える事無く自分の中に流れている。
それを思い知ったのか、慰められたのか、応援しながら見守るように見ました。


『アフターマス(原題 AFTERMATH)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ファインフィルムズ
監督 エリオット・レスター
脚本 ハビエル・グヨン
キャスト
ローマン・メルニック /アーノルド・シュワルツェネッガー
ジェイク・ボナノス /スクート・マクネイリー
クリスティーナ /マギー・グレイス
テッサ・コルベット/ ハンナ・ウェア

実際の事故とその後の事件を元に作られた映画ですが、最後の、彼の行動、決断を描きたいが為に造られた映画だと思います


補償の問題で、会社から謝罪を禁じられる。そこに誠意を感じられないのは当然ね。
家に落書きをしたり誹謗中傷をするのも、事件に関係無い人たちでしょ。
どちらも被害者で、双方苦しんできた。

色々なミスの重なりで起きた事故・・と言われているけど、記者の行動も、思慮が足りないわよね。事件を引き起こしたミスだわ。
あの日じゃ無かったら、ジェイクは違った対応をしたのかもしれない。
どちらも相手の辛さも分かる。責められても仕方ない気持ちもある。
だけど、守る物が有るかないか‥そこで反応も大きく違う。

やられたらやり返す・・・それでは終わらない負のループ。
込められたそれがメッセージね。

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2017-09-19 50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)  と あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)

『50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)』

製作年 2016年
製作国 ドイツ
配給 ビターズ・エンド
監督 ファティ・アキン
原作 ヴォルフガング・ヘルンドルフ
脚本 ラース・フーブリヒ
キャスト
マイク・クリンゲンベルク/ トリスタン・ゲーベル
チック/ アナンド・バトビレグ
イザ /メルセデス・ミュラー
マイクの母 /アニャ・シュナイダー
マイクの父(ヨーゼフ・クリンゲンベルク)/ ウーヴェ・ボーム
ヴァーゲンバッハ先生 /ウド・ザメル

スタンドバイミーと並べ称されるのが分かる、青春ムービーでした。
盗んだ車で走りだした14歳の少年二人。

中々な家庭環境の中でとても優しい目で母親を支えている。
父を恨んでいるけれど、アル中の母を恥ずかしいと思って居ない。それが先生を始め誰にも伝わらない。
浮いているけど、気にしていない。そんなマイクを、カミングアウトの相手に選んだチック。
マイクがモテ期だと言う真意は後でわかる。
冷めているのか、諦めているのか、やんちゃなのか、良く分からないチックの境遇もかなり凄そう。
最初は強烈な印象だったけど、胸に秘めた思いが有ったのか‥と思うと何だか愛おしくなる。

彼らの無茶な行動や、引き際や、機転や、寛大さ、それ全てがもう、キラキラした青春なんだな。
来週や、来年や、10年後じゃなくて、50年後って所が壮大ね。
私でもまだどうなっているか想像つかない。

懐かしく思い出せる夏の日の思いで。それって人生の宝物よね。


『あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ベルギー
配給 リアリーライクフィルムズ=コピアポアフィルムズ
監督 カテル・キレヴェレ
原作 メイリス・ド・ケランガル
脚本 カテル・キレヴェレ 、 ジル・トーラン
キャスト
Thomas Rémige /タハール・ラヒム
Marianne /エマニュエル・セニエ
Claire Méjean /アンヌ・ドルヴァル
Simon/ ギャバン・ヴァルデ
Lucie Moret /ドミニク・ブラン

いつものように出掛けた大事な人が事故に遭い、ある日突然帰らぬ人となる。そんな悲劇。
それが実際に起こる事を、私は知っている。
だけど、コレはその人生のドラマでは無く、死に行く人から生きる人への臓器の移植。
その受け入れ方・・というか、それがどう行われ、命がバトンタッチされるのか。それを凄くリアルに、描いて居る。

愛する人の身体をこれ以上傷つけないで・・と願う気持ちを責める事は出来ないと思う。
受ける人も、自分が誰かの死を待っている事実が重いと感じている。

どうかな・・受け入れられるかな・・その時にならないと解らないけど。
誰にでも起こりうる突然の死の前に、臓器提供の意思表示をしておくことは、辛い思いをしている最中の家族に決断を押し付ける事を避ける為に必要なのね。

脳死の身体の臓器は、とても冷静に、貴重な宝物のように扱われる。
ああ切って、ああ言う道具でああやって取り出され、ああやって運ばれ、ああいう思いでそこにいる誰かの元に運ばれ、ああやって繋がれ、皆、祈る気持ちで適合を見守る。

それはもしかしたら、ちょっと誇らしい事かも知れない。
私の臓器、良くやった!って、思えるのかも。
死んでしまったら分からないけど。

そして脳死の身側も、家族の愛を持ってお疲れ様・・と死を与えられ、臓器を送り出す。
誰もがそう言う最期だと良いけどね。

こんな最期ばかりじゃないだろうけど、ちゃんと考えてみないと‥と思う映画でした。

目を開けた彼女の喜びの表情が、とても印象的。

先頭 表紙

2017-09-18 アンダーグラウンド(原題 Underground)

『アンダーグラウンド(原題 Underground) 』

製作年 1995年
製作国 フランス
配給 エース ピクチャーズ
監督 エミール・クストリッツァ
原作 デュシャン・コバチェヴィチ
脚本 デュシャン・コバチェヴィチ 、 エミール・クストリッツァ
キャスト
Marko ミキ・マイノロヴィチ
Petar Popara Blacky/ ラザル・リストフスキー
Natalija/ ミリャナ・ヤコヴィチ
Ivan /スラヴコ・スティマッチ
Franz/ エルンスト・ストッツナー
Jovan /スルジャン・トドロヴィチ
Vera /ミリャナ・カラノヴィチ
Jelena/ ミケーナ・パヴロヴィック
Golub/ ボラ・トドロヴィッチ
Bata /ダヴォール・ドゥモヴィッチ

Emir Kusturica監督の作品は結構見ているのですが、これは実は初見でした。見た後、凄く完全版が見たくなります。
この監督の作品は奇想天外なんです。自体がどんどん変わって行く。一見滅茶苦茶に見えて、ちゃんと綿密に考えられている。
掘り下げれば下げるほど味わい深い。
でも、掘り下げずに、単純に笑えたり、感動したりも出来る作品です。

戦時中。勝手で陽気な男たちと、強かな女たち。
色々な裏切りが有り、大掛かりな陰謀が有った。
柔軟で賢いヤツが生き残る。そう言う意味で、MarkoとNatalijaは凄くお似合いね。自分が一番好きで、切り替えが上手い。
だけど、国を失い、追い詰められた先の世界で、祝い、歌い、ウンザウンザを踊る彼らは幸福そうです。  
許す。それが幸せのキーワードかも知れない。


吃音のIvanが特に好きですね。

先頭 表紙

2017-09-13 あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE) と ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11) と 僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)

『あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE) 』

製作年 2016年
製作国 フランス
配給 KADOKAWA
監督 ユーゴ・ジェラン
脚本 ユーゴ・ジェラン 、 マチュー・ウリオン 、 ジャン=アンドレ・イェレス
キャスト
サミュエル/ オマール・シー
クリスティン /クレマンス・ポエジー
ベルニー /アントワーヌ・ベルトラン
グロリア /グロリア・コルストン

こんな酷い仕打ちしなくても‥と思うくらいくり返しくり返しの悲運。
だけど、それを受け止め生きた数年間の輝きは、どんな長い人生よりも価値が有ったのだろうなぁ。
甘くて、不真面目な生活・・・のようで、凝縮したとてもたくさんの愛を与えていたのよね。

Omar Syの笑顔は太陽のようだし、Gloria Colstonの無邪気な残酷さも魅力的。


『ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 シンカ
監督 マルティン・ギギ
脚本 マルティン・ギギ 、 スティーヴン・ゴルビオスキ
キャスト
Jeffrey Cage /チャーリー・シーン
Metzie /ウーピー・ゴールドバーグ
Eve /ジーナ・ガーション
Eddie /ルイス・ガスマン
Michael /ウッド・ハリス
Tina /オルガ・フォンダ

言わずもがなの9/11、N.Y.ワールドトレードセンタービル同時多発テロ事件。
それぞれの日常の朝を経て、たまたまその時、一基のエレベーターに乗り合わせた人たちの実話が元になっているそうです。
狭い箱の中、身動きが取れない。それだけで恐怖よね。
パニックになる。喧嘩したり励まし合ったり、徐々に変わる心情。

だけど最後まで諦めない彼らも。絶対助ける!と行動するレスキュー隊員も、立派だった・・
ご冥福をお祈りします。


『僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
監督 ラッセ・ハルストレム
原作 W・ブルース・キャメロン
脚本 W・ブルース・キャメロン 、 キャスリン・ミション 、 オードリー・ウェルズ 、 マヤ・フォーブス 、 ウォーリー・ウォロダースキー
キャスト
大人のイーサン/ デニス・クエイド
大人のハンナ/ ペギー・リプトン
10代のイーサン/ K.J.アパ
10代のハンナ /ブリット・ロバートソン
カルロス /ジョン・オーティス
ベイリー/バディ/ティノ/エリー/ ジョシュ・ギャッド

これ観ると、犬ってやっぱりお馬鹿なのかな・・と思います。
能天気。単純。愛らしい。
色々分かって居そうな猫とは、当然だけど別の生き物。

あの忠誠心ってどこから来るのか‥と思ってます。
私の愛犬は私が実家を出てからやっぱり病気になって、呼び戻され、帰った時には寝たきりだったけど、誰にも反応しなかったのに、私の手を何度か舐めて、その翌朝亡くなったのね。
それ以来犬は飼ってない。私の愛犬はあの子だけだから。

だから、こんな風に生まれ変わって、いつの日かもう一度会える・・と思ったらちょっとたまらないな‥

で、昔の恋人って歳を取って再会したら、またすぐ好きになれる物?そう言う物?ちょっと羨ましい・・

あの麦の穂?の中一心不乱に駆けて来る姿が好きだなぁ‥

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2017-09-12 アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK)  と セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)

『アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK) 』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 クロックワークス=アルバトロス・フィルム
監督 スチュアート・ヘイゼルダイン
原作 ウィリアム・ポール・ヤング
脚本 ジョン・フスコ 、 アンドリュー・ランハム 、 デスティン・ダニエル・クレットン
キャスト
Mack Phillips /サム・ワーシントン
Papa /オクタヴィア・スペンサー
Jesus /アヴラハム・アヴィヴ・アラッシュ
Sarayu /すみれ


神はいつも私たちの側に居る。そう言うお話です。

とても厳しくも有り、優しくもある。
私達とは物の見方が違う。それを理解するのは、受け入れるのは難しい。
誰かを赦す事・・とてもとてもとても恨んでいる相手を、許す事。
その難しさ。
でも、許すのは、相手の為ではなく、自分自身のため。自分の大切な相手に向き合うため。
それが、とてもよく伝わるお話。
伝わった多としても実行するには、凄く勇気が必要です。
私は自信が無い。
幾つも姿を持つ神は、敢えて白人の姿をしていません。一つの宗教に留まらない神なのでしょう。

前半は突然の事件にサスペンスのように進むのかと思わせます。少女が愛らしく、魅力的だったからこそ、突然の出来事は衝撃的でした。
だけど、事件を追うのではなく、彼女が、犯人がどうなったのか‥ではなく、突然世界は変わり、そこで許し、裁かず、前に進む事を学ぶ。
それはとても難しいけれど難しく語るのではなく、寄り添うように問いかける。とても幻想的なのです。

だけどそこは、普通に行ける場所ではない。生死を彷徨った人が後に行ったと語る世界。

最後の選択も、難しい。その選択が、出来るかな・・解っていても、出来るかな・・
愛は天秤にかけられないけど。


Sam Worthington。この脚本を読んで、この映画を撮りながら、Anton・Yelchinを思い出したかな・・
TERMINATOR SALVATIONでマーカス・ライトとカイル・リースは強い絆で結ばれていたからね。


『セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)』

製作年 2016年
製作国 フランス
配給 セテラ・インターナショナル
監督/脚本 ダニエル・トンプソン
キャスト
ポール・セザンヌ /ギョーム・ガリエンヌ
エミール・ゾラ/ギョーム・カネ
アレクサンドリーヌ /アリス・ポル
オルタンス/ デボラ・フランソワ
ジャンヌ/ フレイア・メーバー

ジャンルの違う二人の巨匠が出会い友情を育み、疎遠になって行く姿。
友の成功は喜ばしいけれど友情にひびを入れる。特に作家は、どうしても身近な人間がモデルになりがちだから、人間関係難しいわよね。
そこの女が絡むと更にね。

パリの若き画家の卵が集うカフェも印象的ですが、プロヴァンスの景色やピクニックが素敵です。
画家も作家も評価を受けるのは死んでから‥って言うのが定番の辛い人生ね。

先頭 表紙


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