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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2017-10-06 ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)
2017-10-05 スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)  と オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD)
2017-10-03 汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)  と ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)
2017-10-01 ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)
2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画
2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)
2017-09-27 スクランブル(原題 OVERDRIVE) と プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)
2017-09-26 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)
2017-09-22 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)
2017-09-20 サーミの血(原題 Sameblod) と アフターマス(原題 AFTERMATH)


2017-10-06 ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)

『ドリーム(原題 HIDDEN FIGURES)』

製作年2017年
製作国アメリカ
配給20世紀フォックス映画
監督セオドア・メルフィ
原作マーゴット・リー・シェッタリー
脚本アリソン・シュローダー 、 セオドア・メルフィ
キャスト
Katherine G. Johnson/タラジ・P・ヘンソン
Dorothy Vaughan/オクタヴィア・スペンサー
Mary Jackson/ジャネール・モネイ
Al Harrison/ケビン・コスナー
Vivian Mitchell/キルスティン・ダンスト

才能は授かりものだから本人の意志とは関係無いのだけれど、どんな環境であれそれを伸ばしたり、逆境の中突き進めるのは、本人の資質と周囲のサポートだと思う。

主人公の三人の女性は三人三様の才能を持ち、そしてそれぞれ女性としてもチャーミング。
あんなに幸せにな二度目の結婚も有るんだな‥

数字馬鹿の上司ハリソンは、彼女の才能を認めながら置かれている環境に気が付かない。
それが凄くもどかしい。黒人が非白人用と書かれた物しか使用でき無い環境。それがどう部下に影響しているのか見えていない。
え。何でそんな事しているの?くらいの感想なんだろうな。
キャサリンもそう言う差別を受けて来ているから、訴えもしないしね。
だけど、知ってからが早かった。
こういう、相手の才能だけでしか評価しない人、結構好きです。
肌の色とか、容姿とか、性別とか、性癖とか、偏見にすら全然興味ないんだろうな。

宇宙飛行士ジョン・グレンの存在も大きい。
彼も全く偏見も差別も持っていない。純粋過ぎてビックリする。あの無垢さが格好良い。

そして自分たちの才能で、主張で、行動で、道を切り開いて歴史を変えた彼女たちは最高に格好良い。

それにしてもKevin Costner老いて尚格好良いなぁ‥
Octavia Spencerは引っ張りだこですね。

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2017-10-05 スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)  と オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD)

『スイス・アーミー・マン(原題 SWISS ARMY MAN)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ポニーキャニオン
監督/脚本/ダニエル・シャイナート 、 ダニエル・クワン
キャスト
メニー /ダニエル・ラドクリフ
ハンク/ ポール・ダノ
サラ /メアリー・エリザベス・ウィンステッド

とても不思議です。メニーは何なのか。何を体現した物なのか。まったく分かりません。
現実逃避では無かった。びっくり。

うんちとか、おならとか、肛門期の幼児が好む言葉たちを五味氏の絵本のように遠慮なく活躍させ、そこに思春期の男子の好きそうなワードを加えて。
そこから巻き起こる出来事は凄く奇妙なのに、何故か優しくて詩的で。

男二人の冒険が、凄く魅力的でいつまでもそうして居たいような気さえしてくる。
現実社会を垣間見た時の違和感の凄さ。

皆が見守る中のラストで、女の子が凄く笑って居る素直さ。
下品でお下劣なのだけれど、男の子の本質で、哲学的ですらある。

凄いです。


『オン・ザ・ミルキー・ロード(原題 ON THE MILKY ROAD』


製作年 2016年
製作国 セルビア=イギリス=アメリカ
配給 ファントム・フィルム
監督/脚本/ エミール・クストリッツァ
キャスト
Kosta /エミール・クストリッツァ
Nevesta /モニカ・ベルッチ
Milena /スロボダ・ミチャロヴィチ

Emir Kusturicaの作り出す世界は全く読めない。
どのキャラも想像の上を行く個性を持つし、良心とか、常識とかに捕らわれていたら置いて行かれる。
人間を噛む大時計や、毎日鏡に向かって飛びながら卵を産む鶏にも驚かない。
変わり者のコスタを笑う人の方が馬鹿にされる温かさ。
だけど容赦しない展開。
笑えるけど、笑っている次の瞬間には、もう開いた口が塞がらなくなる。
まったく飽きないのです。
そして今回も、ウンザウンザを踊るのね。

作中に織り込まれた寓話をもっと知っていたらもっと楽しいのだろうと思います。

そう言えば、アンダーグラウンドでバックドロップシンデレラのペリー来航渉さんと一緒にのトークイベントをして下さった方がこの作中にもそう言う物が含まれているのか‥と気にされていたけれど、コレを先に見ていたのだろうか‥?
そうだとしたらあの疑問はもっともね。

川を流れる花嫁・・が好きみたい。

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2017-10-03 汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)  と ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)

今日の映画は祖父から代々受け継いだ血筋に翻弄されるそれぞれの主人公の男のお話。

『汚れたダイヤモンド(原題 DIAMANT NOIR)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ベルギー
配給 エタンチェ
監督 アルチュール・アラリ
脚本 アルチュール・アラリ 、 ヴァンサン・ポワミロ 、 アニエス・フーヴル

キャスト
ピエール・ウルマン/ ニールス・シュネデール
ガブリエル(ギャビー)・ウルマン/ アウグスト・ディール
ジョゼフ・ウルマン /ハンス・ペーター・クロース
ラシッド /アブデル・アフェド・ベノトマン
ルイザ /ラファエル・ゴダン
ゴパール /ラグナト・マネ

冒頭が中々ショッキング。
以降、特に終盤、手、気を付けて〜と観ていてびくびくしました。
衝撃的で、幻想的で、象徴的。あれは現実なのか、作り出された記憶なのか。
誰の話と一致するのか、興味深い。

その衝撃的な事故の後、あまりに対照的な人生を送った兄弟。
そしてその息子たち。
あまりに違う人生を送り過ぎていたから寛容になれたのかもしれない。
安定して裕福だけれど、持病を持っていて、会社の行く末を案じて父と対立するギャビーは決して幸せに浸かって生きて来た訳じゃない。
ピエールに情が沸いて上手くいかなくなるのではないかとずっとハラハラする。

それにしても、感心するのは、性根の腐った悪党が一人もいない事。
事件は起こるし、ダイヤモンドを扱うテーマなのに、蹴落としたり、陥れたり、利用したり・・じゃない。
インド人のゴパール、そこでいう事はそれ?って思うくらい。
だからこそ、自分が許せなくなる。そこに居られなくなる。
何て皆馬鹿正直なんだ‥


『ブルーム・オブ・イエスタディ(原題 DIE BLUMEN VON GESTERN)』

製作年 2016年
製作国 ドイツ=オーストリア
配給 キノフィルムズ・木下グループ
監督 クリス・クラウス
キャスト
Totila Blumen /ラース・アイディンガー
Zazie Lindeau /アデル・エネル
Balthasar Thomas/ ヤン=ヨーゼフ・リーファース
Hannah Blumen/ ハンナ・ヘルツシュプルング

哀し過ぎる。
生きるのが下手な二人。もう・・特にトト。彼の周囲も哀し過ぎる。

生まれた家はどうしようもない。先祖のしたことが末代まで祟る?それはその子孫次第なんだろうな‥彼を見ていてそう思った。
ナチの家に生まれた。祖父はホロコースト実行戦犯だった。
それを受け入れてそのように生きる家族。
その中で、一人、恥、悔い、ホロコーストの研究に人生を捧げる。
彼の性格で、この血筋は辛すぎる。真面目で、誠実。本気過ぎて周囲から浮きながら、円形脱毛症になり、インポテンツになり、それでも愛する妻と夫婦でいる為に用意した解決策が・・
もう、馬鹿じゃないの。と言いたくなるくらい自分自身を苦しめてる。

そんな彼が、嫌いじゃない。愛しい位だ。
だから奥様も、彼の為に受け入れたのね。健気で、痛々しくて、哀しい・・

そして出会ったザジは最初病的な位かしましくて。
でも解る。興奮していたよね。どう接したら良いのか、持て余して。
自分が普通に暮らし生きて居る事への罪悪感。何と呼んで良いか解らない感情に苦しんで来たんだろうな‥
だから近付いた。何が見つかるのか、何を感じるのか解らないまま。
そのまま生きる事が出来なかった彼女の不器用さも好き。

そして最後の嘘もね。
あの子、養女が指摘するまでも無く、どう見ても3歳じゃないでしょ。

最悪な出会い。最悪な関係。だけど。お互いが、お互いで良かったね‥と思える。
この脚本は凄いな。

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2017-10-01 ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)

『ヴェンジェンス(原題 VENGEANCE: A LOVE STORY)』

製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 クロックワークス
監督 ジョニー・マーティン
脚本 ジョン・マンキーウィッツ
キャスト
John/ ニコラス・ケイジ
Teena /アンナ・ハッチソン
Jay Kirkpatrick /ドン・ジョンソン
Agnes /デボラ・カーラ・アンガー
Bethie /タリタ・ベイトマン
Marvin /ジョシュア・ミケル
Breen /マイケル・パパジョン

この弁護士、CHICAGOのBilly Flynnを思い起こさせます。
彼自身が悪な訳じゃない。弁護士と言う仕事が出来る事を知りつくし行使している。
味方にしたら心強いけど、敵にしちゃいけない奴。
少なくとも正義ではない。真実を好きに作り上げられちゃう人。恐ろしいわ。
こういう相手を、新人弁護士が論破する法廷物ではない。
あまりにも弱い正義。

悠長な事はしていられない。彼らは野に放たれて反省の色は無いし、母娘は精神的に参っているし。

あの日バーでジョンに偶然会っていた事は、この母娘にとってとんでもなく幸運だった。
でもね、ただ排除するなんて甘い。肉体的苦痛も精神的苦痛も返してあげて欲しい。
股間打ち抜いてから間を置いて、脳天打ち抜く位して欲しかった。

個人的には、法が裁かない犯人に、相応の然るべき終身刑を自宅に監禁して与えた某映画の手法が好きよ。
一言も話さず、ただ食事だけは与え続ける。残酷だけど、相応の罪を起こして償わなかったのだから。


逃げ出さなかったBFくんにも感心した。本気だったんだなぁ‥って。

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2017-09-30 2017年9月にスクリーンで見た映画

2017年9月にスクリーンで見た映画

20本でした

☆ポルト(原題 PORTO)
 スクランブル(原題 OVERDRIVE)
 プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)
 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)
 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)
 サーミの血(原題 Sameblod)
 アフターマス(原題 AFTERMATH)
○50年後のボクたちは(原題 TSCHICK)
○あさがくるまえに(原題 RÉPARER LES VIVANTS)
○アンダーグラウンド(原題 Underground)
 あしたは最高のはじまり(原題 DEMAIN TOUT COMMENCE)
 ナインイレヴン 運命を分けた日(原題 9/11)
 僕のワンダフル・ライフ(原題 A DOG'S PURPOSE)
○アメイジング・ジャーニー 神の小屋より(原題 THE SHACK)
 セザンヌと過ごした時間(原題 CÉZANNE ET MOI)
 エル ELLE(原題 ELLE)
 ギミー・デンジャー(原題 GIMME DANGER)
 ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(原題 A STREET CAT NAMED BOB)
 ザ・ウォール(原題 THE WALL)
 パターソン(原題 Paterson)

今月は2回大阪方面に行ったし、舞台もライブも結構行ったけど、観たい映画は大体は見られたかな。

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2017-09-30 ポルト(原題 PORTO)

『ポルト(原題 PORTO)』

製作年 2016年
製作国 ポルトガル=フランス=アメリカ=ポーランド
配給 コピアポア・フィルム(提供:マーメイドフィルム)
監督 ゲイブ・クリンガー
脚本 ラリー・グロス 、 ゲイブ・クリンガー
キャスト
ジェイク・クリーマン/ アントン・イェルチン
マティ・ヴェルニエ/ ルシー・ルーカス
ジョアン/ パウロ・カラトレ
マティの母 /フランソワーズ・ルブラン
マドレーヌ /レオノール・ブルナー
レオノール /レオノール・コルデス

私はAnton・Yelchinが大好きでした。来日する度に会いに行ったし。
なので、客観的に見れているかどうか分からないのです。
ただ、Antonへの愛を感じる映画でした。凄く凄く。

愛する人を勝ち取ったはずなのに、結婚に踏み込めない妙齢の女性と、生きる意味を見いだせない一人ぼっちの青年。

シャイな彼が彼女を見つけ、目を放せなくなった。
そんな彼の視線に気が付き、余裕を見せて受け入れた彼女。

彼らの夜は完璧だったのか‥?全く知らずに惹かれあったからこそ、正直に求め合えたのかな?
兎に角、忘れられない夜になった。美しい思い出になった。
何も無かったジェイクにはたった一つの大切な思い出。
だけど、マティはその日に心を残しながら、前に進んで行く。
女の方が冷静なんだろうけど、心を残して別の人と上手くやって行くのは難しいわよね。
なるべくして・・・って行く末。

ああいう、大人の余裕?見せつけて、怒らないでにやにや笑ってのらりくらりと曖昧にする男は嫌いだ。
大事に思われていると思えない。
物足りなくなればなるほど、あの夜を思い出しただろうな。

交差して別れた二人の行く道が、それぞれあまり幸せに見えなくて、やつれ、彷徨うジェイクは本当に、悲しい。

だけど、あの夜が有る。
心の大切な所にしまってある、素敵な思い出。

永遠に止まったような時間。見つめ合う。2人寝転がって向かい合ったままずっとずっと永遠に。

とてもポエミーで美しい映画です。

Antonはそんな瞬間有ったかな。車に押しつぶされる短くて長い数分間、何を思ったかな。
出生から亡くなるまでの波乱に満ちた27年間。沢山の大切な思い出が、彼の最期を彩ってくれて居たら良いな。

見つめあう二人のラストを見ながら、初めてAntonに会った時を思い出していた。
初来日で、車を降りて、目を真ん丸にして真直ぐにこっちに歩いてきた彼を思い出した。

コレを持って、こっちに来て、言われるままに素直に従って居た彼は初々しくて、これから沢山の作品に出演し、素晴らしい俳優になって行くだろうと思った。

Antonの訃報を聞いてから数か月の間の私は、彼女とのあの夜を思い彷徨う病んだジェイクみたいだったかもしれないな。

先頭 表紙

2017-09-27 スクランブル(原題 OVERDRIVE) と プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)

『スクランブル(原題 OVERDRIVE)』

製作年 2017年
製作国 フランス=アメリカ
配給 ギャガ
監督 アントニオ・ネグレ
製作 ピエール・モレル
脚本 マイケル・ブラント 、 デレク・ハース
キャスト
Andrew Foster /スコット・イーストウッド
Stephanie /アナ・デ・アルマス
Garrett Foster /フレデリック・ソープ

クラシックカー好きな人は、ただそれだけでワクワクするんじゃないかな?
興味無い人は、で?って思いそうだけど。

だって、彼ら車泥棒よ?正義でも何でもなく。
相手が悪党だから良いの?
物が車だと、急に男のロマン的なものに置き換えられちゃうけど。

それに、実は綿密な計画の下・・かも知れないけど、むしろ計画通りに行った事の方が驚きだわ。

フォスター兄弟以外キャラが立っていないしね。その分二人は魅力的なのかもだけど。


『プラネタリウム(原題 PLANETARIUM)』

製作年 2016年
製作国 フランス=ベルギー
配給 ファントム・フィルム
監督 レベッカ・ズロトヴスキ
脚本 レベッカ・ズロトヴスキ 、 ロバン・カンピヨ
キャスト
ナタリー・ポートマン
リリー=ローズ・デップ
エマニュエル・サランジェ
アミラ・カサール
ピエール・サルヴァドーリ

何だか、上手く消化できない映画。
フランス映画界の暗部。戦争による人種迫害の影響。
だけどそこに絡んで来るもう一つのエピソードが、美人姉妹心霊術師。
彼女たちの魅力と危うさと野心が絡むので、彼女たちに傾倒する映画プロデユーサーの人物像が掴み難いのよね。

題材として興味を持ったのか、悲しい過去を持っているからなのか、それとも周囲が言うように正気を失った居るのか?

主演三人は流石な素晴らしい演技なのに、残念な感じ。

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2017-09-26 ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER)

『ジュリーと恋と靴工場(原題 SUR QUEL PIED DANSER) 』

製作年 2016年
製作国 フランス
配給 ロングライド 提供:ギャガ、ロングライド
監督 ポール・カロリ 、 コスティア・テスチュ
キャスト
ジュリー /ポーリーヌ・エチエンヌ
サミー /オリヴィエ・シャントロー
フェリシアン・クチュール /フランソワ・モレル
グザヴィエ・ローラン /ロイック・コルベリー
ソフィー/ ジュリー・ヴィクトール
フランソワーズ /クレマンティーヌ・イェルニク

とても残念な事に、なんてもミュージカルにすればウケルと言う訳ではないのです。
ストーリーがしっかりしていて、歌詞に感情移入で来て初めて初めて笑ったり泣いたりできる。

この作品はどこにも感情移入できなかった。
ジュリーは恋人と別れる前は何をしていたんだろう。彼に任せきりで何もしていなかったのかな。
可哀想でしょ?って歌っているけど、ごめん。理解できない。

仕事が欲しいだけ。と言いながら他の職人たちに流されてるし。
そして簡単に投げ出す。うん。そりゃ正社員になれないよね。無責任だもん。

そして恋に落ちる過程も解らないし、彼の魅力も、本当に改心したのか、どこに許す要素があったのかも分からない。
ダメ男が好きなのかな・・

あの老舗靴屋の魅力も伝わらないし、職人たちの靴に対するこだわりや、愛情が見えてこないし、折角配送係の意地悪そうな先輩のキャラも生きていないの。
頼もしさも無い。もっとシニカルな発言させたらいいのに。

戦うシーン?もアレで戦えると思う?甘すぎでしょ?リアリティが無いの。

靴工場物は素晴らしいKinky Bootsと言うミュージカル映画が有るし、二番煎じには弱過ぎる。
靴の魅力を語るならIn Her Shoesって名作参考にして欲しい。

そうそう。残念な事に、戦う女の靴が可愛くないの。そこは致命的。

本当に、残念としか言いようがない。

先頭 表紙

2017-09-22 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER)

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(原題 DANCER) 』

製作年 2016年
製作国 イギリス=アメリカ
配給 アップリンク=パルコ
監督 スティーヴン・カンター
『Take Me To Church』演出 デヴィッド・ラシャペル
『Take Me To Church』撮影 デヴィッド・ラシャペル
キャスト
セルゲイ・ポルーニン
イーゴリ・ゼレンスキー
モニカ・メイソン

彼のジャンプに一目で心を奪われますね。
素人目にも凄く軸がしっかりしているのが分かる。
人間て、あんな風に飛べるんだ‥
勿論、選ばれて、そして更に努力をしたからでしょうけど。

それにしても美しい。あれは人気出るでしょうね。
Robert Pattinsonに似ているのですが、むしろ彼よりも整って居ます。
ルックスは勿論、演技も素晴らしいもの。そして危うい。
引退のダンスの出来の素晴らしさ。曲のチョイスも完璧。
怒りと絶望と悲哀と切望を感じる・・

どうか心が安らぎますように・・と願わずにはいられません。

先頭 表紙

2017-09-20 サーミの血(原題 Sameblod) と アフターマス(原題 AFTERMATH)

『サーミの血(原題 Sameblod)』


製作年 2016年
製作国 スウェーデン・デンマーク・ノルウェー合作
配給 アップリンク
監督/脚本 アマンダ・ケンネル
キャスト
エレ・マリャ/レーネ=セシリア・スパルロク
ニェンナ/ミーア=エリーカ・スパルロク
クリスティーナ(エレ・マリャ) /マイ=ドリス・リンピ
ニクラス/ユリウス・フレイシャンデル

サーミ人は、スウェーデン北部の山間部に居住する少数民族だそうです。
テントで暮らし、トナカイを飼う。
劣等民族と差別されて居たそうです。
サーミ語を禁じられた寄宿学校で一般教養を学び、元のテントの生活に帰って行く。
それを周囲も本人たちも疑わない。

そんな中で、そこを出たいと考えた成績優秀なエレ・マリャ。
本当に、嫌だったのね。自分の民族が・・と言うより、差別が、よね。
好奇の目で見られる事も。
ちょっと引く位の行動力。度胸と好奇心が有る。
確かにあの民族の生活は彼女には単調だったかも。

本当に、帰らなかった。
私も帰郷しない方だけど、冠婚葬祭には帰るもん。本気で血を、縁を絶ったのね。
でも、老いて、可愛がっていた妹が死んで、息子と孫娘に連れて帰られる。
教師として生き、家庭を築いて老いて尚、自分のルーツが嫌なのね。

嘗て軽々の駆けまわった小山に登りテントを眺め、何を思ったのかな。
昔のように、妹の遺体に寄り添い、謝りながら何を思ったかな。

血はどこまで潰える事無く自分の中に流れている。
それを思い知ったのか、慰められたのか、応援しながら見守るように見ました。


『アフターマス(原題 AFTERMATH)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ファインフィルムズ
監督 エリオット・レスター
脚本 ハビエル・グヨン
キャスト
ローマン・メルニック /アーノルド・シュワルツェネッガー
ジェイク・ボナノス /スクート・マクネイリー
クリスティーナ /マギー・グレイス
テッサ・コルベット/ ハンナ・ウェア

実際の事故とその後の事件を元に作られた映画ですが、最後の、彼の行動、決断を描きたいが為に造られた映画だと思います


補償の問題で、会社から謝罪を禁じられる。そこに誠意を感じられないのは当然ね。
家に落書きをしたり誹謗中傷をするのも、事件に関係無い人たちでしょ。
どちらも被害者で、双方苦しんできた。

色々なミスの重なりで起きた事故・・と言われているけど、記者の行動も、思慮が足りないわよね。事件を引き起こしたミスだわ。
あの日じゃ無かったら、ジェイクは違った対応をしたのかもしれない。
どちらも相手の辛さも分かる。責められても仕方ない気持ちもある。
だけど、守る物が有るかないか‥そこで反応も大きく違う。

やられたらやり返す・・・それでは終わらない負のループ。
込められたそれがメッセージね。

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