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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2016-12-29 こころに剣士を(原題 MIEKKAILIJA) と ストーンウォール(原題 STONEWALL)
2016-12-27 ピートと秘密の友達(原題 PETE'S DRAGON)
2016-12-27 MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間(原題 MILES AHEAD) と アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(原題 Eye in the Sky)
2016-12-19 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(原題 ROGUE ONE: A STAR WARS STORY)
2016-12-18 メタルマクベス Metal Macbeth
2016-12-18 ミス・シェパードをお手本に(原題 THE LADY IN THE VAN)
2016-12-15 シークレット・オブ・モンスター(原題 THE CHILDHOOD OF A LEADER) と メン・イン・キャット(原題 NINE LIVES)
2016-12-13 母の残像(原題 LOUDER THAN BOMBS)
2016-12-08 誰のせいでもない(原題Every Thing Will Be Fine)  と 五日物語 ―3つの王国と3人の女―(原題 IL RACCONTO DEI RACCONTI )
2016-12-01 ブルゴーニュで会いましょう(原題 PREMIERS CRUS) と ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気(原題 FREEHELD)


2016-12-29 こころに剣士を(原題 MIEKKAILIJA) と ストーンウォール(原題 STONEWALL)

『心に剣士を(原題 MIEKKAILIJA)』

製作年 2015年
製作国 フィンランド=エストニア=ドイツ
配給 東北新社=STAR CHANNEL MOVIES
監督 クラウス・ハロ
脚本 アナ・ヘイナマー
キャスト
エンデル/ マルト・アヴァンディ
Kadri /ウルスラ・ラタセップ
祖父/レムビト・ウルフサク
マルタ/ リーサ・コッペル
ヤーン /ヨーナス・コッフ

ナチスとスターリンに翻弄されるなんて、エストニアは本当に災難だったのね。
とても過酷な環境で育ちながら、子どもたちは逞しい。夢見る気持ちを失って居ない。
そんな彼らに教えるフェンシングの技術を持っているエンデルが格好良い。
自分が頑張ってきた何かが、他の誰かの生きる手助けになるって素敵よね。
エンデルもだけれど、子どもたちも寡黙で感情をそんなには現さないけれど、だからこそ、喜んでいる姿が感動的。裏切りたくない気持ちにさせる。
騒ぐわけでなく、わらわらとエンゲルの周りに集まって行く姿が素敵でした。

『ストーンウォール(原題 STONEWALL)』

製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 アット エンタテインメント
監督 ローランド・エメリッヒ
脚本 ジョン・ロビン・ベイツ
キャスト
Danny Winters /ジェレミー・アーヴァイン
Trevor /ジョナサン・リース・マイヤーズ
Ray / Ramona/ ジョニー・ボーシャン
Joe Altman /カール・グルスマン
Orphan Annie /ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
Phoebe /ジョーイ・キング
Ed Murphy/ ロン・パールマン

1969年に起きた実際の事件“ストーンウォ−ルの反乱”の映画化です。

大胆に陽気に暮らしながら、一人ぼっちで傷ついて居るRayが凄く好きです。
綺麗で、とてもチャーミング。Jonny Beauchamp今作が長編映画デビューです。
強くて弱くて優しくて、どうしようもなく愛おしい人ですが、感謝し、大事に思いながら愛せない Danny。
その理由が故郷に有って、その純粋な思いが切なくてまた泣けるのです。
仲間たちもボロボロで薄汚れていて傷ついて居て脆くてでも熱くて。
皆諦めていて、自分たちが底辺だと理解している。
そんな彼らを蔑んで何をしてもいいと思うのがまともな人間だと言うなら、私はまともじゃなくて良い。
立ち上がって、手を取り合って前に進みだした彼ら彼女らはとても格好良い。

そしてDannyの妹の存在が凄く良い。
学校で何を言われようと、兄の味方だという姿勢を崩さない強い女の子。
私は子供のころ近所にそう言う友達がいたから、その子がとても優しい良い子だったから、ゲイを差別する気持ちを持たずに生きて来られた。
その子は大人になって死を選んでしまったけど・・
だけど、ささやかだけど、その子が私に残した差別をしない心を、その子が生きていた証として大切に持って居たいの。
泣きました。そして笑いました。

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2016-12-27 ピートと秘密の友達(原題 PETE'S DRAGON)

『ピートと秘密の友達(原題 PETE'S DRAGON)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
監督 デヴィッド・ロウリー
脚本 デヴィッド・ロウリー 、 トビー・ハルブルックス
キャスト
グレース /ブライス・ダラス・ハワード
ピート/ オークス・フェグリー
ジャック /ウェス・ベントレー
ギャヴィン/ カール・アーバン
ナタリー /ウーナ・ローレンス
ミーチャム /ロバート・レッドフォード

思いの外良かった。
少年ピートの愛らしさ、エリオットの賢さ、二人の友情と言う王道的部分も勿論良いけど、ミーチャムとグレース父娘が良い。
嘗てドラゴンに出会い、魅了され、ドラゴンに選ばれなかった父と、幼い頃森に住むことを夢見、森を守りながら森に選ばれなかった娘。
その二人が森に住み、ドラゴンに選ばれた少年の為に協力し、守ろうとする。
その姿は、夢を叶える事が出来ずに諦めた大人が、頑張る子供たちの夢を守り後押ししているようで、凄く感動的でした。
特にミーチャムがトラックのドアを開けて現れるシーンね。
嘗て唯一ドラゴンに出会った彼のエピソードが凄く生きていますよね。

そして久しぶりにwildなKarl Urbanはやっぱり素敵。最初嫌な人かと思われたけど、ちゃんと森でピートを守るし、弟を必死で助けようとするし。
スタートレックのドクター役も良いけど、頼もしいカール・アーバンも好きです♪

最初にピートが久し振りの文明社会で興味を示すのが音楽ですが、それらのカントリーな曲も素敵♪

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2016-12-27 MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間(原題 MILES AHEAD) と アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(原題 Eye in the Sky)

『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間(原題 MILES AHEAD)』

製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督 ドン・チードル
脚本 スティーブン・ベイグルマン 、 ドン・チードル
キャスト
マイルス・デイヴィス /ドン・チードル
デイヴ・ブレイデン/ ユアン・マクレガー
フランシス・テイラー /エマヤツィ・コーリナルディ
ジュニア/ キース・スタンフィールド

私は黒人が大好きです。彼らの身体能力や音感や声量は素晴らしくて、惚れ惚れします。
Don Cheadle主演の『Hotel Rwanda』は私の人生を変えた映画の一つと言っても過言ではないのですが、彼はどちらかと言うといつもちょっと頼りない役が多くて。
今回のMILES役は今までにない彼ですね。監督としてもですが。
そして、初々しいジュニア役のKeith Stanfieldって、『ショートターム SHORT TERM 12』のマーカスなんですね!通りで初々しくて可愛いはずだわ。

ジュニアに銃を突きつけながら演奏のアドバイスをしたり、いつの間にか味方になって助けたり、マイルズの音を拾って演奏したり、会話がコードだったり。
何か、音楽の世界に生きている人間だけに通じる言語?同じ楽器を演奏する者だけに有る絆?なのかな・・
それを疎外感を感じながらでも眩しそうに嬉しそうに、見守る記者デイヴ役のEwan McGregorも凄く良かったです。

演奏は素敵。でも彼は他のミュージシャンや芸術家と一緒で結婚には向かないわね。
問答無用で連行される黒人への人種差別がまかり通る時代に、あれだけ人々を熱狂させていた黒人。凄いですね。

『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(原題 Eye in the Sky)』

製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ファントム・フィルム(提供:ファントム・フィルム=ハピネット)
監督 ギャヴィン・フッド
脚本 ガイ・ヒブバード
キャスト
Colonel Katherine Powell /ヘレン・ミレン
Steve Watts /アーロン・ポール
James Willett /イアン・グレン
Carrie Gershon /フィービー・フォックス
Angela Northman /モニカ・ドラン
Lieutenant General Frank Benson/ アラン・リックマン


邦題の通り、安全な場所から将校たちが無人偵察機から攻撃を行うと言う戦争の形。
だけど、現地に一人潜んで身体をはっている現地のスタッフも居るんです。無人機にミサイルを発射させるためのボタンを押す兵士もいるんです。
それぞれに葛藤があり、緊張を強いられる。
戦争を知っていて、何が起こるかを良く知っているからこそ、攻撃をしたい将校たちの障害となるのはその行為が自分の地位を脅かしはしないか、責任を問われはしないか?と保身を考える人たち。
そして、モラリスト。無責任にGOを出す責任者。
罪の無い一人の少女の命か、自爆テロによって失う可能性のある80人余の命か。
数で言えばテロを止めるべきだろうけど、その一人の少女も誰かの大切な娘で。その命を奪うのはテロリストではなく自分たち。
それはとても難しい選択なのはわかる。

だけど、彼らは決して恥ずべき作戦を強行する訳じゃ無い。沢山の命を救う英断を行ったのだ。
そう最後に納得させるフランク・ベンソン中将の説得力ある発言。モラリストをねじ伏せる迫力。
彼は彼で動揺し、ねだられた人形を買って帰る姿の作戦前と作戦後の思いの違いが凄く伝わってくる。
改めて故Alan Rickmanの存在感を突きつけられる作品でした。

だけどこれは戦争なので、どちらが正しいとは言えない。
そしてモラリストの存在もまた不可欠なのです。

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2016-12-19 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(原題 ROGUE ONE: A STAR WARS STORY)

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(原題 ROGUE ONE: A STAR WARS STORY)』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
監督 ギャレス・エドワーズ
脚本 クリス・ワイツ 、 トニー・ギルロイ
キャスト
Jyn Erso /フェリシティ・ジョーンズ
Captain Cassian Andor/ ディエゴ・ルナ
Saw Gerrera /フォレスト・ウィテカー
Galen Erso/ マッツ・ミケルセン
Chirrut Imwe /ドニー・イェン
Director Orson Krennic /ベン・メンデルソン
Baze Malbus /チアン・ウェン
K-2SO /アラン・テュディック
Bodhi Rook /リズ・アーメッド
Darth Vader/ (voice) ジェームズ・アール・ジョーンズ


昔から、SWの異星人たちが怖くて・・ちゃんと見ていないので周囲みたいに騒げないのですが、単品としても観られるように作っています。
勿論、過去作のファンなら更に嬉しい名前やシーンやあれこれが有るのですけど。

戦争映画ですよね。壮大な宇宙戦争。
コレを楽しいと言うのは気が引ける。大変な時代に産まれて、生きている。
子供たちが生きる為に選択肢の無い世界で頑張っていて、あんな時代が未来に来て欲しくはないと思う。
頑張った。ジンもキャシアンも仲間たちも頑張った。
でも、自分の作った兵器で娘が死ぬなんて、嫌だ。希望の為に我が子の命を捧げるなんて、間違ってる。
宗教戦争みたいだわ。
凄く悲しかった。

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grpPz / Barnypok ( 2017-01-02 09:58 )

2016-12-18 メタルマクベス Metal Macbeth

東劇 ゲキシネ 劇団☆新感線

メタルマクベス Metal Macbeth

原作 Original W・シェイクスピア
作 Writer 宮藤官九郎
演出 Director いのうえひでのり

出演 Cast 内野聖陽 松 たか子 森山未來 北村有起哉 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 上條恒彦 他

今更レビューでもないとは思うのですが、お約束なので。

恐らく、劇団☆新感線は好きな人は大好きだし、ダメな人はダメなんだと思います。後、シェイクスピアの世界観がダメな人もダメかも。

でも、親からTVも漫画も禁止され、音楽はクラシック バレエや古典オペラ絵画展や文学で育った私は、当時何故かどハマりしました。もっと若い頃だったらどうだったか分かりませんが。良い頃合だったのかもしれません。
シェイクスピアが描いた人間の弱さや愚かさや脆さや男気や絆が、皮肉られ、時代に関わらずいつでもどこにでも起こりうることとして、シェイクスピアの時代のものとしてでなく、リアルに感じられると思うのです。

不思議なくらいに原作がちゃんと取り入れられ、上手く当てはまる制作の妙。流石です。

そういう訳で、 ヘビーメタル に全く無縁だった私が、この舞台の中でshoutして歌う王専属歌手の冠くん に魅了されました。でも彼が歌う昭和歌謡メドレー?全然知らないんです。でももう良いですとか誰のために歌ったら良いんだ〜とか、可愛いなぁ…と思いまして。
それから、劇団☆新感線の舞台を見るようになったんですけど。ここでは今よりちゃんと演技?しているんですね。今は歌に専念しているので演技はしないのでしょうか?
一緒に行ったアキテルくんは、殺陣を得意として舞台に立っていた人なので劇団☆新感線の舞台のファンなのですが、これは初見で。 冠徹弥さん思いの外ちゃんと出ていた。良かったね。と言っておりました。

彼は jr役の森山未來さんがお気に入りでしたが、私は 北村有起哉さんという方のグレコが好きです。jrとグレコの変わらない信頼関係も好き。

勿論、橋本じゅ さんの木こり顔や高田聖子さんのママっぷりや粟根まことさんのパール王とバンドのドラムの時のギャップも好きです。

で、今回10年前の作品を堪能した後、冠くん役の冠徹弥さんのヘビーメタルバンド THEe冠のliveがありまして、行ってまいりました。実は前日も行っていました。
思い続けて?(いた訳ではないですが)10年。昨年9月にアキテルくんに初めてライブに連れて行って貰って、その後1人で通いつめています。

あの可愛い冠くんも45歳。すっかり貫禄が出て皆の先輩として歌い続けています。素晴らしい声で。
劇団☆新感線の曲も大好きですが、冠さんが歌うTHE冠の曲もすごく味わい深くて、くだらない事でうじうじ悩む質の私は、バサバサ切り捨てられて、目から鱗で、すっきりして、いつも元気をもらっています。あの頃から…もっと前からですけど、ずっと歌い続けていてくださってありがとうございます。これからもずっと歌っていてくれたら嬉しいです。

上映前と後に、冠さんのコメントが流れるんです。ヘドバンやサークル モッシュは心の中でして…とか。最後にもお手を拝借…って #メロイックサイン させたり。楽しすぎる!明日も見に行こうかな…
そして今日は東劇にTHE冠のライブTシャツで行ってしまった…許してね。

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2016-12-18 ミス・シェパードをお手本に(原題 THE LADY IN THE VAN)

ミス・シェパードをお手本に(原題 THE LADY IN THE VAN)

製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ハーク
監督ニコラス・ハイトナー
脚本アラン・ベネット
キャスト
Miss Shepherd /マギー・スミス
Alan Bennett/ アレックス・ジェニングス
Underwood/ ジム・ブロードベント
Mrs Vaughan Williams/ フランシス・デ・ラ・トゥーア
Rufus /ロジャー・アラム


脚本のAlan Bennettの実体験なんですって。凄いです。住民の寛容さに感心します。内心は迷惑そうなのですが、親は子に差別してはいけないと教え、親切に接します。
偽善かもしれませんけど、独特の親近感を持っています。

教養のある女性が何故ホームレスになったのか…その理由はちょっと切ない。どうしたら音楽のない生活ができるのか…と言う切ない訴え。

劇作家の浮世離れした考え方と自己の捉え方も面白い。そして、平凡な母親の寂しい老後との対比。とても見事です。

そして舞台でも同役を演じているMaggie Smith が見事です。

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2016-12-15 シークレット・オブ・モンスター(原題 THE CHILDHOOD OF A LEADER) と メン・イン・キャット(原題 NINE LIVES)

シークレット・オブ・モンスター(原題 THE CHILDHOOD OF A LEADER)

製作年 2015年
製作国 イギリス ハンガリー フランス
配給 配給:REGENTS 提供:日活、REGENTS
監督 ブラディ・コルベット
脚本 ブラディ・コルベット 、 モナ・ファストボルド
キャスト
ベレニス・ベジョ
ステイシー・マーティン
ロバート・パティンソン
リーアム・カニンガム
トム・スウィート

とても裕福な家庭。でもちっとも幸せそうじゃない。
立派な仕事を持つ父親と、厳しい母親。
そんな両親を静かに厳しい目で評価しているかのような少年の視線。
話を聞かずに力ずくで従わせようとした結果なのか・・
でも当時はどこもそうよね?
同じように育てても同じように育ちはしない。やっぱり持って生まれたものがあると思う。

象徴的な意味を持つシーンがふんだんに織り込まれ目が離せない。
終始暗く冷たいイメージ。
そして本当に美しい顔立ち。だからこそ、無表情が怖い。

メン・イン・キャット(原題 NINE LIVES)

製作年 2016年
製作国 フランス 中国
配給 アスミック・エース
監督 バリー・ソネンフェルド
脚本 グウィン・ルーリー 、 マット・R・アレン 、 ケイレブ・ウィルソン 、 ダニエル・アントニアッツィ 、 ベン・シフリン
キャスト
ケヴィン・スペイシー
ジェニファー・ガーナー
マリーナ・ワイズマン
シェリル・ハインズ
クリストファー・ウォーケン
マーク・コンスエロス
ロビー・アメル

Christopher Walken、The Deer Hunterのミステリアスな雰囲気が印象的ですけど、すっかり怪しいおじさん役が板についていますよねぇ。
Hairsprayのパパも似たような感じでした。
個人的にはGod's Armyのガブリエル役の怪演が好きですけど。
兎に角、そんな怪しそうなお店で買っちゃダメ!・・・って思いますけど、案の定です。
傲慢社長な割に、愛娘に健気に愛されていたり、前妻との息子が凄く良い子だったり。
中途半端です。
猫本来の可愛らしさももっと欲しいな。動きがアニメチックすぎて。

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2016-12-13 母の残像(原題 LOUDER THAN BOMBS)

『母の残像(原題 LOUDER THAN BOMBS)』

製作年 2015年
製作国 ノルウェー=フランス=デンマーク=アメリカ
配給 ミッドシップ
監督 ヨアキム・トリアー
脚本 エスキル・フォクト 、 ヨアキム・トリアー
キャスト
ジーン/ガブリエル・バーン
ジョナ/ジェシー・アイゼンバーグ
イザベル/イザベル・ユペール
コンラッド/デヴィン・ドルイド

どう表現してあげたら良いか解らない。
親の死に様って、生き様と同じくらい子供に影響与えるから。経験していない人にどう話して良いか。
親の自死は、親に捨てられたような気持ち。自分の存在理由を否定されるような気持ち。
これを受け入れて生きて行くのはかなり難しい。

父子は上手く行っていない。でもそれは、仕事人間で子供とどう接していいか解らない父親とは違う。
戦争写真家として戦地に赴く妻に変わって俳優の仕事を辞め家に入り子供たちを見て来た父親。
側に居て良く知っているからこそ、心配な次男への過保護さは、うん。世間の母親の目線だな。

同性の兄弟って、大体上の子にレールが敷かれるでしょ。大体型にはまった真直ぐな道に進むのが長男でしょ。
アウトローな道に進むのってやっぱり次男。
多少冒険しても、ちゃんと堅実に戻ってくる。頼りにされるし。
そんな長男を持った次男は、同じことをしても認められないって本能で知っているのかな?突拍子もない子に育つ気がする。
長男の性格がそう言うタイプじゃ無ければ次男も変わるのかもだけど。
ウチの兄弟も、次男は幼児の頃から本当に理解できなかった。
でもそれが駄目な訳じゃ無く、嫌な訳じゃ無く。
長男との違いに戸惑いながら理解したいと思いながら心配しながら見守っているのよ。
ジーンパパもそう。
だからと言って頼もしい長男を心配していない訳じゃ無い。
我慢していないか?本当にやりたい事をしているか?心配している。親ってそんなもんだ。

母親の秘密を知って、良い子で生きて来たジョナは動揺する。
弟にするアドヴァイスも、とても正論で優しいけど、そんな常識ぶち破って動いちゃうのがコンラッドの次男らしさ。
そして、自分で動いて色々感じる強さを持っている。
そうじゃ無い兄を尊敬しているし、心配している。

それぞれが手探りでイザベルの生き様を知り、死に様を思う。静かに傷付き受け入れながら。
少しずつ寄り添いながら。バランスのとれたよい父子関係だと思うわ。

先頭 表紙

2016-12-08 誰のせいでもない(原題Every Thing Will Be Fine)  と 五日物語 ―3つの王国と3人の女―(原題 IL RACCONTO DEI RACCONTI )

『誰のせいでもない(原題Every Thing Will Be Fine)』

製作年 2015年
製作国 ドイツ=カナダ=フランス=スウェーデン=ノルウェー
配給 トランスフォーマー
監督 ヴィム・ヴェンダース
脚本 ビョルン・オラフ・ヨハンセン
キャスト
トマス/ジェームズ・フランコ
ケイト/シャルロット・ゲンズブール
アン/マリ=ジョゼ・クローズ
サラ/レイチェル・マクアダムス

この映画、どうしてメインが3D上映なんだろう・・と思いながら観たのですが、成程・・
とんでもなく映像美に力を入れていますね。
雪のシーンもそうですが、草原のシーン、川沿いの木立を幼い女の子と歩くシーン、庭のシーン、特にラストね。
凄い映像美に思い入れを持って作っている。
個人的に暗闇の中で、電話先の相手が戻ってくるのを待っているシーンの美しさにやられました。
James Francoは画になる。
冷たく感じるくらい冷静な感じとか、でも、少年少女たちには意外と気さくで心を砕いている所とか。
好感持てる。
少年が、彼に依存してしまう気持ちは解る。あの出来事を共有している安心感。
ストーカー化するのってほんの些細な均等の崩れよね。
気を付けよう。


『五日物語 ―3つの王国と3人の女―(原題 IL RACCONTO DEI RACCONTI )』

製作年 2015年
製作国 イタリア=フランス
配給 東北新社=STAR CHANNEL MOVIES
監督 マッテオ・ガローネ
脚本 エドゥアルド・アルビナティ 、 ウーゴ・キーティ 、 マッテオ・ガローネ 、 マッシモ・ガウディオソ
原作 ジャンバティスタ・バジーレ
キャスト
Queen of Longtrellis /サルマ・ハエック
King of Strongcliff/ ヴァンサン・カッセル
King of Highhills/ トビー・ジョーンズ
King of Longtrellis /ジョン・C・ライリー
Imma/ シャーリー・ヘンダーソン
Dora/ ヘイリー・カーミッシェル
Violet /ベベ・ケイヴ
Young Dora/ ステイシー・マーティン

三つの物語で構成されているので一概に言えないのですが、基本、女の性から生まれた歪んだ欲求の代償です。
子供が欲しい女王の物語は、死体に目もくれず目的の物を持ち帰るくらい思い込んじゃう物なのかな・・?
息子を溺愛し、去られ嫉妬に狂い怪物となる母親の姿は、今でも有りそうね。
ちょっと可愛そうでした。
美声の老婆の物語は、Vincent Cassel好色な王様の役が似合い過ぎ。
老婆度胸有り過ぎ。
束の間でも17、8歳の頃に戻れるなら、私も行きたい場所あるわよ。
でも、ちゃんと年相応に身の丈にあった生き方をしていた二人を不幸にしたのは王様の我儘な欲求なのにね。
コレも哀しいわよねぇ・・
父王の思い付きでオーガの嫁にされた王女の物語は、オーガが可愛そう。彼も身の丈に合わない物を望んで不幸になるんだけど、扱いは乱暴だけど、王女を大事にはしているわよね。
ちゃんと飼いならしたら可愛いと思うの。忠実な僕で。
逞しい王女も嫌いじゃないけど。
後の民話、おとぎ話に多大な影響を与えていると言う五日物語。本当にダークで子供に見せられないおとぎ話ね。
人間の欲求は昔も今も変わらないのよね。

先頭 表紙

2016-12-01 ブルゴーニュで会いましょう(原題 PREMIERS CRUS) と ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気(原題 FREEHELD)

『ブルゴーニュで会いましょう(原題 PREMIERS CRUS)』

製作年 2015年
製作国 フランス
配給 クロックワークス アルバトロス・フィルム
監督 ジェロール・ル・メール
脚本 レミ・ブザンソン 、 ヴァネッサ・ポルタル 、 ジェロール・ル・メール
キャスト
ジェラール・ランヴァン
ジャリル・レスペール
アリス・タグリオーニ
ローラ・スメット

映像は凄く魅力的でした。果てしない葡萄畑、瑞々しい葡萄、ワイナリー、働く人々、そして料理。

・・・なのですが、一言でいえば、上手く行き過ぎ。
田舎が嫌で家を飛び出した息子が、評論家として成功して、稼業の危機を救う為に帰郷して主導権握ってワイン作りを行う。
頑張って守って来た人たちがそんなにあっさり受け入れられる?
恋も仕事もあんなに思い通りじゃ人生楽しくないでしょ。・・・と思いました。

『ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気(原題 FREEHELD)』

製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 松竹
監督 ピーター・ソレット
脚本 ロン・ナイスワーナー
キャスト
ジュリアン・ムーア
エレン・ペイジ
マイケル・シャノン
スティーヴ・カレル


同性愛者だという事を隠し、肩身の狭い思いで生きて来たローレルは、妙齢なのに、凄く奥手で可愛らしい。
大分年下のステイシーの方が、余裕が有ってリードしている感じ。
置かれている立場もあるのでしょうけど。
だけど何だか、歳の差関係無くパートナーとなれる二人が微笑ましくて、羨ましく思えました。
どちらも相手を守ろうとしている。

個人を見ないお役所仕事がもどかしいし、体面気にして動かない同僚たちが腹立たしい。
ゲイでいけない?誰も愛せないより全然良いと思うわ。
そもそも同性愛って古代からあって、異性だと世継ぎ問題が起きるから、愛人は同性で・・って言う王家も有ったのよ。
生産性が無いから?常に存在していた物を少数だからとタブーと言う定義を決めたのも人間よね。その定義がそもそも間違っていたら?
誰が責任取れるの?
人種差別とか、身分制度とか、男女差別とか、そう言う物と同じように、人間が自分の手で変えて行くしかないでしょ。
四の五の言わずに話を聞け!と私は思います。

パートナーの為に戦ったけど、それは沢山のゲイカップルの未来を変えた。
もう、ボロボロに泣きました。
Steve Carellって、こう言うしつこくてウザい役ぴったり。だけど真面目な顔してfunnyで頼もしい。

先頭 表紙


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