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まりんの「徒然日記」

ふりぃのかうんた
ふりぃのかうんた

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2016-04-10 ゲキ×シネ 阿修羅城の瞳2003 と ルーム(原題 ROOM)
2016-04-02 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(原題 BATMAN V SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE )
2016-04-01 2016年3月にスクリーンで見た映画
2016-03-31 砂上の法廷(原題 THE WHOLE TRUTH)
2016-03-23 最高の花婿(原題 QU'EST-CE QU'ON A FAIT AU BON DIEU?)とTHE “ORIGINAL” BLUES BROTHERS BAND
2016-03-18 Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(原題 MR. HOLMES) と 人生は小説よりも奇なり(原題 LOVE IS STRANGE)
2016-03-15 母よ、(原題 MIA MADRE ) と マジカル・ガール(原題 Magical Girl)
2016-03-13 幸せをつかむ歌(原題 RICKI AND THE FLASH)
2016-03-10 ロブスター(原題 THE LOBSTER) と これが私の人生設計(原題 SCUSATE SE ESISTO!) と リリーのすべて(原題 THE DANISH GIRL) ジャパンプレミア
2016-03-08 64-ロクヨン- 前編 完成披露試写会


2016-04-10 ゲキ×シネ 阿修羅城の瞳2003 と ルーム(原題 ROOM)

今日は東劇でトークショー付き ゲキ×シネ「阿修羅城の瞳2003」鑑賞。

製作年 2015年
製作国 日本
配給 ヴィレッジ ティ・ジョイ
演出 いのうえひでのり
作 中島かずき
キャスト
病葉出門/ 七代目市川染五郎
闇のつばき/ 天海祐希
美惨/ 夏木マリ
桜姫/ 高田聖子
祓刀斎/ 橋本じゅん
四世鶴屋南北 /小市慢太郎
十三代目安倍晴明/ 近藤芳正
安倍邪空 /伊原剛志

大好きな劇団☆新感線の舞台です。
コレをスクリーンで見させてくれる事に感謝します。

江戸時代とあやかしの話は切り離せませんよね。
鬼は病気や禍事態を指したりもしましたが。
結構シリアスで、思わず引き込まれて涙ぐんだりもするのですが、劇団☆新感線らしいfunnyな部分も勿論あって。
私的にはまっすぐ自分の思いをぶつけてくる桜姫が凄く好きです。
そうでありながら、自分の立場もちゃんと自覚していて、何をするべきかをちゃんと分かっている。
アレは父親の事も解っていますよね。

皆さん流石に素晴らしかったです。

そしてイクスピアリに移動して『ルーム(原題 ROOM)』鑑賞。

製作年 2015年
製作国 アイルランド カナダ
配給 ギャガ(提供 カルチュア・パブリッシャーズ=ギャガ)
監督 レニー・エイブラハムソン
脚本/原作 エマ・ドナヒュー
キャスト
ママ/ ブリー・ラーソン
ジャック/ ジェイコブ・トレンブレイ
ナンシー/ ジョアン・アレン
オールド・ニック/ ショーン・ブリジャース
Leo/ トム・マッカムス
ロバート/ ウィリアム・H・メイシー

首を絞められたことがありますか。私は有ります。男は力で抑え付けることで優位に立とうとするものなのか・・トラウマにならない筈がない。

どうしてこの母子がこういう状況になったか・・は最初説明されません。
つつましやかな母子。夫婦の真似事のような生活。
次第にその異常性が見えてくる。

その世界しか知らない少年ジャックに危機感はあまり無いけれど、そりゃあ、母親は元の生活を取り戻したいわよね・・自分の為にも息子の為にも。
抵抗していた時代も彼女の口から語られるけど、ジャックが産まれてその子を守り育てる事に生き甲斐を見出して強くなったのだと思う。
あの部屋に逃げ込みたいとジャックが思うだろうことは想像できた。
息子を守ると言う依存から解放されたママに起こる心の変化も。

壊れそうなママを救うのは、やっぱりジャックなの。
いつだって、ママを救うのは息子よね。

髪を切ると言い出すジャックの気持ちが凄く泣かせるのだけど、髪を切ったジャックは美少年なのだけれど。
どうかな・・今は良いけど、将来きっと男らしく変化して行くジャック。
きっと父親に似てくる。嫌でも。それが垣間見られてちょっとぎくってなりました。

孫の顔をまともに見られない、祖父を演じるWilliam H. Macyの態度も納得できる。
娘の生き甲斐であっただろう、ジャックを祖母が受け入れられるのは、やはり女性だからかな。

過去は忘れようとしても、心のどこかで体に変調を起こす。
私も、窮屈な場所や束縛される状況に呼吸困難になるパニックを起こすようになった。
何とか日常生活を続けているけど。辛い時も有る。

閉じ込め日常を奪った「部屋」にママを連れて行ったジャック。
何も無い、ドアが解放されたあの場所をママに見せたのはお手柄だわ。
ジャック役のJacob Tremblayくんが凄く良い。

息苦しいくらいリアルで胸が締め付けられました。

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2016-04-02 バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(原題 BATMAN V SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE )

イクスピアリで『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(原題 BATMAN V SUPERMAN: DAWN OF JUSTICE )』

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画

監督 ザック・スナイダー
脚本 クリス・テリオ 、 デイヴィッド・S・ゴイヤー
原作 DCコミック
キャスト
ブルース・ウェイン/バットマン/ ベン・アフレック
クラーク・ケント/スーパーマン/ ヘンリー・カヴィル
ロイス・レイン /エイミー・アダムス
レックス・ルーサー/ ジェシー・アイゼンバーグ
マーサ・ケント /ダイアン・レイン
ペリー・ホワイト/ ローレンス・フィッシュバーン
アルフレッド/ ジェレミー・アイアンズ
ワンダーウーマン/ダイアナ・プリンス/ガル・ギャドット

VSとなっていますし、実際戦いもするのですが、そこはまぁ、どうしてそうなったかはきっとそうだろうなぁ‥と誰もが想像する展開塗装隔たりは無いと思っていただいて大丈夫かと思います。

全盛期のバットマンでは無く中年です。
それでも変わらずお金持ちで社員思いで、街思いで、孤独で・・脚光も浴びず一人静かに悪と戦い、スーパーマンの派手な戦いに巻き込まれる人たちに心を痛めて何とかしなくては・・・と思い立つ。生身の人間なのに。
彼にアルフレッドが居てくれて良かった・・
スーパーマンは母星を失い実の親を失い地球上でただ一人特別な存在だけれど、地球に愛情をかけて育ててくれた両親が居て(父親は亡くなったけど)理解者である最愛の恋人がいて、職場の仲間や待っていてくれるファンがいて。そして力がある幸せだと思うの。
世界よりも、愛する人を守る事を優先する純粋さも持っている。

彼らはどちらも正義なのよ。純粋に。
そして、レックス・ルーサーが言う所の男の子。最強に強い地球人と宇宙人の大きな男の子。
全ての男の子にとって大切な女性・・この辺の展開は男の子のままにはたまらないですよね。
だってたとえ世界を救うヒーローだろうと、母親にとってはただの小さな守るべき息子ですもの。
勿論そうじゃ無い特殊な関係性の母子も居るでしょうけど。きっとレックス・ルーサーがそうなんじゃないかな。


Ben Affleckは映画『Hollywoodland』で、人気テレビシリーズ「アドベンチャーズ・オブ・スーパーマン」のスーパーマン役の主演俳優であったジョージ・リーブス役を演じた事も有るんですよね。ちょっとややこしい。
Henry Cavillは『Man of Steel』に引き続きスーパーマン役で、他主要メンバーもそのままですが、幻のようにチラと登場するジョナサン・ケントはKevin Costnerでは無いですよねぇ?余りしっかり映らないので解らなかったけど・・
Jesse Eisenbergはこういう病的な役が良く似合います。

今後どう展開させていくのか楽しみです。墓穴を埋めなかった辺り想像が膨らみますね。

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2016-04-01 2016年3月にスクリーンで見た映画

長かった3月が終わりました。

3月の映画は16本。
凄く良い!という訳ではないけれど、なかなか癖があって面白い映画が多かったです。

 砂上の法廷(原題 THE WHOLE TRUTH)
○最高の花婿(原題 QU'EST-CE QU'ON A FAIT AU BON DIEU?)
 Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(原題 MR. HOLMES)
 人生は小説よりも奇なり(原題 LOVE IS STRANGE)
 母よ、(原題 MIA MADRE )
 マジカル・ガール(原題 Magical Girl)
 幸せをつかむ歌(原題 RICKI AND THE FLASH)
 ロブスター(原題 THE LOBSTER)
○これが私の人生設計(原題 SCUSATE SE ESISTO!)
○リリーのすべて(原題 THE DANISH GIRL)
 64-ロクヨン- 前編
 マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章(原題 THE SECOND BEST EXOTIC MARIGOLD HOTEL)
 マネー・ショート 華麗なる大逆転(原題 THE BIG SHORT)
 ヘイトフル・エイト(原題 THE HATEFUL EIGHT)
 虹蛇と眠る女(原題 STRANGERLAND )
 偉大なるマルグリット(原題 MARGUERITE)

失踪、live、歌舞伎鑑賞、花見、前職場への反復帰、そして野球観戦。忙しい月でした。

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2016-03-31 砂上の法廷(原題 THE WHOLE TRUTH)

砂上の法廷(原題 THE WHOLE TRUTH)

製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ

監督 コートニー・ハント
脚本 ニコラス・カザン
キャスト
キアヌ・リーヴス
レニー・ゼルウィガー
ラムゼイググ・バサ=ロー
ガブリエル・バッソ

正義って何?
裁判って本当に正しいの?
・・と不安になる作品。
コレはネタバレする訳にはいかないので多くを語れませんけど。
人は嘘をつく。コレは納得。プライドを守る為、信用を失いたくない為、誰かを守る為、理由は色々。

それを上手くつついて、陪審員の心証を誘導する。
こんな事されたら真実は簡単にすり替えられる。

実際は自供が有っても裏付け捜査はしますよね?そう信じたい。

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2016-03-23 最高の花婿(原題 QU'EST-CE QU'ON A FAIT AU BON DIEU?)とTHE “ORIGINAL” BLUES BROTHERS BAND

恵比寿ガーデンシネマで『最高の花婿(原題 QU'EST-CE QU'ON A FAIT AU BON DIEU?)』鑑賞

製作年 2013年
製作国 フランス
配給 セテラ・インターナショナル
監督 フィリップ・ショヴロン
脚本 フィリップ・ショヴロン 、 ギィ・ローラン
キャスト
クロード/クリスチャン・クラヴィエ
ロビー/シャンタル・ロビー
ダヴィド/アリ・アビタン
ラシッド/メディ・サドゥアン
シャオ・リン/フレデリック・ショー
ロール/エロディー・フォンタン
イザベル/フレデリック・ベル
オディル/ジュリア・ピアトン
セゴレーヌ/エミリー・カーン
シャルル/ヌーム・ディアワラ

どこの国の人も祖国に誇りを持って愛していると思うのですが、フランス人もかなりだと思います。更に保守的。

私の知り合いのフランス人も日本に住んでいて6か国語話せる国際人のくせに、日常会話でアメリカの話になると、軽蔑の色を隠せない。
目の上の・・って感じなのでしょうか。

自分の国の文化や生活に誇りを持って愛しているからこそ、言葉や行動の端々に出てくる差別。
意図してやっていない分単純に深層心理に沁みこんでいる性質の悪さ。


更に彼はイギリスの話になるとあからさまに嫌悪を表します。ヨーロッパの大国同士、同列に並べられたり比較されるのが不愉快なのでしょうか・・?
同族嫌悪なのかな・・?
我々日本人も、中国、韓国も、お互い相手を自国より下に見ようとするのは、欧米人には同族嫌悪に見えるかもしれません。

上三人の娘の婿たちがお互い足を引っ張り合いながら、彼らの言うもっと許せない相手・・と言うのが正しくそれに思えます。
それぞれ一見大人に見えて、中身は単純で情けないガキたち。両家のパパも含めて。
喧嘩して仲直りして仲良くなれるのがガキ男子の良い所かな。
苦悩しながらも歩み寄ろうとする女性陣の柔軟さに比べて怒るか逃げるかの情けなさ。
まぁ、すんなり尻に敷かれちゃった方が上手く行くのでしょうね。

それにしても。私は黒人好きなので、兎に角シャルルが好みです。
可愛い・・彼らの笑顔が好きだ〜身体能力も。
黒人男性が凄く好きだったことも有るけど、友達には紹介できても、親に紹介するとなると、やっぱり・・躊躇するわ。
姉3人の相手が彼らじゃ無かったとしても。
フランス人が保守的な以上に、親って人種は我が子に対しては保守的だもの。
でも惚れちゃったら仕方がないじゃないね?

姉妹たちも皆美人だし、両親の家も素敵だし、愛すべき情けない婿たちと、父親たちと、頼もしい母親たちと、素敵なシャルル♪

素敵な映画でした♪

その後幼馴染と神楽坂散歩して表参道でTHE “ORIGINAL” BLUES BROTHERS BAND
‪‎ブルースブラザーズバンドのライブ。
盛りだくさんの楽しい一日でした。‬

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2016-03-18 Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(原題 MR. HOLMES) と 人生は小説よりも奇なり(原題 LOVE IS STRANGE)

今日はまずイクスピアリで『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(原題 MR. HOLMES)』鑑賞。

製作年 2015年
製作国 イギリス アメリカ
配給 ギャガ
監督 ビル・コンドン
脚本 ジェフリー・ハッチャー
原作 ミッチ・カリン
キャスト
シャーロック・ホームズ/ イアン・マッケラン
ミセス・マンロー /ローラ・リニー
ロジャー/ マイロ・パーカー
ミスター・ウメザキ/ 真田広之
アン・ケルモット/ ハティ・モラハン

シャーロック・ホームズって、老いて戦後のあの広島を訪れることが出来る位の時代設定だったのか・・と驚きました。
敢えて広島。かなり痛々しく描かれている。英米製作の映画で。

加齢にはホームズも勝てなかった。悲しい事に。
洞察力は有っても、記憶力が破滅的に低下しているの。
今こそ記録係のワトソン君が必要なのでは?と思いますが、彼は既に亡き人でした。
そして、絶望しぼんやりとした彼の生活に光を差し込んでいるのが家政婦の10歳の息子。

老人と少年の組み合わせ、好きです。お互い与え合う物が大きい。
親世代ほど押しつけがましく無く、「男」としての道を示してくれる。

嘗ての事件を書き残したいのだけれど思い出せない。重要な事なのに、ぼんやりとした霧の向こうに有って捉えきれない感じ。
もどかしいわね。

事件・・では無いの。悲しい出来事。もしかしたら悲し過ぎて封印したのかもしれない。

でも、夫に理解できないのと同じ理由で、ホームズにもそれ以上の理解は出来なかったんじゃないかな。
男には子供を失った女の苦しみを本当に理解するのは無理でしょ・・

銀座に移動して『人生は小説よりも奇なり(原題 LOVE IS STRANGE)』

製作年 2014年
製作国 アメリカ
配給 コムストック・グループ(配給協力:クロックワークス)
監督 アイラ・サックス
脚本 アイラ・サックス 、 マウリーシオ・ザカリーアス
キャスト
ベン/ジョン・リスゴー
ジョージ/アルフレッド・モリーナ
ケイト/マリサ・トメイ
エリオット/ダーレン・バロウズ
ジョーイ/チャーリー・ターハーン


老いたゲイカップルが、何だか可愛らしい。
39年一緒に居て、今もあんなに仲良しって凄いわ。
音楽教師のジョージの演奏とデュエットが凄く素敵。
歌えるって凄い事よね。

結婚が合法化されたとはいえ、まだまだ差別は有る。カトリック教会では特に許されない。
生き難いですよねぇ・・若くも無いし。
居候先でどんどん肩身が狭くなっていくのですが、思春期のジョーイにとっては彼が居てくれたことは凄く良かったんじゃないかな?
最後の急展開に驚きましたが、湿っぽくは無い。温かいラストでした。

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2016-03-15 母よ、(原題 MIA MADRE ) と マジカル・ガール(原題 Magical Girl)

『母よ、(原題 MIA MADRE )』

製作年 2015年
製作国 イタリア フランス
配給 キノフィルムズ
監督 ナンニ・モレッティ
キャスト
マルゲリータ/マルゲリータ・ブイ
バリー/ジョン・タトゥーロ
ジョヴァンニ/ナンニ・モレッティ
アーダ/ジュリア・ラッツァリーニ

ある程度の年になると、皆抱えているものが色々有る。
仕事が上手く行かなかったり、自分の病気だったり、家族の病気だったり。
マルゲリータの仕事はちょっと特殊では有るけれど、中年女性が抱えている色々な問題が寄せ集まっている。

でも、娘リヴィアの反抗期なんてまだ可愛い物だし、母の介護に協力的な兄が居て、仕事も続けられる。
その仕事も映画監督と言う人を使う立場で、大変だけど、認められていると言うことでしょ。
何より、仕事を終えて母を見舞うことが出来る。疲れてはいるけれど。
別れるとは言え恋人も居た訳だし。
それってかなり恵まれていると思うの。

それ以上に恵まれているのが母アーダよね。
産まれた以上、死は避けられない。どう死ぬか・・
ちゃんとした病院で息子と娘が交代でやってきて世話をしてくれ、かわいい孫に教えてあげられる事も有る。
知り合いや教え子たちが訪ねてくる。
病気は不幸だけれど、愛に囲まれたこれ以上ない美しく幸せな最期じゃない?

最期に母への愛を感謝を伝える猶予をたくさん与えられたのだから。
イライラしながらハラハラしながら色々な事を抱えながら、その不幸を受け入れて向かい合う。
そして色々抱えているのが自分だけじゃ無い事に気づく。

次は自分の番だからね。どんな最期を迎えるのか・・

『マジカル・ガール(原題 Magical Girl)』

製作年 2014年
製作国 スペイン
配給 ビターズ・エンド
監督/脚本 カルロス・ベルムト
キャスト
ダミアン/ ホセ・サクリスタン
バルバラ/ バーバラ・レニー
ルイス/ ルイス・ベルメホ
アルフレド/ イスラエル・エレハルデ
アリシア/ ルシア・ポジャン
アダ/ エリザベト・ヘラベルト
オリベル /ミケル・インスア
アデラ /テレサ・ソリア・ルアノ

マジカル・ガール・・誰の事かしら?
魔法少女に憧れる少女では無くて、バルバラの事かもしれませんね。

自分の美しさも、その活かし方も知っている。
幼い頃から。

美しさを武器にすることが狡賢いなんて思いませんよ?
頭脳や技術と同じ恵まれた才能ですから。

翻弄されるダミアンとルイスの二人がどちらも元教師と言うのも皮肉。
モラルに生きているせいか、モラルが崩れたら弱い。

病気の少女が可哀想・・とか、最後に報われるとか、正義とか、そう言う事は一切ない。
誰もが自分の欲求のままに動く。

病気だから色々試してみたい娘。先の無い娘だから何でも叶えてあげたい父。
夫に捨てられない為なら何でもする妻。美しい妻を所有していたい夫。
そして魅惑の人に頼られることに喜びを見出す男の嫉妬心。

誰にも止められない。

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2016-03-13 幸せをつかむ歌(原題 RICKI AND THE FLASH)

3/11,3/12と家出して強行で大阪に行って来ました。

THE冠ライブと甲子園のタイガース戦。
3/11は父の命日なので実家に帰るつもりでしたが、死んだ人間よりも生きている人間を優先しないと後悔する!と言われ。
直前に7回忌で帰ってもいるし・・と思い切って。
辛いその日を冠徹弥さんのおかげで無事乗り切り日常に戻ってきました。

私の日常・・と言えば映画でしょ。早速イクスピアリで『幸せをつかむ歌(原題 RICKI AND THE FLASH)』

製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督 ジョナサン・デミ
脚本 ディアブロ・コディ
キャスト
リッキー /メリル・ストリープ
Pete/ ケヴィン・クライン
Julie/ メイミー・ガマー
Maureen /オードラ・マクドナルド
Josh /セバスチャン・スタン
Greg/ リック・スプリングフィールド

きっと色々有ったのだと思う。
子供を産んで育てながら、全てを捨てて家を出る理由。
音楽活動は捨てられなかった。でも、帰る度に非難されたのかな。
どんなに奔放な女性に惹かれても、結婚して子どもが出来たら、良き母であることを求めるのが男よね。
子供たちを愛していなかった訳じゃ無いし、出て行きたかったわけじゃない。
そんな過去を匂わせながらの20年後。

売れないバンドで歌っているリッキーも老いた観客も、何だか切ない。
だけどファンも居てそこにリッキーの居場所がある。
元夫は裕福で、理想的な幸せな家庭を築いていて、そこには居場所を感じられない。

きっと母親がああだったから自分は幸せな家庭を築きたかったのでしょうね。

多分私はお利口さんに座っている側の人間なのだけれど、リッキーの登場に顔をしかめる人たちでは居たくない。
真っ先に立ち上がってこぶしを突き上げられる人間で居たい。せめてそう思います。
きっとあの中にもうずうずしていた人が居る筈。

それにしても、流石Meryl Streep。完璧な役作り。

あ。『アーロと少年』のイベントで片桐はいりさんがもぎりをしていて、もぎっていただきました。ありがとうございます。

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2016-03-10 ロブスター(原題 THE LOBSTER) と これが私の人生設計(原題 SCUSATE SE ESISTO!) と リリーのすべて(原題 THE DANISH GIRL) ジャパンプレミア

『ロブスター(原題 THE LOBSTER)』 製作年 2015年
製作国 アイルランド イギリス ギリシャ フランス オランダ アメリカ
配給 ファインフィルムズ
監督 ヨルゴス・ランティモス
脚本 ヨルゴス・ランティモス 、 エフティミス・フィリプ
キャスト
デヴィッド/コリン・ファレル
レイチェル・ワイズ
ジェシカ・バーデン
ベン・ウィショー

怖い近未来のお話。

独身は罪で、身柄を拘束され45日以内にパートナーを見つけないと動物に変えられてしまう。
処刑とかじゃない所がミソね。
前半は、愛する相手をひたすら探す生活。
皆が探して居る筈なのに、早々上手く行かない不思議。

後半は恋愛禁止のレジスタンスでの生活。
そしてそんな状況で、愛する相手に出会ってしまう不思議。
コッチの処罰はかなり肉体的にハード。
どうしてリーダーがそこまで恋愛を毛嫌いするのか・・
ちゃんと両親が揃って居るのに。両親の前では普通の社会人を装っている。
実は両親も仮面夫婦なのかしら?

愛が永遠に続くとは思わない。続く人も居るのかもしれないけれど、私は無理。
罪だと言われても、動物に変えられても、続けられない物は続けられない。
そして、もう一度結婚したいとは思えない・・恋はしてもね。
だからやはり猛禽類に変えて欲しいな〜
皮肉で淡々としていますが、描いている本質が凄い。

ラストは見る人に委ねられているのかな。
そう言う訳で、私は無理でしょ。と思います。

『これが私の人生設計(原題 SCUSATE SE ESISTO!)』
製作年 2014年
製作国 イタリア
配給 シンカ
監督 リッカルド・ミラーニ
キャスト
セレーナ/ パオラ・コルテッレージ
フランチェスコ/ ラウル・ボヴァ

産まれた時から建築家としての才能が開花しているなんて、羨ましい。
そして、恋に落ちた途端脳内に音楽が響き渡る純粋さが中々可愛い。
フランチェスコのフェロモンダダ漏れのセクシーさは反則ですけど、でも彼、一目で分かりましたよ。
お友達にしたいタイプ。ああいう人たち、本当に優しいですもん。

イタリアがそんなに男尊女卑の閉鎖的な社会だとは知りませんでした。
イタリア男にとって女は口説くべき相手で、競う相手では無いって事かしら。
海外飛び回って来たセレーナには受け入れがたかったでしょうね。

個人的にはミケーラさんが好きです。
家族と去って行くボスを見送る姿が切なくて。

『リリーのすべて(原題 THE DANISH GIRL)』ジャパンプレミア
製作年 2015年
製作国 イギリス ドイツ アメリカ
配給 東宝東和
監督 トム・フーパー
脚本 ルシンダ・コクソン
原作 デイヴィッド・エバーショフ
キャスト
アイナー・ヴェイナー/リリー・エルベ /エディ・レッドメイン
ゲルダ・ヴェイナー /アリシア・ヴィキャンデル
ヘンリク/ ベン・ウィショー
ウラ /アンバー・ハード
Hans Axgil /マティアス・スーナールツ

リリーの美しさ切なさを演じきったEddie Redmayneに脱帽ですが、鑑賞してみてAlicia Vikanderの助演女優賞に納得です。
彼女の奔放さ、無邪気さ、戸惑い、愛。素晴らしかった!

前例が無くても、本来の自分になりたいと願ったリリー。
この二人の勇気ある行動は、今、同じ悩みを持った人たちがの大きな力になっているのでしょうね。
彼ら、彼女らは、それまでの時代にも居たのかもしれないけど、きっと、凄く生き辛かった筈。
周囲に非難されても、進歩的な治療チャレンジした博士も素晴らしいですね。

永遠に続く愛・・に懐疑的な私ですが、ゲルダの愛は素晴らしかったです。

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2016-03-08 64-ロクヨン- 前編 完成披露試写会

『64-ロクヨン- 前編』

総勢17名の舞台挨拶付。私はほとんど知らない俳優なのですけどね・・
メインのキャストは流石に旨いです。
でも脇のキャラの演技がなぁ・・そこが興ざめ。残念。


製作年 2016年
製作国 日本
配給 東宝
監督 瀬々敬久
原作 横山秀夫
キャスト
佐藤浩市
綾野剛
榮倉奈々
夏川結衣
緒形直人
窪田正孝
坂口健太郎
椎名桔平
滝藤賢一
奥田瑛二
仲村トオル
吉岡秀隆
瑛太
永瀬正敏
三浦友和

7日間で幕を閉じた昭和最後の年、昭和64年。

様々な問題に翻弄されながら、被害者への思いをその命の重みを訴える当時の捜査官三上が良いのです。

この日の事は良く憶えています。
私、誕生日が1/6なんです。
仙台で大学生をしていた兄の元に遊びに行き、前夜兄と兄の友人に誕生日を祝って貰った翌朝。
昭和天皇崩御のニュースが溢れていました。
そんな時に起きた事件。
天皇崩御のニュースに埋もれた少女の死。
記者たちの自分本位のボイコット。それを三上がさせたくない理由。良いな・・

ここも好きなポイントなの。
私の父は3/11に亡くなっている。
その一年後に大震災が起きた。
皆、3.11を忘れないでしょ。毎年騒ぐでしょ。
あの日沢山の命が亡くなったのは悲劇だし、冥福をお祈りするけど、その日、全く別の場所で無くなった誰かの命もその数日後亡くなった誰かの命も、同じくらい重いし、同じように悲しんでいる身内や友達がいる。
それを軽視されるのは哀しい。だから、私は3.11を大袈裟に騒げない。
沢山の命も大事だけど、私には、ただ、父を失った日なの。それも、かなりの悲劇で。
そしてその日に産まれた命も、他の日に産まれた命と同じように遠慮しないで祝ってあげたい。
だから、天皇崩御の陰に隠れてちゃんと報道されずに静かに消えて行った少女の命、家族の悲しみと苦しみに目を向ける三上が、作者が、好きです。


記者たちは、交通事故の加害者の名前を公表しないことに怒りをぶつけてくる。被害者が死亡した事を隠していた事にも。
それが正義であるかのように。
だけど、被害者がどういう人間だったか・・に目を向けない。
加害者に、ただ一人目を向け、「大事な事か?」と問う上司に、「彼にとっては」と控えめに応えた地味な部下のその行動、発言が広報部の窮地を救う結果になるのだけれど、私はこの作品の中で、あの地味な部下が一番好感持てるかもしれない・・
こう言う点をあちこちに点在させながら繋げて一つの形に作り上げていく展開を生み出す才能、尊敬します。

後編は6/11公開だそうです。
先は長い・・

先頭 表紙


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