息子が、ボケボケである。
朝の支度が、とにかくはかどらない。
気が付くと、手をとめて、自分の世界にトリップしている。
ぼ〜っとしているので、
「今、何番までいった?」と聞くと(何を準備していいかわからない、というので、
1)きがえ2)くつした3)ハンカチ・・・といった、一覧表を作って壁に貼り付けた
のだ(^^;)
「あ、まだ1番の途中だ」(ランニングのまま突っ立っている)というありさまである。
筆箱の中身を用意していても、「鉛筆がない」と言ったきり、とまっている。だったら、
鉛筆を探すなり、新しい鉛筆を削るなり、リアクションを起こして欲しいものだが、
いつまでもとまっている。気が気でないので、つい、「で、どうすんの?」と促して
しまう。
一時が万事、こんな調子なのである。
宿題をはじめる。「お母さん、鉛筆ないよ」(知るか、アンタの鉛筆なんか)やっと
道具をそろえる。「宿題やる場所が、ない」(机の上がぐちゃぐちゃだからだよ)
ようやく少しスペースをあける。終わったらそのまんま。
翌朝、「宿題の紙どこ?」と必ずそうなる。(いや、ないと気づくだけ、マシ
な方なのだ)
実を言うと、私もかなりボケボケなので、息子のは私の遺伝であることは間違いない。
そして、このボケぶりは、大人になったからといって、治るわけではないことも
よく知っている。(私なんか、今もそうだから)
しかし、このままでは社会不適応者になってしまうので、治らないまでも、それを
補う工夫をしているのである。
出したもんは必ず元の場所にしまう。(絶対なくなるから)
大事なものは、置き場所を決める。
何かをしまうときは、「ありかノート」に記入する。(後でどこにしまったか絶対忘れ
るから、品目としまった場所をメモっておくのだ)
「買い物リスト(買い忘れがないよう、気づいた時点で冷蔵庫の紙に書いておく)」
「やることリスト」(やらなきゃいけないことを片っ端から書いて、終わっ
たら消していく)
「カレンダー」(予定は、(入った仕事の締め切りも)必ず記入しておく)
「すぐやる箱」(支払いの振込み票、投函する郵便物、集金袋など、さしあたりやら
ねばならないものを入れておく箱)
「小学校の箱」(息子の学校から来る膨大なお手紙を放り込み、終わったものから廃棄
していく)
「保育園の箱」(娘の保育園からの手紙入れ)
・・・などなど、ほとんど老人のようだが、いわゆるボケではないと思う。だって
若い頃から一貫しているから(^^;
息子も、これからいろいろ苦労すると思うが、人生経験を積むうちにうまくやり
くりする術を見出して欲しいものだ。そのためには、まず己のボケぶりを自覚
することから始めるべし。
つい脇から見かねて「宿題の紙、置きっぱなしじゃないの」などと手を出してしま
いがちだが、これからは、徐々にそういうことも慎まねばなるまい。
自分は困ったものだ、どうしたら困った事態を避けられるのか、そこに考えが至らな
ければ、いつまでも進展がない。
口を出さずに見守るということも、それはそれで恐ろしいのだけど(先日など、出かけ
る息子をふと見ると、下半身がパジャマだったよ(^_^;)忍耐忍耐。 |