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口車版「雑学の泉」

 
なんで,こんなにいろいろなどーでもよいこと,知っているのでしょうかねぇ。



口車筆無精乃介、IT業界を語る  口車大王「旅のおもひで」

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目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2000-08-17 [書評]『星の王子さま』サン=テグジュペリ/内藤 濯訳 / 岩波少年文庫/岩波書店
2000-08-17 [書評]『古今東西噺家紳士録/The Bilbe of Japanese Rakugo』エーピーピーカンパニー/小島豊美 / 丸善
2000-08-16 [書評]『電波少年 懸賞日記』なすび / 日本テレビ
2000-08-16 [書評]『閔妃暗殺』角田房子 / 新潮文庫/新潮社
2000-08-15 [書評]『恨ミシュラン』西原理恵子/神足裕司 / 朝日新聞社
2000-08-15 [近況]改訂版 口車、パソコン直す
2000-08-15 [書評]『家族シネマ』柳 美里/講談社
2000-08-14 [昔話]口車、キャビアを横流しされる。
2000-08-13 [昔話]口車、ポーランド語わからずに仕事する
2000-08-13 [近況]口車、ばかなことをする


2000-08-17 [書評]『星の王子さま』サン=テグジュペリ/内藤 濯訳 / 岩波少年文庫/岩波書店

 私が、この本を初めて読んだのは中学生の時である。おそらく、その後の人生におけるものの考えかたについて、決定的な影響を与えたであろう一冊である。

 あっと思ったのは、冒頭の「象を飲みこんだうわばみの絵」である。中学生にして「うーん」と思ってしまった。世の中、表面的なことだけで捉えてはいけないのだと。もっともその考えが効果を発揮してくるのは、25歳過ぎであったが。それまでの間は、「うわばみ」から影響を受けたと言っても、全く別のほうに行ってしまっていた(オヤジギャグ)。

 「子供はこうでなくてはならない。」という説教臭さがないのがいい。そして大人の視線で子供を見下ろさず、作者自身の体験として「大人ってどうして理解してくれないのだろう。」という、子供と同じ視線での語りかけが、読者を物語にどんどん引きずり込んでいく。

 IT、ITとはしゃぎ回るのは良いけれど、それで金もうけしようと思ったら、柔軟な想像力がなければ無理。その最も必要とされている想像力について、簡潔にして明確に語りかけている。また、子供が勉強するということはどういうことなのか、その根本もさりげなく明示している。知恵は、動き回ることによって身に付く。がつがつ決めつけて焦ってみたところでだめなのよという、作者のしなやかだが力強いメッセージ。

 児童書ではあるが、子供の教育に悩んでいる親御さんが読むと吉。

 なお、本書はつい最近復刻されたようである。

◇ 本体 640円
◇ 2000年6月16日 発行
◇ ISBN4-00-114001-2 C8397

 また何種類か本が出ているが、CD-ROMブックも出版されている。

岩波CD−ROMブック  星の王子さま
ロマン・ビクトール=プジュベ 脚色演出
山崎 庸一郎 フランス語監修
牧瀬 里穂,野沢 那智,川原 亜矢子 声の出演
内藤 濯 訳
◇ 体裁=CD−ROM+特装本
◇ 本体 5,700円
◇ 1998年6月26日 発行
◇ ISBN4-00-250101-9 C0898

先頭 表紙

『アルケミスト』はよいですね。私、パウロ・コエーリョは結構好きです。 / 七鴫偲煮蔀雫爵蕊こと、まりあ ( 2000-08-19 02:12 )
みりあさま、ども。御推薦の本、読んだことないです。角川文庫からでていますね。ISBN404275001X。しかし、よまなくっちゃ本がこれでいったい何冊になったんだ。 / 口車大王 ( 2000-08-18 07:20 )
お邪魔します^^「-夢を旅した少年-アルケミスト」って本お読みになった事おありですか?薦められたときには、「スピリチュアル気合は入り系」かなと、少々躊躇しましたが、なかなか楽しいお話でした。 / みりあ専業主婦 ( 2000-08-18 02:48 )
はは、ばればしたか。あれ見ていて、そういや書きためたやつがあったなと。ちなみに、翻訳者の内藤濯(あろう)さんは、わたしの父親の学生時代の同級生のお父上です。 / 口車大王 ( 2000-08-17 22:58 )
さっきNHKで特集してましたね。もしかして見てらっしゃいました? / オーテマチエンヌ ( 2000-08-17 22:32 )

2000-08-17 [書評]『古今東西噺家紳士録/The Bilbe of Japanese Rakugo』エーピーピーカンパニー/小島豊美 / 丸善

 ぢつは、本書はCD-ROMである。もっとも、CD-ROMとともに、別冊で「寄席150年」小島貞二著という解説本がついているから、まあ、ここに書評をのっけても良いでしょう。

 作者の小島豊美氏は、「寄席150年」の小島貞二氏のご子息である。小島貞二氏と言ったら、演芸評論家の第一人者である。かつてテレビ朝日で新宿末広亭から中継をやっていたとき、アナウンサーの隣に解説者として座っていたお方である。ちなみに小島豊美氏は、かつて「泳げ鯛焼き君」をヒットさせたプロデューサー(のはず)である。そういう、「濃い」人達が作り上げた、"The Bible"という名に恥じない内容である。

 まずCD-ROMであるが、これがすごい。師弟関係の系譜図、改名の記録、物故者の落語の録音、出囃子(もちろん音付)、録音されたSPレコードのレーベル、それらが検索できる。本職の落語家が、「私だって知らないですよ、ここまで。」と言わしめる代物である。まずめったに聞けないような音源もあり、落語ファンにはたまらない内容である。このデータベースで知って驚いたのだが、桂文楽はなんと青森の出身である。あたしゃ、てっきり東京下町出身だと思っていたね。

 続いて解説書の「寄席150年」であるが、読んでみると、昭和30年代から40年代にかけて、いかに落語の黄金期であったかが、改めてよくわかる。そして、リアルタイムで文楽、志ん生、圓生、三平(若い人にはこぶ平の父と行ったほうが通じるか)等の落語に接することのできた口車は、今にして思えばなんと幸せなことよ。全てとは言わないが(爆笑問題なんかは許容範囲)、「若手お笑いタレント」と称する連中の、ペラペラな芸に笑い転げている、若いおにぃちゃん、おねぇちゃん達を見ていると、心底「かわいそうに」と思うのである。特にテレビでの三平の持ちネタは、現在の「若手お笑いタレント」につながるものがあり、「本物」を見てしまった私は、ペラペラなものを見せられても、ちっとも面白くないのである。さらに、「シャボン玉ホリデー」とか「8時だよ、全員集合!」という、練りに練った笑いも経験しているからなぁ。 「ゲバゲバ90分」もあったっけ。

 ついでに言わせていただくと、「東京オリンピック」と「大阪万国博」と「札幌オリンピック」を知らないのは、日本人として不幸だね。あの、一点集中、日本中が能天気に盛り上がるなんて一体感は、その後の長野オリンピックでもなかったね。若い人達に向かって、「ざまぁみろ」と、ここでおぢさんの逆襲をやってみるのである。はっはっは(もちろん姿勢は、腰に手!)。

 おせっきょじみるが、テレビに登場するペラペラの「若手お笑いタレント」ばかりを追っかけている皆さん、たまには寄席に行ってみましょう。ただし、本当の笑いを得ようと思ったら、「教養」が必要だけれどね。「パロディ」というのは、その「元ネタ」を理解できないと、面白くないの。あ、だからペラペラの「若手お笑いタレント」でないと、笑えないのか。

 近ごろ、日本の社会は新しい「階級」ができていると思っている私だが、「寄席」に行って落語を聞いて面白いと思えるか思えないか、どちらの階級に属するのか、「寄席」は、正に「踏み絵」でもある。「踏み絵」になってしまっているから、落語にかつての勢いがないのかもしれない。

追伸 年がばれたか。


国会図書館 Web-OPAC データ
古今東西噺家紳士録 寄席一五〇年  小島貞二‖著
エーピーピーカンパニー/丸善出版事業部
2000.1
12,800円
CD-ROM1枚(12cm)
ISBN: 4998082000

先頭 表紙

ただ今「寄席文字」修行中です。 / ねむり猫 ( 2000-08-17 19:03 )
あ、mishikaさんだ。お久しぶりです、ぽた公です。誰も知りたくないぽた公の謎を公開。ぽた公は高校時代落研の部長であった。 / こすもぽたりん ( 2000-08-17 14:32 )
をを、mishikaさまだ。最近ここでとどまってしまっていますが、いずれまた、あちらで。 / 口車大王 ( 2000-08-17 12:49 )
やっと突っ込み方が分かりました(自爆)初体験みたいなもんだな、これは。 / mishika ( 2000-08-17 12:28 )

2000-08-16 [書評]『電波少年 懸賞日記』なすび / 日本テレビ

 「すでに過去のことですか。」

 日本テレビ「進ぬ!電波少年」の、人気コーナーである「なすびの懸賞日記」が終わって1年以上が経過した。すでに、はるか彼方昔の出来事のようである。そして、番組と並行して出版された「懸賞日記」はベストセラーとなり、いかに多くの人が見ていたかを物語っている。そして、人気番組の内幕本というだけでは、ここまでベストセラーにならないぞという、内容の濃さも持っている。

 番組の中で登場するなすび君の日記の内容は、なんというか、実に彼の心情をうまく表現していて、映像の面白さに加えて、番組の中身を濃いものにしていた。思わず、日記が出版されたら買うぞと心に決め、全巻を購入読破した。内容は期待以上、ほんとに面白い。

 とにかく、まずその文体は、なすび君がただ者でないことを匂わせる。「よくこんな言い回し、知っているなぁ。」と感心する表現連発である。彼の教養の高さを物語っている。教養の高いやつがコメディアンをやるとめっちゃくちゃ面白いのは、「古今東西噺家紳士録」でも触れたが、彼は正にその人そのものである。そして、ゴールが近づくに従って、聖人君子の風貌に近づくとともに、彼の日記の内容も、非常に人生の示唆に富むものとなっていく。考えさせられるのである。

 それにしてもと思うのは、土屋敏男プロデューサーの感性のすごさである。現代日本にもっとも欠けているものをすっぱり切り取り、人工的に「欠けている」環境を作り上げる。そしてその中に強制的に今どきの若い人達を放り込んだらどうなるか、バラエティ仕立てにしてお気楽に見せてしまうのである。でもその裏にあるものは、ずしんと重たい。「懸賞日記」の彼のあとがきを読んでいると、彼はとことんまじめな人間であるということが良くわかる。そして彼は、萩原欣一につながる、実は日本のコメディの王道を歩いている。まじめで面白いのだから、こりゃ当分すごいですな。


国会図書館 Web-OPAC データ

懸賞日記 電波少年 1
日本テレビ放送網
1998.4
952円
ISBN 4820396889

懸賞日記 電波少年 2
1998.6
1000円
ISBN 4820396935

懸賞日記 電波少年 3
1998.9
1000円
ISBN 482039701X


懸賞日記 電波少年 4
1998.12
1000円
ISBN 4820397117

懸賞日記in Korea 電波少年  第1巻
1999.3
1000円
ISBN 4820397206

懸賞日記in Korea 電波少年  第2巻
1999.4
1000円
ISBN 4820397230

先頭 表紙

そのようで。郡山か福島みたい。 / くっちー ( 2000-08-17 16:31 )
ほほう、「推薦」ですか。彼は確か福島の生まれでしたっけね? / こすもぽたりん ( 2000-08-17 14:30 )
をを、なすびも色紙にサインするんだ。彼は専修大学に「推薦」で入学したのだそうな。 / 口車大王 ( 2000-08-17 11:40 )
浜松の駅前の鰻やで「なすび」のサイン色紙を見かけました。 / マイケル ( 2000-08-17 09:27 )
Tプロデューサーに拉致されたとき、なすび君は専修大学法学部の学生であったそうです。解放後、無事復学したとか(スポーツ紙の受け売り)。 / こすもぽたりん ( 2000-08-16 22:51 )

2000-08-16 [書評]『閔妃暗殺』角田房子 / 新潮文庫/新潮社

 この事件を知らないのは、日本人として恥である。

 ということで「閔妃暗殺」

 閔妃とは、「みんび」と読む。本書は、この人物が暗殺された事件の顛末を書いたものである。さて閔妃とは、いったいだれのことであろうか。

 この本を読む前に、私はひょんなことから韓国の原子力工学の第一人者の先生が書かれた、「徒然草(とぜんそう)」という自費出版のエッセーを読む機会が、6年前にあった。先生は朝鮮が日本の植民地だった時代に、青春を過ごした世代である。当然日本の教育を受けている。エッセーはおだやかな文体の中に、痛烈な日本への皮肉を込めていて、本のタイトルにも現れている。そのあたりのことについては、また別途この本の書評にゆだねよう。

 さて、この本の中で以下のような意味の一文があった。

 もしも、皇居に武装した外国人がなだれ込み、無抵抗の女官を切り刻み、あげくのはてに皇后を惨殺したとしたら、日本人はどう思いますか。同じことを日本人は、朝鮮王朝においてやったのです。

 これが「閔妃暗殺」の概要である。そしてその後、本書を知り、「閔妃暗殺」の顛末を詳しく知ることとなった。1910年日韓併合という事実は知っていても、そこに至る顛末を知る日本人はほとんどいないのではあるまいか。「閔妃暗殺」はその端緒となった事件でもある。

 閔妃は時の朝鮮王の王妃である。1896年、日本国公使の手引きにより、一部の軍人、警察官、民間人が暴徒と化して王宮になだれ込み、王妃を惨殺した。さらに、著者は「女性として、とても書けない。」と本書の中で記述しているが、暴徒は王妃の死体に「屍姦」という、信じられないような破廉恥な行為をし、さらに死体に火をつけ灰をその辺にぶちまけている。朝鮮では、火葬は遺体を傷つける行為として、行わないのである。すなわち、日本人は、朝鮮民族の民族としての象徴を、これ以上のことはないという方法で、著しく汚したのである。

 しかも国際的批判を浴びて、日本は広島において裁判を行っているが、これは形ばかりで、主犯は全員「嫌疑不十分」で無罪となっている。すなわち、日本は、国家として関与していないとはいえ、ある国家の体面を著しく汚す犯罪行為を行った同胞に対して、きちんと「けじめ」をつけなかったのである。最低である。

 確かに閔妃は大変問題のある人物で、朝鮮王朝を私物化し、国家を未曾有の大混乱に陥れていた。また日本の国益に危機をもたらすようなことも行っていた。しかしだからと言って、やっていいことと悪いことがある。

 原子力工学の先生も書かれていたが、今、韓国人の日本に対する怒りの原点はここにある。しかも、大方の日本人は、この事実を知らない。韓国の若者は、皆当然のことながら知っているのである。だから余計韓国人は怒るのである。

 日本の国際化とか、かっこいいことを言う前に、我々日本人の祖先はいったい何をしてきたか、面と向き合って自覚すべきである。それがあって初めて、日本人は国際社会からの信頼を得られるのである。我々日本人の、依って立つべき所を考えさせられる一冊である。


国会図書館Web-OPAC資料

閔妃暗殺 朝鮮王朝末期の国母
新潮社
1988.01
1,500円
ISBN 4103258063


閔妃暗殺 朝鮮王朝末期の国母
新潮社/新潮文庫
1993.07
560円
ISBN 4101308047

先頭 表紙

2000-08-15 [書評]『恨ミシュラン』西原理恵子/神足裕司 / 朝日新聞社

  すでに古典の域か。

 「恨ミシュラン」が週刊朝日に連載されていたのは、1992年9月25日号から、1994年11月11日号までである。もう5年以上の歳月が経ってしまった。単行本が出版されてからも(第3弾)、5年が経っている。その間、本書に登場している飲食店のうち、どれくらいが残っているのであろうか。

 当然であるが、作者の二人は、その後二度と行っていない店が半分以上あるそうな。そして連載も、「いずれまた再開」と宣言したまま、現在に至る。二人とも顔が知れてしまって、入店拒否が続出したそうな。今だったらホームページなんてものがあるから、この手の話はやりやすいのだろうし、事実「レストランガイド」とかいうサイトも存在している。しかし、この「恨ミシュラン」ほど、ぎったぎったに突っ込みまくり、日頃我々がガイドブックから受けていた「うそばっかし」という不満を解消しまくった、痛快なガイドは見当たらない。あの「大朝日」がここまでやるかという意外性と、やはり書き手の感性によるところが大きい。

 ところで、恨ミシュランの中で、1店だけ「恨み星」が全くついていない店がある。すなわち、「恨ミシュラン」の中で最高に評価の良い店である。それは、恵比寿のイル・ボッカローネである(03-3449-1430)。ただし、これは1992年当時のことであり、お店というのは従業員によって大きく変わるので、その点をお忘れなく。

 ところで、作者の神足裕司氏であるが、私よりずっと年上と思っていたら、なんと私の高校の後輩であることが、あるときわかってしまった。とってもびっくり!


いちどは行きたい恨ミシュラン
史上最強のグルメガイド
定価(税込): \ 1,050
1993
ISBN 4022566884

それでも行きたい恨ミシュラン
史上最強のグルメガイド2
定価(税込): \ 1,050
1994
ISBN 4022568011

やっぱり行きたい恨ミシュラン
史上最強のグルメガイド3
定価(税込): \ 1,020
1995
ISBN 4022568992


恨ミシュラン 上
定価(税込): \ 735
1997
ISBN 4022612142

恨ミシュラン 下
定価(税込): \ 735
1997
ISBN 4022612150

先頭 表紙

2000-08-15 [近況]改訂版 口車、パソコン直す

 皆さま今日は。今回は本日午前中、わが愛機ぱわーぶっく1400君のACアダプタのコネクタがおかしくなってしまったので、修理したことについてお伝えいたしましょう。

 2ヶ月前ほど、ぱわーぶっく君につながったACアダプタに足を引っかけてしまい、あわやぱわーぶっく君を机から落とすということをやってしまいました。どうもその時にコネクタを傷めたようで、時々充電してくれない。最初はアダプタがおかしくなったのかと思いましたが、アダプタを交換してもらってもおかしい。コネクタにつながれたプラグを、いじくり回してつながったりつながらなかったりという状態。そしてついに今朝方、全く充電してくれなくなってしまいました。

 そこで、保証期間が切れたぱわーぶっく君、自分でばらして修理することと、相成りました。CPUとハードディスクとメモリの増設はやったことはあったのと、以前ボード交換で修理に持っていったことがあるので、見様見まねでばらばらにばらしてみました。ACアダプタのコネクタのところにたどり着くまでが、もう大変。結局、底の板1枚と相成り、コネクタの足にハンダをてんこ盛りに。どうも、コネクタがプリント基板からはがれかかっていたみたい。

 外すの簡単、つけるの大変ということで、トラックパッドのリボンケーブル差すのに、5分もかかってしまいました。そしてディスプレイをつけて、コネクタにケーブル差したら、スリープ時に点滅する緑色のLEDがつきっぱなし。いやーな予感。バッテリはずしているのだけれど、バックアップのリチウム電池があったか(古い機種はみなついている)、コンデンサの電気が放電したか。しかし、いやーな緑色であります。

 そして無事、ねじを一本も余らさずに組立完了。しかーし、キーボード右上の電源キーを押しても運とも寸とも言わず。ああ、壊しちゃったのかしら。しかし、アダプタのコネクタの足ハンダ付けしただけで、どこかショートさせた覚えもないし、緑色のLEDは相変わらず点灯したままで、電源キーは無反応。まづい!

 しばしぱわーぶっく君とにらめっこし、そういや背面にもうひとつ電源キーがあったっけ。ということでこいつを2、3回押してやるとLEDは消え、「じゃーん」と起動音がするでわありませんか!この音さえすればハードウェアのチェックはOKなので(でないと、情けない音とともに「泣き顔マック君」が登場)、一安心。無事、ぱわーぶっく君は復活したのでした。背面の電源キーは、リセットも兼ねているようです。


 ということで、こうして、投稿しておる次第でございます。

おしまい

追伸
 写真撮るの、忘れた。。。

先頭 表紙

2000-08-15 [書評]『家族シネマ』柳 美里/講談社


  さてと、第116回(1997年)芥川賞受賞作である。

 確かに、すっと読めたが、芥川賞というのは、こういう感じの小説が受賞するのかというのが、率直な感想である。なんというか、「さすが芥川受賞作!」という、ありがたがって読むような感じを受けないのである。もっとも、何を書いているのか訳のわからない小説やエッセイを読まされることを思うと、ずっとましであるが。肩ひじ張っていないのは良いのだが、受賞作と落選作の「差」が、よくわからないのである。まあ、「○○賞」とか、「○○勲章」なんていうものは、こんなものかもしれない。

 それにしても、在日韓国人が受賞したからって、脅迫されるというのはいったいどういうことなんでしょうね。在日韓国人で若い女性が受賞したということで、悪質な「ねたみ」でしかないのだろう。変なことで有名になってしまった。

 本編の内容は、ぐちゃぐちゃで複雑な家庭の様子を、軽妙なタッチで描いている。面白いといえば面白いのだが、受賞後の脅迫騒ぎと重なって、消化不良を起こしそうな内容である。家庭崩壊の原因となるものを、これでもかこれでもかとつぎ込んで、その崩壊した家庭から主人公が自立していく過程を描いている。しかし、あまりすっきりした終わり方とは言えず、読後の爽快感というのはまったくなかった。そういうのを良しとする人もいるから芥川賞を受賞したのであろうが(あ、そういうことか)、私は正直言っていやである。

 人の不幸をのぞき込んで、「あ、わたしよりこんなに不幸!」と、自分を納得させるのには良い小説なのかもしれない。


講談社
1997.1
159p
1,236円
ISBN-4-0620-8607-7

講談社/講談社文庫
出版年月:1999.9
178p
448円
ISBN-4-0626-4668-4

先頭 表紙

2000-08-14 [昔話]口車、キャビアを横流しされる。


 ここのところ、巷で話題となっているキャビアについて、私もポーランドの昔話を書きましょう。

 実は、貞操の危機に直面した時、当時学生であった弟が夏休みを利用してポーランドに遊びに来るので、その下見のためにワルシャワに出ていて遅くなったのでした。それで泊まるところがなくなってしまって、危機一髪と相成ったわけ。

 で、弟がやってきて、ある晩Hotel Forum Inter-Continentalのレストランで、二人で食事をしました。そうです、資本主義の権化、Inter-Continentalグループのホテルはワルシャワに二つあり、一つはVictoria、もうひとつはこのForumです。これは「ふぉーらむ」と読んではいけません。「ふぉるむ」です。ま、ワルシャワではトップクラスのちょー高級ホテルなわけです。

 ほんでもって、メインディッシュに取りかかったあたりでしょうか。ウェイターのお兄さんがそっと寄ってきて、口車に、「ちょっと、よろしいかな。」と声をかける。「はい。」と答えると、おもむろに、「キャビア買わないか。」と来たわけです。

 まあ、想像してみてください。東京の帝国ホテルやホテルオークラやホテルニューオータニで食事しているときに、ウェイターがそっと寄ってきて「キャビア、買わねぇか。」と来る。日本では考えられないことが起きるわけです。

 さて、口車はこりゃ面白いと思い、「いくら?」と聞きました。ここで「キャビア?」とは聞かなかったわけですね。そうするとウェイター氏、「質のいいキャビアで、量もたっぷり250g。これで25ドルなんだけれど、どう?」とのたまう。当時のレートは1ドル200円弱でしたから、だいたい5000円見当。それで、最高級のキャビアが直径10cmの缶入りで買えると相成ったわけです。だいたいその1/4でそれくらいの値段はしましたから、良い買い物であったわけです。

 なんでこんなに安く売ってくれたかって?それはそれ、「闇ドル」のマジックなわけです。

 しかし不思議なのは、我々が食事しているすぐ斜め前に、やはり日本人のおじさんたちが食事していたのですが、彼らのところには最初から全く交渉しにも行かない。どうも口車、ポーランド人から「こいつは安心だ。」と思われたようです。

 いいことなのか、悪いことなのか。。。

おしまい

先頭 表紙

あ、思い出した。ブランド思い出せなかったのだけれど、ベルーガの青缶でした。 / 口車大王 ( 2000-08-15 00:28 )
不肖ぽたりん、「死ぬまでに一度でいいから山盛りベルーガキャビアを食べたい!」と思い、ヒースロー空港のキャビア屋で、手持ちのポンドをはたいてかなり大きい缶を買い、寮で一人でもさもさ食いました。結果、「キャビアはちょっと食べるからおいしい」ということに気付きました。ちゃんちゃん。 / こすもぽたりん ( 2000-08-15 00:23 )

2000-08-13 [昔話]口車、ポーランド語わからずに仕事する

 さて、本題にまいりませう。再び、ポーランド昔話でございます。

 前回、不肖口車、酔いつぶれてポーランド語を完璧に理解したというお話を書きましたが、その宴会のきっかけとなったお仕事について、今回は書いてみたいと思います。外国語を覚えるということはどういうことか、その本質について論じさせていただきます。今回は、非常にまじめなお話ですね。

 私、ポーランドにはプラント建設のお仕事で行っておりました。着任して2か月、私の上司が一時帰国することになり、突然、私がボイラー給水のための純水製造装置の試運転と、客先オペレータのトレーニングをやらされることになりました。日本から来たメーカーのおっちゃんはいますが、ま、取りまとめは私が中心です。

 ポーランドに来て2か月、当然口車のポーランド語はサバイバルレベルです。他にできる外国語といったら、英語くらいでしょうか。しかし、教える相手のポーランド人は、なんたってワルシャワ条約機構軍の国ですから、第一外国語はロシア語。お互い通じる言葉がございません。通訳さんはいますが一人しかおらず、私共のトレーニングにつきっきりでいてもらうというわけにはいきません。

 さあ、口車困った。

 ここで口車、考えました。まず、2時間の講習会を開き、ここには通訳さんについてもらって、逐次通訳してもらう。続いて、いよいよ試運転を始めるとき、最初だけ来てもらって、今後どのような手順で作業を行うか、説明してもらうことにしました。この試運転とトレーニングは、言葉の通じない同士でどうやって意志疎通を図り、情報の伝達が図れるのか、はからずもその本質を知ることとなりました。

 さて講習会です。ここでお互い同じ知識基盤を持ち、同じ目標に向けて仕事をしているとき、すなわち興味の対象が同じであるとき、意志疎通が図れてしまうということに気づかされました。専門用語になると、通訳さんだって右から左に通訳できるわけはない。ところが、ポーランド語で単語を言われても、だいたいの語感はいっしょですから、通じてしまう。考えてみれば、英語でテレビのニュースを聞いても、なかなか理解できませんが、自分に関わりのあることで英語で会話するとなんとか通じてしまう。そんなところでしょうか。

 いよいよ試運転とトレーニングの開始です。制御室に集まったポーランド人オペレータに、通訳さんから黒板を持ってきてもらうように頼みました。そして、最初は我々もどのようにプラントが動くのかわからないので、ちゃんと動くまでは我々日本人だけで操作すること、そして少しずつバルブ操作とかやってもらうから、ちゃんと見ててね、と伝えました。そして、今何やっているか、逐次黒板に書いていったのです。

 この、これから何をするか、これをきちっと伝えたのが正解でした。ポーランド人オペレータのモラルは下がらず、2週間のトレーニングで、ポーランド人だけで完璧に操作できるようになりました。

 以上、口車の、「ぢつは自慢話!」でした。

おしまい

http://www.petrochemia.pl/english/pkn/index.html

先頭 表紙

やはりロシア語なのですね。セミパラチンスクいる先輩方は、お星様になってしまったかしら・・・? / SENRI ( 2000-08-16 02:08 )
 カザフはロシア語圏ですね。なんたって、バイコヌールはあるわ、パラチンスクはあるわで、USSRの最重要軍事拠点でした。なお、不肖口車、ポーランドから帰ってきて4ヶ月後、もうちょっとでシベリアに島流しになるところでした。 / 口車大王 ( 2000-08-15 15:05 )
わたくし以前は某メーカーで同じく建設業に携わっておりました。あやうくカザフスタンというところで退社。カザフもロシア語? / SENRI ( 2000-08-15 09:03 )

2000-08-13 [近況]口車、ばかなことをする

 ここのところ、ごぶさたでございます。昨日は、朝9時からお台場に向かい、買い出しの上、東京湾花火大会の場所とりなるものをやりまして、炎天下寝ッころがっておりましたら、太ももがひいひりでございます。家に帰り着いたのが夜の11時ですから、たかが1時間半の花火に、14時間も費やしたわけでございますねぇ。我ながら、ばかなことをやっているものでございます。

いやはや

先頭 表紙


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