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さくらもちの「無用日記」

実用じゃない楽しみが、いくつも

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2004-09-24 ゼッフィレッリ監督 永遠のマリア・カラス
2004-08-22 「笑の大学」さあ見たぞ
2004-08-05 待っていた燕尾服
2004-08-03 女であること
2004-07-01 六月に見たもの
2004-06-14 眠れる森の美女を初台で
2004-05-24 妹背山婦女庭訓
2004-05-21 細道男伊達
2004-05-12 しばらくぶりに
2004-04-28 びっくりシャリアピン


2004-09-24 ゼッフィレッリ監督 永遠のマリア・カラス

 ちょっと前になるけどWOWOWで放送した「永遠のマリア・カラス」を見た。9月15日にやったのだけど、翌日の16日がカラスの命日だったんだそうである。

 見はじめてまもなく、ありゃりゃな展開で戸惑ったんですが、最後に「この映画はfantasyなのです」という断り書きがでてきてなるほどという。
 
 晩年、声を失って誰とも会わず、ひきこもっていたカラスを、ジェレミー・アイアンズ扮するプロモーターが引っ張り出し、映像は現在のカラスが演じて、声は全盛期の録音をくみあわせて「カルメン」の映画を作ろうという話。トンデモな話だけれど、カラス存命時、ゼッフィレッリのもとに、「トスカ」でそれをやろうという企画が実際にあったんだそうである。実現してたら、やっぱりトンデモだっただろうよなあ。かくして、この映画でもってゼッフィレッリは、ファニー・アルダンのカラス役を得て、セギディーリャや終幕の部分など、結構大掛かりでオーソドックスな、マリア・カラス(の声)主演、ゼッフィレッリ版映画「カルメン」を一部実現しちゃったのであった。私は見てて狐につままれたような気分だったんですが、でも気持ちはわかるよなあ。WOWOWでは映画に続いて、BBC製のドキュメンタリーを放送したんだけど、見てみるとなるほど、オナシスとの関係がなくて、あと十年歌手生命をながらえていれば、映像なんかも色々残っただろうし、残念だったんだなあと思うのだった。

 ジェレミー・アイアンズがゲイのプロモーター役を面白おかしくやっていたのだけど、ベッドの上とか、なぜか事務室でマッサージを受けていたりとか、とても脱ぎまくりであった。映画全体ぬるめな部分も多かったけど、特になんでアイアンズ様のヌードなのかってのがわからんぞ。大体英国の男優さんはすぐに裸になる傾向があるような気がする。何故なんだろうか。 

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2004-08-22 「笑の大学」さあ見たぞ

「笑の大学」を、お台場映画王で見てまいりました。

 NHKでの舞台中継(西村雅彦・近藤芳正氏主演)は見ておりまして、舞台と映画の違いも興味深いものがありましたが、そりゃ違うだろ!という変更はなく、映画全体の印象として、脚本をていねいにくっきり粒立たせて作ってあるなあと、でもそれで冷たくなっているのではなくって、まあ笑いましたわー。おかしいアイテムの積み重ねでもうやめて!状態に笑う、というのは久しぶりでした。

 向坂と椿の関係が「アマデウス」のサリエリとモーツァルトみたいな、地上人が見る天上人という感じになってんのかしら、と見ながら思っていたら、終映後のトーク(星護監督、三谷幸喜氏ほか)で「アマデウス」が引き合いに出されていました。椿の天才性が向坂を動かす、というのは舞台中継を見たときはあまり感じなかった要素でしたが、映画になって、吾郎さんの個性がそういうとこに非常に生かされてまして、椿一として面白いものができていたし、二人の関係性もちょっと違ったものになっていたようです。

 音楽(本間勇輔氏、会場にいらしてました)も贅沢かつ抑え目かつきめ細かなよりそい方でさすがでした。映画の2時間って結構長いなと思うことが多いもんですが、「笑の大学」はあっという間に終わってしまいましたです。映画館で映画を見ると、音楽もだけど俳優さんの声の良し悪しっていうのが非常に気になるもんで、吾郎さんの声の魅力も今回改めて感じて帰って来ました。

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声の美しさはとても感じました(いい音楽を聴いている気分でした)。あと、役所さんという大きな多彩な俳優さんと組むと、さらにその多彩さを吸収しているような演技にとても感動しました。相性は芸術の世界においても重要だなあと思った二重構造の映画でしたわ。 / おとと@やっとみたのです ( 2004-08-28 13:40 )
映画ならではの解釈プラス、アマデウスのように世間が介在していない分、二人の関係性がストレートで多面的で・・まだ余韻があります。 / ファズ ( 2004-08-25 23:59 )
ついに見てしまいました。椿が無垢なる天才になったのは映画ならではの描き方でしょうな。 / よこ! ( 2004-08-22 21:02 )
加速度がついていくような映画でしたよねえ。早くも、あのギャグとかこのギャグとかまた見たい気分です。あみボンさま、またいつかゆっくりと。 / さくらもち ( 2004-08-22 20:45 )
あっという間の121分でした。映画を見ながら手を叩いて笑ったのは初めてでした。人見知りするのでお話もあまり出来ずに失礼しました。 / あみボン。 ( 2004-08-22 11:49 )
実際、えっもう6日目?と思いました。観客みんなで笑える、ってのは幸せですねー。映画でも芝居でも。 / かねちゃん ( 2004-08-22 01:07 )

2004-08-05 待っていた燕尾服

 昨日のテレビの「ザ・ディスクロージャー」はコスチューム・プレイが楽しい番組でありました。吾郎サンに一度ちゃんとした燕尾服を着てもらいたかったわたくしはとても嬉しかったであります。似合いましたねー、明治か大正時代の留学生っていう風情でタイタニックのセットにぴったりまっち。欲をいえばちょっと服が大きめだったような気がしますが、ベストなんかもっときつめな仕立てで、上着のウエストも、しっぽの始まるあたりがもちょっと絞ってあったら理想的なラインでしたわ。までも、ついに見ることができた燕尾姿、思っていた以上に古典的なムードが漂ってホントによかった♪ この立ち姿、できれば舞台で楽しみたいものでありますが・・。

 こういうトンデモ(あ、こら)番組は楽しいので、特命リサーチ200Xが終わって寂しい今日このごろ、また見たいものであります。ヒトラーの謎はまた次回に、ということになったようですけど、軍服とかありかしら。

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あえて昔の日本人ぽく、ちょっと大きめにしたのかなーなどと思ってしまいました。なんかもう「続く」マークが出てるんですな。次は春? / かねちゃん ( 2004-08-05 21:56 )

2004-08-03 女であること

 八月最初の「忘文」で、吾郎さんが川端康成の「女であること」を読んだ。「女であること」は以前テレビで原節子主演の映画を見た、たしかこれですよね。夫役が森雅之、主題歌が丸山明宏。吾郎さんが読んだ部分は映画にはあったのかしら、東京宝塚劇場がでてきたのは覚えているのですが、いろいろと曖昧であります。憧れられる夫人が原節子なんですね、なるほど。映画を見たかぎりでは、お嬢さん迷惑すぎないか?のヘンな話だったのですが、今度読んでみよう。

 同じころに同じ川端康成原作の「山の音」も見まして、これもなんかヘンな話で気に入ったのですが、原作はやっぱりまだ読んでおりません。この映画の上原謙は好ましいところがありませんな役をリアルにやっていて、二枚目の典型みたいに言われているけどこういうお芝居をちゃんとやっていたのかと、最近「スター」というと一面的な良い人しかやらないのを見慣れていたせいか新鮮でした。昭和二十九年の映画だけど、大人っぽい苦味というか、成熟度というのか、今のほうがいろいろ「甘く」なっているのでしょうかね。

 吾郎さんの朗読はいい具合で、とくに女性の言葉を読むのを聞くのが私は好き。女流作家のものも似合うし。選ばれているのが、大人のさりげなく上品な作品が多いようで、毎週とても楽しみです。

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こないだ初めて「眠れる美女」と「片腕」を読んだんですが、奇天烈な話ですね…「山の音」は一大暗喩小説、と称されてましたが、映画もそんな感じなんでしょうか。 / かねちゃん ( 2004-08-03 23:19 )

2004-07-01 六月に見たもの

INTO THE WOODS
 新国立劇場中劇場にて。ソンドハイムのミュージカルを宮本安門が演出、登場人物が多くてみんなクセのある性格で歌が超難しくて、日本じゃ無理かと思っていたけどよかったなー。子供のできないパン屋の夫婦が、隣の魔女からこれだけ集めてきたら呪いを解いてやる、といわれて、「森の中へ」探しに行くのが、赤い頭巾、金色の靴、トウモロコシ色の髪、ミルクのように白い牛。で、あかずきんちゃんとシンデレラとラプンツェルとジャックから該当の品をかっぱらってくる、という話である。そこで終わらないで後半は意外な展開から感動のラスト、になるわけですが。音も芝居も笑いも、細かくスキマのない舞台で楽しくて、嬉し涙にくれました。オペラ劇場でやっていた「眠りの森の美女」と上演期間が一時だぶっていたので、赤ずきんちゃんとかシンデレラとか、眠りの森の美女(ミュージカルにも最後に出てくる)が初台にいっぱいいたのかと思うとおかしい。

六月大歌舞伎
 「睨んでご覧にいれますー」を見たのだった。仁左衛門・勘九郎・玉三郎の寺子屋もお目当てのひとつで、期待にたがわぬ面白い芝居だった。前半の松王丸で悪の美学を発揮して凄みのある仁左衛門だったが、口上ではただただへらへらしていて信じられない程であった。襲名披露の海老蔵は「鏡獅子」だったのだけどお小姓弥生がとにかく巨大で、目にやきついて離れません。女形として作ってるひとじゃないから踊りのすべては仕方ないのでありましょうか、ただ、ひとつひとつの音にとても丁寧に反応しているのが、見ていて飽きない踊りではありました。毛ふりはあんまりキレイじゃないような気がしたなあ、アナニアシヴィリのフェッテみたいだったよ。

宝塚歌劇雪組公演
 ここまでずっと当たり舞台できてたのが、「スサノオ」でやられました。いや、一般的には意欲作と評判いいらしいんですけれども、私は「暴力はむなしいー」とか「戦争はいやだー」とか歌いあげるのは好きじゃないです。コロスのつもりか、舞台にずうっと百人以上あがりっぱなしで「人大杉」のまま工夫もなく右むいたり左むいたりしてるし、ぐったり疲れました。レビュー「タカラヅカ・グローリー」は楽しかったです。最近宝塚を見にいくと、こんなに長身のキレイなお姉さんがそろって出てくる集団は他にあるまいなあと、初歩的なとこで感心してしまうのでありました。170センチクラスの美女が何十人といるわけですからね、結構なもんだ。雪組はトップの朝海ひかるがダンサーなので、踊りが全体にちゃんとしていて、見ていて気持ちがいいのだった。宝塚はみんな訓練していて踊れるはずなんだけど、ヘタも沢山いるわけで、真ん中にヘタが来ると、振り付けがあわせて単純化してとってもつまらなくなってしまう。でもダンサーのトップってのは滅多に出てこないので、ショー好きとしては朝海さんにはがんばってもらいたいものであります。

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松竹座で口上と「にらみ」体験してきましたー。仁左さまがイヨーなほど早口だったのですが、いつもあんな?話したいことがいっぱいあったからなのでしょうか?ちょっと驚きました。 / かねちゃん ( 2004-07-20 23:47 )
俳優祭みました、やっぱり宝塚ネタに一番ウケてしまいましたでした / さくらもち ( 2004-07-06 20:27 )
結局、東京では睨んでいただけずー…夏の大阪で体験してきます。こないだの『俳優祭』中継はご覧になりました? / かねちゃん ( 2004-07-01 22:53 )

2004-06-14 眠れる森の美女を初台で

 6月12日の土曜日、新国立劇場で「眠れる森の美女」を観る。マリインスキー劇場、セルゲイエフ版の眠り・・は踊りが音楽的に一番納得だし、人の出し入れとか舞台運びが老練に巧いところと、あとアホな話を大真面目に大らかにとりくんで見せてくれるところが伝統芸能っぽくて、やっぱり一番好きであります。久しぶりの新国立劇場バレエでしたけれど、この大作に取り組んで質量ともにアッパレな、お上のバレエ団てのはこうなってくるんだなあという舞台を観たのでありました。

 この日のオーロラは厚木三杏、スター・ダンサーズ・バレエ団でずっと追いかけていた人。マクミランやロビンスで圧倒的な名演を見てきた、主役でなくても出れば舞台をさらう、だから観客が一生懸命拍手を送って応援してきた、そんなバレリーナなのだ。新国立劇場に移ったと思ったらいきなりオーロラでびっくり、どちらかというとミルタやリラの精が似合うクール・ビューティーで、友人と口々に「夢にも思わなかった」といいつつ客席につく。初オーロラは緊張していて、はっきりいって二幕までは不調、まあしょうがないかなと(勝手に身内を応援する気分なのである)迎えた終幕、やっと本来の踊りを見せてくれて、貫禄と気品あふれるパ・ド・ドゥだった。よかったー。彼女のようなタイプのバレリーナが中心になってくると、新国バレエの色合いも変わってきそうで楽しみです。

 ボリス・グルージン指揮の東フィルの演奏もよくて、群舞でもかなり複雑な動きがついているのにかまわず高速運行で(席が最前列だったので、ほとんどスポーツの離れ業を見るかのスリルさえあった)、ヘタにやるとかったるい大作になる眠りだけど、どんどん盛り上がりまくって幕になった。待ち合わせをしていたので、出てくるお客さんを眺めていたら、皆とても幸せそうににこにこしていて、「おめでとうございますっ」気分一杯の一日でありました。楽しかったわー。

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りりさまどうもです。香港にはそんないいシステムがあるんですか。日本は公立のバレエ団がスタートしたばかりでこれから色々変わってくるかもと思いますが、でも各バレリーナにスポンサーっていうのはなさそうだなあ・・ 公のタニマチ、みたいなもんですよねえ、面白いわあ / さくらもち ( 2004-06-14 22:09 )
前の方でバレエを観ると、ほんと迫力がありますね。バレリーナの肉体美にいつも憧れます。香港のバレエ団だと企業のスポンサーが各バレリーナに付くのですが、日本では応援システム(というのも変な言葉ですけれど)どうなっているのでしょうか? / りり ( 2004-06-14 17:29 )

2004-05-24 妹背山婦女庭訓

 古典芸能づいていて(だれかさんの舞台がないからかも)、昨日は国立小劇場で、文楽の「妹背山婦女庭訓」の千秋楽へ行ってきた。文楽は数えるほどしか見たことなくて、しかもすごーく久しぶり。昨今、文楽の東京公演は大人気で切符が全然無くて、ちょっと行こうと思ってもなかなか大変なのである。

 行く前に、文楽フリークの知人に教えてもらったサイトから床本のテキストをダウンロードして、予習する。蘇我蝦夷に入鹿、天智天皇が出てくる話なんだけど、こんな展開だったのかいなと驚く(笑) たまたま近々奈良へ行く予定があって、興福寺とか猿沢池とか(有名すぎるところを今さら)予習していたのだけど、このだしものってあのへんのご当地ものだったのですねえ、背景に興福寺と猿沢池、という奈良の絵葉書みたいな場面がありました。衣装その他例によって時代考証ナシ、なのだけど、なぜか古代ロマンの香りが馥郁という作品で、いいなあーとあらためて思う。やっぱりいきなり生で太夫さんの語りを聞いても聞き取れないので、文字を読んでから行ったのが正解だった。劇場へ行ってみたら、プログラムにも付録で床本がついていたのだけれど。

 両床を使う演目というのは「山の段」だけだそうで、舞台面も華やかだし、左右のかけあいも凄い迫力で、震えて涙がこぼれそうになる。客席も熱気があって、舞台と一体という感じで盛り上がっていた。浄瑠璃版ロミオとジュリエットの若い恋人の悲劇より、「ほんに背丈延た者を、いつ迄も子供の様に、思ふてくらすは親のならひ。」なんて言葉に「ほほう」と感心する自分がさびしい。昔歌舞伎で見たときには「互いにあいやけ同士」というセリフを覚えて帰った。夫と妻の、それぞれの親どうしの間柄をそう云うらしい。「ご両家」っていうと結婚式場みたいだし、あいやけ同士って使えたらなかなか便利な言葉だと思うんだけど、全然聞きませんですね。代わる言い方もないし、普及しないかしら(しないって)。

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幸田文の娘さんの披露宴についてのエッセイに、「あいおや」同士という言葉がありました。お江戸言葉かと思っていたのですが、どうなのでしょう。 / えりちん ( 2004-05-28 15:25 )
数ある義太夫の中でも『山の段』はホントに一、二を争うくらいの難曲で、それだけ位も高いものらしいですね。歌舞伎でしか観たことないんですけど。 / かねちゃん@恥ずかしながら文楽未経験 ( 2004-05-24 23:02 )

2004-05-21 細道男伊達

 四月から始まった「吾郎の細道」なんですが、私は関東なので水曜日の深夜、楽しみに見ているわけです。最初のうちはなかなか色っぽい会話もあったりして、家族が寝静まった暗闇で、ひとり見ているのがとても後ろめたい気分になったりもしたのですが、ここのところ違う面白さに展開してきていて、ワタクシ的にはやっぱりお芝居をしている吾郎さんが一番と主張しながらも、心が弱く傾いてしまうのでした。この水曜日に放送された分では、トマトが育っていたりするお家へ行って、掃除機を使ったり料理をしたりするという状況で、なぜかこまこまと生活の知恵を述べる語り口のおかしさと、のれんに腕おしの奥様の組み合わせがおかしくて、その上おひげのある吾郎さんの姿が、なんかすごくゴージャスで場にまったくそぐわない、と、テンポと違和感の相乗効果でたまらない面白さでございました。

「忘文」もそうですけど、最近の吾郎さんの番組は、一人で一般の人を相手にするシチュエーション。「忘文」の、手紙の相手に話し掛ける折り目正しい姿も好もしいし、「吾郎の細道」でソフトで意地悪な風情もとてもいい。この人のお芝居のどこが好きって、とくに舞台だと明らかなんですが、芝居の相手にも、劇場の空気にも不定型のように沿っていける、反応の速さと柔軟さなんですが、番組でいろいろな人と話す姿を見ていると、根は共通した資質なのかなと思うのでした。

 しかし美男のひげっていうのは不思議な効果があるもので、玉ねぎ刻むんでうつむく姿がなんともいえない艶めく風情。立ち姿のラインもいつのまにか変化してきましたよね。この立ち姿、舞台で穴のあくほど眺めたいんですが。

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台所でのシャツ姿の広い背中が際立っていた回でしたね。あの後ろ姿をまた舞台で拝みたいものです。 / えりちん ( 2004-05-28 15:23 )
特に最後の1行、100回繰り返したくなるほど禿同です。 / サイトー ( 2004-05-23 09:27 )
先週、今週とどーいうわけか『地元シリーズ』でして、テレビ見ながら「うわーここは!」「きゃーあそこは!」と叫んでおります。思わず深夜に「タウンページ」めくったりして。 / かねちゃん@湘南の住人 ( 2004-05-21 21:51 )

2004-05-12 しばらくぶりに

 NHKハイビジョンで海老蔵襲名の特集番組をやっていたのだが、いきなり「暫」の舞台中継がはじまった。そのつもりでなく見ていた(いわゆる襲名ドキュメント、だけかと思ってた)ので得した気分。テレビで見ても目出度さ満載でこういう舞台ってなかなか出会える機会がないから、劇場にいらした方がうらやましい。鎌倉権五郎は少年なんだよ、と解説されてもピンとこないもんだったけれど(だってあの姿だ)、今の新海老蔵だと納得がいく。あと時蔵がとてもよくて、最近見るのがいつも楽しみな女形さんなのだった。
 遠ざかっていた歌舞伎座に、最近またちょこちょこ行くようになったけれど、なんというか二十年ぶりに見ます、なのである。役者の二十年たった姿をなにごともなかったように見られるっていう歌舞伎の凄さをあらためて感じるのであった。で、二十年たたないとできなかった芸っていうのがあるんだなあ、というのも感じるのであった。六十近くなってかもし出されてくる芸っていうのは、若い役者の花よりも「見逃しちゃいけない」とわけもなく気持ちが焦る五月なのだった。

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平日でも難しいですか?うーん…どうしたもんか。 / かねちゃん ( 2004-05-21 21:52 )
イベント参加したいなー・・ / さくらもち@6月はさらに激戦だとか ( 2004-05-21 14:30 )
十八番の演目がずらりと並び、さすが歌舞伎界一大イベントだとワクワクします。団十郎さんは心配ながら、歌舞伎界全体で支えてくださってる感が染みます。 / まゆみ ( 2004-05-14 00:00 )
歌舞伎観劇1年生、御年80歳になりなんとする方が「やっと芸事のなんたるかがわかってまいりました」っておっしゃるのを聞いてなんつー世界なんだ!と身震い。海老様には微力ながら客席から熱い声援を送って後押しできればいいなと思っております・・・その前にチケット取りがえらいことになりそうな気もしますが@松竹座(^^;) / よこ! ( 2004-05-13 23:06 )
初日があいた後でせめてもでしたけど、長い長い襲名興行ははじまったばかりですもんね。ホントに驚きました。 / さくらもち ( 2004-05-13 20:52 )
心躍る襲名月が一転、なんだか心騒ぐことになってしまいまして…関係者各位、なによりご本人と海老蔵くんにいっぱい掛け声をかけたい気分なのでした。 / かねちゃん@未ログイン ( 2004-05-12 22:27 )

2004-04-28 びっくりシャリアピン

 昨日の午後NHKBSでやっていた映画「ドン・キホーテ」1933年製の仏映画で、主演はフョードル・シャリアピンだった。シャリアピンの名前は知ってたけど、シャリアピン・ステーキの名前のもとで、ロシアのバス・バリトンの歌手とて、丸々と福々しい巨漢タイプだとばっかり思っていたのに、画面のシャリアピンは、ドン・キホーテにふさわしい、鶴のような長身痩躯の姿で、ほんとにあのシャリアピンなのか、たしかに歌も歌っているけど・・と半信半疑になってしまった。しかも芝居が凄くうまいし。どことなく歌舞伎役者のような味わいで、名優の風格なのである。

 で、調べてみたところ、ホントにそのシャリアピンだった。彼の演技力の素晴らしさはつとに知られたものだったそうで、彼自身も演技についてはなみなみならぬ自負と情熱を持っていたらしい。ロシア・オペラはもちろんだけど、他にはグノー、ボーイト両方の作品のメフィストフェレスが当たり役だったそうで、写真を見るだけでも舞台やキャラクターのイメージがどんどん伝わってくるカッコよさである。思いがけず、こんな素敵なお方の存在を知ることができて幸せな気分であった。珍しい映画をやってくれてありがとうである。往年の名歌手ってステキだったのね。

 往年ってほど昔ではないけど、舞台はもう退いていて、一度聞いてみたかったなーと思っているのはニコライ・ゲッダ。この人を知った動機は非常に不純でして、吾郎さんが明智小五郎をやったテレビ朝日のドラマ「陰獣」のとき、テレビ誌にのった佐藤嗣麻子監督の「音楽はホフマン物語」という一言にのって、オペラの全曲版を買ったのだった。で、ちょこっと以前のなんでお安いし、指揮もクリュイタンスだしで選んだ、そのCDのタイトル・ロールを歌っていたのがニコライ・ゲッダで、スタイリッシュな正統派で、でもちょっと小粋な歌声にとても惹かれたのである。↑関連で「ファウスト」も当たり役だったみたい。世代が違うので、シャリアピンのメフィストフェレスとの共演はもちろんないですが。

 吾郎さんでホフマンみたいな役っていうのは見てみたいかもですね。美形メフィストフェレスなんてのも捨てがたいけれど。

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先日モイラ・シアラーの「ホフマン物語」@BSを観たのに、すっかり「陰獣」のことを忘れておりましたわ(汗)。ホフマンも狂言回し的ですね。そして嗣麻子さんの「八つ墓村」にも期待です。 / えりちん@おひさしぶりです ( 2004-05-28 15:19 )
「ひっぷほっぷ」とかに広がられるとちょっと困るんですけど、わりと守備範囲の方向を保ってくださってるんで嬉しいですわ。というか年々クラシカル度(いろんな面で)が高くなってて嬉。 / さくらもち ( 2004-05-13 20:54 )
不純な動機(!)でいろいろ視野や趣味が広がるのは楽しいですよね。いろいろ新しい発見もあるし。 / サイトー ( 2004-04-30 21:27 )

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