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紫雨(しう)の「懐古的恋愛事情記」

時空を超えた恋愛日記


2005-02-05

PROFILE

けいじばん

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2014-05-18 偶然の日々
2014-05-18 もう間に合わない
2014-05-18 穏やかな日々
2014-05-18 来なかった
2014-05-18 答え合わせ
2014-05-18 そして
2014-05-18 号泣した 2
2014-05-18 号泣した
2014-05-18 その後
2014-05-18 またまた懐古恋愛


2014-05-18 偶然の日々

それから何度も何度も
彼と私は偶然に会って
その後は決まって2人きりになる
そんな都合のいい偶然が何回もあった

ある日はドライブに行った
夕焼けが夜景に変わって行くのを2人で黙って見てた

ある日は私の部屋に彼が来た
私のベットに寝転んだので、ドキッとした

2人きりになる度に
ちょっとふざけて喋った後に沈黙がある
「私達、どうなるのかな?
このままでいいのかな?
元の関係に戻れる?
もう会わない方がいいのかな?」
言い出せない言葉ばかりで
沈黙なのに いっぱい会話をしてるみたいで
いつも彼に
「これからどうする?」
「今からどうする?」
って聞かれて
それは、今日だけの事?
それとも、今後の事?
と思いながら何も言えなくて…
黙ってたら彼が小さな声で
「…帰ろうか?」
と聞いてくれるから黙って頷く

私は毎回
「これが最後かも知れない」
と思うから、気持ちを込めて彼の車を見送る
切なくて悲しくて後ろめたくて
だけどやっぱり楽しくて嬉しくて幸せで
そんな複雑な日々だった

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2014-05-18 もう間に合わない

就職おめでとう!頑張ったんだね
もし本当に私の為だったなら有難う
本当に本当に嬉しいよ

だけど、ちょっと遅かったみたい
ちゃんと話してくれたら待ってたのに
色んな謎が解決してたのに…もう間に合わない…

その電話で彼の友達に
「私には彼氏が出来た」
と伝えた これで彼の耳に確実に届く


だけど彼には伝わらなかった
この事は、彼の友達同士で話し合われ
『これは紫雨の一時的な気の迷い
諒太郎の耳には入れないでおこう』
と決まったらしい

その後、何回か彼らの罠にはめられた
最初は野々村くんと一緒に居る時
彼の友達に呼び出された場所に行ったら
道路を挟んだ向こう側に
スーツ姿の彼が居た
私は気付いてないふりをして逃げようとしたら
私を見つけた彼が大声で名前を呼び続けた
「紫雨〜、紫雨〜、お〜い紫雨ちょっと来〜い」
と、手招きしてるので、急いで走って行ったら
「○○さん、こいつです、これが紫雨です」
と紹介され、その方も
「あ〜、あの紫雨さんですか、どうもどうも」
と、おっしゃる
「おい、会社の先輩の○○さん、凄くお世話になってる人」
と言われたので
「初めまして紫雨と申します
いつも吉川がお世話になっております
可愛がって頂いて有難うございます
これからも吉川を宜しくお願い致します」
と、ご挨拶したら 彼は満足そうに笑って
「お前、友達が待ってるだろ?戻っていいよ」
と言われたので
「では失礼します」
と○○さんに言って別れた
「余り遅くならない内に帰れよ」
と彼に言われた…

その時の彼の、私を彼女扱いする態度が自然過ぎて
私自身の反応も完璧に妻だったのにも驚き
何だかちょっと
もしかしたら彼と私は、本当に結婚するかも?
と、また思ってしまった

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2014-05-18 穏やかな日々

暫くは野々村くんとの静かで穏やかな日々が続いた

野々村くんの元彼女の事もあったので
私達の事は、隠してはいないけど
少しの友達にしか話さなかった

ある日、諒太郎くんの友達から電話があり
「諒太郎が就職したのは紫雨ちゃんの為」
だと言われた
お母さんからは
浪人して大学受験に再挑戦するのをすすめられ
親戚の方々からは
大阪で社長宅での住み込み修行をすすめられ
だけど両方を断って、怒られて、それなのに
「俺は就職する、しないといけない」
と、色んなところの面接を受けたらしい
不思議に思った友達が彼に理由を聞くと
「紫雨が20歳で専門学校を卒業するから
その時には収入を安定させておきたい」
と、彼は言ったらしい

彼の友達は
「紫雨ちゃんが卒業して就職した時に
給料の額、負けたくないからだよ」
と、言ったけど それは違う
彼は、私が卒業したら結婚しようって言った
その結婚の為にちゃんと就職する事に決めた

きっと本当は
私の19歳の誕生日プレゼントが
就職報告の予定だったんだ
だけど上手くいかなかった
就職が決まらなかった
それで連絡がなかったんだ…

予定よりも少し遅れてしまったけど
やっと就職が出来て、それで名刺を預けた
「どうしたの?就職したんだって?」
って私からの電話を待っててくれたんだろうなぁ

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2014-05-18 来なかった

私の親友に名刺を託したまま
諒太郎くんから連絡はなかった
きっと私が電話するのを待ってたんだと思う

私はバイトをして友達と遊んで
その合間に野々村くんと遊んでいた

ある日、またクラスメイト数人で
夜景を見る為に車で山に登った
展望台で野々村くんに
「外に出て見ようよ」と誘われた
夜景を見ながら散歩してたら
誰かの車から
『もう彼の事は忘れてしまえよ』
って歌詞が流れてきた

「この歌詞みたいに大きな気持ちで
私を許して貰えないかな?」
と、言ったら
「いいよ、無理して忘れる必要はないよ
俺は『諒太郎くんを大好きな気持ち』ごと
紫雨ちゃんを受け入れるから
諒太郎くんの事が大好きな紫雨ちゃんが
好きだから、大丈夫
ゆっくり少しずつ忘れられたらいいよ」
と、言ってくれた 本当に嬉しかった

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2014-05-18 答え合わせ

次に親友に会った時
「やっぱり野々村くんを裏切れない
付き合う事になるかどうかはまだ解らないけど
今は、私を信じてくれる野々村くんとの事を
私も信じてみようと思う」
と、伝えた
彼女は、まだ怒っていた
理由は全く解らないけど
聞くのも疲れそうなのでやめておいた

ずっとずっと時間が経ってから
「あの時、どうしてあんなに怒ってたの?」
と親友に聞いてみたら

彼女は社長の息子の事が好きだった
自分が店に居る日にわざわざ来てくれて
ちょっと期待して喜んで接客したのに
店に来た理由が
『諒太郎くんが紫雨の話を聞く為』
で、諒太郎くんしか喋らなくて
紫雨に対する諒太郎くんの気持ちにも腹が立って
「何で私がキューピッド役をしなきゃいけないの?」
とムカムカしながらクラスの飲み会に合流したら
私が野々村くんと楽しそうにしてたから
更に腹が立ったらしい…

彼女は恋多き人で
常に複数の彼氏が居たんだけどな?

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2014-05-18 そして

席に戻ったら野々村くんが
「大丈夫?」
と聞いてくれた
「大丈夫だよ、平気、平気」
と言いながら、こっそり名刺を片付けた

…名刺は、今も捨てられず、私の手元にある

元気がなくなってしまった私を気遣い
何度も微笑みかけ、何度も手を握る野々村くん
店を出て公園を散歩してる時にも
「どうかしたの?(親友と)喧嘩したの?」
と、ずっと気にしてくれている

「ううん、大丈夫!そんなんじゃないよ
心配させてごめんね、そんなに優しくしないで」
「本当に、どうしたの?元気がないと心配だな
何か俺に出来る事があったら言って?」
と、言われたので
だったら、だったら抱いて!今スグに」
と、言った 私はバカだ…

1度だけなら、諒太郎くんも私自身も
仕方がないと済ませてしまえそうだけれど
2度になったら、それはもう許されないはずだ
だから…許されない状態を作りたかった…

諒太郎くんとまた元の関係に戻って
野々村くんと関係を持った事を隠しながら
日々を過ごすのも辛いと思った

そう、また私は諒太郎くんから
諒太郎くんが好き過ぎて辛い自分から
逃げようとした

野々村くんは理由も解らないまま、私を抱いてくれた
その時、私はまた泣いた 号泣した
野々村くんは驚いて色々と聞いてくれたけど
私は何も言わなかった、言えなかった

もう絶対に諒太郎くんのところへは戻れない
それだを実感していた

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2014-05-18 号泣した 2

彼女から受け取った名刺の裏には
『元気か?
お土産のベルトとタバコ
今度取りに行く!』
と、懐かしい、愛しい、汚ない字が並んでた

頭の中は本当に真っ白だった
今、自分の身に起きてる事が一体何なのか
理解出来ずに立ち尽くしていた

ただ、遠くでぼんやりと
何で彼女はこんなに怒ってるだろう?
と、それだけは思ったけど
それを聞く心の余裕はなかった

「どうするるもりなの?
どっちを選ぶの?私、知らないわよ」
と言われて
思考能力が停止してる私は
その言葉だけを受け入れて

私がどちらかを選ぶ状態なんだ
誰かがその選択を迫ってるんだ
選らばなきゃ、どっちかを選らばなきゃ
と焦った

そしたらさっき
皆に気付かれないようにこっそりと
テーブルの下で私の手を握りしめて
優しい満面の笑みで見つめてくれた
野々村くんの顔が浮かんで

「諒太郎くんが好き、今も変わらず大好き!
でも野々村くんの事ももう裏切れないよ」
と言いながら私は号泣した
立っていられなくなって洗面台にすがり付いて
大声を上げながら泣き続けた
「諒太郎くん遅いよ、遅過ぎるよ」
と、言いながら

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2014-05-18 号泣した

彼女は怒った表情のまま
黙って私に名刺を差し出した
何にも解らないまま名刺を手に取り
彼女に無言で促され 名刺を見たら
そこには彼の、諒太郎くんの名前があった

驚く私を見て、彼女がやっと口を開く
「今日、社長の息子と一緒に店に来たわ」
と、投げ捨てるように言われた
彼女のバイト先の社長の息子が
諒太郎くんと友達だったので
2人で客として来たのだと言う

「来てスグに
『紫雨は元気にしてるのか?』
って聞くから
『元気な訳ないでしょ』って答えたら
『俺の事、怒ってた?』とか
『最近は何か言ってた?』とか
ずっと紫雨の話ばかりで
『自分で直接 聞けばいいでしょ』
って言ったら
『怒られそうだから、もう帰るよ
俺、就職したんだ これ名刺を渡しておく』
って渡されたから
『紫雨に渡して欲しいんなら
裏にメッセージ書けば?』
って返したら、何か書いてたよ

社長の息子に聞いたら
久々に連絡があって、私が居る日に
わざわざ来たらしくて
紫雨の様子を聞きたかったみたいよ」

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2014-05-18 その後

野々村くんは、友達の元彼で
実は その友達が野々村くんとよりを戻したくて…

そんな話もあるのだけど
それは、またの機会にして…

野々村くんと私
気付くと2人で居る事が多くなってた
初めて一夜を共にして以来
それがまるで夢だったかのように
その事にも、お互いの体にも触れなかった

ある日、クラスメイト数人で飲んでいた
そこに野々村くも居た
後から私の親友が合流した
彼女は、到着するなり怒っていた
そして私はトイレに誘われた

先頭 表紙

2014-05-18 またまた懐古恋愛

ここを読み直して気付いたけど
春になると"彼“が恋しくなるみたい?

実は、あるところで
一方的に彼と再会(?)して
ほんのりと近況を知り
密かに喜んでいるのです

元気で暮らしてくれてるだけで私も幸せ♪

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