やがて私達に子供が産まれ、最初はのんすけさんよりも小さかった。
子供の成長と共にのんすけさんは老いの証しか気長になった。
多少の事では子供達には怒ったりしないが、私には噛み付いた(笑)
そして高知に移り住み、二人目が生まれたがやはりのんすけさんの方が大きかった。
若い頃の様なさっそうなジャンプも逃げ出す時の勢いのよさもなくなって外に出ても静かに座っているかゆっくり散歩していた。
のんすけさんは私達と共に生きてきた。
猫を飼う多くの人が「ウチの猫は尻尾が二つに割れて化け猫になってでも長く生きる」と本心はともかく、そんな事を言うように私もその1人だった。
多分のんすけさんがいなかったら私達には子供はいなかったかも知れない。
よく酔っ払っては抱きかかえて「のんはうちらの神様や」なんて言ったりしながら撫でていた。
帰省中、いつものんすけさんを預かっていただく動物病院から電話が入る。
いつもゲージで仰向けになって寝る程リラックスして過ごすと聞いていたので安心して預けていた。
容態がかなり悪いので検査や投薬をして言いかとの旨だった。
連れて行くまで外で散歩をしてエサも食べていたのに。
帰省後、病院に行き容態を聞く。
この帰省がなければこの病気には気付かなかっただろう。
余命を聞けばあと数日かもしれない、薬で生きながらえているだけの状態。
病院を後にして車に乗り込むと必死に堪えていたモノがあふれ出す。
安楽死も視野にいれてください、獣医もそれを口にするのはつらいだろう。
でも伝えるべき事でもあろう、できれば家で可能な限り過ごして最期を迎えさせたい。
入院も必要かもしれないけれど出来る限り家族と過ごしたい。
ゲージでは箱座りしていたけれど家に連れて帰るとぐったりしていた。
時折首をもたげる程度に衰弱している。
カゴから抱きかかえた時にあまりの軽さに泣きそうになった。
あのふっくらした、赤ちゃん時代の子供よりも大きかったのんすけさんじゃない。
やせ細った動けない程に衰弱したのんすけさん、寝場所を動かしながら様子を見守る。
限界までは通院点滴が続く。。。。
のん、お前の生涯は幸せやったか?私達はすごく愉しかったで。
お別れの時間が近づいてきているけれど、これからもよろしくな。
ありがとうしか言葉がでてこんわ。
これからも見守ってくれな、時が来るまでは見守るからな。
安息な日々でその日を迎えて欲しいと強く願う。
猫はな、10回生まれ変わった最後に神様がごほうびで猫として生まれさせてくれるねんて。
そして死んだら天国に迎え入れてもらえるんやて。
違う国の話やけどそんな話もあるねんで。
たかがペット、そして猫。。。。そしてされど・・・
共に歩いて来た時間の長さがもたらしたモノはあまりにも大きい。
幾つかの人生の分岐点に来た時にのんすけさんは普通に過ごしていた。
色々な思いが頭をめぐる。。。。
どうも何時もの様な自分でいる事ができない。
ちょっと感情に流されてしまう。
まぁこんな時もあるわさ。。。。 |