2001-04-24 はちおうじのばあちゃんのこと
2001-04-19 せたがやのばあちゃんのこと�A
2001-04-19 はじめまして

すっかり間があいてしまったわ、今日はね、パパのママのおはなし。

とぉってもいいひとなのよ。ママは「お姑さん運には恵まれた♪」って言ってる。
婦人会、民生委員、町内会、いろいろ活躍してる、フットワークの軽いおばあちゃまなの。

お嫁さんのママにもすごく気を使ってくれるのよ。
いずれは同居だけど、今はまだ別々でいいって。おばあちゃんネットワークの中で情報収集して、そこで「嫁・姑バトル」みたいなお話をたくさん聞くもんだから、そうなっちゃいけないって、色々考えてくれるみたい。

そしてもちろん、アタシは愛されちゃって愛されちゃって大変よぅ。
普段は上品なひとなんだけど、アタシが視界に入るともう我を失うっていうのかしら、
とりあえずママは視界からいなくなるわ（笑）
あたしは、おばあちゃんちにいる間は一声泣けばおばあちゃんが飛んでくるし、ちょっとテーブルのそばなんかにいれば、おばあちゃんがずっとお手手で、アタシがごっちんしないようにテーブルの角をガードしてついてきてくれるのよ。
ママが一番びっくりしたのはね、「遅くなって大変だから、お風呂だけ入れていけば？」って言われて、そうすることにしたとき。
ママはもちろん、自分がズボンの裾あげていれるつもりでいたら、おばあちゃんが上機嫌でお風呂にそそくさと入って、「めいちゃま〜♪来ていいわよ〜♪」って呼んだ時ね。
お嫁さんでいずれは同居って言っても、まだまだお客さま扱いのママに、全裸をさらけだしても、アタシとお風呂に入りたかったのねぇ。。。でもなれないお風呂で泣いちゃった。ごめんね。。

健康で、明るくて、あたしにもしょっちゅう会えて、ママにも優しくて、最高のおばあちゃんなの。ママは、せたがやのおばあちゃんにもしなにか会ったら、健康で、しょっちゅう会えるこっちのおばあちゃんにやきもち焼いて逆恨みしちゃうかも。。って心配したこともあったけど、それを知ってるのか知らないのか、「せたがやのおばあちゃんは滅多に会えなくて可哀想ね・・私はこうして合えるからいいけど、、、会いに行ってあげてね」なんて言ってくれるから、ママは心が落ち着くの。いいおばあちゃんでしょ。

こんな二人のおばあちゃんと、あたしの生活をこれからご紹介していきます。

あー。なんでこんなに前置きが長いの〜〜〜

先頭 表紙

ママは、おばあちゃんのことが大好きなの。当たり前だけどね。

ママっ子だったママは、おばあちゃんに反抗もたくさんたくさんしたけど、いつでもどーんと受け止めてくれて、ちゃんと理解してくれてたおばあちゃんみたいなママになりたいって思ってここまできたの。

ママもすこしづつ歳をとって、周りの人のパパやママや、本人が亡くなる悲しい出来事にいくつか遭遇してきた。でも、今思えば「悲しいだろうなぁ。。」っていう想像だけでね
実際の悲しみの深さは、到底想像できてなかった。

ものすごくショックを受けたのは、あんなに明るくて、何事にも動じないと思ってたおばあちゃんが、入院中のベッドで、布団にくるまって、大きな涙を流して泣いてたのを見ちゃったとき。ママは、おばあちゃんのはじめの入院の時にパパのとこにお嫁に行ったのだけど、しばらくぶりに帰ったときに、ブランデー製の梅酒の大きな瓶が半分空いてるのを見たとき。おばあちゃんはね、梅酒を飲むときは水のようにすごく薄めてほんの少しだけ飲むの。本来お酒は１滴も飲めない人なの。でもね。。。眠れなかったのかなって思って。
ママは、いじっぱりだから、人に隠れて大なきしました。次の日会社に行ったら、みんなに「・・・泣いた？」って声かけられたけど。。。
だから、ママは、おばあちゃんに出きることはなんでもしなきゃって思ってるの。おばあちゃんのことは好きだったけど、大切にしなきゃいけないって気付くまでに３０年近くかかっちゃった。

ママの友達にも、ご両親や、そのどちらかを亡くされてる人は何人かいるの。みんな平気そうな装いをしてたけど、その悲しみの深さが少しづつ想像できてきました。よく気が狂わないなぁ。。。人って案外丈夫なのかなぁ

おばあちゃんは先日、５度目の治療を終えて退院したの。今まで癌の告知からすべて自分が直接受けてきたおばあちゃん。今回は体の調子がいいから、しばらくは大丈夫♪って明るく言ってるけれど、本当はね、「超悪性」の癌細胞が残ってるの。
よくわからないんだけど、癌腫瘍にも、「取り時」っていうのがあるんだって。だからその時期を待って取るんだけど、もしかすると突然大きくなっちゃうかもしれない。そうすると肺に転移するかもしれない。そうしたら、覚悟を決めてくれっておじいちゃんは先生に言われてるの。珍しくおばあちゃんには内緒。
自分が癌だったら言って欲しいと思うのは、ママが今健康だからかもしれない。
おばあちゃんには絶対に言えない。もうこれ以上、おばあちゃんが頑張って明るくしてるのを見るのも辛いし、落ち込んだとこを見るのはもっとつらいです。

あたしはとりあえず、できるだけたくさん遊びにいくね。
そんなに離れてないのに、あまり行けないけど。。。

また暗いはなしでごめんね。

先頭 表紙

はじめまして。めいちゃまです。
ずぼらなママの代わりに、おばあちゃんとのせいかつをご紹介します。
あたしまだ産まれて８ヶ月。お昼寝とかおっぱいにいそがしくてなかなかかけないかもしれないけれど許してね。

パパのママはやさしいおばあちゃん。元気に体操教室に通ったり、民生委員や婦人会に参加していいこと一杯してるのよ。

ママのママもやさしいおばあちゃん。なかなか会えないけれど、いっつもあたしのこと考えてくれてるのよ。
今日は、こっちのおばあちゃまのおはなし。

ママのママは世田谷に住んでます。だから「せたがやのおばあちゃん。」せたがやのおばあちゃんはご病気なの。
Ｃ型肝炎ていうの、最近たまに聞くでしょ、あのね、ママが産まれるずっと前に手術したときに、輸血をしたらうつされちゃったの。おばあちゃんなにも悪いことしてないのに。。
慢性Ｃ型肝炎っていうのが３０年かけて「肝硬変」というのになったの。肝硬変ていうのは、悪くなると癌の腫瘍が出てくるんだって。おばあちゃんはね、癌の治療で今まで何回も入院してるの。

今は医学も進歩してるせいか、ドラマで見るような、手術室に入ってメスで切って。。っていう手術は、おばあちゃんはやったことないの。レーザーで焼きとったり、血管に細い管を通してお薬で治したりしたの。でもね、肝硬変が慢性化してるから、ひとつ癌細胞を取っても、あとからあとから出てくるの。だから定期的にお医者さんに診てもらって、出てきたら取る、の繰り返しなの。

ムズカシイお話はこのくらいにして、ママはね、あたしがママのこと大好きなように、おばあちゃんのことが大好きなの。お喋りで、社交的で、誰にもやさしくて、なんだかとぼけたところのあるおばあちゃんはね、ずっと元気でいるものだって思ってたの。

今、おばあちゃんと２人暮らしのおじいちゃんは、おばあちゃんがすべての人だから、がんばっておばあちゃんを助けているのよ。でもね、心配で心配で弱気になっちゃって、もうだめだ、もうだめだ。って、覚悟を決める練習を毎回してるの。
ママは、そんなおじいちゃんを心配症だ、それで２人揃って精神的にやられちゃったら元も子もないって思って、いっつもおじいちゃんに怒ってたの。しっかりしろってね。

ママは２年間かけてひととおり怒ったある日に、やっと正気に戻ったの。ふっとね。
ああ、しっかりしなきゃいけないのは自分なんだって。じいじが心配症なのはそうだけど、ママがこんなに強気なのは、現実を認めたくないだけなんだって。
明るくて、優しくて、いっつも元気だったおばあちゃんが絶対死ぬわけないって、そう思いたかっただけなんだって。
それで、ママはやっとじいじの辛さが分かった気がしたの。
ママのお兄ちゃんが偉そうにママのことをダメだって言う意味がわかった気がしたの（むかつくけど）

だからママは、おばあちゃんのこれからを、ちゃんと見つめなきゃと思って、このひまじんをお借りして、思うことを書かせてもらうことにしました。
なんだか長いプロローグになりましたが、どうぞよろしくお願いします。

いっつもそれじゃ暗くて仕方ないから、元気なパパおばあちゃんのことも紹介するからね。ママ、あんまり愚痴は書かせないでよね！！

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