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セブン○レブン物語

バイトの話しを書いていこうと思ってます。
でもその前に書きかけのお話しを終わらせないと。。。(怒濤の汗)

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2001-07-09 恋物語  瞬  第12章  おかあちゃん
2001-07-01 恋物語  瞬  第]T章  過去からの手紙
2001-06-26 恋物語  瞬  第]章  想い
2001-06-25 恋物語  瞬  第\章  降り積もる雪
2001-06-24 恋物語  瞬  第[章  白い雪にあかい花
2001-06-23 恋物語  瞬  第Z章  呪縛
2001-06-22 恋物語  瞬  第Y章  兆し
2001-06-19 恋物語  瞬  第X章  本当の傷跡
2001-06-17 恋物語  瞬  第W章 日々の暮らしのなかで
2001-06-16 恋物語  瞬  第V章  暖かな笑顔


2001-07-09 恋物語  瞬  第12章  おかあちゃん

芙美は、震える手で便箋を開いた。
それは、幼いときに見た母の筆跡だった。
学校から帰って来ると時々、おやつの横に、「おかえり」の紙が置いてあった。
懐かしい文字が連なっている。
ただ、それだけなのに涙が溢れてくる。

便箋の上にぱたぱたと涙が落ちる。
母の字が紫に滲む。

母の手紙。

優しい、柔らかい文字。

ただ、1枚の便箋だった。
でも、そこからは母の溢れる想いがあった。

芙美はただただ、泣いた。
こんな事ぐらいでと思うのだけれど涙が止まらない。
涙が溢れて文字が見えない。
「逢いたかった」
と、何度も何度も読み返す。
涙でくしゃくしゃになった顔で泣きじゃくる芙美。


 

「ガラガラ・・」

玄関の戸が開いた。

そこには小さくなった母の姿。

母の顔があった。


9歳の芙美に戻る瞬間・・。


「おかえりなさい。おかあちゃん・・。」





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先頭 表紙

ありがとうございます〜♪ふわ〜りふわふわ〜☆ / 星くず ( 2001-07-09 18:34 )
おかえり〜なさい〜♪ 星くずさま〜♪(笑) こっちでは〜おひさ〜♪ / 仙川 ( 2001-07-09 02:22 )

2001-07-01 恋物語  瞬  第]T章  過去からの手紙

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外でバイクの音がした。
郵便が届けられたのだ。

芙美の様子が落ち込むようになって、しばらく経った日の事だった。
お婆ちゃんはふっと明るい笑顔になる。
そして、僕に取ってくるように言った。
外はだいぶ、寒かった。
僕はぶるっと身震いをする。

風花が舞っていた。
玄関先の赤いポストの中をのぞき込む。
そこには一通の封筒が入っていた。
おばあちゃん宛の封筒・・。
差出人は「林 静子」と女性らしい文字で書かれている。

「おばあちゃん、これ。」
僕はお婆ちゃんに渡した。
お婆ちゃんは、安堵の表情を浮かべ、
ひとつ、ため息をついた。

「どうかしたの?おばあちゃん。」
僕は訪ねる。

「ん・・なにね。ちょっとね」
「今年は春が早くくるかなってね。」
僕の顔を見て、にこっと笑うおばあちゃん。

おばあちゃんの話しによると、静子とは・・・芙美の母親だそうだ。
お婆ちゃんの手紙の中にもう一通、便箋が入っていた。
芙美宛てにだった。




        風花が風に舞う

             ひらひらと

                  花の如くに





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先頭 表紙

あら〜♪なぞの一文〜♪ひらひらと〜♪ どこに舞うかは〜気分しだい〜☆ / 仙川 ( 2001-07-01 10:13 )
ちょっと間が空いてしまいました・・・。(^_^;) / 星くず ( 2001-07-01 07:53 )

2001-06-26 恋物語  瞬  第]章  想い

芙美の怪我の翌日だった。
なかなか、芙美は居間に下りて来なかった。
とっくに朝ご飯の時間なのに。

昨日の芙美ちゃんの様子は尋常ではなかった・・。
血を視ただけで、普通倒れるだろうか・・。
なにか、芙美の身体が消えてしまうのではないかと
消失感を感じた。
僕は芙美の顔を見るのを当たり前と感じていたし、
彼女がいたからこうしていられるのだ。
さもなくば、僕は今頃、どうしていただろう。


「よばっておいで!」
お婆ちゃんが言う。


お婆ちゃんにせかされて二階へ上がり、廊下から呼んだ。


「芙美ちゃん。大丈夫?朝ご飯は食べられる?」

二度三度言っただろうか・・
芙美は襖を開けた。

「ん・・ありがと・・。」

何故か顔を背ける芙美。
まともに顔を合わせられない。
僕にもその気持ちは伝わってきた。

意識してる?

僕も?



一度も顔を合わせないまま、
すっと僕の横を通り過ぎ、下へ下りて行く。
いつもなら明るい会話があるのに。
透き通るような芙美の後ろ姿があった。

ご飯を食べてる間も芙美は一言も喋らなかった。
僕はお婆ちゃんの顔を見る。
お婆ちゃんはいつもぼけてる風だが、
今日のお婆ちゃんは何も聞くなっという顔をする。
何か、知っているのだろうか。

僕は芙美の事ばかり気にしてる。
芙美ちゃんの事が知りたい。



僕は腕に残った芙美の感触を思い出していた。




その、儚さを・・。




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先頭 表紙

純愛ということで・・・・(^^ゞ / 星くず ( 2001-07-01 07:52 )
ん〜☆純情路線〜☆ それとも〜○川次○風の〜ほら〜に発展なのか〜? / 仙川 ( 2001-06-27 18:15 )

2001-06-25 恋物語  瞬  第\章  降り積もる雪

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芙美は想いを遠い暗い過去に飛ばしていた。

とても、おとなしく、穏やかで暖かな母だった。

そのまなざしを今でも覚えている。

しかし・・・。



とても寒い朝だった。

雪が一面に積もっていた。

居間の方から父の声がした。

昨夜は帰って来なかった父だった。


「とおちゃん。」
私は、喜んで、居間に駆け込もうとしていた。
でも、私の足はその場から動けなかった。



母が・・

母が立っていた。

穏やかだった母の顔は、夜叉のように白く、
そして、瞳は青白い炎のように揺らめいていた。

美しい母だった。
初めて見る母の顔

今ならわかる。
あれは女の顔。
情念の瞳。




母は居間のテーブルに置いてあった果物ナイフを手に掴むと父に刃先を向けた。


そして父に一足一足と近づいていった。
そして・・・。

飛び散る血。
白い襖が血の色に鮮やかに変わる。


我に返った私は叫ぶ。
「とおちゃゃゃゃゃゃ・・」

「・・大・丈夫だ・・。」
父は手を真っ赤に染めて答える。


母はふらふらと外へ出ていった。
父は手を押さえて、そして、母を追っていった。
真っ白い雪の上を赤い花が咲く・・・。



・・・・・これが芙美の記憶の断片。
母はあの時から見ていない。
9歳の冬、別れたきりだった。


ワタシハ、ステラレタコドモ。


とおちゃんに好きな人がいたことは後から聞いた。
とおちゃん自身から・・。
母は淡泊な人だった。
でも、内なる炎は絶えず燃えていたのだ。
母は私に一心に愛情を注いでいた。
でも、父への愛情表現は
・・・・表に出ることはなかったのだった。





記憶に降り積もる雪



瞬の中に父を見たのだろうか

私の中に母は  いるの?






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先頭 表紙

女性の〜激しい心ですね〜☆ 時には〜優しく〜☆時には〜炎より〜熱く〜☆ / 仙川 ( 2001-06-25 10:14 )
ちょっとショッキングシーン故に前回にちょこっと暗示を・・。 / 星くず ( 2001-06-25 09:01 )

2001-06-24 恋物語  瞬  第[章  白い雪にあかい花

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そして芙美は帰ってきた。
故郷へ。
おばあちゃんも一人暮らしで心配だった。

芙美は疲れていた。

この家に帰っては来たくなかったのに、
ここに来させる程・・。
芙美は布団から上半身を起こし、
じっと自分の怪我した指先を見つめていた。



芙美は遠い日に見た一枚の映像を思い起こしていた。



遠く 暗い 過去





「とおちゃゃゃゃゃゃ・・」


冷たい雪と


赤い花が咲く





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先頭 表紙

暗示とは〜期待かな? / 星くず ( 2001-06-25 08:53 )
みかりんさん、赤い花は解りましたか〜? / 星くず ( 2001-06-25 08:52 )
ふんふん〜♪次を〜読んでから〜暗示について〜考えてましょうか〜♪ / 仙川 ( 2001-06-24 12:00 )
物語には暗示が必要ですよ。。いいですよ。。 / みかりん@おはようです ( 2001-06-24 09:59 )
ちょっと暗示のような感じになってしまいました・・。 / 星くず ( 2001-06-24 09:43 )

2001-06-23 恋物語  瞬  第Z章  呪縛

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芙美は傷を見つめながら考えていた。
古い記憶が頭をよぎる。

   

芙美は、婚約していた時もあった。
それも何度か・・。

始めは愛してると思う。

それが愛そうと思うに変わる。

そして、やがては強迫観念に・・

私は愛することが出来ない。
いや、恐いのかも知れない。

ヒトヲスキニナルト フアンニナル

いままで、長くて1年もてばいい方だった。

今度こそはと思うのだが・・。
自分を信じることが出来ない。
果たして、本当に幸せだろうか。

自分は相手をアイシテル?
誰でも、そう思うことは不思議ではない。
だが、芙美は、トラウマを抱えていた。
自分が幸せになれるわけがない。



    


    この世に愛なんて存在しない







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先頭 表紙

そうそう、お酒の・・。わ〜嬉しいなぁ。仲間だぁ♪ / 星くず ( 2001-06-23 20:55 )
ひゃっひゃっひゃっ♪お酒のCMぢゃったかのぅ〜? / おぢさん ( 2001-06-23 20:37 )
みかりんさんもお早いお越し、ありがとう☆書きがいがあります♪ / 星くず ( 2001-06-23 17:49 )
ながーく愛して、すこーし愛して・・でしたっけ。大原麗子の昔の宣伝・・知らないですよね(^^ゞ / 星くず ( 2001-06-23 17:47 )
呪縛が、やがて葛藤になり。。必ず光が見えてくる。。そう信じましょう / みかりん@更新早かったね♪ ( 2001-06-23 15:46 )
なが〜く〜愛せる心〜☆もちたいですね〜♪ / 仙川 ( 2001-06-23 12:39 )

2001-06-22 恋物語  瞬  第Y章  兆し

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「瞬ちゃん!」
「ぼちぼち、始めようか。」
「はやく、しないと夜になっちゃうよ。」

僕の心の暗闇をふきとばすように明るく芙美は言う。
「そうだね。」はっと我に返って、僕は答える。
芙美は、何も僕に尋ねない。
僕も何一つ、言ってはなかった。ここにいる理由を。

僕はお茶をごくごくと口に流し込んだ。
そして、立ち上がり、草を刈り、ジャガイモを堀りおこす。
僕は、一心に鍬を振るっていた。
我が身に打たれたくさびを呪いながら。

いや、自分自身で打ち込んだのだ。
僕は帰れない。
帰る資格など、どこにもない。
里香の事は忘れることは出来ない。
まだ、愛してる・・。
忘れてはならないんだ。
呪文のように、僕は呟く・・。
僕のせいで亮を失い、そして母まで不幸にしてしまった。
母は父と二人で暮らして居るだろう・・。


情けない自分。
愚かな俺。
こうして、ここにとどまっている。甘えている。
額から汗がにじむ。
鎌を持っていない手で
額の汗を拭おうと、タオルを探した。
だが、見あたらない。

そこへのびる白い腕があった。
僕の汗を拭こうとした、その芙美の腕を思わず振り払ってしまった。
切っ先が彼女の指先をかすめる。
彼女の指から血がにじむ。
しまった。
彼女は、呆然としていた。
慌てることなく。
ぽたぽたと地面に血が滴り落ちるその血を見つめていた。

「ごめん!!」
僕はあわてて、彼女の傷をふさごうと、彼女の手を取ろうとしたその時、
彼女の顔からみるみる血の気が引き、
そしてゆっくりと・・・彼女の身体は後ろに崩れ落ちていった。

思わず抱きかかえた、その身体は思いの外、軽かった。




彼女の身体は消えるかのごとくに・・。

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先頭 表紙

海の泡のように〜☆その名の如し〜♪ あれ〜違うな〜? / 仙川 ( 2001-06-22 23:09 )
続きを即刻お書き下さい。。ここは一気にいかなければ。。なりませぬ。。 / みかりん ( 2001-06-22 22:17 )

2001-06-19 恋物語  瞬  第X章  本当の傷跡

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・・・忘れていたわけじゃない。
むしろ、僕は思い出したくなかった。

・・僕はあの時、海に沈みかけてた彼女を救ったんだ。
彼女を投げ入れられた救命ボートに乗せた。
そして、僕は力つきて海の中に沈んでいった・・。

僕はそれでもいいとさえ、思った。
ここで、命を終えてもと。


里香さえ、救ってあげられれば


だが・・舞い戻ってしまった・・。

ツミ ト トモニ



里香はあいつが亡くなった事で、かなりのショックを受けていた。
亮の死を・・
決別をさせたかった。

以前から彼女の弟に対する気持ちを僕は知っていた。
里香は、自分の気持ちにまだ気づいていないようだったが。

ぼくは、彼女の気持ちを弟から、引き離したかった。
弟に、海外に行くことを勧めたのもこの僕。

亮は簡単に僕の話を聞いた。

あいつの気持ちもよく知っていた。



・・まさかこんな事になるなんて
  

           


               僕は弟を


                   殺したのだ。



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先頭 表紙

人は〜そう簡単に〜いなくならない〜☆ きっと〜いてくれるよ〜きっと〜☆ / 仙川 ( 2001-06-22 22:44 )
ツミハイタイ。。。そしてクルシイ。。。(まじめな感想) / みかりん@がんばったなあ ( 2001-06-19 23:01 )
みかりんさん、この辺は里香の恋物語を参照してくださいませ〜(^^ゞ / 星くず ( 2001-06-19 22:10 )

2001-06-17 恋物語  瞬  第W章 日々の暮らしのなかで

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相変わらず、おばあさんは、僕を見るたびに目を潤ませている。
ふと・・母の顔が脳裏をよぎる・・。


もうしばらくは経っていた。
頭の包帯もとれ、身体も順調に回復していた。

おばあさんと芙美とこの僕で毎日が充実していた。
慣れない力仕事ばかりであったけど、なによりここでは、僕は必要とされていた。

ソウ・・ヒツヨウト サレテイル

昼過ぎ、いつものように、畑に出ていた。
農作業を手伝い、気持ちのいい汗をかく。
そして、彼女握ってくれた形の良いにぎりめしとお茶。

人心地付いて、彼女の作ってくれたにぎりめしを食べている時だった。


「そろそろ、おうちの方へは連絡しなくていいの?」
おずおずと、芙美は言った。


そう。僕はまだ、何も話してはいなかった。
やっかいになりながらも、何一つ。

でも、このままでいられないのか。










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先頭 表紙

瞬ちゃん、頑張れ〜ですよね。 / 星くず ( 2001-06-19 22:12 )
はい〜。今、書きますね〜(^^ゞ / 星くず ( 2001-06-19 21:58 )
一人の〜思い〜周りの想い〜交錯する〜意思〜♪ / 仙川 ( 2001-06-19 20:30 )
う〜ん。。早く続きが。。ヨミタイノデアル。。頑張って☆ / みかりん ( 2001-06-19 12:38 )
ヒツヨウトサレタイネ。。。なんてね。。 / みかりん ( 2001-06-17 22:46 )

2001-06-16 恋物語  瞬  第V章  暖かな笑顔

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胸がどきっとした。
彼女の笑顔がじつに爽やかだったから。
芙美はさらに言葉を続けた。

「おばあちゃんね、あの海で息子を亡くしてるの。
っといっても、私の父なんだけどね。
もう、だいぶ昔・・・。」
「だから、貴方のこと、きっと父のように思ったんだよね。」

芙美はどんなにお婆ちゃんが父を大事にしてたか、話してくれた。

「お母さんは?」僕は尋ねた。
すると、一瞬、戸惑いの表情を浮かべた気がしたが
なにもなかったのかのように明るくほほえむ。

「ん。私とおばあさだけ。あっお茶、飲む?
ここの美味しいんだから。お茶の産地だしね。」
そういって芙美はお茶を入れてくれた・・。


舌に苦く感じたその味は、ふっと過去に引き戻された。
でも、僕はそれをうち払い、
芙美と談笑していた。







いいんだ。このままで。









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先頭 表紙

いいわけないんですけどね〜(^^ゞ実はね・・・。内緒♪ / 星くず ( 2001-06-16 21:43 )
みかりんさん、ありがとう♪一応、設定は駿河湾。他に方言知らなかったから〜(^^ゞ / 星くず ( 2001-06-16 21:41 )
さぁ〜いいのでしょうか〜?どうなるのでしょうか〜? / 仙川 ( 2001-06-16 15:08 )
海鳴りが聞えますね。。なんだか懐かしい。。。 / みかりん ( 2001-06-16 13:47 )

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