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O-yumikoの「天使とサンバ!」

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目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-01-16 ちったあ融通きかせろや!
2003-01-11 キューピッドおばさん?
2003-01-10 「肝」の乱れ
2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 1
2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 2
2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 3
2003-01-01 幸福学エントリ
2003-01-01 美華に暮れ美華に明ける 1
2003-01-01 美華に暮れ美華に明ける 2
2002-12-31 夢のコリアンダー 1


2003-01-16 ちったあ融通きかせろや!

ちょっとムカついた。
私は毎週、週刊モーニングという漫画週刊誌を楽しみにしている。きょうはその発売日。あまり大きな声では言えないが、愛読しているとはいえ、いつも私はそれを古本屋で100円で買う・・。
出かける用事があり、モーニングを100円で買いたいのだが、いつも買う古本屋は午後1時に開店だ。用事に間に合うかどうかぎりぎりのところだと思ったが、午後1時すぎに本屋に寄ってから行こうと思った。
1時過ぎ、本屋は開いていたが、モーニングはまだ台に積んでなかった。そっか、そういえば、今日発売だから、開店直後にはないよなあ、と自らの浅はかさを思った。
だが、店の中をちょっと見たら、レジの脇にモーニングが積んであったのである。

店に入って「モーニング、いいですか?」と女性に聞いたら
「あ、それまだだめなんですよ、持ってくる人に支払いをしてないので」
「そうなんですか」
「あと5分ぐらいお待ちください」
5分、う。こちとら、ただでさえ切羽詰った時間をひねりだしてやってきたのだ。
「1,2分を争ってたりするんですけどぉ」
「でも、これはまだ店の売り物になってないんです」
「そうですか、じゃいいです」

仕方ない、とは思う。店には店の都合があろう、とも思う。そもそも、なくても文句は言えない、発売日の開店直後だもの。でも、そもそもなければ「そうか、しまった」で済むが、目の前に積まれているのである。しかも「あと5分」待て、と言う。
たった5分が待てないこちらの都合も勝手とは思うが、たった5分で済むことなら、ちょっと融通を利かせて前倒しして売ってくれたっていいではないか!!
建前も都合もあろうが、不可能なこととはとても思えない。その女性が5分間覚えていればいいだけのことだ。売り物にするかどうか判断つきかねている、とかそういう問題ではなかったのだ。ただ単に、手続きの問題。それもアータ、どうせ拾ってきた雑誌ですよ?それをたかだか100円で売ろうってことなんですよ?何万円もする取引をしようって言うんじゃないんだ。

あまりの融通の利かなさ、お役所のような杓子定規さに私は腹が立ってしまったのである。なければない、で別にすんなりあきらめたのだがねえ。
ルールは重視しなければならないというのは分かるのだが、機械でやっているわけではない対面販売だ。それだからこその融通の利かせようもあるというもんではないのか?

ま、そうはいっても、いつも100円で買っていることに私はそもそも若干後ろめたい気持ちは持っている。別に不法行為をしているわけではないが、古本屋で100円で買うということは、出版社のほうには一銭も入らないということであり、漫画家さんの死活問題にもなる。古本の問題は、心ひそかに自分も本ぐらい出してみたいと思ったりしている私にとって実は人ごととは思えないのである。
だから今日は、仕方なく、270円出して新品を買いましたマル。

つっこみ 先頭 表紙

私が行った居酒屋さん、メニューに「キムチ」が無かったんだけど、ビビンバの写真にキムチが乗っていたから「このキムチでいいから下さい。」って言ったら、ちゃんとやってくれました^^。お会計は何か他の漬物で代用してたみたい。チェーン店だからマニュアル厳しいでしょうに、店長さんありがとうって感じです。 / 甘味処 ( 2003-01-23 13:43 )
おっと自己(&事故)レス,BBSのことか,ここじゃないのね。もしかしてあのBBSをレンタルしている他のサイトに怪しいところがあるのかしらん。 / O-yumiko ( 2003-01-21 22:17 )
そですね、55555番、私たちが新年パーティに呆けていたころの出来事? どなたかお心当たりの方はお申し出を!) / O-yumiko ( 2003-01-21 15:33 )
あうう。「悪影響サイト」・・・(T^T)(T^T)(T^T)(T^T) 私のせいじゃないも〜〜ん。himajinてネーミングがいかんのか? ま、それはともあれ。そうなの。不可能なことなら仕方ないの。でも、できることならなんとかしてほしいのです。私も、あと1時間かかる、と言われたらむしろ納得する。いろいろ事情もあるのかな、と思って。あと5分、と言われたから余計腹が立つのよね。できないならその理由を納得いくように説明してくれればいいんだけど、「できないことになっている」ってのは怠慢だと思う。 / O-yumiko ( 2003-01-21 15:32 )
同じく。会社からBBSに入れません。55555のキリ番も踏み損ないました(・_・、)グスン。昨日の午前中くらいじゃないですかねぇ / グレゴリオ ( 2003-01-20 13:57 )
会社からBBSに入れなくなっちゃって(悪影響サイトらしいです・・・)、悲しいQミットです、こんにちは。融通がきかない日本人の話をひとつ。米国人いわく:日本のレストランは融通がきかない! 彼はホットミルクが飲みたかったが、メニューにない。冷たいミルクがメニューにあったので、ウェイトレスに注文すると「ない」という。電子レンジはあるか?ときくと「ある」というので、それでチンしてくれと頼んだが、「できない」の一点張り。店長を呼んだが、店長にまで「No」と言われた、バカか!と、私に怒りをぶつけられました〜。 / Qミット ( 2003-01-20 12:17 )

2003-01-11 キューピッドおばさん?

新婚旅行中の友人から絵はがきが来た。
そこに,「でも人間てつくづくと不思議ですね,私もあなたに相談したから彼にめぐりあったのかしら? やっぱりあなたはかくれキューピッド?」とあった。

はは,そういえば,忘れていたけれどこれで思い出した。この友人は,いちど,しげしげと恋愛相談のような話を私にしたことがある。相談といっても具体的にだれかとの関係がどうこうということではなく,なかなかいい人に巡り会わない,とか,長続きしない,とかいうようなことだったような気がする・・・いやすまん,はっきりは覚えていないのだ。でも得意げにこんなことを言ったのは思い出した。
「大丈夫よ,すぐにいい人に出会えるよ。あのね,私ってけっこう,キューピッドなんだよ。いままで時々人から同じように悩みを聞かされたけど,私にそういう話をした人って,なぜかその後まもなく,いい人に出会って,あっという間に結婚まで行っちゃうんだから。別に私がだれか紹介するってワケじゃないけど,なぜだかけっこうそうなることが多いのよ,だからきっと私はそういうパワーがあるのよ,だから大丈夫!」
別にそれまで,人からそう言われたり,自分でもそう思っていたわけでもなかったが,彼女の話を聞いているうちに,妙に力強く上記のようなせりふが頭に浮かんでしまったのだ。

いや,ほんと,けっこうそうだったのであるよ。けっして私が紹介したりとりもったりしたわけじゃない。でも,恋愛について,なかなか出会えなくて・・と私に悩みを話した人の多くが,その後まもなく幸せに輝く顔で,出会いや急速な進展について報告してきて,それもみな,かなり電撃的に結婚まで行ってしまうのだ。

はがきをくれた彼女もそうだった・・・かな?いや,彼女の場合はちょっと間が空いたなあ。私とそんな話をしてからもうずいぶん経っている,だから私も,彼女の結婚の話を聞いたときも,自分がそんなことを自慢げに言ったことをすっかり忘れていたくらいだ。

紹介したわけでもとりもったわけでもないが,彼女の結婚相手は私もその前から知っている人だった。そういえば彼女が私のライブに遊びに来てくれたとき,多分そのときは連れ立ってではなく別々に,その彼氏のほうもライブに来てくれたことがあったような気がする。連れ立ってきたわけではなかったが,もともと知り合い同士なのでライブの場では話したり踊ったりしていたように思うが,あるいはそのあたりがきっかけのひとつかもしれない,それならやっぱり私と話したときからそんなに間はない。しかもそれなら,ほんとうに私はキューピッドじゃん?!  その後,つきあい始めてからは連れだってライブに来てくれて,でも私はそのときまだ彼らがつきあい始めたことは知らなかったのだが,なにやらラブラブなムードに,ステージで歌いながら見ていて??? !!!と気づいたのだった。

もちろん,彼女のことのみならず,みな偶然なのである。たまたま皆,そういう時期だったのだ。でも,私が関わるとみんな別れてしまう・・よりはいいよね,それなりに縁起のいいオバサンではないか。やっぱ「西荻の母」やるか。

でも正直言えば,必ずしも「みんなが幸せになってよかったよかった」と思うばかりでもなく「ううむ,幸せそうで,悔しいぞ!」とやきもちもやいたりしているのだよ。それでも皆さんの仲は壊れることはないから(そういえば,私の周囲には恋人と「別れた」って言う人はほとんどいないような気さえする),私の嫉妬には幸いにしてパワーがないようである。


つっこみ 先頭 表紙

こんちにはlithiumさん,お久しぶりです。日記見てきました。お祭り画像が素晴らしいですね,なにかきちんとテーマを持っている人は羨ましいです。今後ともよろしく。 / O-yumiko ( 2003-01-14 10:21 )
O-yumikoさん、こんばんは。Keirseyで以前掲示板にいましたlithiumです。これまで奈良アイネットの無料日記サービスを利用していましたが、1/20を以って廃止の為画像アップロードが可能な日記としてここにデビューしました。似たような日記としてCGIBOYがありますが画像が自動縮小される点でこちらに落ち着くと思います。何卒、宜しくお願い致します。 / lithium ( 2003-01-12 20:55 )

2003-01-10 「肝」の乱れ

「オズマモドキ」を買って大喜びで掃除したことを書いたのは12/15のことだったが,実はその後,ちょっとした後遺症に悩まされている。その日の日記にも,喜びすぎて夢中で掃除し続け,筋肉痛になったと書いたが,その筋肉痛が1カ月近く経った今でも治らないのである。
もはや「筋肉痛」ではなく,筋違いの痛みだ。手首をひねるような動きとか,ぐっと力を入れるような動きをすると飛び上がるほど痛い。湿布などしてみても治らない。あまりにしつこく痛いので,何か良からぬ病気では?と心配になるくらいだ。
本日,久しぶりに鍼灸治療に行く。そこで先生にその治らぬ痛みのことを話すと,
「ああ,それは筋繊維が何本も切れちゃったんでしょうねえ」とおっしゃる。
「治りがけっこう遅いんですよ,筋繊維は。何ヶ月もかかることありますよ」
そう聞いてむしろ少し安心したが,なかなか治らないのは困ったことである。
筋が違ったくらい,昔はすぐに治ったもので,だからこそ今回のしつこい痛みは今まで経験したことがなく,不安になったのだが,治りが遅いということはとりもなおさず,「老化」現象でもあり,憂鬱である。

脈を取れば分かる,というのだが,私は今,「肝」が弱くなっているという。必ずしも西洋医学でいう肝臓だけではなく,気の巡り,血の巡りを司り,「自律神経」に近い概念だという。
それは筋肉をも支配していて,これが弱いということは,筋肉にもトラブルが起きやすいのだという。つまり,柔らかくてしかるべきものが,いちいちこわばってしまうのである。
思い当たる節ありすぎ。この腕の筋肉痛のみならず,日々,やたらとあちこちがこわばった感じで痛むのだ。肩こりや首の痛みもさることながら,何もたいした運動をしていないのにふくらはぎがビンビンに痛かったり,突然つったようになることもある。
ホームページでいろいろ調べてみたところ,「肝」は目にも関係し,ドライアイになるという。視力も悪くなり,夜目が効かない。これまた私の症状にどんぴしゃり。そしてさらには「喉がつかえる,胃がつかえる」などの症状も書いてある。肩こり,頭痛。耳鳴り。いちいち「そうだそうだ」と頷いてしまう,そうだったのか,私は「肝」が乱れているのか(西洋医学的な概念での肝臓は,血液検査などの数値からすればいたって正常なのだが・・・)。
精神的な「症状」も書いてある。イライラしやすい、怒りっぽい、我慢できない,憂鬱感、猜疑心,知らず知らずにため息が出る ,感情が不安定で正しい判断ができ難い 気持が落ち着かず眠りが浅い・・・・・。まあ,精神的にはそれほど強烈に不安定なわけではないのだが,全くないともまた言えない。

そういうときの食養生には,香味野菜がいい,と書いてあった。とくに「セリ科の植物」がよいらしい。わが愛するコリアンダー(パクチー:香菜)もセリ科の香味野菜だ,それがやたらに食べたいというのも,わが身体はそれなりに「分かっている」ってことだったんだな。
運動としては,激しい運動より、ストレッチや散歩、太極拳などゆっくりと呼吸をする動きがおすすめ」と書いてあり,スポーツがあまり得意(好き)でない私はまたもや膝を打った。ぬるめのお湯で長湯せよ,ともある。とりあえずすべて,私がそれなりに実践していることだ。いや,ずっとそうしてきたわけではない,(もしそうなら現在こんなに「肝」の乱れを生じていないだろう)わりと最近になって始めたことなのであるが,やっぱり,それなりに「分かっているんだ」と思えるので,まだまだ私の身体も完全にポンコツにはなっていないようである。

つっこみ 先頭 表紙

やっぱりそうですか,マコトさん,3カ月かかりましたか・・・。私も1カ月経ちましたが,ちっとも痛みが引きません。利き腕なので動かさないわけにも行かないし,困ってしまう。 / O-yumiko ( 2003-01-14 10:24 )
3ヶ月程前、新しい靴を履いて1日中街を歩いたら、足を痛めてしまいました。片方の靴が微妙に痛く変な歩き方をしたせいらしい。アキレス腱周辺が非常に痛く、シップをしても治らないので整体に行ったら「軽い肉離れ」と言われました。身体の衰えを実感する結構ショックな出来事でした。やっと最近痛まなくなりましたけど(治りも遅い!)。 / マコト ( 2003-01-11 09:19 )

2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 1

この正月休みは異常に暇で,私にしては珍しくテレビばっかり見て過ごしていた。やることはあるといえばあるのだが,こんなにヒマというのも本当に珍しいので,この際だからヒマをヒマとして満喫してやろう,とあえてあくせくするのをやめたのだった。

そして,明日からは通常の業務再開という最後の日である本日,太田丸もぽっこり予定が空いてしまったので,これまた珍しく,朝から出かけることにした。天気も良さそうだったので,初:富士山をおがみに行くのもよろしかろう,と思ったのである。

これが大正解。世間では正月休みはすでに明けている月曜日なので道も施設も空いている。天気は極上。雲一つない晴天が朝からずっと続いた。
そして,河口湖でふと目に付いた「オルゴールの森」博物館とやらに立ち寄ってみる。下調べも何もせずに行っているので情報は皆無だったが,なんとなく惹かれるものがあったのである。
そしてこれがまたまた大・大・大正解!
いや,実にここは良かった。まず建物がとてもオシャレでワクワクしたが,中に入ってみてびっくり。巨大なオルゴール,もとへ,「自動演奏装置」がどどーんと鎮座している。かなり大きな体育館ぐらいの広さのホールで,ちょうどそのホールの舞台を占領するかのように,ヨーロッパのアールヌーボーっぽい装飾の巨大なオルガン状の物体があるのである。しかし,そんなのはまだ序の口だった。ホールの反対の壁面・・・壁面と思っていたら,その壁面全体が自動演奏装置で,それどころか,正面の壁面だけではなく両サイドの天井近くの飾りもその装置の一部なのだという。いわば,ホール全体がひとつの楽器と言えるようなサイズ。ダンスオルガンというのだそうだ。
そしてもちろんそれは「演奏」してくれる。毎時10分になると,係りのお姉さんが説明してくれて,その「装置」を動かす。大音響。びっくり。管楽器の音色,そしてさらに打楽器まで総動員で「自動演奏」される。オーケストラも顔負け。そしておまけに,装飾かと思われた人物や天使の像も皆動くのである。
笑えたのは,そのファサードに麗々しく書かれた「FRANCE」という飾り文字。なぜ笑えたかと言うと,この装置はフランスではなく,ベルギー製なのだという。それなのに,後世になってフランスで修復作業がなされたので,そのときにその文字が書かれたらしい。おいおい・・・・修復しただけで,大いばりでふんぞりかえる「FRANCE」の文字(しかも左右二カ所に)。おフランスらしい自己主張だと思った。

その大装置があるホールを出ると,美しい庭園。もちろん富士山も見える。最近降ったらしい雪が,ヨーロッパ調の庭園や建物をさらに一層ロマンチックな雰囲気にしている。白鳥もいる水路にかかる橋を渡ってメインの建物へ。
ここには,「おじいさんの古時計」ぐらいのサイズの,いろいろなオルゴールが並んでいる。だいたい100年前ぐらいのものが多い。いろいろなタイプがあるが,ひとつには,大きなシンバルぐらいのサイズの円盤を回して,その円盤にほどこしてある突起によって音が出るものがある。円盤を変えると曲が変わるのである。言ってみれば,レコードやCDの前身である。
すごかったのは,「オートチェンジャー」付きの円盤オルゴール。ぜんまいを巻いて動かす装置なのに,12枚の円盤が次々勝手に(ぜんまいをまいている限り)入れ替わるのだ。これには驚いた。
これらの装置は,係員が適宜,動かして音を聞かせてくれる。「オルゴール」という言葉から想像するイメージとはまるで異なる,重厚な,あるいは華やかな音である。(続く:下の写真はダンスオルガン)


つっこみ 先頭 表紙

そうみたいですよ。貴族の館のダンス用ホールなどに据え付けられたようです。 / O-yumiko ( 2003-01-07 10:31 )
「ダンスオルガン」ということは、この装置があるお部屋で舞踏会なんか開かれたりしたのでしょうかね。美しく着飾ったヒトビトが色んなかけひきを楽しんだり・・・ /   ( 2003-01-07 09:48 )

2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 2

(続き)メインの建物の2階にはまたホールがあり,ここには5台の大型自動演奏装置が並んでいる。定時になると,その装置のうち1〜2台を実際に動かしてくれるのだ。ここでもまたまた驚く。ホンモノのバイオリンとピアノを組み込んでしまっている自動演奏装置があり,3台のバイオリンを,ぐるぐる回る輪っかが「弓」がわりとなり,美しく奏でるのである。その他の自動演奏装置と同じく,紙などに穴を開けたりして作った「楽譜」?が,様々な仕掛けを経て,バイオリンの弦を抑える指の役割をしている健を動かし,あるいは弓代わりの輪っかの回転数を調整し,はたまた,ビブラートをかけるために弦を振動させる。同時に,ピアノの鍵も動かしている。やはり100年ほど前,20世紀初頭に作られたもので,当時からすでに電気のモーターが動力だったと言うが,構想から完成までは250年(!!!)かかっているのだという。演奏自体も,まるでホンモノのバイオリンとピアノの演奏を聴いているようで,まったくチャチなところはない。
このホールでは,人間の手になるホンモノの生演奏も聴かせてくれる。プラハから呼んだという弦楽四重奏の人々。これがまた,素晴らしかった。ドボルザークの「家路」など,聞いていたら本当に涙が出てきてしまった。麦畑の中に立つ少女の姿が見えた。その少女がどんどん小さく幼くなっていく。家路,とは,場所としての故郷や家に帰るということだけではない,人として生まれたころの自分に帰っていく時間的な郷愁というのもあるのだ・・・などと思った。
音楽を聴いて涙し,音楽の力について思いを致し,そして,何か自分が祝福されているという気がとてもした。

毎時30分になるとその大自動演奏装置を動かし,引き続いて弦楽四重奏をしてくれるのだが,毎時,動かす装置も違うし,生演奏のほうは曲目が違うので,2回も聴いてしまった。その気になれば一日いても良いくらいである。

生演奏には涙しても,自動演奏には涙はしない・・・が,しかし,音楽を聴きたい! いつでも聞けるような装置を作りたい!という人の思い,情熱を考えれば,生のほうが上等だ,とか,心に訴える,とか言えない。もっとも,これらの装置を作ったときのパトロンは当然ながら金のありあまった貴族であり,言ってみれば「道楽」であるのだが,開発に携わり,試行錯誤を繰り返した職人の志を考えると,「生のほうがやっぱりいいよね」などと軽々しく言う気にはとてもなれない。

気になったのは,係員がそれぞれの装置を動かして音楽を聴かせてくれたあと,「いかがでしたでしょうか」などと言ってくれるのだが,自分も含め,聴いている客のほうでは,なんだか「どうしていいか分からない」風情だったことだ。拍手する?でも人が目の前で演奏したわけではないし・・・・弦楽四重奏のほうには惜しみない拍手が送られるのだが。
しかし後になって思った,自分も躊躇してしまったのではあるが,やはりあれは,機械に対してであっても,拍手をするべき場であったのだ。拍手をしたいほどに十分感動しているのだが,何か「形」として,演奏家が相手でなければ持って行き場がないような気がしてしまった。
(続く:下の写真は,「3」に書いたワインテイスティング人形)


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2003-01-06 河口湖オルゴールの森は素晴らしかった! 3

(続き)しかし,その装置を作り上げた人の情熱や才能に,そして,それをメインテナンスしているはずの現代の技師たち,さらには,それを聴かせてくれた係員だって,拍手を送るに価するのである。それより何より,拍手したい気分だったのだから,すればよかったのだ。でも,誰もしなかった。みんな,妙な「間」に対してちょっと困ったような顔をしながら,ちょっと会釈して次の展示に向かっていた。私もそうだった,そしてちょっと後悔した。

そこにはさらに,音楽に合わせて絶妙な動きをする,いわゆる「からくり人形」もいくつか展示してあった。印象に残ったのは,自らが作ったワインをテイスティングする農夫の人形。ひじょうにゆっくりとした動きなのだが,驚くべき自然さで,ワインの匂いを嗅ぎ,目を細める(!)。そして満足げにワインのボトルを掲げて,見つめるのである。そのまぶたの動き!! よくあるセルロイド人形やマリオネットの,部品が分かってしまう作りではなく,なんの継ぎ目もないまぶたである(おそらく,布地に粘土などを薄く塗っているのであろう)。
手に持ったワインから,ちゃんと液体がコポコポと出てくるのにも驚いた。それを飲む動作をしながら腕を持ち上げるとき,腕の中に通したチューブから,反対の手に持ったボトルに再び液体が戻っていく仕掛けである。見ていればそれはすぐ分かったが,子供たちは目を丸くして見ている。それを,どっかのおやじが「これ,あれだろ!手のところを通って戻って行くんだよ,なあ!」とさも「見破ったぞ」と自慢げに言うので苦笑。説明しているお姉さんも苦笑していた。言わぬが花ってのもあるでしょうが,おっさん!

これまたおしゃれなミュージアムショップで小さなガラスの天使を一つ買った。もうひとつ後ろ髪を引かれたのは,美しいカフェテラスのフルーツタルトだったが,やや予算オーバーのため断念。しかしここは本当に良かった,オススメですぞ。金欠だったので本当は入場料を払うようなところには行く予定ではなかったのだが,ここの入場料ひとり1300円は,元をとってあまりあるという気がした。

ちなみに,帰宅してからネットで検索してみた。公式HPもあるが,ここが一番情報が充実していたように思う。

その後,お気に入りの日帰り温泉「ゆらり」で,露天風呂から真正面に見える富士山の姿を再び堪能し,帰路につく。
河口湖は東京よりはもちろん寒いが,そんなに雪が降るような土地ではない。だが,今回はおそらく3が日のどこかで降ったらしい雪が,周囲の風景をいっそう幻想的にしていた。それでも本日は快晴,1日中,一片の雲も富士山にかからなかった。

その他には正月休みはとりたててなにもしなかったのだが(前述のように美華に日参した以外は)今日の小旅行で大・大・大満足,いや,よい正月だった。今年もめでたい!
(下の写真は,河口湖の東のはずれから見た富士山。ところで今日に限ってカメラを忘れて歯がみした。しかたなく携帯のカメラで撮ったけど,小さいね・・・)


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2003-01-01 幸福学エントリ

幸福学に「2003年の抱負」UPしました。

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2003-01-01 美華に暮れ美華に明ける 1

明けてしまいました,めでたい?
元旦だから旧年の反省と今年への抱負など,日記にしたためようと思いつつ,果てしなくダラダラと過ごしてしまった。
だいたい,なんと4連チャンで「美華」へ行ってしまったのであるよ。

29日にライブをやって飲んだくれ,30日は常連さんの忘年会で飲んだくれた(その日のことはまた項を改めて書きたいと思う。「美華の愉快な仲間たち」って感じで笑えるのである)。その忘年会から帰るとき,店主ゆきちゃんが,「あした美味しいチャーシューとメンマつくるからさ,あげるから来てよ,おもちも新潟から送ってきたし」と言うので,お言葉に甘えてとばかり,31日の午後にノコノコ出かけていったのである。
行ったら,常連さんの奥さんが二人厨房に入ってお皿を洗っていた。ゆきちゃんはテーブルのほうで別の常連さんと飲んでいる。入っていったら「おー!来た来た!」とゆきちゃん大喜び。
ところが。
「俺さ〜,一日間違えちゃってたんだよ〜」
同じくチャーシュー目当てで来ていたS美ちゃんの曰く
「午前中に電話もらったから来たんだよーー,なのにさあ,まだ何にも手付けてないの!きょうはまだ30日だと思ってたんだって,それでゆっくり作ろうと思ってたんだって」
「今作ってるからさ,すぐできるよ」
「できるわけないじゃーん!さっき煮始めたばかりでしょ!」

お皿を洗っていた奥さん方も,実はゆきちゃんがチャーシューをくれるというのでやってきていたのだ。ところがチャーシューはできていないし,夕べの宴の後とて,グラスやお皿が散乱しまくっていた。あまりの惨状を見かねて皿洗いを買って出たということだ。
だいたいこのごろはいつも,この店でゆきちゃんが厨房に入っていることより,常連の誰かがいることを見る方が多いのである。
ゆきちゃんはさすがに,一日間違えていたことがショックらしく,繰り返し繰り返しつぶやく。
「いや〜〜。俺一日間違えちゃっててさあ・・・・・」
例によって「ま,とにかく飲もうよ」と言うことで,またもビールを飲み始める我々。そうこうしていると,ときどきやってくる人がいて,ゆきちゃんにいろいろと差し入れが届く。その差し入れをゆきちゃんは「ま,食おうよ」と開けては振る舞ってくれるのだ。もっとも,切り分けに行ったりするのは客の誰かなのだが・・。
圧巻は,知る人ぞ知る西荻のソーセージの名店「もぐもぐ」の骨付き肉のハム。美華の常連さんであるゲンさんは,ソーセージ作りの世界大会で優勝したソーセージチャンプなのである。その「もぐもぐ」は小さな店だが,その世界では超有名らしい。骨付き肉のハムは予約しないと手に入らないそうだ。そのハムを,ゲンさん自身が手ずから固まりで持ってきてくれた。ハム・ソーセージ類に目のない太田丸は狂喜乱舞。さっそく切り分け担当に自ら志願し,厨房でぜいたくに切って持ってくる。
そんなこんなで,けっこうぜいたくなつまみを楽しみ,例によって自分で勝手にビールサーバーからビールをつぎつつ2時間ほど美華にいてしまった。ぜんぶ,タダ!!らっきいい。結局,さすがにチャーシューは間に合わず,「明日は必ず作っておくから,また来てよ」と言うので,辞去してきたのである。

何ということもなく大晦日を過ごし,何ということもなく年が明けた。元旦の午後には例によって連れ合いと初:言い争いなんかして(でもちゃんと「幸福学」実践中の私はそれをかなーり前向きに収拾したぞ)夕方頃「ほんとにチャーシュー作ったかな?ま,年史挨拶がてらのぞきに行こうか」と,4日目の美華に出かけていったのである。
(続く)

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2003-01-01 美華に暮れ美華に明ける 2

すると,きのうも一緒になったS美ちゃん夫妻がやっぱり来ていた。それから,ゆきちゃんとは幼なじみである魚屋のKさん,それから「ベートーベン」と呼ばれている予備校の先生が来ていた。ベートーベンは別に音楽の先生なわけではない。英語を教えているそうだが,横ワケにした長髪と,四角いいかつい顔が,音楽の教科書に載っているベートーベンの肖像にそっくりなのである。その風貌に加えて,やたらと声がでかいので,なにやら妙にインパクトのある人物である。もう50歳に手が届くのだが,2年前に離婚したとかで,お正月も孤独であるらしく,元旦から一人で美華に来てしまっているのだ。

魚屋のKさんは,低音の魅力の渋い旦那である。こちらは,元旦早々カアちゃんとケンカしちまった,が,やっと仲直りしてついさっき「年越しそば」を作って食べたとこなんだ,でちょっと一杯と思って,とやってきた。
しかしKさんには最近のゆきちゃんが気に入らない。というより,本気で心配している。かつてはもっとバリバリに元気だったゆきちゃんが,最近は飲むとすぐ寝てしまうのである。「おいしいもん作るよ」と言いながら,なかなか厨房に入らず,結局常連さんのだれかが厨房に入っていたりするのは前述のように最近よくあるのだ。
実際,ゆきちゃんはちょっと飲み過ぎで肝臓を壊している気配がある。以前のような元気が出ないというのは,新参者の部類である私たちも分かることだ。古くからのなじみの人たちはもっと心配している。
Kさんはしきりに挑発的に「最近のゆきちゃんは情けないよ,見たくねえよ」と言う。ゆきちゃん自身も,どうも自分の状態が歯がゆくてならない。それでもいまひとつ気合いが入らないので重症かもしれない。
S美ちゃんと私もこもごも言う。「ゆきちゃん,まじめに,ゆきちゃんがどうかなっちゃったらこの店もなくなっちゃうでしょ,そんなのすごく困るからね,ゆきちゃん,ちゃんと自分の身体のこと考えなきゃだめなんだよ」
S美ちゃんは今年年女と言われたらほとんどの人は「ああ,24歳か」と思うだろうが実はそれより一回り上であるという,童顔のバケモノ(失礼)である。童顔もさることながら,その声!頭のてっぺんから出てくるようなアニメ声でちょっと舌足らず,その声を聞くとさらに年齢が5歳ほど割り引かれるのではないかと思う。実際初対面の人が高校生と間違えていた。実は2児の母であると知ってのけぞられていた。
そういう可愛いS美ちゃんにも言われ,さすがのゆきちゃんも「やっぱり酒を控えなければなあ」と珍しくマジメに思ったようなのである。
が,目を覚ましたゆきちゃんにKさんはすかさずビールの瓶をさしだし「ま,ゆきちゃん,とにかく飲んで元気だしてよ」
だ〜か〜ら〜〜。せっかくこっちがゆきちゃんに飲みを控えるよう説得してその気になっているのに,Kさんてば!!飲んだらまた寝ちゃうだけだって!

1時間半ほどいて,Kさんは「そろそろカアちゃんに叱られるからな」と腰を上げ,S美ちゃん夫婦は「実家に子供預けてきているから」とやはり去ろうとし,やもめのベートーベンだけが「まだ早いよ〜7時半だよ〜?」とゴネていたが,私たちもさすがに帰ることにした。だれかがいるとゆきちゃんは嬉しくて際限なく飲んでしまうからね。
やっとこさできたゆきちゃんのチャーシューに加え,Kさんの持ってきた新鮮至極のブリを大量にもらって帰った。しこたま飲んだビールもまたもやタダ! そんなこんなで,4連チャン,私たちは一銭も払わずに美華で飲み食いし続けて(その上食材までもらって)年を越したのであった。

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2002-12-31 夢のコリアンダー 1

香菜(パクチー,コリアンダー)を常時おいている八百屋を発見!我が家に食生活の大変革が?!

前日のライブの後かたづけが必要だったので,昼頃に「美華」へ出かけていった。すでにテーブルの位置などは直って片づいてはいたが,魚の残り物などを出しっぱなしにしておいたということで店内は思い切り魚の腐った匂い・・・・魚醤みたいな匂いであり,ようするに「ナンプラーくさ!」・・・・まるでアジアのどっかの国の市場を思わせる雰囲気。
行くと,店主のゆきちゃんは「おう!きのうはありがとうね!よかったよ〜昨日は!・・・・ま,飲もうや!」
飲もうや,って,あの,まだ昼すぎ・・・。おまけに私は前日の酔いがまだ残っていて頭痛がし,薬を飲んできたばかりである。そう言っているのにゆきちゃんはかまわずビールサーバーから3人分のビールをついでしまう。そして,「かんぱーい」。やれやれ。
「そういや,夕べは『夢飯』のママも来てたじゃない」
夢飯というのは,最近この界隈で静かに人気のアジア系ごはんを出す食堂だ。マレーシアカレーや,海南チキンライスが絶品。可愛らしいトロピカル風の小さな店は,昼食や夕食時には並ばなければ入れないようだ。その店の美人の奥さんが(本当に美人なのである,ちょっと南方系のエキゾチックな雰囲気のある可愛らしい人!)お店が終わってからのぞきに来てくれたのだ。
「ああ,彼女は,『ベイビーグラウンド』のマスターが声かけたみたいですよ,昔,ベビグラで働いていたんだって」
ベイビーグラウンドというのは,吉祥寺にあるブラジリアンバー&レストラン。この前をたまたま通りかかったカバッコ奏者のダイちゃんが,お,ブラジルの店がこんなところに,と立ち寄り,ちょうどカバッコを習いたいと思っていたマスターKさんはその出会いに大喜びで,ダイちゃんの生徒となり,その縁でダイちゃんや太田丸も何度かここでライブをやっている。今回はダイちゃんがマスターに声をかけ,マスターがかつての店員だった夢飯のママに声をかけたのである。でももちろん,美華と夢飯はご近所なので,ゆきちゃんもママをよく知っていたのだ。

「へえ,そうなんだ。あ,じゃ今から夢飯行こうか,一杯やろうよ」
おいおいおいおい・・・。ま,でも私たちはもともとどこかでお昼を食べようと言っていたところだったので,喜んで夢飯に行くことにした。

夢飯で,私はマレー風カレーを頼み,香菜のトッピングを追加してもらった。
「香菜大好物なんですよ〜〜」と私が言うと
「うん,パクチーうまいよな〜,みそ付けて食べるのが一番うまいよ,お皿に山盛り食っちゃうよな。そこで売ってんだよ」
そこで,とゆきちゃんが指さしたのは,夢半の向かいにあるふつーの八百屋だった。夢飯のある界隈は,西荻窪の駅前から一本入った裏通りだが,そのあたりはなんとなく,それこそアジアの裏道のような風情で小さな店がごそごそ集まっている。日本の裏道というよりアジアっぽいのは,ところどころにそういうエスニックな店などがあったりして,店構えもなにげにおしゃれだったり,あるいは屋台風だったり,なんかひと味違うのである。ふつーの八百屋や魚屋もなにかエキゾチックに見えてくるのは気のせいではあるが。

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