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揚水の「人生薔薇色計画」

僕のハンドルは「ようすい」ではなく「あげみ」と読みます。表記はaghemiとしています。

妻の海月は「くらげ」と読みます。



ふりぃのかうんた

yesterday ふりぃのかうんた today ふりぃのかうんた


自分が何者であるか今よりももっとわからず身悶えしていた学生の頃、何をしたらいいのかについて友達と話しに話した。
結論は出なかった。どころか何をしてもいいんだということにすらなった。
ただし、本当に何をしてもいいというのではなかった。
一つだけ基準がある。
それは俺の、俺たちの、ひいてはほかの人たちの人生を薔薇色にするか、その一点。
時々それを思い出しては行動する。
それが僕たちの人生薔薇色計画。



    よそいき仕事日記   

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2002-03-15 千客万来珍客万歳
2002-03-14 汲み取り便所
2002-03-13 期間限定画像アップ
2002-03-13 人生は閉店間際のバーゲンセールのように無駄足
2002-03-11 みけねこのみけ
2002-03-07 戦わない軍人さん
2002-03-07 花粉ショーへの招待
2002-03-05 馘首ギフト詰め合わせセット
2002-03-03 結局よくわからない
2002-03-02 梯子を立てる男たち


2002-03-15 千客万来珍客万歳

片手鍋一つの暮らしでも、ネズミくらいは養える。
実際には片手鍋一つどころか、両手鍋も片手鍋もいくつもあるし、卵焼き器も中華鍋も、果ては親子鍋まで持っているのだが。
フライパンは、ない。

さてネズミである。
昔僕の家には猫がいた。今はいない。
猫がいなくなると、直きにネズミがやってきた。初めのうちは一匹か二匹かそこいらだったのだろうが、そこはほれ、彼奴らはネズミ算という世にも恐ろしい数学をもって増殖する。なにをかいわんやである。

流しの三角コーナーの掃除を怠ると、かわいらしい大きさの糞が落ちている。ネコイラズでも買おうかと考えたこともあるが、まあ彼奴らも生きているのだからと放っておいた。
犬一匹以外にどれだけの数の扶養家族がいるのかさっぱり分かっちゃいないという為体らく。不甲斐ない。

夜中に台所にある食品やゴミの入ったビニール袋をカサコソいわせていても放っておいた。
それでも、天井からかの生き物のものと思われるお小水が天井板を浸み抜き降ってきた時は、毒薬の購入を半ば真剣に検討した。
結局それでも放っておいた。

ところがである。今晩のネズミ様はちとばかり大きいようだ。
件のビニール袋の音が、カサコソでなくガサゴソと、でかい。
様子をそっと窺いに、台所へ行ってみた。
そこにおわすはなんと、見知らぬお猫様だった。
ゴミを漁っている。どこから入ったものか、昔ながらの家、しかも素人が直した家などというものは、猫にとっては開け放しも同じことらしい。

どうでもいいけどさ、お前。
ネズミ食えよ、ネズミ。

先頭 表紙

パーさまへ。…だから僕は所得が低すぎて申告の必要はないと言うに。 / 揚水 ( 2002-03-16 03:17 )
お久し振りです、イクチオ恐竜さん。僕はあなたがきっとあなただと思ってるんですが。はずれてますかね? 僕の知り合いのあの人ですよね? 最近天竺浪人さんの漫画読んでますか? / 揚水 ( 2002-03-16 03:17 )
チロデルハイドへ。ネズミの恩返しねえ…。がんがん稼いできて欲しいものだねえ。 / 六点 ( 2002-03-16 03:16 )
だからいったじゃないですか。確定申告すれば扶養控除の額がたくさんとれるだろうから云々と。 / パオラ@ほれいわんこっちゃない ( 2002-03-16 00:43 )
ねずみかぁ。以前僕の家にもいたんだけれど、ここ数年は顔を見せてない。何も対策をしたわけではないのに。どうしたんだろう。猫も飼ってない。大した掃除もしてない。よっぽど他人(?)を養えない運命のようだ。 / イクチオサウルス ( 2002-03-15 23:11 )
すごいや六点。きっと15人ぐらい養ってるんだよ。すげえ!それだけ面倒見れれば、たいしたもんだよ。そいつらに、折角だから、働いてもらおうよ。恩返しでもいいけど・・。 / チロりす ( 2002-03-15 11:57 )

2002-03-14 汲み取り便所

穴掘りは、楽しい。

僕が今の家に住むようになって、四年と少し経った。
早いものだと思う。入った時には、屋根はあったけれど床がなかった。十年以上も人が住んでいなかった家を、直すからと無理を言って借りた。
正確には床はあるにはあったのだが、根太や柱の元の部分も床板も腐り、用をなさなかった。当然畳もなかった。
それでもこの家の前に住んでいた家には屋根もまともになかったことを考えると、かなりの進歩だと思う。

傾いてしまっている鴨居をジャッキアップして腐った柱の下に足りない長さを補う材木を差し、大引きを引き回した。腐った束柱は取り替えた。
残されている材木で使えるものはそのまま、あるいは加工して使った。
取り壊している家を見かけると、お願いして材木や建具をもらってきた。
大勢の人の手を煩わせた。皆さんありがとうございました。

特に一人、手伝ってと声を掛けたはずなのに、結局僕の方がその人を手伝うような形になるほど頼りになる人もいた。尊敬している年上の友人の一人だ。二十歳以上年上だと思うが、僕は彼の正確な年齢を未だ知らない。
二人で家の軸組の水平と垂直を出した。

「後は自分でやれ」と言われて、根太受けを切り欠き根太を張り、敷居をしつらえて畳を敷いた。畳も建て替えている家からもらってきた。
その間はもともと馬屋だった、一間だけ床が無事だった玄関を入った土間の右手の部屋で寝起きをしていた。

土間の奥にある部屋を台所にするため、水を引き排水管を据えた。水は井戸からポンプで汲み上げている。ちゃんと蛇口をひねれば水が出る。
その左にある漢字の「田」の字型の四部屋のうち、二部屋は畳敷き、一部屋はフローリング、もう一部屋は板敷きの上にカーペットタイプのフロア材を張り込んだ。
台所の裏手に続く土間にも水道と排水管を配管した。洗濯機が使える。

楽しかった。なかでも一番楽しかったのはトイレ作りだった。
もともと便所は離れたところに、便壺の上に板があるだけのものしかなかったのだ。
馬屋の奥には半間幅の廊下があり、その向こうが風呂場だ。
廊下の突き当たりの土壁をぶち抜き、トイレの入り口にした。開口部から右にのばした畳一畳分くらいのトイレを作るつもりが、穴を掘っていると3メートルはあろうかという大きな玉石が出てきたので、穴を後ろにずらして、結局畳を縦に一畳半並べた広さになってしまった。
開口部に付けるつもりだったドアを、その細長い空間を半分に仕切る形で取り付けた。

穴掘りは楽しかった。本当に楽しかった。
僕は穴掘りが好きだ。
建材屋でトイレの縦パイプと便槽がセットになっているキットを買った。塩ビ製だった。
段ボール箱には「トイレセット」と書いてあった。
笑った。便器と蓋付き便座は別売りだった。

深さ150センチ幅120センチ、奥行きは余分に掘ったので2メートルほど。その穴に便槽を据える。
捨てコンを打って便槽を据えていると、コンクリートの圧力で便槽が浮き上がってくる。泡を食っていると遊びに来る約束の友人がちょうど来てくれたので、押さえてもらっている間に水平を出して周りに土を入れ、事なきを得た。ありがとうございました。

便槽の横っ腹に、直径30センチほどのシュノーケル型のパイプを挿し、取り付ける。ボットン便所のボットンパイプだ。
根太を引いて床板を張り、床材のシートを張る。その上に洋式便座を据えて出来上がり。
初めのうち壁を作るのを億劫がって、ブルーシートを張っただけだった。
今では板張りの壁がちゃんとある。

穴掘りは楽しい。
だから僕は家でウンコをする事すら楽しい。

先頭 表紙

藤田先生がおっしゃるには、寄生虫との共生によって、かつての日本人はアレルギーにならずに済んでいたとのこと。特にボットン便所がどうのとおっしゃっていたのではありませんが。なんにせよ行き過ぎた潔癖は自分の首を絞めかねない、ということです。 / 揚水 ( 2002-03-16 23:48 )
ない。興味はあるけどね。アニーに関しての彼のテレビ番組(たしかNHK教育だったような)は見たことあるけどね。 / パオラ ( 2002-03-16 16:11 )
いや、別にいじけてなんかいませんがね。ところでボットン便所は花粉症にもいいらしいですよ。ヨゴレは現代人を救うらしい。藤田紘一郎先生の本、読んだことある? / 揚水 ( 2002-03-16 03:11 )
いじけんかってもよかろうに。でもなー、テレホーダイはいるとなー。いいよなー。だめかー。 / パオラ ( 2002-03-15 01:29 )
うちKDDIだもん…。接続料も電話代も込みだもん。ブロードバンド来ないもん。どうせ田舎だもん。いいもん。 / 揚水 ( 2002-03-15 01:10 )
揚水くんさあ、NTTのテレホーダイにはいったら?そしたら23:00以降はおもうツボじゃん! / パオラ@どうよ? ( 2002-03-15 00:44 )
また長いのう。あした読むよ。ところでヤプーは人からもらったのだあるんだけどまだ読んでない。読むのに勇気がいるのばっかりあるのさ。「神々との対話」「神の国」「ヒルティの幸福論」とかね。なんかさ、世界の名作って勇気いらんか?読み始めるのに?私は敷居のひくい女だから(?)そゆのはちょっと手が出ん。かといって本屋に売る気にもならんのだ。名作って持ってるだけで価値があるし、そのうち資料として使ったりするし。ああ、でもええかげん読まなければね。 / パオラ@ドグラ・マグラもねえ・・・ ( 2002-03-15 00:43 )

2002-03-13 期間限定画像アップ

何日かしたら消します。


先頭 表紙

ああ、チロデルハイドも見てしまったのか。自分でもよくわからん。 / 六点 ( 2002-03-13 22:18 )
どうすることもできないね。 / 揚水 ( 2002-03-13 22:17 )
他人尿・・・。これ、ウケ狙いなのか?本気なのか? / チロりす@おいおい ( 2002-03-13 21:52 )
ていうか笑いがディープすぎてなんだかもう・・・・・・。 / パオラ@どうすりゃいいんだ? ( 2002-03-13 21:19 )

2002-03-13 人生は閉店間際のバーゲンセールのように無駄足

ある時ある人がある場所で僕に、
「人生は蟹のようにムダなし」との言葉をくれました。
上手いことを言うものです。

僕が職を失ったことに対して、どんな経験であってもそれが自身の糧となって返ってくるならいいじゃないかということのようです。
優しい人ですね。

ただ、「蟹のように」というのは、一度は分かったつもりになったものの、どういうことなんだろうかとも思いました。
無駄がない、棄てるところがないというのであれば、それは鯨にこそ与えられる称号ではないでしょうか?
蟹は甲羅を棄てなければならない。
あまりのそのかっこよさに、よく洗って乾かした蟹の甲羅を飾っておいたりもしますが、黴の猛威やそのディスプレイを見た人の「みみっちいことは止せ」などという心ない抗議その他の事情により、結局は廃棄せざるを得ません。
肉も骨も脂も筋も、果てはヒゲでさえ、鯨には棄てるところがないというではありませんか。

ああ、鯨の皮の湯引きが食べたい。

せっかく慰めてもらっていながら、食い気ばかりが促進されました。
バカなことばかり考えてしまいます。
こういう風であれば、慰めてもらうこともなかったのではないでしょうか。

ああ、鯨の竜田揚げが食べたい、刺身が食べたい。

「人生は閉店間際のバーゲンセールのように無駄足」
「人生は蟹のようにムダなし」を文字として眺めていると、ふとそんなアホなことを思いつきました。
特に意味はありません。
ありませんが、「蟹」が人生において無駄なことはなにもないのだという格言であるならば「バーゲンセール」は、せっかく出向いてみても目的の物は手に入らない、何か事を起こしても思うようにはならない、人生にはそうしたこともままあるのだというほどの意味でしょうか。

僕は衣類には頓着せず何かが欲しいと思うこともあまりなく、本を買うことと酒を飲むことと食い気意外にはほとんど金を使いません。
ですから立派な消費者とはお世辞にも言えませんので、バーゲンなんてものにはそもそもほとんど縁がない。

けれど、「人生は閉店間際のバーゲンセールのように無駄足」のようなことは僕の身の上にも起こります。
桜を見に行ったつもりがまだ咲いていなかったとか、水族館に行ったら休館日だったとか。
「行き当たりばったり」を旨とする人に、そうした傾向が多く見られるようです。
しっかりした下調べや時期を見失わないことに気を配れば、そうしたことは避けられますから。

人生には無駄足もある。
そうしたことを踏まえた上でなお、「人生は蟹のようにムダなし」なのでしょう。

先頭 表紙

それはお大事に。 / 揚水@もうホント謝るから… ( 2002-03-14 23:19 )
眉間に十字路が出る病気なのよーーーー!ごめんなさーーーーい!全然気にしてないわーーーーーー。 / パオラ ( 2002-03-14 20:21 )
よかった、気にしてないみたいで。 / 揚げ足@十字路はこめかみでは? ( 2002-03-13 22:16 )
ありがとう。キレイに揚げ足とってくれて。気にしてないから。全然。ちっとも。 / パオラ@おかしいな眉間に十字路が ( 2002-03-13 21:18 )
うーん。汚れを知らない真っ白なキャンバスのようなあの娘を俺の好きな色に染めるんだ、なんて馬鹿な男の事がなぜか頭に浮かぶ。ロリコン講(頼母子講みたいなものか?)に参加してる男根崇拝者じゃあるまいし。なぜだ? あ、わかった。きれいに濡れるなんてフレーズがいかんのだ(笑)。 / 揚水 ( 2002-03-13 19:25 )
じゃあ、「人生はぬり絵のよう」はどう?余白ばっかり塗りつぶしてたら、あとに残るのは本体を塗ることだけだから。でも背景がキレイに濡れると本体も映えるかもしれないし。(って私なにかんがえてんだろ?なんだか笑点の大喜利みたいになってきたよーん!) / パオラ@竜田揚げは私も食べたい ( 2002-03-13 17:57 )

2002-03-11 みけねこのみけ

みけねこのみけはいつもひとりぼっち
だれもみけをかまってくれません


「あいつ
 おとこのくせに
 みけねこなんだって」

  「ほんとうならみけねこの
   おすなんて
   うまれないのにね」


でもみけはみけねこです
そして、みけはおすねこです
「ぼくはほんとうじゃないのかなあ」
なんてみけはおもったりします
「ぼくはうそなのかなあ」


だれもみけをあいてにしないけれど
みけはへいきです
でもそれは
みけがつよいからではありません


みけはやさしくされたことがありません
だからうれしいがわかりません
そしてつめたくされても
かなしいがわからないのです


きょうもみけはひとりぼっち
でもへいきです

みけはいつものように
えさをさがしにでかけます


するとみけは
にんげんのおやことであいました


おんなのこがみけにちかづいてきました
にんげんはしっていましたが
みけは、にんげんがねこにちかづいてくるとはしりませんでした


おんなのこがみけのあたまをなでようとしました
みけはびっくりしましたが
こわくはなかったのでされるままにしていました


おんなのこになでられるととてもいいきもちでした
みけはしらないうちにのどをならしていました
「かわいいね」と
おかあさんがいいました
「かわいいね」と
おんなのこもいいました


とてもいいきもちで
なんだかくすぐったいようなへんなかんじです
いままでしらなかったへんなかんじです


「ばいばい」
おんなのこはてをふりながら
おかあさんにもうかたほうのてをひかれて
おうちにかえっていきました


みけははじめてやさしくされました
なんだかへんなかんじでした
でもとってもいいかんじでした


そのよる
みけはうまれてはじめてなきました


とてもうれしかったから

先頭 表紙

弱っている、というのとは少し違うのかも。哀しいことを感じなくても済むように、防衛機構として自分の感情が大きく揺れることを、みけは無意識のうちに避けてきたのかも知れない。これからはそうは行かない。嬉しくて泣くことを一度知ってしまったみけは、哀しいことがあれば当然打ちのめされることもある。でも、それも越えていかなければならない。なんとなれば、みけは生きているのだから。 / 揚水 ( 2002-03-13 19:25 )
あのーー。みけに男子がいないなんて知りませんでした。ちっとも。でもこのみけは比較的すなおな性質のみけ。女の子になでられたときにひっかく場合だってあるかもね。でもなんにしても涙がでるのはよいこと。ほんとに弱ったいきものは涙もでませんからね。 / パオラ ( 2002-03-13 18:02 )
チロデルハイドへ。ずいぶん前に書いたもの。それの再録。挿し絵は他の人にもう描いてもらって、ちっちゃな本になってるよ。その人の自作のミニ本に僕がお話を提供した形。定価200円。買って(笑)。 / 六点 ( 2002-03-13 16:52 )
そうですか、僕のは長いんですか。 / 揚水 ( 2002-03-13 16:51 )
lim.さんへ。確率は知りませんがね。どうも三毛猫の雄というのはXXYの雌雄同体、染色体異常らしいですね。つまり珍しい。だから船のお守りとして乗せるんでしょうね。 / 揚水 ( 2002-03-13 16:50 )
今日は何か心に思うところがあったのかな? 童話テイストが良いぞ。私が挿絵を描いたげる。あ、ロッテンは美大だもんな・・。んじゃ、わたしがーえーと・・・。することないや・・・。 / チロりす@いい話です ( 2002-03-13 08:42 )
あげみちゃんの日記は長いので心の準備ができてないと読めない、最近のパオラ。今日はもうレロレロレーロなので、またあしたきてつっこむわ。まっててね。 / パオラ@レレラーレロ ( 2002-03-12 23:03 )
みけの雄がうまれる確率ってどのくらいなんでしょう?たま〜に船に乗ってますよね。 / lim. ( 2002-03-12 19:09 )

2002-03-07 戦わない軍人さん

それは今年のひな祭りのことでした。
僕は一人の軍人さんを見ました。彼を「軍人」と呼ぶことは一応許されていないようです。
なぜなら彼の属する組織は、戦争に使う道具や戦争に準じる行為の訓練を施されている人間をたくさん抱えているにもかかわらず、「軍隊ではない」からです。

それはともかく。

僕は仲間たちと一緒に寒い中グラウンドに整列して何十分も突っ立っていました。
グラウンドの正面には一段高いステージがしつらえてあって、軍人さんは偉い来賓の人たちの一人として、そのステージ上に設けられた紅白の幕で飾られた机の前に、僕たちと向き合う形で座っていました。

「落ち着きのない軍人さんもいるもんだ」
僕はそばの仲間の一人に囁きかけました。

軍人さんは式典のあいだ中、帽子を被り直したり、椅子の上で座り直してみたり、目を掻いたり肩をすくめるように動かしたり、両手で顔を洗うような仕草をしたり、よそ見をしたりちょうど通りかかった上空のヘリコプターに目を奪われたり、とにかくせわしなかった。

軍人のくせに訓練がなってないなと感じました。我が国の軍隊は規律というものをどう考えているのでしょう。
微動だにとまでは行かないまでも、民間人の、しかも彼は座ることが出来るというのに立っている僕たちの方が、余程きちんとしていた。
ほかの偉い人たちは彼ほど落ち着きがないということはなかった。
彼よりも余計に年を取っているにもかかわらず、若い彼よりも姿勢を正していられる体力も持ち合わせていた。
ですが、それもしかたありませんね。

だって軍隊じゃないんですから。

先頭 表紙

確かに「陸」の人だった。 / 揚水 ( 2002-03-09 23:54 )
↓ヘリだよ。 / パオラ ( 2002-03-08 00:29 )
ひなまつりと軍人さんってえらい遠いもんがカップリング。ヘイrはね、ほんとうはそのひと航空fぶたいに入りたかったんだよ。実際は陸上ぶたいで。んで花粉で痔なんだよ。 / パオラ ( 2002-03-08 00:28 )
ああ、なるほど。って、じゃあなんでヘリに見とれてたんだろね。 / 六点 ( 2002-03-08 00:13 )
きっと、顔ダニやら、アトピーやら、花粉やら痔やらで、大変なことになっていたのでしょう。その軍人さん / チロりす ( 2002-03-07 22:58 )

2002-03-07 花粉ショーへの招待

目が痒い。
昨日から突然に。

ああ、こうやって人は花粉症にやられていくのだなあと考えた。
瞼がヒリヒリして腫れぼったく、目がゴロゴロする感じ。

ところがはたと気が付いた。
今日俺はなにやってたっけ?

ああそうだ、アルゴン溶接やってたんだっけ。
それを思い出したことで、花粉症だと思った目の異常の正体は、久し振りにやった下手くそな溶接で目が灼けたものと知れた。
溶接機の強力な紫外線だかなにかを、ステンレスの仮付けの時に顔を背けるタイミングが悪くて見てしまったのだろう。きちんと面甲を被って慣れてくればひどくはならないし、じきに治る。

だから今日は大丈夫だった。気を付けて作業をした。

花粉症からの招待状が届くのはいつなんだろうな。
そんなもの来なくていいや。

先頭 表紙

やだ(笑)。 / 揚水 ( 2002-03-09 23:53 )
花粉だ!と思った瞬間にくるとか(笑)。 / lim. ( 2002-03-08 16:38 )
↓いやよいやよも好きのうち。 / パオラ ( 2002-03-08 00:29 )
やだ(笑)。 / 六点 ( 2002-03-08 00:14 )
六点。まさか、そんなはずは。違う違う、これは花粉じゃなくてアレ・・。なんて思ってるうちに、きみは確実に犯されるのだ!花粉に!うひひひひ。 / チロりす ( 2002-03-07 22:53 )
やだ(笑)。 / 揚水 ( 2002-03-07 22:04 )
カモーン、ジョインアワワールド!! / パオラ ( 2002-03-07 21:15 )

2002-03-05 馘首ギフト詰め合わせセット

いただいてしまいました。まあ嬉しいわ。

馘首と書いて「かくしゅ」と読みますね。当て字で「クビ」とも読むようです。
馘首、クビ、解雇。雇用を解かれることですね。

実際には、やる仕事が少ない為に雨だと休みと言われながらも休みなのか仕事なのか毎朝その判断はこちらではつかず、急な休日や自宅待機が多いことにやさぐれていた僕が天候その他によっての仕事のある無しをいちいち朝確認をとらずに、或いは前日「明朝雨が降ったら電話しないで休みという事で」と言いかけて「いいよ」と言われ、そのうちあがるであろうと思われるそぼ降る雨でも休んでいたところ、雇い主から「そんな風にしているならこっちから来てくれと言うまで休んでいてくれ」と留守電で言われたのをいい事に「短い間でしたがお世話になりました」とこちらから電話をかけました。離職です。
解雇だろうと離職だろうと、仕事が無くなった事には変わりありません。

仕事が無いにも関わらず出勤させてやっていたのにと腹立たしい思いがあるのでしょう。こちらはこちらで、なまじ器用に何でもこなすものだから会社の立ち上げに尽力したのにという思いがどこかにある。
「雇ってやっている」、「仕事してやっている」では、忙しい時はともかく暇な時にはうまくいくはずがない。自分が子供だとほとほと思い知らされました。
自分はこのようにするのが正しいと思うからと我を張ってばかりでいるのを直そう直そうとしていたのに、まだまだでした。
本当を言うと、その「自分」というものが無いから会社に入れ込んでしまう。ある種の滅私奉公でしょうか。
それでもって「働いてやっている」というのでは、実は滅私奉公とも言えない。

留守電が2月18日、こちらから電話したのが2月22日でした。
きちんと確認もとらなかったのだから、社会人としてはまず失格といったところでしょう。
留守電ではいい加減だと怒られました。さもありなん。それでふてくされて辞めたというのではありません。
潮時だったと思います。

逆に言えば「お世話になりました」の台詞を言うのが遅かった。
あまりの仕事の無さや不規則を通り越した変則的な勤務体系に自分がやる気をすっかり失っているにも関わらず、それを放置してこういう時こそ踏ん張り所だと奮発するでなし見切りを付けて「辞める」と言うでなし。
だから、むしろさっぱりしています。
遅いには遅かったけれど、手遅れというほどではない。自分のダメな所も、知らないよりは知っていた方が数段いい。
今までの経験上うすうす知っていた事を、今回思い知りました。相手の非を言い募る事はできない。思えば「こんな所こっちから願い下げだ」と言わんばかりに辞めた所もありました。それは今でも向こうが間違っているとは思っていますが、今回そんな事は問題ではないし、どうでもいい。
だからそんな事は言わない。幸いそこまでは思わない相手でもある事ですし。
僕は子供じみた奴だし成長も遅いけれど、だって向こうが悪いんだからと考えずにそう思えるようになっただけでもめっけもんです。

こんな時なのに、だからさっぱりしています。急場をしのぐ仕事は見つかりましたし。拾う神在り。
落ち込むのは今度同じ失敗をした時でいい。
もうそう若いとも言えないのに、仕事が無くなってもさっぱりしたなんて言うのは間違っているのかもしれません。けれどこんなご時世ですから仕事が無いのは当たり前とも言えますし、それでも仕事は見つかりました。ありがたい事です。

自覚した上で同じ過ちを犯すことはもう許されませんが、僕にはなりたい自分がある。
今はそれで十分です。

先頭 表紙

みなさんありがとうございます。生活が成り立つのはしんどいでしょうが、自分の播いた種ですし、あのまま勤めていたところで収入が少ないままなのは目に見えてますから。次の仕事探さないと早晩食えなくなりますからね。僕は誰とも主従関係なんか結びたくない。主であっても従であっても。もちろん働く現場で金銭の授受を仲立ちに対等でない関係が生まれることは知っていますが、人が誰かの主人であることは本人以外には出来ませんから。それでもお金は要りますからね、がんばります。 / 揚水 ( 2002-03-07 20:56 )
それで成り立つのであれば、やめたことは問題ではないと思います。自分をすり減らしてまでやる価値がある仕事というのであれば話は別ですが。そうでなければ、よけいな執着心を抱くことはエネルギーの無駄遣いだと思います。 / パオラ@むしろ「よかったね」 ( 2002-03-07 01:17 )
怒りも驕りも、ありがたみも幸せも、みんなコトが終わってから気がつく。三十路を過ぎても生涯人間勉強ですな。雇ってもらう時点で主従は決まっているわけだし・・。と自分に言い聞かせるチロ。 / チロりす ( 2002-03-06 20:05 )
私もなりたい自分があるから、自分が納得しさえすれば良い、と思います。 / lim. ( 2002-03-06 13:26 )

2002-03-03 結局よくわからない

階梯操法は大成功でした。みんなかっこよかった。

とかく式典というものは形式ばかりのもので無駄なものだという声が聞かれます。
まったくその通りだと思います。だいたい今時分竹製の階梯なんか火事場で使うはずがありませんし、過疎山間地においても本職の消防士の到着はめざましく早くなって、消防団の出る幕なんかない、消防団そのものが無駄だという意見も多々聞かれます。

それでもかっこよかった。

一見旧軍隊式にも見える行進や様式美のみしかない操法であっても、それをやっていることによってひとたび事が起こったときなど、操法の所作通りではもちろんないにしても、僕たちは迅速に働くことが出来ます。
実際、火事場の後かたづけなどの場面では、誰が大声を張り上げて叱咤せずとも、みな自主的に働きます。
それが形骸化した観閲式などの訓練でなくとも普段から訓練をすれば済むようなものですが、実際団員の全くの自主性に任せるということは、種々雑多な人間をとりまとめるにあたってはとても難しいものです。

まあ、僕は観閲式などはほとんど無駄だと思っていますし、寒空の下何十分も一切真心を持ち合わせないおエライさんに「心から厚く御礼申し上げ」られるのは大嫌いです。
「〇〇であるところの次第であることであります」などの醜い日本語を聞かされることや、形だけ代理の秘書を派遣して選挙区への義理は果たしたなどと考える県会議員の祝辞などを聞かされることはもっと大嫌いです。

それでもみんな、本当にかっこよかった。
惚れ惚れしました。
他の分団の、ポンプ操法や部隊訓練(回れ右前へ進めや半ば左向け左など、様々の号令に合わせて行進します。階梯操法は、階梯を担いでこれを行い、その上で階梯を立てるようなものです)、中継ホース訓練などもうまくいっていたようです。
地域自主防災会の消火器による消火訓練、中学生による腕用ポンプ操法も滞りなく進行しました。

観閲式終了後、分団毎に年度末の総会を開き、新役員を選出し、来賓の字の区長であるおじいさんやおじさんたちを交えての懇親会でした。

それも終わるといよいよ慰労会です。
マイクロバスを仕立てて、総勢32名で一次会の会場である焼き鳥の居酒屋に乗り付けます。
そこでずいぶん飲んでしまった。僕はもうほぼベロベロです。
だって楽しかったんですもの。

だから、二次会のキャバクラがどんなところだったのか、よく観察できませんでした。
そこでもぱかすか飲んでいたので、お姉さんが横について話しながら飲むとこなんだなと思ったくらいです。
もっとエロい空間なのかと思っていましたから、少々拍子抜けしました。
「おいた」は働いていないようです。楽しかったことだけは覚えてるんですが。
ばっちりと化粧した女性は苦手なので、お姉さんたちの匂いに閉口したことも覚えています。

仕上げに台湾料理屋に移動し、旨いものをしこたま喰らってきました。

結局僕のキャバクラ初体験はなにがなんだか判らないうちに終わってしまいました。

先頭 表紙

チロデルへ。もっともらえるんでないの? / 六点@クラゲの許可もらってからね ( 2002-03-09 23:53 )
パーさんへ。連れてって。僕がついていくから。 / 揚水 ( 2002-03-09 23:52 )
チロもキャバクラ行きたい!でも、そこでスカウトされたらどうしよう・・。時給3000円なら考えるわぁ。。 / チロりす@その時は六点、同伴頼むわぁ。 ( 2002-03-08 08:09 )
↓じゃあつれてって。チロも一緒に。 / パオラ ( 2002-03-08 00:30 )
リーさんパーさんへ。僕にとって未だに謎なのよ、キャバクラ。行ってごらんあそばせ。 / 揚水 ( 2002-03-07 20:56 )
クマさん、かっこよかったのです。 / 揚水 ( 2002-03-07 20:55 )
へ?きゃばくらって「口説く」とこなんでしょ?それでなきゃたしかにおはなしするとこだよね。 / パオラ ( 2002-03-07 13:47 )
あのあのあの・・・・昼頃から何度もつっこみに来ようとしているのに、なんじゃらをインストールしたりナニでアレで・・・またきます。(汗。) / パオラ ( 2002-03-06 19:18 )
従兄弟の彼女がキャバ嬢なので、私もキャバクラに行ってみたい。 / lim. ( 2002-03-06 13:28 )
あしたまた来ます。うふっ。 / パオラ ( 2002-03-05 23:13 )
うむ!格好良いなぁ / クマ ( 2002-03-05 16:39 )

2002-03-02 梯子を立てる男たち

明日は観閲式本番です。僕らの分団は階梯操法の担当です。僕は要員ではありません。
ありませんが、当日はハッピの上下に白のカッターシャツ、どんぶりを着けた正装で参加します。
階梯、つまり梯子の上に人は登るのか否か。
答えは否、登りません。

登りませんが、立てます。
階梯を担いで行進し、地面に置いて、それから立てます。ただそれだけ。
それだけですが、簡単なことではない。

出初め式などをテレビで観たことのある方は知っているかも知れませんが、階梯は手で持って担ぐのではありません。鳶口を上手に絡めて担ぎます。
担ぎ上げるときも下ろすときも、直接手は使わずに鳶の操作だけで行うのです。

梯子の左右に3人ずつ、計6人が地面に置かれた階梯に鳶を引っかけた上でタイミングを合わせて空中に放り上げ、上を向いていた鳶の刃を下向きにひっくり返しながら鳶の棒の部分を階梯に差し込み、自分に近い方の縦軸の下を通して、遠い方の縦軸の上から、鳶を引っかけます。そうやって担ぎ上げ、行進するのです。

その後ろには2人付いて、彼らも行進する。
彼らは階梯を立てるときに階梯を引き起こす役割があります。

下ろすときは上げるときの逆の手順を踏みます。

そのほかにも、自動車ポンプ操法、小型可搬ポンプ操法、分列行進、退屈な観閲官の訓辞などがあります。

寒い中ご苦労様な事です。
そう言えば明日はひな祭りなのですね。

先頭 表紙

チロデルへ。ぜひ。 / 六点 ( 2002-03-09 23:51 )
六点、そんなさびしいこといわんでくれぇ。とんぶり今度チロが食べさせてあげるから。 / チロりす@こっちに来た時に ( 2002-03-08 08:11 )
へー…。そうなんだー。今度探してみようっと。お金が手に入ったら買ってみよう。いつになるかわかんないけど。 / 六点 ( 2002-03-08 00:17 )
とんぶりなら、スーパーの野菜売り場に売ってるよ。キャビアを探せばみつかるよ。60円くらい。納豆に混ぜるとウマイ。 / チロりす ( 2002-03-07 22:55 )
ほうほう、池澤さん読みましたか。僕が読んだことがあるのは、ここに書かれてる人では山田詠美さんを一冊だけですね。 / 揚水 ( 2002-03-07 20:55 )
だからその「とんぶり」が、わからないの知らないの。 / 六点 ( 2002-03-07 20:55 )
池澤夏樹さんを数冊読んだよ。ざざーっとだけど。思うより私にも読めました。どうも少女小説出身作家が好きみたいです。ちょっとハズカシ。今は唯川恵をちょっと。イヌカイキョウコもちろっと読みましたが、田口ランディに近いね。ヤマダエイミの影響をうけてるのかな?ってかんじでした。 / パオラ ( 2002-03-07 13:50 )
そう、わたしも二日に人に教えてもらうまで気づかなかったの。明日がひなまつりだって。デパートのケーキ屋さんすごく混んでたよ。 / パオラ ( 2002-03-07 13:44 )
ロッテン・・・・・・・・・・・・・・。だから・・・・・・・・・、だ〜か〜ら〜、とんぶりが畑のキャビア。畑の肉は納豆。(-_-;) / チロりす@そう聞かれると心配になるじゃん ( 2002-03-05 18:08 )
チロデルハイドへ。「とんぶり」は「どんぶり」の誤りでした。広辞苑第二版によれば、「どんぶり【丼】B職人などの着ける腹がけの前かくし。金などを入れた。」とあります。この意味から「丼勘定」という言葉が生まれた、ともあります。ところで「畑のキャビア」って本当はなんのことだったっけ? / 六点 ( 2002-03-05 12:56 )
ねーー。「とんぶり」って何?畑のキャビアじゃないんでしょ? / チロりす ( 2002-03-04 22:57 )

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