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奈広の「何にしても暢気。」

斟酌のできる人間になりたい。
苦しくても、生きているのならば。
不器用は、不器用なりに。
前に進む力をあげられるように。
意味なく人を傷つけないように。
それを守りきる事が、僕の目指す強さ。

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2005-04-30 「夜の行方」
2005-04-27 ギターって…
2005-04-19 うたた寝日和。
2005-04-18 『綺麗な桜を見た』
2005-04-18 ろくに花見も出来ぬまま
2005-04-18 価値観の喪失。
2005-04-12 coffee...
2005-04-09 面白いので頂きます。
2005-04-01 戒め。
2005-03-28 唯々諾々。


2005-04-30 「夜の行方」

頬に風の当たる感触がある。
空気が湿気を帯びているらしく、ひんやりとした風だ。
(―…頬に風?)
状況はおろか、視覚情報さえない事に気付く。
自身の体ばかりが意思を持って動いていた。
意識が現れる。
(走って…いるのか。)
そこまで思って、慌てて瞼を開こうとする。
が、久しく使っていなかったかのような瞼は、重たげにゆっくりとしか開かなかった。
視覚情報が入る。
薄暗闇の中だった。
霧が濃い。
さっき感じた湿気はこのせいだと、一つ解った。
今走っている地面がコンクリートだという事も、解った。
道の左側に、長く続く白い柵のようなものがある。
時折立っているオレンジ色の街灯が、それをガードレールだと解らせた。
道の両端に見える緑色は名も知れぬ雑草だろう。
そこまでだった。
あとは濃い霧に包まれ、よくわからない。
デジャビュはあるが、記憶には無い道。
「ここは…?」
走るスピードを落とし、辺りを良く見ようとした。
不意に焦燥感に駆られた。
―何かに追われている―
そう直感して、走る速度を上げる。
そして思う。
(何故走っている?)
そう。
気付けば走っていた。
決して速くもなく、遅くも無い速度。
体力を温存して走らなければいけないらしい。
そんな気がした。
(ならば目的地があるのか。)
考えたが、思い当たる節が無い。
そもそもこの場所がわからない。
思わず苦笑した。
少し息が乱れた。
体力には余裕を感じる。
まだ十分走れそうだ。
体が熱い。
ひんやりとした空気が心地よく、少し楽しくもあった。
(暢気だな、自分…)
何故こんな場所にいるのか。
何故走っているのか。
何に追われているのか。
さっぱり見当がつかない。
この楽しさは、もうあと少しで恐怖に変わる。
際限の無い闇に飲み込まれていく今を、不安に思うことは当然だ。
人は孤独を恐れる。
(自分も、そのちっぽけな一人なのだ。)
その瞬間だった。
急に背後の闇が近づいた気がした。
いや。
確実に、近づいた。
その気配に、一瞬躊躇した。
ただの脅威であったなら、考えるより早く逃げていただろう。
だが、その気配は違った。
優しく、愛おしく、切なく、破壊的だった。
一瞬“それ”に惹かれた。
そして嫌悪した。
刹那狭めた歩幅を広げた。
そこから夢中で走った。
わき腹が痛くなり。
呼吸を整えられなくなり。
肺が熱くなった感覚を覚え。
全身に気だるさが襲ってきて―…
足が、もつれ。
倒れた。
“それ”が覆いかぶさっていくのがわかった。
足元から、這うように、侵食するように…。
その感覚に、畏怖と同時に、何故か安堵していた。
やがて頭の先までその感覚はいきわたり、ぶつりと意識は途絶えた。

次に目が覚めたのは、朝だった。
瞼に陽光を感じ、今度はすんなりと瞼が開いた。
目の前に坂があった。
両脇を木々が覆い尽くすその坂は、きつくはないが緩くもない坂だった。
登った路の先には空が見えた。
空は青く、時々日が翳る程の大きい雲が浮かんでいた。
登るべきか躊躇した。 
何気なく振り返ると、そこにはなだらかな下り坂があった。
海が見える。
凄く下りたくなった。
だが、やめた。
もう少し登ったら、もう少しいい眺めが見れるような気がした。
振り返り、登りだした。

足取りは軽くはなかった。
それ故に、確かだった。  

〈了〉

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こひぃさまШいやいや、所詮思いつきの戯言ですってば(苦笑) / 奈広 ( 2005-05-04 10:25 )
この書き込みを読んだ時、改めて貴方の才を妬み、恐れ、羨んだ。 / こひぃ ( 2005-05-01 09:58 )

2005-04-27 ギターって…

どうしたら上手くなるんだろう。

練習するにしても、何やっていいんだか全然わからん。

そういうこと調べてる時間も作れてないし。

あぁ、もう!

高校の頃、やりたいって気持ちを素直に表現してればよかったなぁ…

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2005-04-19 うたた寝日和。

今日みたいなあったかい日はとても眠い。

やっと歯医者にいけた。

まったり珈琲を淹れた。

グァテマラのいい香りがした。

「猫の恩返し」を借りてきて見た。

声優さんも話の感じも絵も、自分にはとてもツボだった。

この後自転車に乗って、学校までの道のりを行く。

舞い上がる桜と、舞い散る桜に抱かれながら。

『あれはやりすぎだったんだなぁ…』と、やっと素直に認められた。

『ごめんなさい』と、誰もいない空間に謝った。

あ。

ギター弾きたかったなぁ…。

うん、出発しよう。

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(o’∀’)ノ” / 凛姫 ( 2005-04-27 02:16 )

2005-04-18 『綺麗な桜を見た』

『あんまり綺麗だったから、写メを撮ったの』

クラスメートが、そんなことを話していた。

それを聞いて僕は何故か馬鹿馬鹿しいと思った。

一瞬で我に立ち返る。

そんな考えを持った僕を愚かだと思う。

なんだか、何もかもに排他的だ。

殆どを諦めて今を過ごしている気がする。

この忙しさは自ら望んだものだったというのに、一つ支えを失ったくらいでこの様だ。

そろそろ立ちなおらにゃ。

もう十分甘えた。

少し余力を感じる。

あとは、自分の力で立ち直るものだ。

自分の力で。

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2005-04-18 ろくに花見も出来ぬまま

春は終わりを告げようとしている。

僕の定義では、桜が散れば春は終わり。

田植えの頃は初夏と認識している。

田んぼに水が張られ始めた。

山に“海”が出来る、ほんの僅かな季節。

なぜ海か?

月が映るから。

…勝手な言い分です。(苦笑)

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2005-04-18 価値観の喪失。

生きていて一番怖いことはこれだと、在る小説を見ていて思った。

『自分に対しては、疑念を抱きにくい。』

そうも書いてあった。

もし自分の記憶がいじられていても、周りの記憶が食い違っていると言ってしまう。

当然といえば当然だ。

自分を疑いながら生きていくのは辛い。

何も信じられない。

だが、信じる基準すら失ったとしたら?

今まで自分の意思で生きて築いてきたそれを、全て否定されてしまったら。

僕なら、形振り構わず誰かに縋ってしまうだろう。

喪失感を埋める為に。

それが、僕の意思かどうかを確かめずに。

それを過ちと呼ぶのだろうか?

もし呼ぶのなら。

僕は。

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2005-04-12 coffee...

このままあの場で仕事を続けるのは

珈琲を嫌いになってしまう気がした。

否。

もうぎりぎりのところまで着ているのかもしれない。

休養が必要だ…。

好きなものほど、愛しているものほど。

杜撰になってしまうのは悪い癖だ。

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2005-04-09 面白いので頂きます。

長いこと連絡をとっていなかった友人から、急に電話がかかってきた。

教習所で知り合った変わった友人。

芸大を高校からずっと受け続け、落ち続けた。

今年落ちて、もう受けることを止めるのだそうだ。

けじめとして俺に連絡したかったらしい。

有難いような、悲しいような…決断は大変だったろうなぁ。

そんな友人のメールから。

『暑苦しさに失笑を、愛想笑いに花束を…』

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凛姫様#電話の先の彼女は、とても楽しそうでした。そう決断した事は大変だったかもしれないけど、あんなふうに笑う彼女を見たことが無かったので逆に良かったのかなとも思います。人生色々(苦笑) / 奈広 ( 2005-04-12 10:28 )
夢を諦めるほど苦しい事はないですよね。 / 凛姫 ( 2005-04-10 15:19 )

2005-04-01 戒め。

忙しさのあまり、自分を律することを放任していたので再出発。

ただし無理はしない。

やれる範囲で少しずつ、出来ないことを直していく。

人にしっかりと自分の意思を伝えるとか。

意味なく人を傷つけないとか。

自分に厳しく生きるとか。

…あぁ、どんどん目標が高くなっていく…(苦笑)

これも悪い癖だ。

うん、気をつけよう。

まだ傷は癒えないけれど。

昔より耐久力はついた…と思うし。

暢気にやっていこう。

これまで何回再出発したか知れんけど、まぁそこは人間。

ゼロからじゃなくて、反省して、またやり直せるんだし。

生きている限りは、何回だってやり直せる。

どーしようもないことは…なんとか乗り切るほか無いっスけど。(笑)

自分を信じて。

仲間を信じて。

よし。

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うん。やり直すたびに必要な、覚悟と痛みを受け止められればね。 / 奈広 ( 2005-04-12 10:25 )
何度でもやり直せる、それにまだあたしたち21だもん、何でもできるよね。 / 凛姫 ( 2005-04-10 15:21 )

2005-03-28 唯々諾々。

これから僕が書くものに意味があるのか。

それは読む人が判断すればいい。

無くたってあったってどうでもいい。

どうせ狂人の戯言だ。

そう、僕は狂っているらしい。

彼女だった人を襲った人間に対して行ったことは、狂っていたらしい。

僕は話したかっただけだ。

僕は知ってほしかっただけだ。

僕は護りたかっただけだ。

殺したいほど憎んだのに。

殺してもいいと思ったのに。

それでも僕は貴方の目標を、夢を尊重したのに。

僕は狂っているらしい。

信じることに何の意味があるのだろう。

信じれば報われる、わけが無いのだ。

全てを否定された。

絶対なんて無い。

完全なんて無い。

僕は望んだためしがない。

欲張ったとは思っていない。

謙虚も我慢も反省もなにもかも、僕は僕自身の誇りと気持ちで支えていた。

僕は狂っているらしい。

歪んだ心は劣情を生む。

そして僕は他人に傷口を増やす。

『事実』『本音』の名において。

大切にしても裏切るのならば。

信頼しても離れていくのならば。

皆壊れてしまえばいいのに。

何もなくなってしまえばいいのに。

確実に今言える事がある。

何よりこうやって凶をばら撒いている僕自身が、憎悪するほど疎ましい。

僕を殺す勇気の無い僕すら疎ましい。

気持ち悪い。

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凛姫様#欝と問題の棚上げってやつです。…少し参ってますかね。 / 奈広 ( 2005-04-12 10:24 )
何があったんですか? / 凛姫 ( 2005-04-10 15:18 )

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