2001-12-31 時間。
2001-12-28 タイヤ。
2001-12-27 Boxing Day
2001-12-26 日が暮れていく。
2001-12-24 しゃどう猫より。
2001-12-23 充電完了。
2001-12-19 エル・パソ紀行。
2001-12-18 アルバカーキ紀行 その３。
2001-12-18 アルバカーキ紀行 その２。
2001-12-18 アルバカーキ紀行 その１。

晦日と言われても、ピンとこず、大晦日といわれても、まだまだって感じ。（まだ、ここの時間では３０日の夜です）実際の時間の過ぎていく速さと、自分の中で過ぎていく時間の速さが、一致していない。でも、明日は年越しそばを茹でて、お雑煮の出汁をとろう。

写真、手のひらにあるのは砂。白い砂も風にそよいで、静かに、でも時には激しく、動いています。手のひらにある時間。一日だけ、時間を好きなように動かしていいといわれたら、あなたはどうしますか？

とどめておきたい？ 進めてしまいたい？ それとも、あの夜に帰りたい？


・・・なんてね。

しゃどう＠よいお年を！

先頭 表紙

でかいタイヤ発見！



しゃどう猫。

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クリスマスの翌日（２６日）は、Boxing Day といって、お家に勤めている召し使い達に、ギフトをあげる日、なのだそう。最近は、執事や召し使いがいる家なんて、殆どないけど。プレゼントを渡すのはクリスマスの前日（２４日）、クリスマス当日は家族で揃って教会に行き、美味しいモノを食べるのが、フォーマルな過ごし方。

というわけで、昼間から、セロリボスの家に、遊びに行っていました。持ち寄りの簡易パーティーを予定していたんだけど、この時期には、殆どの人が旅行中だったり、実家に帰っていたりで、ごくごく、小人数、こじんまりとお祝いしました。

セロリの自宅は街全体を見渡せる山の中腹にある大きな家で、独立した棟が３つ、それをひとり一棟、使えるように設計してある贅沢なつくり。家の中庭には、大きなプールがあって、その横にある椰子の木の横から、夕刻には黒い山の後ろに落ちている夕日を眺められるの。家の中はシンプルに家具が置かれていて、なにもないゆったり空間がたっぷり。夏休みの夕刻、近くの山からのハイキングの帰り、プールに足だけつけて、呑気に語りながらビールを飲んで、のんびり、なんてしていると、至福って、こういう事なんだなぁ〜って、いう気分になります。

将来は、ああいう、あっさりとした大きな家を買って、優雅に過ごしたいなと、思っている。あんまり他人に憧れることがないわたしだけれども、この人の生活のセンスだけは、本当に格好いいと思うの。物欲を満たす贅沢は、限りがないけれども、無駄なものを省いて、いいものだけで揃えたあっさりとした空間、ゆったりとした雰囲気、風の音とか、山の香りとか、鳥のさえずりとか、そういうちょっとした贅沢が、心にはよりよく染みわたるのよね。ん〜、なんかいいなぁ〜、幸せ、って気分。人生経験を積んでいくと、本当にいいものと、そうでないものが、あっさり見分けられるようになるのかな。それで、理由はよくわからないけど、ただ、居心地がいいのかもしれない。
（そうそう、だからこそ、今は頑張って働かないとね！）

正午に訪ねて、ちょっとした小話をした後、オードブルのグァテモラを作ります。アボガドをくりぬいてつぶし、サワークリームとガーリック、ペッパーを混ぜ合せて、できあがり。鮭の玉子と、トリュフ入りのビーフ、とビスケットの上に乗せてワインと共にいただきます。中休みに裏庭にまわって、木からオレンジをバケツいっぱいもぎ取り、ジューサーにかけて絞り取ります。スキッとして、目が覚めるくらい美味しいの。お昼ごはんには、しゃどう亭からの、スパニッシュオムレツ。セロリのゲームで少し遊んだあと、デザートには、フルーツケーキ。食後の運動がわりに家の近所をゆっくり散歩。近所には大きな家が多いので、ガーデニングのサボテンが目を楽しませてくれます。今の時期、薄めのジャケットを来てちょうどいいくらいの涼しさ。空気も澄んでいて気持ちがいい。最後に、コーヒーを頂いて、セロリ亭を後にしました。

洞窟（ラボ）に篭ります、なんて宣言したのに、夕方過ぎまで、すっかりリラックスして楽しんでしまいました。バリバリ働くのは、明日からかな・・・？

しゃどう。

＃＃ 写真は、愛しのセロリボス車の後ろ姿。ニューメキシコの日が暮れた直後に。

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いや〜ん、写真、き〜らい〜♪ っと、

鹿は逃げていくのでした。

夕暮れ時の Austine の、 一風景。

しゃどう猫。

＃＃しゃどうはしばらく洞窟（ラボ）に篭ります。

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みなさまへ愛を込めて！


しゃどう猫＠Texas Austine

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エル・パソを経ってから、無性に走りたくなりました。最初はちらりっと、見学する予定だったテキサスですが、もう、走り出したら止まりたくない。すっかりドライブ熱に火がついてしまいましたの。ハンドルを握り、ひたすらタイヤで道を叩く。 "hit the road! hit the road! hit the road!" とにかく、前へ、前へ、とサン・アントニオまで、ただ走り続けました。テキサスは広大で平ら、走っても走っても、走っても走っても、何もない。好奇心本意で乗り出した事をちょっと後悔、でも、もうこうなったらもう、走るしかない、走って、走って、６００マイル強（約１０００キロ）のドライブでした。

サン・アントニオの翌日は、音楽の都、オースティンに移動、テキサス大学と、近くのジャズバー通りをちらりと見学してから、家路につきました。昨日は、田舎道をトコトコとアラモゴルド（ニューメキシコ）まで一気に移動し、今日はホワイト・サンド・モニュメントで白い砂と戯れてから自宅に戻りました。

全行程、２７００マイル（４３００キロ）、消費したガソリン、１４３ガロン（５４０リットル）・・・んー、走ったわ〜〜。本当に、ハンドルを握って、車からエネルギーを頂いていたような気がします。一応、疲れはするけど、日に日に、精神的に開放されていくというか、元気になっていくというか、リフレッシュできました。結構、ストレスは溜まっていたみたい。ひどくなる前に解消できてよかった。非日常、で、完全に自分のためだけに使える時間を持つという事、自分がどれだけ自由になれるのか、見知らぬ土地をさまよう事、大陸のでかさを実感する事で、日頃こだわっている事の些細さが、見えてくる、で、何かが頭の中でこんがらがっていても、また、原点に戻って考えられる、うまく表現できないけど、旅人になるって、たまには素敵。

帰宅したら、しゃどう猫が大きな声で叫んで迎えてくれました。写真は、ぼちぼち、アップデートしていきます。

しゃどう＠ご機嫌！

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エル・パソという国境の街に滞在しています。朝は遅めに起きて、２５号を南下。エル・パソは、テキサスとニューメキシコの洲境でもあります。一応、テキサスに属しますが、８割以上の人がスペイン語を喋っています。昼間は、暑いくらいの陽気、メインストリート沿いに、小奇麗な商店街と、ユニークな形の家が並んでいます。ダウンタウンには、ごちゃごちゃしたディスカウント店が軒をならべ、異様な盛り上がりを見せていた。ここに、メキシコへの出入り口があり、アメリカに入り込もうとしている車が、大渋滞していた。

今のメキシコからの入国審査はひどく厳しいようだ。冬休み直前に学校からまわってきたメイリングリストには、必要書類は絶対に揃えて、サインも確認して、身分証明所もすべて有効期限を確認して、一番最近の給料明細を持って、と。特にメキシコ、カナダからの入国は厳しく審査するようだ。国内旅行でもパスポートは持ち歩いた方が無難、だといわれているので、私も、今回は携帯している。

自宅にケーブルテレビを入れていないので、久しぶりにＣＮＮニュースを見た。戦争が始まると、軍隊と、警察のパワーが急に強くなる。空港のインスペクションなんて、ほとんど嫌がらせに近いほどだ。荷物を一つ一つ空けて、靴まで脱がされて、時間を掛けて尋問している。非常時だから、とか、安全のために、というのもあるんだろうけど、やりすぎだと思う。人種差別や偏見も、強くなる。昨年、更新したパスポートを眺めながら、私は、「日本」というブランドに、今のところは守られて暮らしている。「安全で強い国」に生まれただけだ。たまたま、今の時代に「アラブ圏」に生まれてきてしまったばかりに、嫌な思いをして、苦々しい思いで自分のパスポートを見つめている人も、多いんだろうな。

ＵＳは、いろんな人種が混ざっているのは周知の事だろう。日本にいるときは、日本人以外の友達を作る機会はあんまりないから、「ＸＸ人」の友達、という違う枠組みにくくってしまいがちだった。外国人（日本人以外）は、なにか違う思考回路があって、「ＸＸ人でも○○って、考える事があるんだなぁ」なんて、まるで宇宙人みたいに思っていたものだ。随分、失礼なもんである。俗にいう「外人さん理論」とでもいおうか。一概に、言葉の問題が、正しいコミュニケーションを阻害していたんだと思うけど。

なんてことはない、打ち解けるまでは、文化のバックグラウンドが違うから、多少は時間が多くかかるだけ。育ちによって、自分を守る鎧、というか、壁、というか殻、というものの形が違うのだ。それが、慣れないと居心地悪く感じるだけ。じきに、常識が違うのを感じても、そういえば、こいつ、ＸＸ出身だったっけ？ くらいにしか感じなくなる。一緒に過ごしていれば、家族のような親密間を覚える事もある。日本人同士でも、似たようなバックグラウンドを持っていて、完璧に「言葉」そのものは通じるのだけど、相手を理解できない（したくない？）ような相手はたくさんいる、その逆もしかり、で、その当たり前のことが、当たり前でいなかった時間が、なんだかもったいないような気がする。

個人レベルで人種の壁、乗り越えるのは簡単なことだけど、国同士の事になると、まったく事情は異なってくる。理屈とか、理想論が、うまく働かない。感情論もあり、利害関係が絡むから、「人種差別はいけません、戦争はいけません」って確かにそのとおり、正しい、のだけど、それで片付くようなら、もうとっくに解決しているわけで、まだまだこういう問題は、泥沼のように続いていくんだろうな、と思う。

しゃどう。

先頭 表紙

で、今回の旅行の本当の目的は、今日の午後からのミーティング。教授が二人も一緒に来ているので、私はただにこにこしながら頷いていればいいかなと、思っていたのですが（＜-冗談ですよ、もちろん）出発直前に、「発表用のスライドを用意して来るように」とのこと。前日の夜に、慌てて印刷し直してきた。話す準備はまったくしていなかったんだけど、割と楽に話せた。会議室で、小人数だったから緊張の仕様もないのだけど。相当量の質問があったけれど、ボス二人が上手いことフォローを入れてくれたのでなんとか綺麗にまとまりました。ちょっと安心。

もう３年近くなるけれども、まだ、時々、英語が分からないときがあるから、こういうさりげないフォローは有り難く感じます。特にセロリ教授は、私が急いで論文を書いたり、スライドを作ったりするたびに、「しゃどうの英語、ＢＡＤ！」と、叱りにきます。わかっちゃいるんだけど、改めて言われると、意外とショックです。疲れてるのにいちいちうるさいな、なんて腹がたつこともあります。でも、英語が話せる、書ける、といっても、マイノリティーのサバイバル英語ではなくて、きちんとした英語が定着するように心がけなきゃいけない。だから、いい加減な英語を使ったときに、いつもいつも、口うるさく忠告してくれる存在は、有り難いの、本当はね。おかげで、だいぶ上達したし。（それでも、まだ下手だけどね）

予算の分配、私のバックグラウンドなど、もろもろの話をしたあと、相手方の未来ボス（？）がにやりっとして、「ふふふ、あれもやりたい、これもやりたい。みっちりトレーニングしてあげるからね！ い〜っぱい、習ってもらうことがあるからね〜♪ 眠らせないよ〜！」と。・・・トレーニングのし甲斐があるということでしょうか？ 何も知らなそうだから、たっぷり教えがいがあるということ？ さて、さらにプロジェクトが増えて、来年は更に忙しくなりそうです。

というわけで、しばらくテキサスへ、放浪の旅にでかけます。（充電中）

しゃどう。

先頭 表紙

そしてしばらく大人しく走っていると、小さなロッヂに到着した。「ここでスキーを借りておいで」と言いながら、セロリはいそいそと、スキー板を車から取りだし、サクサクと着替え、嬉しそうにそこら辺を滑りはじめた。これが楽しみで、あんなにスピードを出していたようである。「スキーなんて１３年以上してないし」と、渋りがちだったトマトも、スノーモバイルが借りれると聞いておおはしゃぎ。私も車の中で着替えを済ませ（さすがに外で着替えられるほどワイルドじゃない）、さっそく板を借りに行ったのでした。

クロスカウントリー用の小さなトレイルエリア。山奥にあるのと、シーズンが早いせいが重なってか、お客は私達だけ。山小屋みたいなところに、小屋の真ん中には木を燃料にした暖炉がある。髭と髪の長い、いかにも「山に住む人」みたいなおじさんが、サイズのあう靴と、板を、手際良く出し、装着するまで、丁寧に面倒を見てくれました。

いざ、トレイルに。気温は推定氷点下。雪用のジャケットを着込んでサカサカと滑る。クロスカウントリーは初体験。今までは、ダウンヒルのみだったので、基本は似ているんだけど、滑り心地はぜんぜん違う。結構体力いるのね、っと、思いながら滑っていた。

雪は今まで見たことのないような、さらさらのパウダースノー。手袋ごしに触ると、さらさらっと、そのまま流れていってしまうほど。風が吹いて木の間から、雪が太陽に反射されながら、キラキラと舞い下りてくる。雪は舞い下りた後、そのままふわっと座ったままで。本当に静かで、時折、車が通過する音はあるものの、風の音以外はなにも聞こえない。誰も踏み入れたことのない雪の上を、誰にも気兼ねすることなく、後をつけて滑る。んー、なんて贅沢！ 適度な運動が、体を温めて、血の巡りを良くして、外気が熱を静めてくれる。雪の上で転げまわっても、雪が解けないから、ぜんぜん濡れないの。


セロリ「熊が出たら、熊と戦って教授を護るのは、学生の義務だ！ いいね！」

しゃどう「・・・（あなた達の方が、熊よりも手強いわよ）」


小一時間程楽しんだ後、トマトと合流。３人で記念写真。デジカメのバッテリーが弱っていたので、車のアダプターから充電しながら撮ってもらう。その後、着替えるまもなく車に飛び乗って、残り３００マイル（４８０キロ）の道筋を急いだのでした。ホテルで、部屋に落ち着いたのは、２３時。シャワーを浴びて、すぐに寝ました。長い一日でした。

しゃどう。

先頭 表紙

ミーティングは無事に終わりました。終わった途端、現地解散。長旅（？）を共にした仲間たちは、家路に（８００キロあるのに・・・今から帰ると、到着するのは真夜中になるのに・・・）、更なる旅路に、それぞれ散っていきました。今は、アルバカーキのホテルから。まだ午後の５時をまわったばかり。アルバカーキには、大学が真ん中にあるくらいで、本当になんにもありません。観光は午前中に１〜２時間で終わってしまった。

暇・・・。

残りの半日は、ボーっとしたり、手紙を書いたりして過ごそうかと思っています。こういうのもいいかな。明日はどこにいこうかな？ 雪深いところに入りたくないので、テキサスの南の方でも探索しようかしら。ボスも別れ際に、「気が済んだら帰っておいで」と言ってくれているので、何時帰るかはまだ決めていません。そんなに長くは資金が続かないけどね。

朝８時半に待ち合わせをして、ＣＯＮＶＯＹは、はじまりました。もちろん、３人で３台の車。とっても不経済です。でも、これが意外と楽しい。車の中では、完全なプライバシー空間で、好き勝手なことをしながらも、なんとなく連なっている、気分は一体。サボテン砂漠から荒れ地に変わり、それから何にもないキャニオンに変わり、空が広くなる。地平線の先まで道がまっすぐに続いていて、対向車もほとんどない。太陽が東側から照らし出し、ゆっくり南に移動し、そして沈んでいく。夜になって広がる満天の星空。車のライトで、少し見えにくくなっているのを差し引いても、どこまでも深い空の色。星の密度が、いつもよりも濃くみえた。

途中で、雪を探してクロスカウントリースキーをしようということになっていたので、洲道を途中で抜け、山道を選ぶ。ここ最近の冷え込みで、気温は氷点下。日の当たらないところは、まだ雪が残り、スリップしやすくなっている。それでも豪快に飛ばすセロリの後を、好調に追いかけていたら、つるりと滑って、車ごと１８０℃回転。山壁の手前の雪の固まりの中にがしゃんとぶつかって止まった。後輪が滑って、制御を失ったとき、視界が忙しく動いた。止まるまでたぶん数秒あったとは思うけど、滑っているときにブレーキを踏んだら、余計回転するよなぁ、ハンドルも下手に刺激しない方がいいんだろうな・・・あぁ、やば、マワッテルヨ・・・で、ドン！ あぁ・・・やっちゃった。

数秒して我に返りました（さすがにちょっと動揺してました）。エンジンを掛け直すと、とりあえず動いたので、違うところに移動し、ダメージを確認すると、フェンダーのプラスティック部分が壊れていました。幸い、他の部分はダメージなし。ちょっと青ざめて駆け寄ってくれたセロリもトマトも、「あぁ、ただのプラスティックだね、すぐ直る！」とあっさり。何事もなかったように旅は続いたのでした・・・。もちろん、スピードはダウンしたけど。・・・安全第一です。

つづく。

しゃどう。

先頭 表紙