サッカーも映画も前世紀に大いなる飛躍を遂げました。さて、この新世紀、この2つはどう進んでいくのでしょうか?誰も分かりません。でも好きなんです。 |
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2002-05-21 ゴダールの『愛の世紀』を観る |
2002-05-21 ゴダールの『愛の世紀』を観る | |
ゴダールというフランス人映画監督は、一般的には「難解」とか「哲学的」とか「前衛的」というレッテルで「理解」され「流通」している。恐らくそれは、映画はストーリーを過不足なく観る者に理解させ楽しませてくれることが第一義にあるためだろう。僕は映画におけるストーリー自体にはほとんど興味がない。勿論見ながらそのストーリーを楽しんだりしてはいるが、実際に観る者が触れられるモノ、それは瞳と耳で触知するものであり、即ち「映像と音」そのものが映画の全てであると思っている。 |
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マイケル様、ああなるほど、言い得て妙ですね。僕、あの馬鹿さ加減が大好きなんですよね。 / ナライフ ( 2002-05-30 17:29 ) 「女は女である」は何か映画オタクが無理して明るい話を作ってみました的作風がダメでした。どこまでも伸びる電話線はツボにはまりましたが。 / マイケル ( 2002-05-30 12:28 ) しまお様、おっしゃる通りですよね。今回もそのパリの映像が映画として素晴らしいと思いました。天才的だと思います。 / ナライフ ( 2002-05-28 11:15 ) マイケル様、「マリア」と「中国女」というのもなかなか渋いですね。「女は女である」はどうでしょう?馴染めない方でも面白いのではないでしょうか? / ナライフ ( 2002-05-28 11:13 ) ぽん様、そうですね、アメリカ批判に関してはかなりストレートにやっていましたね。僕は実はその部分はあまり気に入ってませんが… / ナライフ ( 2002-05-28 11:11 ) ひたすら無心に映画と向き合うかあ。最近そんな感覚をすっかり忘れてるような気がする。ゴダールの映画はいつも町の空気感をばしっととらえていて好きだなあ。「勝手にしやがれ」を見るとショートカットにしてパリの街を歩きたくなります。 / しまお ( 2002-05-23 23:28 ) ゴダールは多分10本以上見てると思うのだけど、「面白い!」 と思ったのは「マリア」と「中国女」くらいです...どうも馴染めなくて... / マイケル ( 2002-05-23 01:29 ) 「愛の世紀」まだ見ていない〜。ナライフ様のお話を読ませていただいたら、モーレツに見たくなりました。くそー、今日が水曜日だった。。。来週の水曜レディスデーまで待たなくちゃ。なんかアメリカ批判が、気持ち良いくらいズバッと決まってる映画らしいですね。 / ぽん ( 2002-05-22 14:46 ) |
2002-04-12 ベスト4が決まりました | |
欧州チャンピオンズリーグのベスト4が決まった。今週半ばに準々決勝のリターンマッチが次々と行なわれ、まさに寝る暇の無い日々だった。フィー子さん、起きてますかー?それにしても寝てはいられないほどの面白さ。実にレベルの高い、しかも緊迫したゲームの連続だった。この大会、決勝戦を除くと、ホーム&アウェイで進めていくので、やはり最初の1試合目はどうしても様子見がちになる。しかし、2試合目は、これで全て決着することになるので、やはり面白さがぐっと増す。 |
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Hidey様、こちらこそすっかりご無沙汰してしまっています。いつも拝読させていただいているのですが… お帰りなさい。確かにお会いするのも気恥ずかしいですね。。 / ナライフ ( 2002-05-07 15:44 ) 一方は意外なチームとなりましたね。もう一方はあまりに順当でした。結果も楽しみですが、W杯にどういう影響を及ぼしそうなのかも楽しみです。 / ナライフ ( 2002-05-07 15:42 ) すっかりご無沙汰してしまいました。ちょっとサッカーの話はなかなかついていけないので別の話を。そろそろ一時帰国します。5月22日の午前中、うちの学生80人でうちの会社を訪問。4階のホールでlectureを予定しています。その前後でもお邪魔するかもしれないけど驚かないでね。実際会うのってでもなんか気恥ずかしいよね。 / Hidey ( 2002-05-05 07:12 ) ベスト2が決まりました。ね / フィー子 ( 2002-05-03 15:59 ) ガス欠コインさま、お疲れ様です。↓にも書きましたが、きっとTBSで準決勝とかも生中継するんじゃないでしょうか。確認していませんが。 / ナライフ ( 2002-04-15 09:42 ) 八百八六助さま、WOWWOWには大変お世話になっている昨今です。ただ、レアルVSバイエルンはTBSでも生中継していましたよ。 / ナライフ ( 2002-04-15 09:40 ) フィー子さま、きっと「4強」というタイトルで更新されるのでは、と思ったのですが、僭越ながら私も書かせていただきました。 / ナライフ ( 2002-04-15 09:38 ) KATSUMI様、レアルとバイエルン、まさに「ライバル」ですね。それを言ったら、準決勝のクラシコも正真正銘のライバルですしね。見逃せない対戦が続きます… / ナライフ ( 2002-04-15 09:33 ) 超多忙につき、見ることも叶いませんでした。最も、僕もWOWOWに加入していながら、BSチューナーの不具合で現在見られない状態が続いているのですが。準決勝は、仕事が落ち着いたら、高田馬場までチャリンコ飛ばして、フットニックで見よう(笑)。 / ガス欠コイン ( 2002-04-13 13:27 ) フィー子さんの所でも読んできたのですが,凄い試合だったみたいですね.残念ながらWOWOWは加入していないからなぁ. / 八百八六助 ( 2002-04-13 00:02 ) 今アップしたところでこちらにきたら、同じようなことを書いていました!(笑)本当に見ているこちらもどっと疲れが、という感じですよね。 / フィー子 ( 2002-04-12 23:26 ) 今年はレアルが雪辱を果たしましたね。見たかったなあ・・・。これでスペインダービーの準決勝ですね。これも激しそうで、見逃せませんね。 / KATSUMI@故障リスト ( 2002-04-12 15:14 ) |
2002-03-25 映画の賞と同時代の評価 | |
今日はアカデミー賞の発表がある。WOWWOWで生中継しているようなので、見ればきっと結果も分かるだろうが、ま、きっと夜のニュースで取り上げられるだろうから今(25日14時現在)は特に追いかけて知ろうとはしていない。 |
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ねご様、トム・ハンクス、僕も同感です。どうも演技があざとくて好きになれません。僕の感覚では、いわゆる「演技派」=あざとい演技をする人、というイメージなのです。ちょっと苦手です。 / ナライフ ( 2002-04-10 19:08 ) つっこみ、ありがとうございました〜♪トム・ハンクスもいかにも「賞狙い」な作品が多くなって最近つまらないです。それは本人も感じているようですが。賞狙いの映画って、つまりは客が観たい映画とは相反するものになる確率がとても高い。それに多額の資金をつぎ込むのもも / ねご ( 2002-04-09 01:28 ) しまお様、そういうやり方もあるんですね!先日、『ビューティフル・マインド』を観ましたが… ラッセル・クロウには辟易しました。監督のロン・ハワードって、僕好きなんですが、よりによって賞を獲得した作品がこれとは・・・という感じです。 / ナライフ ( 2002-04-04 15:10 ) Hiroko様、僕も知らないものでした。多分まだ上映されてないと思いましたよ。タイトルも忘れてしまいましたが。 / ナライフ ( 2002-04-04 15:06 ) わたしは逆に、アカデミー賞受賞の作品は見ないことにしています。そういう意味では役にたっているかも?だってどれもこれもつまらない作品なんだもの・・・。でも友達に言っても、あんまり同意されないの。ナライフさまが言ってくださってすっきりしました♪ / しまお ( 2002-04-04 00:49 ) よく覚えてませんが、黒人の女性が賞をとった作品は名前も知らないものでした。日本で上映されてなかったのかな? / Hiroko ( 2002-04-03 00:30 ) さくらもち様、僕も見ましたが、あまり面白くなかったというのには同感です。確かにフィルムのコラージュって、毎年楽しみなんですけどね。ジーン・ティアニー、僕も大好きです。 / ナライフ ( 2002-03-29 17:01 ) 今年のアカデミーはイベントとしてもつまらなすぎ。ダンス・パフォーマンスは10年前から全然ダメになってましたけど、今年はフィルムのコラージュものもつまらなかったです。 / ジーン・ティアニー好きなさくらもち ( 2002-03-28 22:23 ) ガス欠コイン様、グラミー賞もきっとそうなんでしょうね。そう言えばクラプトンも「アンプラグド」でグラミーを総なめしてましたが、あれもクラプトンど真ん中ではないですしね。(好きですが) / ナライフ ( 2002-03-26 17:44 ) フィー子さま、賞=凄いの図式の方がマジョリティだとは思いますけど…ま、役者もギャラが上がるらしいですし。 さすがに日本アカデミー賞=凄いと思っている人はあまり居ないでしょうね。あれはひどい。 / ナライフ ( 2002-03-26 17:37 ) きっと色んな圧力があったり、バランスを考慮したり、… 純粋に作品を見ることだけからの選考って、あまりないんでしょうね。賞目当てと言えば、スピルバーグって賞目当てになるとつまらないですね。ジョーズとかレイダースとかETの方がよっぽど面白い。 / ナライフ ( 2002-03-26 17:33 ) バロンドールと最優秀選手、そうですね、サッカーも。今年はW杯があるから優勝国から選ばれがちでしょうが、去年なんかは難しいですよね。フィーゴ、オーエン、ジダン、ラウル、ベッカム、カーン、等々… / ナライフ ( 2002-03-26 17:29 ) 僕に言わせてもらえば、グラミー賞もしかり。大好きなSantanaが獲った時は、正直ショックだった。「Super Natural」は最もSantanaらしくないような気がして。ずっとマイナーでやってきたから、功労賞ということなのかと。へそ曲がりなので、その年の日本公演も行きませんでした。 / ガス欠コイン ( 2002-03-26 14:11 ) ほんとほんと。ラズベリー賞の方がよっぽど面白かったりして。賞をとってるから=凄いと思うような単純さは徐々に減ってきているのではないですかね。なんてそんなことないのかな。 / フィー子 ( 2002-03-26 09:28 ) 最近の審査員、なに考えているのでしょうか???選ぶ基準がよくわからないです。カンヌでしたっけ?リュック・ベッソンが審査員長の時も納得いかず。。。明らかに賞目当ての作品も多いですね。 / ぽん ( 2002-03-26 03:09 ) 一つの時間軸で、評価を「一つだけ」しようと決めていると、失われるモノが多い気がします。バロンドールと最優秀選手、異なる方が普通でよいのではないでしょうか。 / KATSUMI@故障リスト ( 2002-03-25 17:01 ) |
2002-03-18 ポルトガルのお年寄り、健在!〜『家路』を観て〜A | |
洗練の極みとは、言い換えると、観客を馬鹿にしないことだ。「事細かに説明してやらないと分からないだろう」という視点で映画を作ると、当然説明過多のクドイ作りになる。教習所の啓蒙フィルムがいい例だ。中国の才能ある監督だと思っていたチェン・カイコーがハリウッドで初めて製作した『キリング・ミー・ソフトリー』が、あの『黄色い大地』や『子供たちの王様』の作り手と同じ人のものによるとはとても信じ難い出来映えだったのだが、もしかしたらチェン・カイコーはアメリカ人を馬鹿にし過ぎているのではないだろうか、などと変な勘繰りをしたくなってしまった程だ。そう言えば、北野武も『BROTHER』でも武らしからぬ不要なカットが多かった。クリント・イーストウッドに代表されるように、ハリウッドにおいても洗練された映画は沢山作られているので、ハリウッド自身の問題ではないと思うが。とは言え、あの才能豊かなチェン・カイコーの能力だけではいかんともし難い力学が有形無形に働いたに違いない。 |
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「家路」を観て感動し、ここのレビューを読んで更に感動致しました。有難う♪ / 乱入ごめん ( 2002-05-30 12:32 ) ぽん様、サインいいですねえ!僕も映画館等で何回かお見かけしたことはあるんですが… / ナライフ ( 2002-03-25 09:14 ) 「家路」見ようかまよってたんですけど、見てみます!山田宏一さん、この間映画館でお見かけして、サインもらっちゃいました。てへ。 / ぽん ( 2002-03-24 12:09 ) 山田宏一さんの文章って、一見何の変哲もないようでいて、映画を観る愛情に溢れていて大好きなんですよね。理屈から入らずに己の直感を大事にしているところとか。 / ナライフ ( 2002-03-22 18:11 ) 洗練された明晰さ、いいですね。なにものをもバカにしないで生きていくことができたら世界ももっと変わるのに。自分も含めよく肝に銘じております(-_-)。(山田宏一さんのトリュフォーの本、今読んでます。) / フィー子 ( 2002-03-20 09:28 ) KATSUMI様、おっしゃる通りTVの映像に慣れてしまった人からすればあまりに不親切かも知れません。「慣れ」は無意識的に「制度」を捏造しているということでしょうか。この「制度」を軽々と超えてしまう力を持った作品こそ大事にしたいものだと思います。 / ナライフ ( 2002-03-20 09:19 ) 八百八六助様、オリヴェイラ監督に2〜3年前に会ったことがある人の話によると、ホテルのプールで泳ぎまくっていたらしいです。よっぽど頑丈な人なのでしょうね。あと、僕のたどたどしい文章だと、いかにも凝った映像っぽく聞こえるかもしれませんが、実際は簡潔極まりない印象ですよ。 / ナライフ ( 2002-03-20 09:15 ) うーん、説明過多な映像という表現は当たっているかもしれない。でも一度の映像で理解できることも、今の人にとって少なくなっている気もします。寂しいことかもしれませんが。 / KATSUMI@故障リスト ( 2002-03-20 01:39 ) そんなに映像に凝った映画を1年に1本,しかも90歳を超えた監督が作るとは凄いですね. / 八百八六助 ( 2002-03-18 22:26 ) |
2002-03-18 ポルトガルのお年寄り、健在!〜『家路』を観て〜@ | |
ひっそりと単館で公開されていて、きっと大した興行成績も上げず、話題にもならず、そのうちに終映となるに違いない映画がある。その作品の監督は、既に90歳を超えているのだが、最近は1年に1作のペースで映画を作り続けており、高齢を感じさせない。驚くべきは、その製作ペースだけではなく、中味の明晰さにある。 |
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2002-02-25 オリンピックの周辺 | |
約1ヶ月もの間、各所のつっこみに出没していましたが、自身のページの更新を怠っていました。忙しかった、という理由しかないのですが、よーく考えると、その理由をここで表明したところで、「それがどうした?」というつっこみをいただきかねないので、言い訳はやめておきます。 |
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喜久蔵さん、後者の視点でもがっかりだったのですね。うーむ… / ナライフ ( 2002-03-05 13:20 ) Hidey様、おっしゃる通り、売らんが為の調子の良い嘘が代理店や放送局には多過ぎます。自戒の念も込めて言うと、まだまだこの業界、正確・緻密に推進すべきビジネスの話を勢いとかノリで済ませすぎです。 / ナライフ ( 2002-03-05 13:18 ) ↓言葉足らずでした。放送時間を削って「無料で追加を」流してたということです。 / Hidey ( 2002-03-03 08:06 ) 「収益」か「スポーツ選手の流した汗」。。オレは後者に感動します。今回のオリンピックにはかなりがっかりしました / りゃん吉屋喜久蔵 ( 2002-03-02 18:07 ) でも視聴率はactualが当たり前のアメリカでは、シドニー五輪の際、事前の見込みを大幅に下回っていたので、途中から放送時間を削ってCMを流したそうですね。それもそれで大変だ。actualとは言わないまでも、局と代理店はもっと言動に責任を持つべきだと思いますよ。 / Hidey ( 2002-03-02 14:42 ) 心より、me, three. / Hidey ( 2002-03-02 14:39 ) フィー子さま、ちょっと今回の原稿、本来ここで僕が書こうとしているものではないんですが…あまり仕事のことを持ち込むつもりはないんです。つっこみ有難うございます。 / ナライフ ( 2002-02-26 18:58 ) ガス欠コイン様、いよいよフットボールモードですか!オリンピックの原稿、全部読んでいたのですが、なにせ何も観てなったので、つっこみできませんでした。(ここで詫びるな、って感じですが) / ナライフ ( 2002-02-26 18:56 ) おき楽大明神様、そうですか〜TV観なかったですか〜 / ナライフ ( 2002-02-26 18:54 ) 八百八六助様、アテネ、そうですね。期待したいですね。そうですか、民放そんなにひどかったですか?なんとなく想像できますが… / ナライフ ( 2002-02-26 18:53 ) KATSUMIさま、金のかかるビッグイベントなので、スポンサーも必要だとは思ってますし、逆にスポンサーなくして成立しない要素も多々あるとは思っているのですが、金を出すのならイベントの精神というか本質を理解して欲しいと思います。 / ナライフ ( 2002-02-26 18:51 ) 心より、me,too / フィー子 ( 2002-02-26 16:52 ) 僕も多くを言える立場にはないのですが。「弁償」しろとはね。呆れちゃいますね。まあ、いよいよですね。世界最大のスポーツの祭典がやって来るのは。僕は、出身が北海道のせいもあって、ここのところオリンピックの原稿を書いておりましたが、いよいよ、フットボールモードに突入です。 / ガス欠コイン ( 2002-02-26 02:00 ) おき楽も〜TVを観なかった一人です〜☆ 選手個人〜いいプレ〜をすれば〜♪ どこからでも〜話は伝わってくる物ですね〜♪ / おき楽大明神 ( 2002-02-26 01:53 ) 2004年はオリンピック発祥の地,アテネで開かれます.原点に戻って,商業主義を和らげたいというポリシーがあるようです.改善できると良いですね.それより,民放のオリンピック中継,あんなの誰が見るんだか.エキシビジョンで演技始まっているのにスタジオのタレントが映ってるんだもの. / 八百八六助 ( 2002-02-26 00:36 ) アメリカでのオリンピックに視聴率を期待するスポンサーが間違いましたね。ずいぶん早くからワールドカップとの抱き合わせ販売が噂になっていましたが。選手が最高のプレーを見せられる環境作りに、お金がかかるのはわかります。ただそれで儲けては欲しくないですね。特にIOCやFIFAといった団体は、奉仕の精神でいるべきだと思うので。 / KATSUMI@ジャマイ会 ( 2002-02-25 20:40 ) |
2002-01-28 映画における視線(3)〜小津の革新〜 | |
小津の映画は、「切り返し」の連続である。「静的」と形容されることの多い小津の映画ほど、カット数が多い映画も珍しく、その点では、小津の映画ほど目まぐるしい映画は類を見ない。彼が秀逸なのは、まず役者に心理的演技を一切させない。出演者が皆口を揃えて言う。「小津さんは身体の動き、目の動き、そして指の動きまで全部細かく指示を出して、何十回もリハーサルを繰り返す。動きは型にはめられ、窮屈だった。自分がどんな演技をしているかも分からず、監督の操り人形だった。」小津の映画での役者は、役柄になりきってなどいない。内面を露呈する表情による演技ではなく、あくまで身体のアクションを画面に定着させようとする。同じシーンでカットを変えるのにも必ずと言っていいほど、首に巻いたタオルに手をかける、とか、髪の毛を掻きあげる、とか、お茶を飲む、とかいったアクションをさせ、その間にスムーズに画面をつなげてしまう。恐らく小津は映画史上に残るアクション映画作家なのだ。 |
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おとめ様、今、更新しました! / ナライフ ( 2002-02-25 16:51 ) 更新マッテマス♪♪ / おとめ ( 2002-02-20 16:33 ) いやほんと、小津監督は凄いですよね。小津映画の無駄の無さを観ていると、黒澤映画ですら無駄なカットが多く、説明過多の印象を持ってしまいます。 / ナライフ ( 2002-02-14 12:48 ) 語りつくす映画が多い中、ここまで何も語らず伝えることのできる小津監督ってやっぱりすごいですよね。小津監督の「切り返し」(モンタージュと言っていいのかな?)は自己満足でなく、見る人に優しい気がします。音でも、カットのつなぎ方でも、人をハッとさせられることを知り尽くした上での使い方だな〜って思いました。 / ぽん ( 2002-02-13 00:52 ) しまお様、実はゴダールのビデオによる作品『ゴダールの映画史』は、映画史がこれまで持ち得なかった革新的なものだと思っています。実に面白いです。 / ナライフ ( 2002-02-07 11:03 ) フィー子さま、物語の意味を追い求める「奥の深さ」ではなく、画面に見えるものだけを見る「奥の深さ」なのでしょうか。でも「見たくなっちゃったなあ」というお言葉が一番嬉しいです。 / ナライフ ( 2002-02-07 11:01 ) Hidey様、なるほど、有難うございます。漫画はあまり詳しくないので勉強になります。 / ナライフ ( 2002-02-07 10:35 ) なるほど・・。小津映画をもう一度見直したくなりました。でも映画の文法や、それを破ることも出尽くしてしまった今、革新的な映画作家が登場するのも難しいのかな?でもいつも期待はしてるんですが・・・。 / しまお ( 2002-02-03 00:36 ) なるほど。映画の話も奥が深くて面白いですね。切り返しか・・・、今後映画を観る上で1つの視点を与えられました。小津映画を観たくなっちゃったなあ。 / フィー子 ( 2002-02-02 14:42 ) 映画の模倣ではありますが、漫画の世界に逸早く「切り返し」を導入したのはやはり手塚治虫でした。しかし彼も予定調和だけは嫌だったようで、左右対称のコマ割りを有効に使うなど、数々の試みをしたようです。 / Hidey ( 2002-02-02 14:07 ) 一見微差だとは思いますが、表情での演技が無いと思います。普通に見ていれば気付かないくらいですが。 / ナライフ ( 2002-02-01 21:28 ) 心理的演技を一切させない。すごい作家ですね。賛否両論あると思いますが、革新的だと僕も思います。 / ガス欠コイン ( 2002-01-31 23:34 ) 最近確かにお見かけしないですね。『御法度』は健在ぶりを充分アピールしていた、と思いましたが。 / ナライフ ( 2002-01-30 11:14 ) 大島渚は健在なんですか??体調崩してる話を聞きましたが、、野坂氏と喧嘩した記憶が鮮明です / りゃん@話とは関係なかったですね、、 ( 2002-01-30 00:05 ) |
2002-01-28 映画における視線(2)〜魅力、堕落〜 | |
映画が1910年代から急速に普及し、「娯楽の王様」として君臨するようになった要因として、恐らく「切り返し」の魅力の存在は非常に大きかった。舞台演劇を観客席から撮影しただけの映画では、人々の飽きは不可避だっただろう。事実、発明当初の1900年頃は物珍しさもあって、活動写真小屋は人だかりだったが、数年で廃れ始めていたらしい。1911年から映画監督となり、後に「映画の父」と言われるグリフィス監督の映画には、切り返しと、その際のクローズアップの魅力に満ちている。その魅力は、『イントレランス』や『國民の創生』という大作より『散りゆく花』や『東への道』といった小品に、発揮されていると思うし、ゴダールが『勝手にしやがれ』で引用した『散りゆく花』のラストシーンなどは、観た者誰もがあのリリアン・ギッシュの瞳を忘れられないだろうが、そこにこそ切り返しの真髄がある。見つめ合う2人を示す際の「クローズアップ」は、当然演劇ではあり得ない表現であり、そこで画面に映し出される顔や目に観る者は心酔したのだろう。グリフィスの映画には、映画ならではの魅惑が満ちている。1910〜20年代のことではあるが、グリフィスの映画を観ていると、映画はこの時から進歩を止めてしまったのではないか、と思うことがしばしばだ。実際、アメリカ映画黄金時代を支えた、30年代〜50年代の映画は、簡潔な切り返しと効果的なクローズアップを用い、編集で効率的に語っていった。 |
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フィー子さま、ねえ、気持ち悪いですよね。某国営放送のように、物語は下品でないものでも下品なものになっていると思ってました。撮影も、がんがん照明を役者の顔に当てていて繊細さのかけらもないものが多いと思います。 / ナライフ ( 2002-02-07 11:08 ) もちこ様、滅相もない。ただどうしてTVドラマはこうも下品なんだろう、という思いが強かったんです。 / ナライフ ( 2002-02-07 11:05 ) 自分がテレビドラマをなんか気持ち悪いと思っていたのはそういう理由も1つあったのかと、納得しました。ぽん。(←ひざをたたく) / フィー子 ( 2002-02-02 14:40 ) す、すごくお勉強になる文章でした。。。。。私も目指してみたいです。いろいろまた教えて下さいね / もちこ ( 2002-01-30 09:50 ) |
2002-01-23 映画における視線 (1) | |
恋愛、決闘、友情、挨拶、等々、題材上の特性から鑑みても映画において人と人が向き合っている場面というのは、恐らく最も多く撮られてきたシーンでないかと思う。見つめ合う2人。恋する2人。対決する2人。そしてそれら全てのシーンにおいて、その2人は互いを見つめ、視線を交わらすことになるのだが、フィルムは人や瞳は映し出せても視線は映せない。当たり前の様だが、視線というのは不可視であり、決してスクリーンには表象され得ない。しかし、こうしたシーンで私たち観る者は、ごく自然に、2人が見つめ合っている状況を理解している。遠景で向かい合っている2人を一つの画面に収める、というのはその解決策の一つだろう。視線が交わっているかどうかは不明瞭だが、人は恐らく物語上の文脈からそう理解する。しかし、決定的な方法は、まずAなる人物を例えば右斜めから撮り、向かい合うBなる人物を今度は左斜めから撮る、というもの。これをすると、連鎖する2画面を通じて、人はいかにもAとBが見つめ合っていると理解する。この時間違っても2人を、右なら右で同じ向きで撮ってしまうと、連鎖する2画面は、交わった視線を表象しえない。 |
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ぽん様、ありがとうございます。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:39 ) りゃん様、ありがとうございます。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:39 ) しまお様、ありがとうございます。そんなこと言われると照れてしまいます。変な奴なんだろうと思います。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:38 ) おとめ様、ありがとうございます。こんなこと考えるのって、自分でも変だな、と思います。楽しければいいと思ってんですけどね。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:37 ) たらママ様、ありがとうございます。そう、目は大切にしたいですね。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:36 ) フィー子さま、誕生日ってなんでばれてるんですかねえ?当日見てないんですが、なんか出てたんですかね…ま、有難うございます。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:35 ) ガス欠コイン様、さすがに同姓は気味悪いから… わざわざ有難うございます。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:34 ) ガス欠コイン様、徹夜、最近してないです。すいません... / ナライフ ( 2002-01-28 15:33 ) Hiroko様、そうですね、脚本同じでも撮る人によって全然違いますよね。僕も色々考えるきっかけはそこだったんです。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:32 ) ぽん様、市川監督、そうですね。あの方、大変遊び心がおあり、というか、撮る事にとても自覚的ですよね。 / ナライフ ( 2002-01-28 15:31 ) 仙川様、そうですね〜ほんと楽しいですよねえ、理屈抜きで。あ、僕の言っていること、理屈か! / ナライフ ( 2002-01-28 15:29 ) はっぴーばーすでぃ! / ぽん ( 2002-01-28 11:58 ) お誕生日おめでとうございます! / りゃん ( 2002-01-27 23:42 ) はっぴーばーすでぃ♪いつも私の知らなかったことを教えてくれて、いろんな視線からものごとを見つめる大切さに気づかせてくれるナライフさまの日記、これからも楽しみにしています♪ / しまお ( 2002-01-27 22:02 ) お誕生日おめでとうございまーす♪おとめ映画好きだけど、こーゆー事考えた事なかったなー♪ / おとめ ( 2002-01-27 20:28 ) お誕生日おめでとうございます。目は大切ですね。目は口ほどに・・・とはよく言ったものです。 / たらママ ( 2002-01-27 20:27 ) お誕生日〜おめでとです〜♪ の〜んびりと〜素敵な一年になりますように〜♪ おめでとです〜♪ / 仙川亭おき楽 ( 2002-01-27 19:41 ) ふぅむなるほど・・・・。いろいろご存知ですねえ。というわけで、お誕生日おめでとうございます!! / フィー子 ( 2002-01-27 17:43 ) Happy birthday.いつもは歌を歌うのですが、男性につき、やめておきました(爆)。 / ガス欠コイン ( 2002-01-27 09:35 ) う〜ん、読み入ってしまいました。早く続編書いてください、徹夜して(笑)。冗談です、楽しみにしています。 / ガス欠コイン ( 2002-01-26 23:39 ) いつも何気なく見ている映画(映像)でもほんのひとつのシーンにこんなにも演出(?)を必要とするんですねー、、。同じ脚本でも演出家が変わると出来上がるものも変わるって言うことなのよね。(ちょっと内容と関係ないかも?) / Hiroko ( 2002-01-26 03:11 ) いろいろ試行錯誤してるサイレント時代のほうが新鮮だったりしますよね。視線の使い方は、市川崑監督とか遊びがあって好きです。 / ぽん ( 2002-01-24 17:13 ) 観ている者の〜♪ 心をつかみ〜♪ 深く洗礼された映画の本質〜♪ 色々ありますね〜♪ 映画は〜楽しいですね〜♪ / 仙川亭おき楽 ( 2002-01-23 21:36 ) |
2002-01-22 きたなくても勝て!! | |
今年のワールドカップで日本は何としてもグループリーグを突破しなければならない。3分けでもいい、負けがあってもいい、プロセスはともかく決勝トーナメント進出という結果を出さなければならない。それが今回の日本代表の義務であると私は思っている。その為には、引き分け狙いの第3者から見れば退屈な試合があってもいい。反則まがいのプレーがあってもいい。アトランタオリンピックでブラジルを下した日本のような、おこぼれのような得点でもいい。とにかく今回は結果である。昨日から合宿に入った日本代表、それを率いるトゥルシエ監督にその全てを託したいと思う。 |
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フィー子さま、そう思っておられましたか。いやあ同感同感。 / ナライフ ( 2002-01-29 19:21 ) 私も今回の日本に期待するのはどんなに汚くても格好悪くてもみじめでもいいからとにかく勝て、と。格好なんてつけてて勝てるわけないと思っとります。 / フィー子 ( 2002-01-26 14:24 ) 仙川様、そうですね〜逆に言うと、まだまだ日本はその「まずは勝ってから」の段階なのでしょうね〜。 / ナライフ ( 2002-01-23 09:27 ) りゃん様、まあ何とかやって欲しいですよね。どういう形でもいいから勝て、なんて甘い話だとは思いますが。94年にブラジルが優勝した時など、一部から「守備的戦術で面白くない」などという批判が出た、というレベルから見れば、ねえ。 / ナライフ ( 2002-01-23 09:26 ) ガス欠コイン様、そうですね、「魅せて勝て」が一番ですね。日本に関しては「勝つ」ことを強調したいがために「きたなくても」とは言いましたが、確かに今の日本代表は、4年前やアトランタ五輪の時と違って、己のスタイルを貫き通す能力はあるかも知れませんね。 / ナライフ ( 2002-01-23 09:23 ) まずは〜♪ 勝ってから〜☆ 綺麗な勝ち負けよりも〜☆ 勝利の執着心〜☆ / 仙川亭おき楽 ( 2002-01-23 04:17 ) そうですね!みんな結果を求めてるのですから、、少々ずる賢くても。初勝利を目撃したいものです / りゃん ( 2002-01-22 23:30 ) 僕の理想は魅せて、勝てですけどね。やはり、プライオリティの高い方は「勝て」ですよ。ただ、どうなのかなあ。個人的な意見なんですけど、日本は日本のスタイルを貫き通せば、ある程度美しく勝てるのではと僕は思っているのですが。もちろん、一次リーグのみの話しとして。そうじゃないゲームもありつつ。 / ガス欠コイン ( 2002-01-22 22:06 ) |