2005-01-05 あけましておめでとうございます
2004-12-29 罪作り
2004-12-23 ミステリー・ムービー・テーマ
2004-12-22 アイ・ディグ・ユァ・パードゥン
2004-12-09 カーショップ続報
2004-12-07 ハートウォームカーショップ
2004-12-05 お先に
2004-11-29 この期に及んで
2004-11-20 いちにち遅れの
2004-11-19 長いんだか短いんだか

チンピラに蹴られて折れた右手は骨くっついたもののまだ痛いし、海月と一緒には暮らせないし。

今年の抱負。
逃げるぜ。

ちなみにチンピラっつーのはうちの会社の会長です。口癖のように「おまえらみたいな使えないやつなんかいらねえ」ってんだから、お望み通り辞めてやらあな。

逃げるぜ。

先頭 表紙

芝張りの最中まーたカナヘビ掘っくり返しちまったい。
あああ。

しかし年末の夜中十一時半まで芝張らせる造園屋って…。
顧客も迷惑だぞ。

俺も辞めたい。
辞めよう。

先頭 表紙

唐突ですが、携帯の着信音って掛かってくる人によって使い分けてますでしょうか。

僕はグループ分けして使い分け、中には一人だけで分けているケースもあるといった具合です。

羅列しますと、会社一括りは「ビューティフルネーム」、そのうちでも会長は「Ｇメン'75のテーマ」、社長は「テイクオンミー」、専務は「モンキーマジック」、主任である番頭さんは「ペイントイットブラック」、事務の女の子は「異邦人」、若い衆三人はそれぞれ「中村主水のテーマ」、「ピ　ピカソ」、「キャラバン」、左官屋さん三人は「ロッキーのテーマ」、「我が良き友よ」、「ジンギスカン」、取引先一括りはこないだまで「ジャンピンジャックフラッシュ」、今は「サティスファクション」、中でもタイル屋さんは「リピールオブザライセンシングロウズ」、建材屋さんは「何と言う」、生コン屋さんは「バッドシティー」、家族や海月の家族は「テクノポリス」、友人は「ベイビィフェイス」、今の職場に昔いた元同僚は「踊る大捜査線」、顧客は「掌」、ショップ・会社は「ロンリーマン」、昔の消防仲間は「太陽にほえろ！」、仕事上連絡する必要のある座薬屋さんは」ゴッドファーザー愛のテーマ」ではあまりにもまんまなので「ウォークドントラン（急がば回れ）」、病院は「パイプライン」（あのでんでけでけですね）、友人のある一人は「トムとジェリー」、こういった具合です。
どれだけのアーティスト・出典をご存知でしょうか。

まるでまとまりがありません。

ところで海月は？

それこそが「ミステリー・ムービー・テーマ」なのです。

「ベルリン天使の詩」のピーター・フォーク、かっこよかったなあ。
ちなみに「ミステリー・ムービー・テーマ」という曲は「ベルリン天使の詩」とは一切関係ありません。

愛してやまない恋人からの電話がこのテーマで知らされる人物ってのはちょっこらちょいとはお目に掛かれないのではないでしょうか。
でもいい曲ですよ。
何の曲だか判りますか？

僕は今ではこのメロディーラインを聞くと、ピーター・フォークの顔より海月の笑顔が目に浮かびます。

先頭 表紙

「ドントディスタ−ヴ」の札を無視してしまいました。ノックすらせず。
そちらであなた様がお休みになられていることに気付かなかったのです。迂闊に過ぎました。
お休みのところ申し訳ございませんでした。まったくこちらの不注意でお詫びの仕様もございません。

五葉松を根巻きして抜くのに穴をザカザカ掘っていたところ、うねうにょと蠢く細長いもの。
ああミミズだなあくらいに思っていたところ、カナヘビの尻尾でした。
よかった、斬殺せずに。
もう冬眠に入っていたのでしょう、のったりもそもそするばかりで本来の俊敏さは見る影もありません。

よかった、斬殺せずに済んで。

お休みのところ大変失礼致しましたと心の中で呟いて、隣の畑に放しました。

“Ｄｉｇ”、は「掘る」という意味ですね。
けれど何も掘るのは大地ばかりとも限りません。
米俗語では男性が女性の大地を掘ることも指すようですが、僕がそれを知ったのは中学高校の頃のことなので今でも通用するのかどうかまでは寡聞にして知りません。
けれど“Ｄｉｇ”には「突っ込む」という意味もあるようなので、そのまんま通用するんでしょうね、想像するに。多分。

とまれ今日僕が掘っていたのはそちらではなく地面だったのですが。

ドントディスターヴミー。
ソリィ、アイベグユァパードゥン。

ごめんなさい。

先頭 表紙

今朝、また車屋さんから電話がありました。
今度のワンボックスをよく見てみたところ、左後部スライドドアの下のほうにへこみとひっかき傷があったというのです。

「直せば５〜６万掛かるし、タッチアップで済ませるわけにはいかんかねえ？」
よくよく聞いてみればたいした傷でもなさそうです。わざわざ。

「ほんならそんままでえーよ」
「ほんじゃ、言った値段から少し引かせてもらうわ」
「え、そんなん悪いじゃん、えーの？」
「うんうん」

そんなこんなで、軽トラの値段から都合１０万ほどの値引きになってしまいました。

えーのか？　ほんにそんなんで。

先頭 表紙

昼間電話が掛かってきました。
件の軽トラを売ってくれた車屋さんの奥さんです。
そういや僕まだ一銭も払ってないです。

「車のことなんだけど、もう済んだような話で悪いんだけどねえ」
「ごめん、お金？」
奥さんは笑いながら否定しました。
「違う違う」
実は僕は、最初軽のワンボックスが希望だったのです。
ですが僕が今乗っているのは軽トラです。
どちらもなかなか出回らないのは知っているけど、第一にワンボックス、それがなければ軽トラで、できれば四駆ミッション、と無理ばかり言って頼んでおいて、見つけてもらった軽トラでした。
「ワンボックスが見つかったから、どうかと思って。なんだったら替えてあげられるけど」

軽トラは四駆でミッションで、余禄みたいなもんですがターボも付いています。
電話は奥さんから大将に変わってもらって少し話を聞きました。
箱車がもともと希望だったとはいえ、状態は絶品で大変気に入っています。
それにワンボックスは二駆でオートマらしいのです。

「うーん一日二日考えさせて」
「えーよ」

一日二日どころか半日も掛からず電話しました。
「やっぱお願いします。」
「ほいほい、判った」

名義変更もナンバープレート変更も手間賃抜きでやってくれて、車検二年付きで破格の値段で、しかもまだ一銭も払ってなくて、いっぺん売ったものを別のものにまんま変えてくれようだなんて。値段下がるんですよ、かてて加えて。
わざわざ電話してきてくれるだなんて。

儲けにもならない買い物や修理しか頼まず、払いもある時払いにしてもらってなお滞りがちな僕みたいなのに、どうしてこうまでしてくれるんだろう。
よくしてもらうばっかりで申し訳ない。

僕はこの車屋さんが、大好きだ。

先頭 表紙

ああ、同じことを考えていて、しかも実践してくれている人もいるのだなあ、嬉しいなあ。
なんて思ったりしたのです。

かねがね思い感じていたのですが、買い物をしてお釣りをもらう際、ワレットタイプの財布だと小銭から先に返してもらった方が便利じゃありませんか？
だって小銭入れの部分を先に閉めてからお札を仕舞う方が、その逆よりやり易いじゃないですか。
けど大抵のお店では、「お先に大きい方○千円のお返しで、残り○百○十○円のお返しです、ありがとうございました」、とこうですよね。

不満、という程ではないと思っていたのですが。
やはり不満だったのですね。

今夜食べに行ったお店を出る時。

「お先に十五円のお返しで、残り大きい方四千円のお返しです、ありがとうございました」、とこうだったのです。
嬉しいじゃないですか。やはりこちらの順序の方がすんなりとお金を仕舞って気持ちよく財布をポッケに突っ込めるのです。

思うにどちらの立場に立つか、そこに違いがあるのですね。
何千何百何十何円のお金を人に渡す時、そりゃ大きい桁から順に払っていった方がよりスムーズです。
けれど少し意地の悪い見方をすれば、それは払う側の論理。払う側の都合に合わせた行動です。
しかし受け取る側の立場に立てば。先に述べたように小銭から仕舞う方が断然便利です。

物の順序を逆にして何かをするというのは間違いを呼びやすい。
お客様にお釣りを間違えずにお渡しするように、より確実にするためには順序は変えぬ方がいい。そうした考えもまた成り立つでしょう。ですがしかし、間違えないように気を付けながら小銭から、そして次にお札を、というのは小さな手間ではないでしょうか。
小さな手間であればその位かけてくれてもよさそうなものです。
とはいえ小さな手間とはいえそれも積もり積もれば大きな手間になります。

そのお店はそういった小さくてかつ大きな手間をかけてくれているのです。
こいつは結構凄えことなんじゃないでしょうか。
日常に見過ごされがちな結構凄えこと、しかも嬉しいこと。

そんなことに気が付いたように思えて、なんだか幸せです。

ちなみにそのお店というのは、全国展開しているかどうか僕は詳しく知りませんが、長崎発祥のフランチャイズのお店でした。
サービス業云々、お客様に接するということは、なんて堅苦しかったり難しかったり、ほんでもって少しばかり胡散臭いような、そんな話じゃあないんですよ。
ほんの瑣末な僕の喜びを人に伝えてみようとしたところ、こんなに冗長になってしまったのです。

「先に小銭の方から返してくれるなんて、気遣いですね」
と言ったところ、まあもちろんマニュアルに則った行動でしょうからお店の方にその自覚があったのかどうかわかりませんが、笑いながら
「え、いや、まあ」
とのことでした。

先頭 表紙

ＡＴＭでお金を下ろしたら、千円札が一枚ピン札でした。

しかしその尊顔は爆発ヘアーの野口さんではなくきっちり髪を撫で付けた夏目さんでした。

「時期尚早」の反対語ってなんでしたっけ？

「手遅れ」？

先頭 表紙

誕生プレゼントという訳でもありませんが、車、届きました。

買い替えです。中古ですけれど。
四駆のターボですよ。うふふふふ。

しかし四駆はともかくターボは無駄ですよ。

そういえば仕事帰り運転中、信号待ちで前に停まった車のカップルが頬寄せ合ってキスしてました。
微笑ましいですね。

なんて思う訳ゃあねえだろちきしょうめい。
僕も海月とそばにいれば人のこと言えた義理ではありませんが、なんせこちとら三月近く逢ってすらいないんだい。
八つ当たりにしか過ぎないのは頭で判ってても、ああムカつく。
ムカつく自分に腹も立つ。

とまれターボは無駄なんです。
僕が買ったのは軽トラですもの。

先頭 表紙

三十四年間、生きてきたんだなあ。

お母さん、僕を産んでくれてそして育ててくれて、ありがとう。
お父さん、僕を拵えてくれてそして育ててくれて、ありがとう。


生まれて三十四周年にあたる今日、特には感慨というものもなく、思うのはただそんなことばかり。
いやなこともたくさんあるけれど、ってのか最近そんなことばかりだけど、まあとにかく生まれてきてよかった。なんにせよ生きてるって素晴らしい。

愛してるよ。

先頭 表紙