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なんとも全米では続々と超話題作が公開しているようで、さすが大胆不敵、自信満々壮大ハリウッドこれでもかっていう感じで、いささか食傷気味。
ま、そんなことはどうでもよくて、今日世界各国で公開を迎えた『Star Wars:EpisodeU- Attack of the Clones』、相当なフィーバー(死語)ぶりを見せ撒くっているようですね。
1ヶ月以上前から、我先にとテントをはって公開を待つコアファンがハリウッドチャイニーズシアター前を生活の拠点にしていたのが、今は公開全シアター前は当然のように長蛇の列。というよりも、むしろ酒場オールナイトはっちゃけパーティさながら。
さて、このEpisodeU、シリーズ初のオールデジタルビデオムービーとなっているわけですが、あのジョージ・ルーカス監督がHDカメラで撮ると公言してしまったからもう大変!!!
さらに追い討ちをかけるごとく、去年のNABで「今後二度とフィルムで映画を撮影することはない。」とまで断言してしまって、氏はNABの影響力は絶大なのを解っているはずで、敢えてこういう発言をしたのかどうか知る術はないのですが、当然、この一言を煽って、映像業界は竜巻旋風におおわらわ!!!
天下のソニーが先制攻撃をかけ、それに対して社運はもとより意地をかけて追従する松下。
昔のベータ、VHS戦争を髣髴させる未発進闘争を勝手に繰り広げてしまったこの2大企業のために、業界人はどれだけ奔走させられてしまうのやら。
放送フォーマット規格も統一されず、郵政省(あ゛、改め、総務省郵政事業庁ですね?)は勝手にスロットだけを割り当てちゃって、あとは委託放送事業者さん、頑張りなさい状態で、一体統括・決定権はどこなのよって皆叫び狂いたかったのが2年前。
それから、何一つ変わらないバラバラのままで、HD戦争も勃発。そして、そんなもんだからかどうか知らないけど、インフラが整わず、ズルズルと地上波デジタル放送は2年も遅れて2005年開始予定なんて決めちゃう総務省のちゃっかりぶり。はっきり言って踊らされています、我々。
トレンド最先端(これも死語ですね)と口にはせずとも、そう自負しているらしい人々が、「HDはいいよねぇ。感度は抜群だし、長回しできてロールチェンジの手間も省けるし、何よりコストも安いしさぁ。。。」などと胸張って高らかに笑っちゃってるのを見ると、なんだかなぁと首傾げ状態になります。
確かにHDの良さはいっぱいありますよ。感度ビックリ、夜間ロケなんか照明要らずでバッチリです。画質、ヤバ過ぎです。女優さん、お肌命にしないと。美術さん、セット手抜けません。でもでも・・・
HD新時代で笑う者あれば、泣く者も有り。
一部やって来るだろうと密かに囁かれているフィルムレスの時代を恐れてか、時代淘汰に先手を討ってか、早々とラボ部門を閉めてしまう老舗ポストプロダクションも出る始末で、フィルム業界もDLPなるデジタル上映の出現で現状に甘んじてはいられないと焦ったり、水面下では異様に混沌としている映像業界なのです。
以前、VTRのフィルムルックが求められていたのが嘘のよう。
HDはフィルム、VTRに次ぐ第3の新メディアとして、長い映像の歴史の上に立って共存していってくれるよう仕向けているのですが、HDのために映像関係者/社が浮き足立っているのは確かなわけで、しかもHDのデメリットをメリットに変えようとすればするほど、甲論乙駁、HDシェアは拡がってしまい収拾つく目処などつくはずはなく、今年もまたHDにどっぷりはまらざるを得ない不安定なフィールドの中での話題作幕開けなのです。
うーん、自論もなくバイト数の制限で続きは「その2」で。 |