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YIN‐NER WORLD

【他言無用です。無断転載はご遠慮下さい】
現場に出て5年を過ぎましたが、まだまだ修行中。
相変わらず忙しいのか忙しくないのか良く判らない日々。

2010年夏の別荘

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-11-11 少しは凹め
2003-11-04 私もIQテストやってみました。
2003-11-02 症状のもう一つの側面
2003-10-26 徳島土産♪
2003-10-24 ビンゴは勘弁!
2003-10-09 馬脚……
2003-09-20 ネット上に書くということ。
2003-08-25 ともだち。
2003-08-18 つっこみ返し!!「アクティング・アウト」
2003-08-18 ツッコミ返し!「なんちゃってのヒト」について


2003-11-11 少しは凹め

最近カンファレンスやゼミで2年生の様子がおかしいとは思っていた。
1年生は順調に課題をこなしているのに。
カンファでの発表内容もあんまり進歩していないようだったし、クセのある発表が目立っていた。…どちらかというと妙な停滞ムードが。

そうしたら、同期のコが教えてくれた。
2年生は誰かがカンファレンスで発表したあとは必ず「おつかれ会」と称して集まって、その日の発表について慰めあっていたらしい。
そして、そこで傷の舐め合いとカンファレンスに対する不満のこぼし合いをしていたらしい。

それでは進歩しなくて当然。
イタイところを指摘されて、凹んだり、眠れなかったり、悶々としたりしないと、進めないことってある。カンファレンスに提出するのは、大学院の相談室で自分が担当中のケースであることが多いので、至らぬ点を指摘されると揺れるし、不安になる。
それでも次の回の面接は容赦なくやってくる。キツいのは判る(私だってキツいです;)。
そこを自分と戦いながらやり抜いて、はじめて成長できるもんでしょう?
傷を舐めあってどうするの?


クライエントにとっても面接は決して楽しい体験でも心地よい体験でもない。
でもクライエントは料金を払って面接を受けて、その苦い体験を受け取って一週間抱え続けて苦しみながら、それでもまた次の面接にやってくる。そうやってクライエントは必死で面接を受けている。

クライエントがやっていることを、治療者ができなくて一体どうするんだろう?
卒業してから自分が苦労するのは勝手だけれども、相手(クライエント)が存在することを忘れないでほしい、と私は思う。
治療者がこんな態度では、クライエントが気の毒だ。

今日はちょっとお怒りモードなのでした…。

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2003-11-04 私もIQテストやってみました。

117でした。
うーん、前にやったウェクスラー式のと、10くらい差がありました。
でも、苦手と思っていたものはやっぱり今回も苦手でした。
(あ、他のテストとこのテストで出たIQの数字をまんまで比較してはいけません!)
…てゆか、算出した平均が100になってない。
予備テストどのくらいしたんだろう?とか考えたり。

注意したほうが良いかなと思ったことは…
このテストは視覚に頼って施行されているから、聴覚が優位な人にとっては不利である可能性があるということ。耳から記憶する…という項目なかったですもんね。
あと、普通のテストだと、算数の計算をするときに、一切メモをとってはいけないんですが、その教示もありませんでしたね;
それと、ウェクスラー式やビネー式とはちがって、動作性の検査項目がないこと…かな。

折角下位検査を明確に分けているのだから、各検査が知覚や脳のどの部分と関わりがあるかどうか…とか解説してくれたり、その能力がどういったところに生かされるか、ということを見せてくれてもいいようなものだけど…惜しい。
つか、この手の知能検査の大事な点はそこなのに!
平均とか順位だけだして番組を終わりにするとは、一体どうしたことでしょう。
最初に言ってたことと違ってない?
テストはその結果をいかに反映していくか…ということをしないと徒にコンプレックスを増やすだけなんですけれど(汗)

妹も一緒にテストを受けました。…妹は私よりも論理や思考が得意みたいでした……が、終了5問前に電話がかかってきてあえなくリタイア…(><)。

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>ころんさま。いらっしゃいませ。117同志、どうぞよろしく!(^O^) / YIN ( 2003-11-04 20:32 )
初めまして!なんと私も117でしたよ!びっくりです! / ころん/どうぞよろしく! ( 2003-11-04 14:36 )
とかなんとか書いてみたけど、私自身テストは苦手な領域だったりします。テスト…施行するのは結構簡単にできるけど、きちんとセッティングをしたり、結果を返したりするのは大変なんですよ。 / YIN ( 2003-11-04 14:25 )

2003-11-02 症状のもう一つの側面

たとえば…ある人が事件に巻き込まれて、そしてとても恐ろしい体験をしたとする。

多くの人はそうした時、大きなショックを受ける。
そして、事件と同じような状況を避けたり、
外出しないで引き篭もりがちになったり、
何かの拍子にそのことを思い出して怖がったりする。

不眠になったり、鬱になったりという症状を出す人もいるだろう。


でも、そうした一見困った状態は、極端ではあっても、自己防衛反応の現われだったりする。よくよく考えて見るとそれは自分の身を守る行動として全部納得がいく。
その人は生き延びようとしているのだ。

逆にこうした症状が全くない時。
その時はその人の自己防衛機能が働いていないか、感受性がなくなっていることになる。
そのほうが実は危ない。

一見明るくて、外向的なことのほうが良いと思われやすい社会だけれども、
暗くて引き篭もりがちである、ということも、意味があるのだと思う。

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>菜種さま。怖い目にあうと、同じシチュエーションにあったとき、どうしても思い出してしまいますよね。そして、アタマではあの時とは違う…ってわかっていても何故か反応する。不思議です。 / YIN ( 2003-11-04 20:30 )
後ろから痴漢にあったとき、半年ほど後ろが恐かったです。誰もいないのに振り向いちゃったり、誰かがいると異様に警戒してしまったり。 / 菜種 ( 2003-11-02 21:03 )

2003-10-26 徳島土産♪

四国で学会があったので、行ってきました。
徳島に宿泊したのですが、新町の水際公園(ココ素敵ですね!)で美味しいジェラート屋さんを発見。
お店の造りも素敵です。

ジェラートはすっきりした甘さが丁度良い。
即刻実家に発送しました。

オススメは
すだちのシャーベット
栗のジェラート
和三盆入りカラメルのジェラート

http://www11.ocn.ne.jp/~anlico/


で、…何しに行ったんだ?<自分(汗)

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2003-10-24 ビンゴは勘弁!

生徒さんに、干支を聞かれたので(やるな、おヌシ!)、

「ハムスター」と答えておきました。

まだまだ突きが甘いッ!……(笑)←張り合ってどうする?


とまあ、お陰様でこんな具合に元気にやっております。
私は自分では子供は苦手だと思っていましたが、どうやら向こうにとってはそうでもないらしいです。よく廊下でつかまります。

教育相談所に務めている同期によると、
「あなたは単純でウラオモテがないところがいいのよ。わかり易いじゃない」と。

む〜ん?
確かに単純ではありますが。


それは褒められているのか?
微妙………

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菜種さま>病院でも聞かれませんか?<年齢とか、結婚しているか?とか(笑) / YIN ( 2003-11-02 20:15 )
じゃあ私は、フェレット、と言ってみます。 / 菜種 ( 2003-10-25 04:40 )

2003-10-09 馬脚……

急に寒くなったけれども、ウールの上着の準備をしていなかった
…ので、とりあえず、サテン地のブルゾンを羽織ってでかけた。
ちょっとハードかな…ま、いいや。


なーんて出勤したらなんと「学校公開中」で地域の保護者が学校下見にきていた(爆)。
わーん!廊下で擦れ違うし!
しかも、今日は上着着ないと寒いし!
おまけに私は茶髪だし!!

すんません、すんません。
これでもカウンセラーです(ちと反省)。
見かけで判断されるところはどうしてもあるからなぁ。


「カウンセラーが楽でいられる状態が大事」と言われながらも、
何故か自分の好きな格好をできないジレンマ。
ジーンズなんて言語道断。

…これはどんな仕事でもおんなじことなんだろうけれど。

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2003-09-20 ネット上に書くということ。

自分はここで何をしているのだろう?と思った時、書けなくなった。

京都で学会があった。
そこの自主シンポで京大の大山先生が言ったのだけれども、
「精神分析が出てきた時代というのは、都市から、死や穢れや性というものが排除されていって、安全な市民生活が送れるようになった時代である。そういったものが日常から排除されてしまってゆえに、人々はそれらを自分の心のなかで体験しなければならなくなり、精神分析が生まれてきたのである」
という意味のことを言って、なるほど、と腑におちたものがあった。

さらに大山先生は、
「現代は、そうした死や穢れや性といったものが、インターネットを通じてまた日常世界に入ってきている」と言った。


ここにある日記の多くに、
近しい人には告げられない個人の秘密が書かれている。
不特定多数の人にむけて、極限のプライバシーが語られている。

ここの日記にも、あまりに個人的な秘密…面接室でもなかなか語られないほどのレベルのものが公開されている場合がある。
私はそうした日記を読んでも、殆どツッコミを入れない。そっとしておく。
その微妙な事柄にどこまで関わって良いものかどうか、疑問だから。

そのプライバシーの語られている事の意味を理解しないと、私にはなかなかコメントをすることはできないなぁ…と最近感じている。

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>菜種さん。「どこまで書いていいものか」それを考えるのに一番時間を費やしていたりしますよね(笑)。 / YIN ( 2003-10-23 00:23 )
>タマさん。なるほど〜。タマさんの日記はそんな気持ちで読めばいいのですね。私もプライバシーのために事実に少し手をくわえることがあります。全くのウソにはならない程度に。 / YIN ( 2003-10-23 00:22 )
>みなみさん。私も書いている時よりも、読んでいる時のほうが気になります。あまりに深い世界だったりすると、とくに。見てしまった…という罪悪感のようなものを感じることがあるのです。私は本当にこの人の立場を尊重できるのだろうか、単なる覗き見趣味になってないか、自問しながら閲覧する日々です。 / YIN ( 2003-10-23 00:19 )
どこまで書いていいものか、考え考え書いています。 / 菜種 ( 2003-09-29 04:35 )
ネットだと、プライバシー語るのにガードが緩くなりがち。。。 だから私の日記はあくまでフィクション・ノンフィクション織り交ぜなのです。もちろんネタは生活からだけど、本当の奥底のプライバシーは自分だけで取っておこうと、せめてもの防御のつもり。 一石投じる意見でちょっと考えさせられました。 / タマ ( 2003-09-24 11:57 )
わたしも時々、不安になります。ひまじんの日記で、他人のプライベートをここまで覗いてしまっていいのかな、と思えることがあるので。それまで交流のなかった方とオフで実際にお会いした後に、その方の昔の日記などを読んでしまった時に、特に強くそう思うことがあります。 / みなみ ( 2003-09-23 00:16 )

2003-08-25 ともだち。

ネットで知り合いができた。
…メールをぽちぽちとやりとりしてかれこれ1年ちかく。

そのうちに、だんだんと、その人には依存やら何やら問題があることが判ってきた。
でも私はその人に自分の仕事については話していなかった。
…その人はいろいろ抱えている問題もあるけれど、日記を読んでいると魅力があるから(でも当初は問題があること自体知らなかったけどね)やりとりをしているわけだし。そのことと、私の専門のことは分けておこう、とずっと思っていた。

ところが先日、メッセンジャーで一晩話すハメになった。
今困っている問題についていろいろと話を聴いてしまい…ついに、これ以上自分のことを黙って聴いているのは、相手に申し訳ないような気がして、自分が臨床家だということを白状してしまった。
相手が精神科医やカウンセラーにかかるのを嫌がっているのは知っていたので、絶交されちゃったらどうしよう………そう思ってとても不安だった。

話をきいて、相手はこう尋ねてきた。
「病んでる?」

「いいや、」

私は貴方が病んでいるなんて思ったことはない。
そう思ったらつきあったりしないよ。

ときどき、「個人としての私」と「専門家としての私」の間で悩むことがある。

ひまじん以外のネット生活では、あんまり私は自分の専門について話をしないようにしている。守秘義務の問題もあるし、議論をする場所は自分でちゃんと持っているし。
いちばんの要因は「心理をやっている」、というだけで、何もかも知られてしまうんじゃないか、って思われることが多いから(実際はそんなことないんだけどさ(苦笑))。


最近は「個人」として自分に正直に生きること、「心理臨床家」という肩書きに囚われずに自由に振舞うことを優先していきたい、と思っている。そうでないと、窒息してしまうし、自分の言うことをあんまりそうした肩書きで権威づけるのも問題じゃないかなぁ…とも思っているし。個人としても専門家としても、私のもっている倫理的…あるいは社会的な立場や見方が違うわけでもないし。

ここは、いろんないきさつがあって、専門家であることを明示しているし、そういう立場としての発言をすることもある。
…でもそれらの発言の殆どは自戒を込めて言っている…つもり(汗)。


話を先の知人に戻そう。
今までと同じように、忌憚ない対話ができるかどうか…それが私の一番の不安。
だって、私はその人のことが好きだし、ずっと友達でいたいと思うから。
友人関係は難しい。

なんか今日はうまくかけないな……
まだ自分のなかで整理ついていないものがあるんだろうな。

先頭 表紙

>みなみさん。私は「心理療法家」という職業が、なんのファンタジーも持たない「ただのひとつの職業」となる日がくればいいな、と思っています。でも、何故このことを隠そうとする私がいるのか…には私自身の問題もどこかにあるはずで、それについては、自分自身で考えていかなければならない、と思っています。 / YIN ( 2003-09-19 14:37 )
>タマさん。ありがとう。たまたま、こういう事になってしまってうろたえています。彼女の場合はなんとかなりそうですが。ときどき専門家としての自分と、私人としての自分にどこでラインを引くべきなのか、とても悩みます。専門家として振舞うと、私自身の気持ちのやり場がなくなってしまうようで。 / YIN ( 2003-09-19 14:33 )
>Nさん。いらっしゃいませ。私たちは別に読んでいるわけじゃないのです。根気強く対話して、時間をかけていっしょに汲み上げていくような感じでしょうか。取り組む問題はしんどい課題が多いですが、クライエントさんが頑張るから、私も頑張る…というところが多分にあります。いつも思うのは、本当に凄いのは、クライエントさんの方だということ。私たちは、ほんのお手伝いをしているに過ぎないのです。 / YIN ( 2003-09-19 14:26 )
>菜種さま。ありがとうございます。最近また彼女とお話できたからちょっと安心しているところです。 / YIN ( 2003-09-19 14:23 )
個人としても、専門家としても……誠実さが伝わってきました。うまくいい関係を維持できるといいですね。 / みなみ ( 2003-09-15 18:05 )
心の中の葛藤があるみたいですね 日記に思いを綴ることで 生きる方向性探れたりすると思うし 1年の仲だもの そう簡単に終わりにならないと思いますよ(^^) / タマ ( 2003-09-02 13:48 )
「心理臨床家」って聞くと、心の中を読まれるのではないかという不安と、本当の心の叫びを聞いて欲しいという二極性がありますね・・・。いろいろとあって、心療内科に通うことになりそうなんですが、いい方に診てもらえるといいなって思っています。 / N@はじめまして&つっこみどもです ( 2003-08-28 22:07 )
うまく書けてると思いますよ。ちゃんと伝わってくるから。 / 菜種 ( 2003-08-25 20:10 )

2003-08-18 つっこみ返し!!「アクティング・アウト」

7月23日の日記についてのツッコミへの回答です。
字数制限を越えますので、本文での回答とさせていただきますね。

アクティング・アウトは日本語では「行動化」といいます。
これは、一般的には精神分析など、言語化(こころの中にあることを言葉で表現すること)を基礎とする心理療法において、感情や葛藤、記憶などを言葉で表現しないで、行動で表現してしまうことを指します。
たとえば、心理面接を受けているクライエントさんが、苦しみに耐えられずにリストカットしてしまったり、大量服薬してしまたり、自殺企図をしたり…というのは行動化と言う事が出来ます。それだけでなくて、治療時間に遅れて来たり、治療者に頻繁に電話をかけたり、料金を忘れてきたり…なども、行動化と解釈されます。ふつう治療者は、こうした事柄は症状の現われとみなして対処していきます。


さて、今までは、クライエント側の行動化について述べましたが、じつは治療者側が行動化してしまうことがあります。
たとえば…
守秘義務があるにもかかわらず、自分のケースを専門家以外の守秘義務をもたない人に伝えること。
…これはれっきとした行動化です。
何故なら、こうした問題は、治療者が自分自身で、あるいは自分のスーパーバイザー(指導者のようなものです)との間や、同じ守秘義務をもつ専門家同士の間で取り組み、対処するべき問題です。それを抱えきれずに、守秘義務を持たない人の前に晒すのでしたら、それは行動化になります。そうして発散することで、治療者は気分的に少し楽になるかもしれませんが、それは、治療のプロセスを抱えることができていない、ということなのです。こうしたこを「ザル洩れ」ということもあります。せっかく治療の枠のなかに、入れたプロセスを外に洩らしてしまうということですから。こうしたことが治療のプロセスに影響してくることはいうまでもありません。

23日の日記に書いたのは、この「治療者側のアクティング・アウト」のことです。

その他にも、クライエントの要求に応じて、安易に面接室の外でのカウンセリングに応じたり、予め決めていた面接時間を延長したり、料金を変更したり…などもアクティング・アウトであることが考えられます。
治療者は、クライエントと予め取り決めた面接の枠組変更する場合には、そのことの意味について、よく考え、今後の展開について予測をたてなければなりません。これを「アセスメント」といいますが、このアセスメントなしに「治療」をされる方は治療者とは言えない、と私は考えています。

先頭 表紙

タマさん>つまるとことは「枠組」を決めないと、何かが起こったときにキャッチできないのですよ。時間の枠組を設けなければ、話の流れのなかで「何故ここでこのことが起きたのか」の「ここ」の座標がわかりません。遅刻やキャンセルについても同じです。日常生活に支障のない範囲の枠を決めて、そのなかに収まる、というのは、そのクライエントさんの現実的な力を示します。それを見ながらこちらもクライエントさんへの対応を考えていくのです。 / YIN ( 2003-09-19 14:17 )
ツッコミに返答ありがとう。 デリケートな問題だけに、きちんと時間や場所、守秘義務など、カウンセラーさんの心労って相当なんだなぁと 思いました。 / タマ ( 2003-08-19 13:29 )

2003-08-18 ツッコミ返し!「なんちゃってのヒト」について

7月4日にツッコミを頂いていたのですが、うっかりと見落としてしまってツッコミ返しが出来なくなってしまっていることに気がつきました。
…ごめんなさい。

…ということで、ここで改めて回答を。

実は、カウンセラーやサイコセラピスト、心理臨床家…等の資格制度はまだ確立していません。「臨床心理士」でさえも、国家資格ではありません。ある特定の学会や認定機関が認定する資格であってもすべて現在あるのは「民間」の資格です。
現在ある資格のうちで、一番資格の認定基準が厳しいと思われるのは「臨床心理士」です。現在は、基本的には指定校と呼ばれる一定の教育水準と、教育のための施設を有した大学院を卒業しないと、受験資格を得る事ができないようになっているはずです(ただし、まだ移行期間中ですので、これ意外の方も受験できる可能性はあります)。
日本カウンセリング学会の認定カウンセラーも、認定基準はかなり厳しいはずです。
そうした信用できる資格はいくつかあります。
ただ、こうした資格はどれも「国家資格ではない」ので、身分や職域が国によって保証されているわけではありません。
…そこに様々な民間機関がさまざまな基準で、発行した資格にもとづいて…あるいは、そういったものもなしで「カウンセラー」と名乗る人々が参入してくる余地が生じてきています。
資格を認定する民間機関は、一定の教育水準をクリアしている場合もありますが、なかには、法外な金額をとってほとんど、専門的な教育をせずに資格を出すところもあるそうです(私もそうした所を知っていますがここでは書きません)。
そうした資格を持ったカウンセラーのところでかつて面接を受けていた人達が相談室にくることがありますが「今までどのような治療を受けてこられましたか?」ときくと、驚くような「禁忌事項」をされていたりします。
…たとえば「抱きしめてもらった」とか。←心理療法はプレイセラピーやボディーワーク以外では基本的に身体接触をしない、というのが大前提です。
前に「なんちゃってのヒト」といったのは主にそうした方々です。


実はこうした「なんちゃって」さんは、結構多いです。
でも、クライエントさんたちには、正規の大学教育を受けたカウンセラーと、我流のカウンセラーの区別がつかないのが普通かと思います。

おまけに、困ったことには心理療法は個人の力量が治療プロセスを大きく左右するうえ、相性などの問題もあるので、「臨床心理士」の治療を受ければ大丈夫か?というとそうは言いかねる部分さえもあるのです。医者と同じで藪もいますし、心理テストしかできない方もいらっしゃいます。
それでも、臨床心理士は一定の教育レベルが保証されてはいるのですが;
臨床心理士を探してかかりたいのなら「臨床心理士に出会うには」という本がありますので、それで適当な治療機関を探すことをお勧めします。

臨床心理士でない心理療法家やカウンセラーでも腕のいいかたは沢山います。そういう方はだいたいご自分が何処でどのような教育を受けてきたのかを、はっきり言うことができて「自分は○○学派の理論に基いている」といえる方たちですので、それを目安にすることをお勧めします。

先頭 表紙

タマさん>ありがとうございます。「こころ」の問題はそのもの自体に形がないこともあって、客観的に整理することがとても難しいです。多分これからも、学説や資格などを巡って様々な問題が起きるだろうと思います。そのなかで私自身がどう生きていくか、ということを考えなければ、とも今切実に感じています。まずは真摯に、誠実に…していければ良いのですけれども。 / YIN ( 2003-09-19 14:13 )
とっても参考になります〜 カウンセリングには興味があるの 自分自身 アダルトチルドレンかも?とか問題抱えていたり。 制度や、カウンセラーの養成が確立されるといいですね。 / タマ ( 2003-08-19 13:27 )
>菜種さま。私も10年くらい前、「とても取れない…」と思っていました。長い道程でした。でも「臨床心理士」は取ったあとも5年ごとに活動内容を申告して更新しなければならないんですよね…(汗) / YIN@これからも道程は長いです; ( 2003-08-18 22:45 )
まだ漠然となにか資格を目指そう!と考えていた数年前、臨床心理士についても調べました。心理関係の中ではおそろしく難しく、そして相談者側になるのならいちばん信頼できそうだと思いました。 / 菜種 ( 2003-08-18 22:09 )

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