2003-03-05 駆け抜けてみる？
2003-02-24 今風の。
2003-02-22 道を走る車。
2003-02-16 雨上がりの午後、その２。
2003-02-16 雨上がりの午後、その１。
2003-02-13 天井からぶら下がる。
2003-02-07 染まりたい。
2003-02-01 ごねん、その２。
2003-02-01 ごねん、その１。
2003-02-01 曇ったり晴れたり。

ひまじん日記を書き始めて、２年が経ちました。調べてみたら、これが、２９８件目の書き込み。うち、しゃどう猫の写真つきなのは、６８件、約二割ちょい、ちょっと出番が少なすぎるかしら？

今年も、研究所のオープンハウスの時期がやってきた。いつもお祭り好きだったラボメイト達も、今年はみな、どこかにいってしまった。いつもは、心半分でお手伝いくらいしかしていなかったのですが・・・でも、きっと、こんな風にブチブチいいながらでも、学生として過ごせる時間っていうのは、どんどん、過ぎていってしまうのかもしれない。まだ、実感はわかないけど、ほんとうのほんとうに、もうすぐ終わっていくんだなぁ、と思ったら、嬉しいはずなのに、少しだけ切なくなった。


・・・とりあえず、ポスターセッションの賞金は、＄３０−５０。高校生や、大学一年生あたりが対象なので、とにかくファンシーに豪華に面白く見えるようにっと写真をたっぷりつかって作ってみた。わたしの研究内容は、文句無しに面白い。実際にやっていると大変なのですが、端から見ると、とても面白い、美しい。



まず、間違えなく賞金はワタクシの手に！ と、とりあえず、ポジティブに。

（決して、i'll twist your arm！ と、教授様に脅されたから参加するわけではない）


それとは裏腹に、キャンパスの外側では、はガソリンの値段が上がり出し、軍用機がひっきりなしに演習をはじめ、不穏な雰囲気。いつから始まるか、もう時間の問題ともいわれているけれど、史上最悪の war 、と、言われている。少なくとも、わたしの知っている限りで、この war にポジティブに反応する人はひとりもいない。暴走するブッシュ政権と、扇動するメディア（とはいえ、テレビを見ていないから、どの程度かは知らないけどね）。


アメリカは傲慢で好戦的な国だ、だからアメリカは、アメリカは、と、よく批判を受けているのをみかける。内側からだけでなく、外から見たその国々もまた、いろんな国のフィルターを付け直し、利潤を汲み取って、違ったメディアの煽りを受けて、また違った印象を、それぞれが受けているんだろう。語り手は、語りたい印象をそのままに伝え、受け手は、自分が受けたいように受け取る。世論ってなんだろう？


それはさておき、来月の初めに、プレリムの口頭試験をスケジュール。今度は、５人の教授が審査員に。一番大変なのは、世界中を飛び回る彼らの予定を合せて日程を決めるところ、なのだ。そして、これが終れば、晴れて最終試験を受けれるように！ 卒業予定のための書類をダウンロードし、サインを集めはじめ、実験を進める毎日。まだ、実感はわかないんだけれど、そろそろ、ほんと、度胸をすえていかなきゃいかんな、と、思う。


ん・・・？ 目が据わり過ぎだって？


この写真は、しゃどう猫の寝ぼけ顔です。



６８ 　　よその猫さんで、是非会ってみたいのは？

んーと、ガティ様？ あと、しゃどう猫のガールフレンドにも会ってみたいのだけど、まだまだ秘密にしておきたい年頃のようです。



しゃどう。

先頭 表紙

その家の前に着くと、すでに数台の車が停まっていて、音楽がドンチャンドンチャン、低く鳴り響いていた。同僚に、家を買ったから遊びに来て、と、地図を渡された。チャイムを鳴らすと、犬がケタタマシク吠えながら走ってくる。ちょっとだけ、いや〜な予感がした。もしや、college kids の crazy party では・・・音楽がけたたましくなり響き、ビールをがぶ飲みしながら大声で叫ぶ人達と、奇妙な紫煙がたちこめ、男と女が入り交じる、秩序のないあれ・・・かい。顔見知りなのは、ホストと、その他二人の同僚のみ。うげ、ちょっとだけ顔見せたら、すぐに退散しよう〜なんて、思いながら入っていったのですが・・・


・・・数時間後、お庭のポーチの椅子に座って、その場で知り合った女の子達と飲みながら、とにかく笑い続けているわたしがいた。最近、アルコールにはめっきり弱くなってしまって、缶ビールを１〜２本空けただけで、幸せになり過ぎてしまう。実は、笑い上戸なのだ。


幸い、パーティーは人の良い人ばかりが集まる和やかなものでした。が、彼らの飲む量は、とにかくすごい。小さな冷蔵庫と、大きな冷蔵庫に隙間なく並べられたビールとウォッカ。 話をしたり、game をしたりしながら、ただただ、消費していくのだ。夜も更けて、庭に転がるビールの缶の山、けけけけ、と嬉しそうに飲む人達。それでいて、誰ひとり、嫌な感じで絡んできたり、ぶっつぶれて転がったりしていないのだから、感心してしまう。消化酵素が完全にちがうんだな・・・と。


可愛いライオンの縫ぐるみと、カエルの置物があったので、防寒具代りに、ずーっと抱きしめて持ち歩いていた（癖なの）。酔いの醒めかけた体に、夜は冷えるのだ。ライオンが気になるのか、同僚がすぐに叩きにくる。ほれほれ、かかって来いよ、というので、キッチンの近くで、バコバコとプチ乱闘。もちろん、真剣勝負では、なかったけれど。そんなこんなで遊んでいるうちに、あっという間に真夜中になってしまった。もしも、こんな感じで気楽に話せる年の近い弟がいたら、さぞかし楽しいだろうな・・・なんて思った。


大学の研究室のメンバーって、とにかく入れ替わりが激しいのだけど、そのグループのメンバー、嬉しいことに一緒にいて気持ちのいい人ばかりが残ってくれた。人間関係は気にしないように心がけても気になるもの。わたしは基本的に、合わない人とは、あんまり関わらないように心がけているのだけど。でも、たとえば、ＸＸ君と＃＊君の反りが合わないと、なんとなく雰囲気はギスギスしだし、しょっちゅう愚痴を聞かされていたわたしの心も、静かに一緒に病んでいくのだ。でも、今は、それがない。３人の院生も、いい感じで尊敬しあえていて、なんか一緒にいると、ほっこりできるのだ。これは嬉しいこと。


だいぶ呑んでいたので、半分は泊まっていくつもりでいたのだけど、全く勢いの衰えないパーティーの面々をみているうちに、徹夜になりそう・・・と、思ったので、そのまま帰っていきました。


翌日、起きてみると、びっくりするほど綺麗な部屋。わたしの妙な酒癖で、酔いが醒めてくると、急に綺麗ずき、掃除ずきになるのだ。家に帰って完全に眠くなるまでに、目に付いたところ、気になるところを洗剤で綺麗に拭き取り、食器を綺麗に洗い、しゃどう猫のトイレ周りを綺麗にし、掃除機をかけ・・・洗濯機をまわし。。


翌日は、ぐったりと疲れが・・・。



６７ 　　思い通りの写真がとれる方ですか？

難しいです。



しゃどう＠写真は、ラボの屋上から撮った夕日。

先頭 表紙

今日もしっぽで顔をはたきにくるしゃどう猫。キーボードの周りを歩きまわって、撫でるのを要求してきます。指でつついたら、顔をすりよせて、自分からスリスリしてくれました。おぉ、また腕の上に体重かけてくつろいでいる・・・重い。


車を停めていた場所を勘違いしていたので、いつもより長く歩くはめになった夜。また寒波が舞い戻ってきたのか、空気が澄んで、ひんやりと冷たい夜。吸い込む空気が心地よい。家に戻ると、オンラインで注文した本が、いつものように玄関の前に放り出してあった。確かに不在の時の荷物の引き取り手続きは、お互いに面倒だ。だからといって、ただ玄関の前に置いておくのもどうかと思うのだけど、だからといって、未だに紛失したこともない。なんだか呑気だな、と、思う。


呑気といえば、交通事情も、なんとなく呑気だ。わたしが住んでいる所は、有数の成長都市。人口も面積も、ここ数年でびっくりするほど拡大している。今まで空き地だった所に、マーケットができたり、高級アパートができたり、こう、なんとなくごちゃごちゃしてきている。朝の通勤通学ラッシュ。メインストリートは軽い渋滞におちいる。そんなちょっとの渋滞にもなれていない住民達。車が信号待ちで少し連なっているだけでも、気に入らなくて怒り出す。すぐに横道にそれて、少しでも動いている道を使おうとする。


ろくに後方を確認しないで中間帯に入ろうとするやつが多いから、どかん、がつん、と、小さな衝突事故が相次ぐ。こんな小さな都市なのに、交通事故率の全米トップ１０に入っているのもうなずける。


かといって、夏になると、あまりの熱さにお金持ちや余裕のある学生達は、外の州や外国に逃げ出してしまう。閑散とした道路で、半分ボーっとして運転している人達は、今度は信号が変っても発進し忘れて、ボーっとしている。しかも、それに怒ってクラクションを鳴らす人は、ごくわずか。一度、小さな道の交差点で、地図を熱心に見過ぎていて信号が変っても気が付かないおばちゃんがいた。後ろに連なる、５台くらいの車。動かない先頭車、気が付かない後続の車・・・そのまま、ボケーっとまた信号が赤になるまで停まっていた。なんだか間抜けだった。


朝８時に始まる授業をとっていた時、あまりの交通事情の悪さに、生徒はボロボロ遅刻するわ、教授も、つられてぽろぽろ遅刻するわで、いつも始まるのは１０分から１５分後くらいからだった。あとひとり来たら始めようかぁ、って感じでした。なんとも呑気な。


朝のラジオでは、朝からハイテンションのお兄ちゃんが、プチ渋滞におおはしゃぎ。


「＃＆からのレポートによると、なんと、この渋滞で、＃Ｘさんはいつもより１０分も遅れてオフィスに到着したそうです。１０分も！ ほんとうにひどい渋滞ですね、皆さん、会社や学校に遅刻しないように、いつもより早く起きるようにしましょう！」


・・・とはいえ、わたくしも、１０分余計にかかるのが嫌で、時差通学を心がけています。東京育ちで鍛えた根性は、脆くも消え去ってしまったようだ。



６６ 　　猫さんの写真は何を使って撮ってますか？

デジタルカメラです。もう、使いはじめて５年近く経つかしら？ ズームはきかないけど、充電バッテリーは弱いけど、まだまだ、現役で頑張ってくれています。



しゃどう＠写真は、アラスカの海。Homerの近くの高台から。

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つづき。

まぁ、それはともあれ、今回は屋外で気持ちよくプレイできました。少し日差しが強すぎたので、目が慣れるまで、サングラスを掛け続けていたけど。太陽の位置が、だんだん低くなり、空の色が、だんだん紅くなり、山陰が黒くなってくる。昔、この地に住んでいた人が、「黒い山の麓」という意味で、この街の名前をつけたんだとか。時代を超えても、何千年経っても、夕日の鮮やかさと、山の美しさに息を飲む。もし、人類がまだ栄えていたら、きっと、数千年先も、同じように綺麗な夕日をみて、同じように思うのだろうか。


反対側の空からは、鮮やかな満月。地平線のそばでは、一層巨大に、刺すような光とを与えながら、ゆらゆらと、昇ってくる。ボールが見えなくなりはじめたら、それぞれの家路につくのだ。


家に帰って夕食を済まし、すでに高く登った満月と、月影にみとれながら、洗濯籠をかかえる。見慣れた４つ足のしなやかな影。うにゃーん、と、しゃどう猫。少し擦り寄って、ちょっと離れて、ぴょんと、高くなった垣根に飛び乗る。柱にすりすり、うにゃー？ と、期待の眼差し。肩に乗りたいの？ ほら、おいで。・・・ん？ どうしたの？

そのまま、前足だけで肩にしがみつくしゃどう猫。抱っこして欲しかったみたい。猫を抱えてそのまま歩く。

膝の上で、スリスリ、ごろごろ、撫でて撫でて、と、目を細める。

しゃどう猫の喉から、大きなごろごろ。

耳をそっとあてると、耳にすりすり、頬にすりすり。


しゃどう猫は、いつだって幸せな音を知っている。


子猫みたいな寝顔で、椅子の上にひっくり返っているしゃどう猫。

今夜もぐっすり、おやすみ。



６５ 　　自分のページでおすすめのコンテンツは？

ひまじん日記のことかな？ しゃどう猫の写真。ベストショットは、なかなか難しいのよ。動くからね。寝ている時の可愛さは、写真には撮りきれないのが、ちょっと残念。毛布の色、保護色にするべきじゃなかったかも。ホームページは、あるにはあるけど、今では単なるファイル置き場になっています。



しゃどう＠写真は、雨の中のアラスカ鉄道と、海。アンカレッジの南側。アラスカの雨雲は、地上近くまで降りてきます。深い白で、包まれている感じ。


＃＃今日の夕ご飯は、久しぶりに親子丼。美味しくできました。しゃどう猫は、鳥の猫まんま。

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雨上がりの満月の夜。珍しく雨が降り続いた週末、湿気た土の匂いに浮かれたしゃどう猫は、昼間から、外遊び。雨は街中の埃を洗い流す、空気は新鮮になる。

久しぶりに、バスケットボールをした。少し日が落ちかけたこの時間、外を出歩くのは最高に気持ちがいい。大学の近くにある屋外のコートに集まって、軽いハーフコートのゲームを楽しんだ。長いこと触っていなかったわたしのボールは、車の中に空気が抜けたまま、転がっていた。時間になっても、誰ひとりコートに現われず、場所を間違えたのかなぁ、なんて思いながら、ふにゃふにゃになったボールを放り投げて遊んでいた。

１５分過ぎてから、ぞろぞろと、集まりだす人達。超理科系の研究室で暮らしていると、女の子の友達はできにくい。できたとしても、スポーツタイプの人は、更に少ない。だから、いつも男の子達とバスケをしているんだけど、いつも思う。一緒にバスケをするなら、アジアンサイズが、ちょうどいい。

来て間もない頃、仲良くなったコリアンのグループが、毎週バスケを彼らのアパートメントで楽しんでいたので、仲間に入れてもらっていた。平均で２年半の兵役義務のある彼ら。訓練は、長く辛いものだけれども、その代わりに得た筋力と体力は、なかなかのものだった。幸い、体力と若さの有り余っていたわたし（当時２２歳）は、そんなにひけをとらずに、楽しめていた。バスケは、経験とスピードが、命、なのだ。


しばらくして、またひとり、ひとり、メンバーがぼろぼろと、抜けていくようにいなくなってしまってきた。後から話を聞いたところによると、グループで仲たがいがあったとか。複雑なところは、言葉が違うこともあってか、あんまり知ることはなかったけども、愚痴り続ける友達の話をきくと、外国でできる、こういう大人のコミュニティーって、複雑なんだなぁ、と、思ってしまう。


まぁ、それはさておき、人数が減り始めてからは、大学のレクリエーションセンターに移動して、その場で遊んでいる見知らぬ人達と混ざって、プレイしていた。その辺り、出会うのは、圧倒的に、スポーツマンタイプのアメリカン。筋骨隆々、動くのも早い、当たると吹っ飛ばされる、だんだん、ついていけなくなって、なんとなくやめてしまった。その中の決定的な理由は、チームを作る時に、シャツを脱いで、上半身裸でプレイするんだよね、彼ら。わたしが、脱ぐ必要はなかったのだけど、プレイ中に体が当たるのよ。その時の、半分湿ったような冷たくてむにゅっとした感触が、たまらなく嫌で・・・。

あぁ、こういうのが気になるのだから、ほんと、わたしって女らしい、って思った。


つづく。



６４ 　　お気に入りの猫グッズを教えてください。

あんまり、猫グッズ、って持ってないのです。なんだか、可愛らし過ぎるのが多くて、気恥ずかしくなってしまうの。でも、小切手は、ふかふかの子猫の写真のものにしました。あと、カレンダー、友達が猫猫猫っとしたものを、プレゼントしてくれました。


しゃどう＠写真は、アラスカの隣り、ユコンから。霧がかかると、そわそわしてしまう。

先頭 表紙

我が家のリビングルームに、新しい家具が増えた。天井から、ぶら下がっている、真っ黒なサンドバッグ。取り外しが楽にできるように、５０パウンドのミドルサイズにした。

キッカケは、何気ないひとこと、から。Martial Art のクラスの最中、仲良しの枝豆君に、サンドバック、欲しいなぁ、と、なにげなくポツリと呟いた時。んじゃあ、今度の火曜日、仕事が休みだから、手伝ってあげようか？ と、思いもかけない返事がかえってきたのだ。えっ、まじ？ こんなに簡単にわたしの小さな夢がかなってしまうの？


火曜日の朝早く、防護サングラスと共に、颯爽と現われた枝豆君は、見惚れるような手早さで天井の梁の一部にドリルで穴を空け、にネジをぐりぐりと押し込んでワッカを固定してくれた。スポーツ店で、これくらいのサイズがちょうどいいかな？ と、重たいはずのバッグを軽々とトラックに放り込み、しゃどう家に戻った。そして、私がちょっとよそ見をしている間に、サンドバッグは箱から丁寧に出され、ピカピカに光るチェインの先から、天井にぶらぶらっと、ぶら下がっていた。


・・・感激！ さっそく叩いてみる、バンバン、いい音。蹴りを入れてみる、あぁ、建物が共振して、びりびりいってる、大丈夫かな？ まさか、私がちょっと蹴ったくらいで壊れたりしないよね・・・いや、大丈夫でしょう。


夢を叶えてくれた枝豆君には、カプチーノとチョコレートでお礼。エスプレッソを入れながら、蒸気でミルクを泡立てる。基本は、エスプレッソ、スチームドミルク、泡、の三層とささやかなお喋り。うーん、美味。枝豆君、細身で長身、ひげの似合う誠実なクラシックタイプのアメリカン。６人の子どもに愛される細やかで優しいお父さん。あぁ、こういう人に惚れたら、きっと、すっごい幸せになれるだろうなぁ、なんて思わせてくれるような人です。ほんとに、どうもありがとう。


始終、不安顔だったしゃどう猫。こっそり覗いていたけど、バンバン音がするようになったら、ベッドの下に隠れてしまった。居間の真ん中でぶらぶら揺れる、黒くて大きな奴、は、しゃどう猫をすっかりナーバスにさせてしまった。そばを通るだけでも、耳を伏せて小走りで駆け抜けていくしゃどう猫。普段は座らない台所のカウンターから、じーっと不満気にバッグを見つめている。・・・ごめん、慣れてね・・・。


ぶら下がってるから、通るたびにとりあえず、叩いてみたくなる。ちょっと憂うつな時も、とりあえず叩いてみる。体を動かすと、なんとなく元気になる。気分が晴れない時って、もしかしたら単に頭に血が十分にまわってないだけ？ なんて、たまに思う。頭に来た時も、とりあえず叩いてみる。いつのまにか、夢中になって、楽しくなっている。もしかしたら、頭に血がのぼり過ぎていただけ？ なんて、思ってしまう。


人間というのは、複雑そうで、案外、単純にできているんじゃないか、と、思う今日この頃。



６３ 　　いつから猫好きでしたか？　きっかけはありますか？

たぶん、生まれた時から。遺伝だと思う。母方の親戚は、みな、驚くほどの猫ずきなので。もう、動きも鳴き声もひっくるめて、ぜんぶ、愛らしく思えてしまうのよね。



しゃどう＠写真は、工事中のアラスカ街道。（ユコンより）

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ストレッチをしていると、必ず背中に飛び乗ってくるしゃどう猫。１０ポンド分だけ、体を伸ばすお手伝い。ほんと、これ、習いはじめてから、あんだけ悩んでいた腰痛がぴたりと治まってしまった。体重も、気が付いたら、しゃどう猫一匹分、減っていた。どこが減ったかよく分からないくらい、微妙に消えていった脂肪達。体が妙に軽くなったのもわかる。だって、猫一匹、体に巻き付けて生活していたら・・・そりゃ、重いよね。


月曜日。今学期、唯一、とっている、授業がある。必須科目で週に一時間だけ、座って流行のトピックに関する講演を聞くだけの、簡単な授業だ。しかも、クッキーやコーヒーが、出席すると、無償で提供される。

その日は朝からジョニーの修理を始めていた。どうやら、コネクション用のカードが原因らしい。なので、カードの交換をしようと、ネジを回そうとしたところ、固いのなんのって。アシスタント君にお願いしたら、ネジ山、壊しちゃった。彼は、ボソッと、静かに、ネジ、ドリルでぶっ千切ってやる、と、防護めがねと巨大なドリルを取り出して、ごごごごごごごご・・・とやること１５分、ネジは跡形もなく、消えた。

カードを交換したら、ジョニーのお腹のロボットも、無事に動くようになった。

やったね！ 大喜びで駆け回っていた午後３時過ぎ、なにか忘れてる気がする・・・と、気が付いた。でも、なんだったかな・・・えーと、あぁ、今日、月曜日じゃん、あぁ、授業っ！ 完全に忘れて、すっぽかしてしまいました。あぁ。


夕方近く。風邪をこじらせたトマト。胸の辺りのざわつきと咳が止まらない様子。声もすっかり嗄れちゃって、具合が悪そうなのに、むきになって大学に来て遅くまでいるので、「そうやって無理すると本格的に体壊すよ。ちょっとペース落としたら？」と、声をかけた。

ちょっとムッとした様子でしたが、しばらくしてから、思い付いたように用事を頼むトマト。「えぇと、実はかなり具合が悪いんだよね、明日、病院に予約いれたし。だから、これと、これと、あれと、それと、これと、そうそう、これも、やっといてくれる？」と、しゃどうに、ほとんどすべての実験と修理、いくつかの論文書きのお仕事を晴れやかな顔で、押し付けてくれた。あんな事いったばっかりに、断れないわたし。

トマトは、いつもより早く帰れるようになって楽になったのか、ご機嫌、になった。

でも、階段を降りて、廊下を歩いているうちに、半分くらい頼まれたことを忘れてしまったわたし。思い出すまで、かなりの時間が必要でした。



その夜のこと。新品の緑色のベルト。何も考えずに、真っ白な胴衣と、一緒にお洗濯。蓋を開けてみてびっくり、しっかり、くっきり、色が落ちて、白い生地が見事に緑色に染まっているではないか！ これには、ただただ、絶句。

そういえば・・・と、昔買った洗剤コレクションのなかから、探し当てたのが Color Run Remover の粉袋。表の箱には、"removes unwanted dye stains" なんて、書いてある。でも、本当に効果があるのかな？ と、買った時は半信半疑でしたが、なんでも、とりあえず試してみよう！ と、バスルームでバケツに熱湯を注ぎ込み、粉を溶かし、染まった服を放り込んでみた。

・・・おぉ、みるみる落ちる・・・、まず、緑色が抜けて薄い蒼色が残って・・・しばらく漬けて様子を見た。猫のトイレを綺麗にして、キッチンに残った食器を洗って、コーヒー豆を挽いて・・・取り出してみると・・・本当に色が抜けていました。

・・・めでたし、めでたし？


しゃどう。

先頭 表紙

つづき。

いいか、５年だぞ、５年。と、念を押された。その時は、うへー、５年間も？ なんて、正直、うんざりした気分でいたのだけど。時は走るように流れ、春が来れば、こちらへ来てもう４年間。それに、もう１年も経てば、その５年後がやってくる。今なら、その意味がなんとなくわかる。


中途半端に慣れてしまうと、なんとなく中だるみしてしまったり、色褪せてみえてしまったり。少しでも思うようにいかないだけで、それが少しだけ重なってきただけで、妙に怖じ気づいてしまったり、いやになってしまったり。それは、人に対しても、勉強に対しても、仕事に対してもいえること。


そんな時は、ちゃんと思い出さなければいけない。ささやかな事でも、飛び跳ねるくらい嬉しかった始めてのあの時。今は頭に来ているけど、あの人が言ってくれた、あんな言葉、こんな言葉。少しできるようになってしまうと、もっともっと、と、すぐに生きいそいで、すぐに焦ってしまう。あんなに頑張ったのに、なんで、なんで・・・と、腹を立ててしまう。困った時は、ちゃんと落ち着いて、どっしり構えて眺めなきゃいけない。のに、頭では分かっているのに、行動が伴わない時の方が多い。なんだかせつない。


なんて、思いながら夜が更けて参りました。

なんだか全然まとまっていないけれど、今日は、このくらいで寝ることにします。



６２ 　　猫さんを飼ってて、よかった、と思うことは？

毎日、可愛い寝顔を眺められること。毛皮を触ると、うにぃー、って必ずスリスリしてくれる。どんなに心がささくれ立っていても、んもぉー、可愛いぃって、和んでしまいます。しゃどう猫には、本当にいてくれるだけで、感謝しています。



しゃどう＠写真は、テキサスの夕日。

先頭 表紙

今夜は、なんだか、いろいろ書きたい気分。昔の日記を、なんとなく読み返していたのだ。いろんなことが起った。すべての事を書き留めていたわけではないけれど、その時思ったこと、感じたこと、覚えておきたいこと、を徒然に書き綴って、約二年間。

年を取っていくにしたがって、いろんなイベントが起こった。２年前の自分、１年前の自分とは、想像もつかないくらい、自分は変わらないようで、変わってきていて。こんなに素直に想い、感じる事ができたあの時。少し疲れて、見失いそうな時、が多い最近。そうだよね、ちゃんと前を向いていないと、本当に大事なものを簡単に見落としてしまうかもしれない。って、思ったりした。こうしてひまじん日記を書いていて、それとなく見直す機会が簡単に手に入って、本当によかったな、と、思った。


わたしが、こちらに来たばっかりで、まだ、おろおろしていた時、仲良くなった少し年上の友達が、ダウンタウンに誘ってくれた。いい音楽があるんだよって。でも、結局、その日は特におもしろいものも見つからず、なんとなく入ったバーでビールを飲みながら、話していた。体の半分以上は露出した、派手な服来て、嬉しそうに笑っている隣りのテーブルの姉ちゃん達を眺めながら、「なんか、まだ、ほんと、異世界にいるって感じなのよね」と、呟いたのを覚えている。


「しゃどう、５年。５年間、必要なんだよ。完全に違う文化から来て、本当の意味でフィットするまでは。誰もが今とは違う世界に身を置きたいと、思っているけど、でも、実際にできる人は数少ない。実際に体だけ異文化に移動したって、また、同じようなコミュニティーを作ってそこから出てこない人も少なくない。でも、君は、ここにいる。実際に人々が生活する場にやってきて、生の人間と、生の会話をしている。そして、ここで生きていく力を身につけようとしている。そういう新しいチャンスを、今、手にしている。とても羨ましく思えるし、勇気のいることだとおもうよ。」


と、思いがけず、優しい口調で友達は話してくれた。柔らかい目線が暖かった。そして、


「５年後、の君に会うのが楽しみだよ。どんな女性になっているのか。君の本質は変わらないかもしれないけど、その器は大きく変わっていて、自信に溢れて、きっと、ほんとに幸せそうに嬉しそうに笑うんだ。すっごく強くなってるよ。うん。だから、これから５年間は、慣れるまで、言葉の面も含めて、本当に大変だし辛いことも多いと思うんだ。だけど、それを乗り越えれば、きっとすべてがうまくいくよ。自分の内側に育ったものは、絶対に自分を裏切らないから、それを信じていけるように、ベストをつくしなさい。」




６１ 　　猫さんと暮らしてきて、一番記憶に残るエピソードを教えてください。

はじめて家に来た時。最初は、怖がって、全然懐いてくれなかった。狭いケージから生まれてはじめて外の世界に出て、びっくりしちゃっていたみたい。冷蔵庫の裏に隠れるしゃどう猫を猫じゃらし棒でおびき出して、逃げないようにしっかり捕まえてから背中を優しく撫でたら、すぐに、ふにゃふにゃってなったのです。まだ、片手で掴めるくらいに小さかった。その夜、ふと物音に気が付いて、横を見たら、しゃどう猫が一生懸命ベッドの上によじ登って、一緒に寝ようとしていたの。嬉しかったなぁ。




つづく。

写真は、アイダホの夕日。

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って、気分よく出直したつもりでしたが、またしても機械のジョニー君、ダウン。毎回、違うところに障害が出るのです。ほんと、頭にきますわっ！！！ と、しゃどうがキレルので、またトマトは静かにオフィスに避難してお篭り（直るまで絶対に降りてこないのよっ！）、可愛い後輩君は、「えっ？ またっ？」と、言いながら爽やかにサッカーの練習に消えていった。

仕方ないので、最近、新しく建物で働きはじめた電気技師さんに応援を頼んだ。快くひきうけてくれたのですが、どうも、簡単には直らないみたい。マニュアルが必要だといわれたので、今回、問題のある装置を作っている会社のサポートセンターにメイルでメッセージを送っておいた。金曜日の午後、だったから、まぁ、月曜日か火曜日くらいまでに返事がくれば、いいかな、くらいに思っていた。


・・・５分か１０分、経ってメイルをチャックしたら、新着メイルが。オートリプライみたいなやつかな？ と、一応、中身を覗いてみたら、なんとお返事。詳しく症状を書いて、リプライしてみると、また、すぐにお返事が・・・。チェック項目と、診断に必要なプログラムやマニュアルをガシガシ送ってくれた。途中、ちょっと用事があったので、返事が遅くなっていたら（でも、１時間くらいよ）、なんと、電話が鳴った。兄ちゃん、すっげえ爽やかな声で、「どうなってるの？ どうしてるの？」っと・・・。結局、１８時過ぎまで相手をしてくれました。カリフォルニアの会社だったのかしら？ でも、ちょっと感動。


何度もトラブルのあるジョニー君（機械）の為に、いろんな会社のサポートセンターに連絡をいれています。ひどいやつだと、ホームページの電話番号が間違っていたり、とか、絶対に電話もメイルもがつながらなかったり、とか。こういう時は、本部に苦情のメイルを送ったら、すぐに解決するんだけど。問題が複雑になってくると、電話口で、「そんな症状聞いたこともないし、俺達はそんなことしらねぇよ」と、嫌みをいわれたり、とか。（この時は、"that's why i'm calling you guys!"と、怒ったら、“それもそうだね”と、妙に納得されてしまった・・・）


前回、忘れもしない熱い夏、トマトが、あまりになおらないジョニーのポンプにキレテ、いきなり消えてしまった時、（一応、心配してたんだけど、後で聞いてたら兄弟と東海岸に旅行にでかけていただけ、らしい。なぜか後ろめたかったので黙っていただけ、らしい。長生きするよね、こういう人って）、熱心に一日に何度も電話をくれて、頑張って一緒に直そうね、と、優しく励まし、一週間近くいろいろと教えてくれた某サポートセンターのマイク（実名）、といい、たまーに、たまーに出会える責任感に溢れるナイスガイ達。なんかてきとー、な人達が多い世界で、こういう人達が、社会を支えているんだなって思えて、少し安心します。



そうそう、昨日、無事、緑帯試験に合格しました。トマトに話したら、こんなメッセージが返ってきました。

This is cheap belt. How could you get it in four month? We had to
break bricks and cut our hands many times before we got the green!!


実際は、５ヶ月なんだけど・・・それはいいとして。あぁ、よかったね、とか、頑張ったね、っとか、言おうよ。たとえ、社交辞令でもさぁ。もう、慣れたからいいんだけど。




５９ 　　猫さんはどれくらいの頻度でシャンプーしますか？
６０ 　　シャンプーは何を使ってますか？

シャンプー？ 毛並みの手入れは自分でさせています。いつも艶々よ。



しゃどう。

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