2002-01-30 証拠がない。
2002-01-28 じゃがいも餅。
2002-01-26 みたい？
2002-01-22 炊き込み御飯の行方。
2002-01-21 巣。
2002-01-19 レモンちゃん。
2002-01-17 ステーキ天国再び。
2002-01-16 爽快感？
2002-01-15 グランドキャニオン その３。
2002-01-15 グランドキャニオン その２。

風邪を引いた。トマトの風邪が移ったのだ。怪獣並みに頑丈なトマトに取り付くのだから、そうとう強力な奴なのでしょう。トマトが、咳をひとつ、もすれば、もともと免疫系の弱いしゃどう、あっという間に風邪を頂いても、不思議はない。久しぶりに会ったので、数十分くらい話していたかな？ でも、移されないようにかなり距離を置いていたのに。でも、私だけでなく、建物内の人、みんなゴホゴホいいはじめた。いずれは大学中、州中、全米、いや、世界中に広がっていくに違いない。喉にくる奴です、気をつけましょう。

研究のプロポーザルを完成させるために、頼まれたファイルを送った後（注、ガラガラ声で緊急なの！と、死にそうな声で頼まれたから、日が暮れてからわざわざ作りに出向いたのだ）オフィスを覗きに行ったら、喉飴をひとつくれました。でも、なんとなく、いじわるしたくなったので、中身を抜き取った後、机の上に包み紙をポイっと投げてやりました。

「あんたのが移ったのよ！」 っと、苦情を言ったのですが、
「俺のせいじゃないぞ。それから、教授はもうちょっと丁寧に扱え！」 と、

にやにや笑っておりました。確かに証拠はない。んぶー。。。

というわけで、風邪にはビタミンＣと、緑茶、が、効くようです。

今日の夕食は、カレーライスと、いも餅でした。トマト（本物）も、生でバリバリ食ってやった。しゃどう猫は、ビーフ味の猫まんまです。

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芋餅、なるものを作ってみた。大学時代に友達と北海道に旅行したとき、どこかの食堂で食べた芋餅の味が忘れられず、札幌にすむ友達の親戚のおばちゃんに、頼んで教えてもらったのだ。北海道の食べ物は、最高に美味しい。北海道で育つ紅いもは、ふかしただけでも、ほくほくして、ほんのり甘い。塩でもバターでもいいのだけれど、舌の先で、じゃがいもの滑らかなほくほくが、ほのの〜んと、溶けていくのだ。東京にいた頃は、毎年、季節が来ると大量に注文していたものですが、今はかなわず、懐かしい味、になってしまった。

北海道の再東にあるという寿司屋にも入った。お昼時にお腹が空いて、なんでもいいから、寿司を食べよう！って見つけたお寿司屋さん。海の側にひっそりと小さく建っていて、地元の漁師さんがたくさんいたっけ。料金がびっくりするほど安かったので、あまり期待せずに注文したのですが、もう、んも〜！ ってくらい美味しいの。鮭もまぐろも、口の中に入れただけで、じゅわ〜って溶けてきて、噛むのがもったいないくらい。喉を通りぬけた後も、言葉がでない、ただただ、余韻を楽しんでいました。また行きたいなぁ。

で、芋餅ですが、仕掛けは簡単。ジャガイモをたっぷり茹でる。熱いうちに潰して、塩、胡椒。小麦粉をばさばさっと入れて、丸いお餅の形を作ればいい。バターでこんがり焼いて、砂糖醤油でいただきます。少し冷めてきてからの方が、より美味しいです。残った分は、冷凍庫で寝かします。次に料理するときは、そのままフライパンに放り込めばＯＫ。寝かした後の方が、モチモチ感がでます。今日は、ブロッコリーも一緒に混ぜてみた。緑色の不思議な芋餅、に仕上がりました。青菜が不足しがちだったのでついつい。味は上出来！

昨日は、「秘密の峡谷を見せてあげるよ」と、いうお誘いを受けたので、ハイキングシューズにソックス、水もたくさんリュックに詰めてキャニオンへ。静かな峡谷で、風の音も止まっている。自分達の息遣いしか聞こえない。夏には水が流れるという滝や川も、今の時期は水がなくて干上がっている。川の底を、じゃり、じゃり、って歩いたり、岩にへばりつくようにキャニオンを登ったり、いろいろお喋りしたり、空を眺めたりしながら、五感を取り戻していくのはとても気持ちが良かった。夏が来て、モンスーンが来たら、またここに泳ぎにこよう。

しゃどう。

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久しぶりに飲みに行ったら、ハイネケン一本で、すっかりいい気持ちになってしまった。いつの間にか、お酒にすっかり弱くなってしまったみたい。でも、呑みすぎても、お財布があまり傷まないから、かえっていいのかもしれない、なんて思っていました。

が、今夜、記念すべき事、

「アメリカに来て始めて、お酒を飲む前にＩＤの提示を求められました！」

なんて、威張るほどの事じゃないけど、２２歳で渡米してきたのに、お酒を飲みに行っても、お酒を買いに行っても、ただの一度も、ＩＤを見せろ、と、言われた事がなかったんです。連れが免許証を見せている時に、なんとなく悪戯したくなって、Hooterの色っぽいお姉ちゃんに、「ほんとうは、私、１９歳なんだよ、信じる？ へへへぇ〜」なんてお酒を飲む前から絡んでたり、したことも、あったんだけど、ただただ、お姉さん、困っていました。でも、今日の連れの３人、本当に童顔で、そのうち一人は、先週２１歳になったばかり。もしかしたら、礼儀で、私にも尋ねてくれてただけかも。そういえば、私のときは、別にいいよ、って顔してた。んぶー。

ま、本当にどうでもいいことだから、いいんだけども。年を重ねるのは素敵な事です。実際、次の誕生日も待ち遠しいしね。でも、たまには、私の免許証も見て欲しいわ。割と、綺麗に写っているのよん。今日の夕食は、ハイネケンと、山盛りのフライ、チェダーチーズバーガーと、てんこもりのアイスクリームでした。うーん、また体重増えたわね。

酔いが冷めないと運転ができないので、そのままビリヤードになだれ込む。紫煙が立ち込める中、尻尾をふりふり、玉を突いて遊んできました。そうそう、お酒を飲むと、尻尾が生えてきちゃうんです。みんなには内緒ね。まだまだ、ビギナーで、ボール同士は、きちんと衝突しあうようになったのですが、穴の中に上手く入ってくれない。もっと、トレーニングが必要ですね。

昼間には、お気に入りのマッサージを受けていました。今日は、もうとろとろ、です。
文章が少し変ですね、もう寝ます。

しゃどう＠酔っ払い、髪が乾いてきたので、やっと眠りにつけます。写真はテキサス大学中心部。体重計に乗ったら、いつもより１０ポンドも増えて、超びっくり！ っと、思ってよく見たら、風呂上がりのタオルを掛けた肩の上に、しゃどう猫がご機嫌で乗っかっていました。いやん。

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先日作ってしまった不味い炊き込み御飯（冷蔵中）。大量に残っているのがもったいないので、雑炊にしてみました。出し汁の中に、酒、醤油、みりん、塩を入れて味を付け、少量の炊き込み御飯を入れて、とにかく煮込んで・・・十数分。・・・んー、ちょっと美味しくなりました。もうちょっと具を足した方がいいのかもしれない。今日の晩御飯はこれと、昨日作ったグラタンの残り。茹で卵もたして、粉チーズが狐色になるまで焼きました。上出来？

今夜は授業のノートの整理を。いきなり授業が始まったので、もらったシラバスもプリントもノートも、実験用の論文もデータの紙も書きかけのレポートも、一まとめにして鞄に放り込んで持ち歩いていたのだ。ちょっと鞄の中を拝見？ ５ｃｍくらいの厚さの紙束、zipドライブのＡＣアダプター、デジカメ一式、zipディスクとフロッピーディスク、ＣＤ−Ｒが数枚ずつ、付箋に財布に、櫛、実験ノートにクリップ、サングラスまででてきた。しかも、むき出しで。そりゃ重いはずだ。でも、こりゃいかんだろう、と、せめて紙類をファイルに分類しているところです。

今学期は、いつもより１クラス多く登録してしまった。ひとつはマイクロファブリケーションのクラス。半導体や、光デバイスの作りかた、が主。今は、デバイスを作るために必要なクリーンルームのオペレーションについて。現在の電気回路、光回路、特にコンピュータ関連のＣＰＵ、など、埃や水による汚染は、致命的である。例えば、あなたの髪の毛一本、パソコンの横にある埃の一粒、回路の上に落ちただけで、ショート！ はい、お終い。それだけじゃない、クリーンルームの中では、人間こそが汚れの塊。皮膚から落ちる埃、手の油、汗、化粧、スモーカーの吐く息からでる煙草の粒子、までもがデバイスの汚染の原因になるのです。ってな話から始まって、どうやって防いでいくか、と、いう話、等など。

後の二つは、光学測定器と、原子間力顕微鏡のクラス。（日本語にすると難しそう？）実験系のクラスで、両方とも物理科の教授が担当。とくに光学測定のクラスは、久しぶりに目眩がするような単語、華麗なグラフの連続で、異世界をさまよっているような気分にさせてくれる。正直、胃が痛くなる。（もともと、化学系出身なのだ） ほんとうはどちらか１つにしようと思っていたのだけど、どちらも身に迫って必要な技術。それに物理と光学はどちらにしても、ある程度は理解していないと将来困るだろう・・・ってことで、登録しちゃいました。しゃどう論文の実験も持ち込んでいいっていうから、ここは気合をいれて、しっかりマスターしちゃいましょう。座って御勉強ですな。でも、膝の上にはしゃどう猫。

しゃどう＠引き続き、写真はテキサス大学。

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レモンちゃんは、昨日カナダに帰ってしまいました。彼女は、世界を見てまわりたいんだという、ヨーロッパだけでなく、アメリカ、カナダ、暮らしてみたり滞在してみたり、でも、わかったのは、最後は、故郷のドイツに帰りたい、ということ。いつになるかはわからないけど。自分にとって一番住み心地の良いところが巣（ホーム）なんだよね、それが確認できたって、言っていた。しゃどうはこれからどうするの？ 巣に帰るの？ って聞かれたけど、わたしは故郷や友達を恋しいと思う事はあるけど、帰りたいとは思わないな、って答えておいた。

わたしはまだ、巣を探している最中。今の街も悪くはないけど、まだまだ、確かめておきたいこと、見ておきたいことがたくさんあるから、たくさん旅をして、いろんな人と話して、いろいろ経験して、そして、一番、気に入った所に住めたら、最高だな、と思う。都会ではすぐに退屈してしまうから、夕日が綺麗で、山や川が近くにあるような、とこ。もちろん、だからって仕事がないのは困るから、そこそこの街には住まなきゃいけないんだろうけど、まぁ、ゆっくり考えよう。

が、税金申告の時期が来たので、まず、そちらから片づける。一気にムードが下がる。フェデラル用の申告に、1040NRというフォームを使うべきだったのですが、去年は、初めてでよく分からず、簡単な方がいいや、なんてな理由で1040NR-EZ で申告してしまった。友達の方が、明らかに還元額が高かったので、独身だからかなぁ？ なんてばかな事を考えていたのですが、よく聞いてみると、NRでは、グラント付の学生の場合、スカラシップの延長で、支払った登録料、教材費、食費、家賃その他、全部、申告して控除の対象にできるのです。慌ててレシートを引っ張り出して、計算し、還元額を算出。

・・・！！！ （しゃどうの一ヶ月分の給料が、返ってくる ！！！）

ここ数日、銀行の残高を見て、ため息をついていただけに、助かります。

で、話がまた変って学校。レモンちゃんもいなくなって、トマトボスも出張で旅立ってしまって、他の学生もこれ幸いと、ボスの居ぬ間に心の洗濯に出掛けてしまった。慌ただしいのも一段落し、休みの日の大学はガラーンとしていて、なんだか、寂しくなってしまった。もっと時間のある時に、ゆっくり来てくれたら、ほんとう、いい友達になれたのになぁ、もっともっと、ちゃんと面倒見てあげればよかったなぁ、なんて、思った。

夜はマカロニグラタンを作った。グラタンの素以外の、にんにく、玉ねぎ、鳥肉、海老を丁寧に炒めて、ミルクベースのソースを流し込み、オーブンで１０分、焼いた。バターと蕩けるチーズ、パルメサンチーズが隠し味です。今日の夕飯はホクホク、でした。先日作った釜飯は、時間が経ったら不味くなってしまった。まだ大量に残っているのに、どうやって料理しよう、と、悩んでいます。雑炊にして突っ込むか？ んー・・・。しゃどう猫は未だにお昼寝中です。

しゃどう＠写真はテキサス大学の西側から。

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二週間の予定で来ていたスイスの学生、レモンちゃんの研修期間も終り、明日、カナダに向かって旅立ちます。レモンちゃんは生まれはドイツ、大学はスイスに通い、カナダにある大学に留学している途中で、しゃどうのアリゾナに二週間、立ち寄ったのです。トマト先生の好意で、なんとか、二週間以内にケッカを出す！っと、張り切っていたのですが、到着してからの強行トレーニング、あーでもない、こーでもない、と、夜遅くまでのペースでつき合せていたら・・・

朝は爽やかな目覚めと、ブレークファースト。午前中にはコーヒーと読書。お昼ご飯は、綺麗なところでゆっくり食べて、食休みとコーヒー。夕方は早めに上がって、美味しい夕ご飯を食べて、テレビを見たり、読書をしたりしてゆったり過ごしたい！ っと、

ついに怒り出してしまいました・・・くすん。しばらくなだめてはみたものの、それなら、ナイスなイブニングをプレゼントしようと、じゃあ、もういいよ、と言って他の研究所に出掛けて行ったのですが、トマトボスの熱心さは変らず、なんとか、無理矢理続けさせてほとんどつきっきり、夜中の１時半、そこそこのものができました。喜んではくれていたようですが、あなた達といると、自分がレイジーになったような気がして、いやなのよぉ・・・なんて、言われてしまいました。

泣いてやる・・・（冗談です）

うそうそ、すっごくいい子でした。わたしも妙なテンポで働いているし（研究は粘り強く遣らないと、絶対にうまくいかんのです）、トマトも、すごく働く人だから、なんとなくうまく行っているんだけど、やっぱり、端からみると、変なのかもしれない、と、自分の生活を考え直してみたのでした。でも、なんだかんだ言って、睡眠時間も減らしていないし、食事も割と自炊しているし、暇な時は映画を見たり、友達と美味しいものを食べに行ったり、ひまじん日記を書いたりしているし、やりたくない時は、サボっている時もあるし、旅行にも結構行っているし、そんなにいかれた悲しい生活とも思えないんだけど、しきりに、優雅に、優雅に、過ごさないと！っと、真横で囁き続けられると、なんとなく気が滅入ってしまいます。

夕ご飯には炊き込み御飯をつくりました。TraderJoeに売っていた、炊き込み御飯の元を混ぜたのですが、味は・・・いまいち。残念でした。具でごまかそうと、焼玉子と、パセリと、鳥の御肉を放り込んでみました。そしたら、まぁまぁ、かな。しゃどう猫は、Ｗｉｓｋａｓのツナ猫まんま。夕方買いに行ったら、レジのお兄さんが、「これ、美味しいんだよね！」って教えてくれました。「なんで知ってるの？」って聞いたら、「いつも試食しているんだよ」って返してくれました。のりの良い人、好きです。

しゃどう＠写真はテキサス大学。南側から。

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久々のステーキ天国。西部風ステーキハウスへ！ オールドウェスタン風のタウンの真ん中にある、カウボーイステーキハウスです。ステーキのサイズは４５０グラムから、９００グラムまで、お腹が空いていれば、手ごろな値段（＄９ー＄１２）で、好きなだけ食べる事ができます。お肉もジューシーで、口の中でトロトロって溶けるくらい美味しいの。

今日はお腹が空いていたので、１ポンドのステーキを焼き加減はレアでオーダー。小さ目のサラダと、ホクホクの大きなポテト付きで。わたしも昔は小食で、両親によく心配されたよな・・・なんて思いながら、サングリアのグラスを傾け、塩、胡椒、バターで適当に味を足しながら、うふうふ食べていたら、お肉もポテトも、あっという間になくなってしまいました。テイクアウトして、しゃどう猫ちゃんと翌日楽しむつもりだったのだけど。

知ってか知らずか、しゃどう猫は今、お膝の上で大暴れ。匂いを嗅いだり、頭をすりすりしたり、鼻を押し付けたり、手枕を要求したり、して、憤慨しています。デザートに３スクープのアイスクリームを食べた事は、秘密にしておこう。それから、お腹がいっぱいになったから眠くなってしまった。今日はもう、寝ようっと。しゃどう猫も、すっかり大きくなって、膝の上に納まらなくなった。大きな身体を無理矢理丸めて、一生懸命膝の上で寝ようとしている姿は、健気で可愛い。っと思ったら、口の匂いを嗅いで、ぷいっと後ろを向いて、尻尾でわたしの顔を叩いて行ってしまった。ばれたかな？

確実に１ポンドは肥ったわね・・・。

しゃどう。

先頭 表紙

キャニオンから帰った翌日、またいつもの生活がはじまった。ただ、いつもと違うのは、体の節々が痛いのだけど、気分だけは、まるでピクニックに出掛けているように、晴れやかで、気持ちがいい。体をめちゃくちゃに動かして、めちゃくちゃに疲れさせて、頭を空っぽにさせると、今までぐちゃぐちゃ考えていた事が、スキッとまとまってくる。こんがらがった所も、またやり直せばいいよね、って思えるのだ。久々の爽快感である。

あれだけの運動量だったのだから、さぞかし体重は減ったのだろうな、って思ったのだけど、測ってみたら、更に３ポンド増えていました。トレイルで食べた栄養たっぷりのフードと、栄養たっぷりのドリンクが、しっかりと体に付いて、新しい筋肉になったみたい。でも、体はなんだか引き締まったみたい。このまま、運動を続けるようにして、余った脂肪を燃やしてしまおうと思っています。服とかお化粧とか、外見はお金を掛ければ数分でそれなりに変身できるんだろうけど（ただ、センスはお金では変えませんが）、中身って日頃から気をつけてないと、全然、駄目。やっぱり、ぴちぴちっと引き締まった身体でいたいのよね。最近、弛みぎみでした。反省反省。

授業が終った瞬間、携帯電話が鳴り出す。昨夜、何度掛けても家に居なかったので、心配した友達が、安否を確認に電話をくれたのでした。ラボに顔を出すと、研修中のお姉ちゃんが、爽やかに迎えてくれました。いつも、ひとりで使っている部屋なので、たまには仲間がいるのはいいな、って思っていたのですが、彼女とついつい、お喋りがはずんでしまって仕事がはかどらない。メイルの返事を書いているうちに、次の授業の時間になってしまう。

帰ってくると、建物の前で携帯電話がピロピロ。週に二回しか鳴らないしゃどうの携帯。慣れないのでいつもギョットしてしまいます。今度は愛しのトマトボスから。切羽詰まった声で、「どこにいるの？ これからお客さんがくるから、ディスプレイのセッティングしといて！ お願い！」。部屋に戻ると、姉ちゃんが笑顔で、「どこいってたの？ お腹すいた！」寝袋類を返して、昼ご飯から戻ってくると、もう、予約していた実験室にいく時間。帰ってくると、「手伝って！ 教えて！ 聴いて！」と、可愛い後輩達が、笑顔で話し掛けてくる。いっぺんに話し掛けるなよ。自分の実験がまったくはかどらないので、隙をみて逃げ出しました。わるい先輩です。

夕方からは別荘ラボで。夕日が傾きかけた山が美しい。たまにはひとりになりたいよね、って思いながら、セロリボスと少しお喋りしてから（怒っていませんでした）、さて、仕事を始めるかとラボを開けると・・・。働き者の後輩がそこに。「あっ、しゃどうちゃん！ ここわからないの！ 教えて！」・・・って、わたしもわからんて、なんて思いながらお喋りしていたら、一時間経過。もう、今日は止めて帰ろうかなって思っていたら、さらにドアが開いて、働き者の新人君（ただいま、ラボ研修中）登場！ 顔を輝かして、「あっ、ちょうどよかった！ これから始めるんだけど、聴きたい事が幾つかあるんだ！」

もてる女って、辛いですわ。（冗談なので、槍を投げないように・・・）
その日の仕事は諦めてすぐに家に帰りました。

しゃどう。

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でも、翌日にはまた帰らなきゃいけない。夜もそうそうに切り上げて、朝の出発に備えます。起床は朝５時。身支度を整えて、長い長い上りのトレイルに挑みます。私はすでに下りで脚をすっかり傷めていたので、荷物も少なめにしてもらい（ドライバーだったし）、真ん中のお味噌ポジションで、ゆっくりと出発。でも、思ったより足のダメージがひどくて、動けるんだけど、本当にゆっくりとしか動けない。段差があっても、脚が踏ん張れないので、スキーストックを松葉杖みたいな要領で後ろ斜めに突き立てて、腕の力をつかって体の重心をずらしながら登らなきゃいけない。途中でスタミナが切れかけてしまった。

少なくしても、やっぱり重い荷物には変わらない。バックパックは背中に食い込むし、脚は思うように動かないし、限界が近いかもしれないな、と、思ったところで、同行していた兄ちゃんが（おっさんかなぁ？ いや、ここは持ち上げておこう）が、何も言わずに私のバックパックから寝袋と、水筒を取り出し、自分のバックパックに付けてくれた。おかげで私の荷物はかなり軽くなったのだけど、ただでさえ、かなりの荷物を担いでいるのに、しゃどう荷物まで身につけたら、完全なオーバーロードである。いつも一緒に働いているのだけど、いつも、いつも、ギャーギャーとしゃどうに文句ばかり言っている兄ちゃん。立ち上がるのも辛そうなくらいの重りを身につけて、歩くのだけでも大変そうなのに、それから８時間以上の厳しいキャニオン登りを、一言の文句も言わず、しゃどうの後ろにぴったりと付いて、手を貸してくれたり、岩に気を付けろとか、水を飲めとか、何か食えとか、つきっきりでサポートしてくれた。おかげでなんとか、上まで登りきる事ができました。

普段、一緒にいる時は見られない横顔ってある。ラボにいる時は、考え方の違いとか、個人差は感じても、男女の違いって、あんまり感じることがないんだけど、こういう時の体力とか、辛抱強さを見た時には、男の人って、やっぱり凄いなっと、思う。だから私も、なんとか登り切って、自分の体も支えられないくらい弱っていたけど、今度は女の意地を見せてやるぞっと、車に乗り込み、午後の６時から、Flaggstaffまでの２時間。焼鴨で腹ごしらえをしてからさらに４時間の道のり、居眠りする事もなく、ガスとトイレ休憩以外は止まらず、一気に走り続けて家に着いたのが朝の２時半。

あぁ、本当に、くったくったに疲れたなぁって、ベッドに横になって、そのまま、気持ちよく眠りにつきました。

しゃどう。

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翌朝８時、目が覚めると、すでに日は昇っていた。ゆっくり体を動かしてみる、が、筋肉が固まってしまって、動かない。すこーしずつ、寝返りをうちながら、体を動かす。やっと起き上がれたので、体を動かして温めようと、外にでた。昨夜は見えなかったけど、本当に川が真横に流れていて、ザーザー、と、うるさいくらい。でも、長時間聴いていると、耳も慣れてきて、体の中の埃まで洗い流してしまうような、気持ちの良い音になる。峡谷が真横に迫り出していて、遥か上まで、続いている。太陽の光が当たっているところから、石の色が輝きはじめる。豪快なんだけど、繊細な眺めにしばらくうっとりしていた。

ロッヂに暖かいコーヒーを飲みに行って、レンジャーや他のハイカー達としばらくお喋りをしていた。意外にも外国人ばかり。その日、見かけただけでもフランス、ドイツ、イラン、中国、韓国、カナダ、等など。私のパーティーは、ヨーロピアン、アラビアン、アジアンの３人という妙な組み合わせ。本当は、もう一人、アメリカンも加わる予定だったのだけど、急に都合が悪くなってしまったのでキャンセルしてしまった。ブランチを食べた後、翌日に備えて体力をつけるために、女性はドミトリーに移った。シャワーを浴びて、身支度をしてから、キャニオンの底を、脚の運動も兼ねて、のんびり歩いてまわった。私の持ってきた、「お徳用おかきパック」が、意外にも好評で、最初は眺めているだけで手も出さなかったドイツ人の姉ちゃん、ひとつ摘んだら、急に静かになって、「これ、気に入った」っといってしゃどうから袋を奪い取り、気に入ったおかきを掘り出してはバリバリ食べていた。微笑ましい光景。

しゃどう。

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