2004-03-12 他の人への思いやり
2004-03-11 うちの親父
2004-03-10 もののけ姫という映画
2004-03-08 流れ

自分が苦労したことがない限り、人を思いやることはできないと思う。
その人と似たようなにがい経験がない限り、相手に共感できないんだなって思う。

みずからイバラの道に進みたくなるらしい。
もっと楽な人生があったはずだが、でも今の場所を選んだ。
性格上後手に回ってしまうという欠点とアマノジャクな考え方も災いしているが。

　　　*後手に回る…「あの時これをしていればなあ…」と後で後悔すること（自分用語）
　　　*アマノジャクな考え…「みんながこっちを取るなら、おいらはあっちを取る」となぜか他人と正反対を好む考え

自らを精神的に痛めつける行為。
一般にマゾヒストと言う。
『自分を律する』という言葉をあてる人もいる。

相手に共感するということは、相手を思いやることにつながると思う。

『ボンボン』という言葉は嫌いだ。
この言葉は決して『金持ち』を意味しない。
よく苦労したことのないおぼっちゃんに向けられて使われる。
学生のとき言われたことがある。
だから自ら進んで、苦労してみたいと思った。
得られるものはたくさんあった。
けれども自発的にそんなことしなくても、いずれ嫌でも苦労することに気づいた。
俺はあほだ。

だがやっと相手の痛みを理解することができるようになった。
100％理解できたというわけじゃない。
ただ前よりももっと相手のことを思えるようになった。
以前よりも他人にやさしくなれた。

そしてもうひとつ得られたものがある。

少しずつ自分に正直に生きられるようになった。

先頭 表紙

今では尊敬している。
昔は腹の立つことが多かったが。

仕事は家庭に持ちこまなかった。

グチったのを見たことがない。

子育ては厳しかった。
なにか悪いことをすると、必ず便所に入れられカギをかけられた。
手元にあった布巾を投げられることもあった。
子供心にこの人はこういう人間なんだなって思った。

でも、やっぱり驚くほど自分に似てるとわかった。
やさしすぎる。
しつけをするために怒るから、その怒りが３０秒と続かない。

うちの家庭がうまくいってるのは、親父がおふくろをたてるから。
家庭内暴力なんて一度も見たことがない。
まして両親が言い争ってる姿なんぞ、一緒にいて見ることもなかった。

これがどれほど驚くべきことか。
そのことに気づいたのは他の家族と比較してから。
つくづく幸せな環境に生まれたのだと実感したのは、ともだちの家庭状況を知ることができてから。

親父、でもそれじゃあストレスたまるだろ。
あんたは本当にすごいよ。
俺、へそ曲がりだし、正直にあんたには面と向かって言えないけど

心から尊敬してます。

先頭 表紙

合計すれば、１０回以上は見てる。またみたい。

私はどちらかといえば、一度みるとたいてい満足してしまう人間だ。

それでも、この映画は心に響くものがある。

私の友人はかく言う。

「あんまり、おもしろくない。」

確かに一方で単純な映画だと感じる。

あまりにも簡潔だから。

メッセージはたった一つ。

「生きろ！」。

たたら場の場面。

病気におかされ、命数まもない村長。

人間は、相手をうらんででも、憎んででも　とにかく生に執着する。

そんな意味のせりふを言ってた。

森が破壊され、でいだらぼっちが奪われた首を奪い返そうとする場面。

たたら場は、全てを飲み込み消化してしまう液体に溶かされ、

人々は逃げまどう。

その中の女性のひとりが、前に書いた村長と似たようなせりふをはく

「生きてればなんとかなるさ」

まったく違う人間が、似たメッセージを見る人に伝える。

私はこの単純で素朴な言葉が、その意味を実感できたから

何度もみたくなるのかもしれない。

先頭 表紙

あらゆるものが移り変わる

この間まで変わらなかっったのに

ついさっきそこにあったのに

全てが時間とともに変わっていく

変わらないと思えるものすら

時の波に押し流されて

変化していく

人の心ってそんなもの

つなぎとめておきたい

自分にとって大切なものは

どうしてもそのときのままであってほしい

ほんの少し間だけでいい

望みが大きいか？

ああ・・・時間よ、とまってくれ・・・

先頭 表紙